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公開番号2025117611
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024012427
出願日2024-01-31
発明の名称血液ポンプの心臓への取り付け構造
出願人株式会社サンメディカル技術研究所
代理人めぶき弁理士法人
主分類A61M 60/178 20210101AFI20250805BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】心臓と血液ポンプとの接続部において、血栓が発生することを抑止し、心臓への血液ポンプの取り付け角度のずれをなくし、かつ、心臓への血液ポンプの取り付け作業を容易に行うことが可能な「血液ポンプの心臓への取り付け構造」を実現すること。
【解決手段】血液ポンプ10の心臓3への取り付け構造は、ポンプケース11に突設され、心臓3とポンプ室12とを連通する血液流路25を有する管状接続部15、及び管状接続部に装着されるカニューレユニット4を有している。管状接続部15は、環状凸条部26及び環状凹条部27を有している。カニューレユニット4は、第1カフ支持部材24、及び第2カフ支持部材22、1カフ支持部材24に装着される第1カフ20、及び第1カフ支持部材24と第2カフ支持部材22との間に挟持される第2カフ21を有している。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
ポンプケースに突設され、心臓とポンプ室とを連通する血液流路を有する管状接続部と、
前記管状接続部に装着されるカニューレユニットと、を有し、
前記管状接続部は、前記ポンプケースとの接続に近い位置の外周に形成される環状凸条部、及び、該環状凸条部と前記ポンプケースとの間に形成される環状凹条部を有し、
前記カニューレユニットは、前記管状接続部の先端側に嵌着可能な環状の第1カフ支持部材、前記管状接続部の元部側に嵌着可能な環状の第2カフ支持部材、前記第1カフ支持部材の外周に装着される第1カフ、及び前記第1カフ支持部材と前記第2カフ支持部材との間に挟持される第2カフを有し、
前記第1カフ支持部材は、前記管状接続部の先端側に向かって延在され、かつ径方向に弾性変形可能な複数の板バネ部を有し、
前記第2カフ支持部材は、前記ポンプケースに向かって延在され、かつ径方向に弾性変形可能な複数の板バネ部を有し、
前記第2カフ支持部材の前記板バネ部の先端には、前記環状凹条部に嵌着することが可能な凸部が形成されている、
ことを特徴とする血液ポンプの心臓への取り付け構造。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
請求項1に記載の血液ポンプの心臓への取り付け構造において、
前記第1カフ支持部材は、前記第2カフ支持部材の側の端部に径方向外側に突設される上部カフ押さえ部を有し、
前記第2カフ支持部材は、前記第1カフ支持部材の側の端部に径方向外側に突設される下部カフ押さえ部を有し、
前記第1カフ支持部材と前記第2カフ支持部材とは、前記上部カフ押さえ部と前記下部カフ押さえ部との間に前記第2カフを挟んだ状態で、前記上部カフ押さえ部と前記第2カフと前記下部カフ押さえ部とを貫通する固定ピンで一体化されている、
ことを特徴とする血液ポンプの心臓への取り付け構造。
【請求項3】
請求項1に記載の血液ポンプの心臓への取り付け構造において、
前記カニューレユニットは、前記第2カフに向かって上部カフ押さえ部を押圧しつつ前記第1カフ支持部材に固定される上部ワッシャー、及び前記第2カフに向かって下部カフ押さえ部を押圧しつつ前記第2カフ支持部材に固定される下部ワッシャーをさらに有している、
ことを特徴とする血液ポンプの心臓への取り付け構造。
【請求項4】
請求項1に記載の血液ポンプの心臓への取り付け構造において、
前記第1カフ支持部材の複数の前記板バネ部の延在途中位置には、前記第1カフの内部を周回する固定ワイヤーを案内するワイヤー案内部が突設され、
前記固定ワイヤーは、前記第1カフの外側で両端部が固定されている、
ことを特徴とする血液ポンプの心臓への取り付け構造。
【請求項5】
請求項1に記載の血液ポンプの心臓への取り付け構造において、
前記第2カフ支持部材に形成された前記凸部は、厚み方向の断面が半円形状に湾曲しており、
前記凸部を前記環状凹条部に嵌着した状態で、反対側の窪み部分を周回する固定ワイヤーをさらに有している、
ことを特徴とする血液ポンプの心臓への取り付け構造。
【請求項6】
請求項1に記載の血液ポンプの心臓への取り付け構造において、
前記管状接続部は、前記血液流路の先端部開口面積がポンプケース本体部との接続位置の元部開口面積よりも小さい円錐台形状を有し、
前記管状接続部に設けられる前記血液流路は、前記ポンプケース本体部に円弧で接続されている、
ことを特徴とする血液ポンプの心臓への取り付け構造。
【請求項7】
請求項1に記載の血液ポンプの心臓への取り付け構造において、
前記管状接続部の先端部には、前記第1カフ支持部材の前記板バネ部の先端を係止する鍔状の返し部が径方向外側に向かって形成されている、
ことを特徴とする血液ポンプの心臓への取り付け構造。
【請求項8】
請求項1に記載の血液ポンプの心臓への取り付け構造において、
前記カニューレユニットは、前記第1カフ及び前記第2カフを厚み方向に貫通する2本のワイヤガイドパイプをさらに有し、
2本の前記ワイヤガイドパイプのうちの一方は、前記第1カフの内部を周回した固定ワイヤーの一端が導入される固定ワイヤー導入部、及び、前記固定ワイヤーの前記一端を導出する固定ワイヤー導出部を有し、
2本の前記ワイヤガイドパイプのうちの他方は、前記第1カフの内部を周回した前記固定ワイヤーの他端が導入される前記固定ワイヤー導入部、及び、前記固定ワイヤーの前記他端を導出する前記固定ワイヤー導出部を有し、
2本の前記ワイヤガイドパイプを貫通した前記固定ワイヤーを締結することによって、前記第1カフと前記第2カフとが固定されている、
ことを特徴とする血液ポンプの心臓への取り付け構造。
【請求項9】
請求項1に記載の血液ポンプの心臓への取り付け構造において、
血液ポンプを前記心臓に取り付けた際に、前記管状接続部の先端部及び前記第1カフの先端面が心筋層の内側面と同じ位置にある、
ことを特徴とする血液ポンプの心臓への取り付け構造。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、血液ポンプの心臓への取り付け構造に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
心臓移植までの患者の生命を維持し、心臓の機能の一部を補うための補助人工心臓システムが知られている。この補助人工心臓システムは、体内に埋め込まれる血液ポンプと、心臓と血液ポンプとを接続する血液流路としてのインフローカニューレやアウトフローグラフト、体外に配置される制御装置、及び制御装置と血液ポンプとを接続する接続ケーブルで構成されている。
【0003】
旧来のインフローカニューレは、心臓に接続される可撓性のカニューレ、及びカニューレを血液ポンプに接続するための管継手ユニットによって構成されていた。また、近年においては、インフローカニューレに相当する管路形成ユニットによって、前述のカニューレを介さずに血液ポンプを心臓に直付け固定する構造が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1に記載の管路形成ユニットは、心臓に接続するための第1接続用管体、血液ポンプに接続するための第2接続用管体、及び第1接続用管体と第2接続用管体とを接続する円筒状管体(ベント管)とから構成されている。そして、第1接続用管体と円筒状管体との結合、円筒状管体と第2接続用管体との結合には、それぞれ管継手が用いられている。この管継手は、円筒状ナットであって、円筒状ナットを専用のレンチなどで締め付けることによって、第1接続用管体と円筒状管体、及び、円筒状管体と第2接続用管体の結合を行う。
【0005】
また、上記第1接続用管体には、管路形成ユニットを心臓に縫合結合するための第1カフ、及び第2カフが装着されている。上記特許文献1における心臓に血液ポンプを取り付ける方法は、まず、第1カフ及び第2カフを介して心筋層に第1接続用管体を縫合結合し、血液ポンプに結合されている第2接続用管体に結合されている円筒状管体に円筒状ナットを用いて第1接続用管体を結合するというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2021-4633号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1に記載のインフローカニューレは、第1接続用管体と円筒状管体と第2接続用管体とを、それぞれの管体の端面を突き合わせて直列に結合している。このような構成では、結合する各管体の内径、突き合わせ端面の平坦性など、各管体の加工精度を向上させたとしても、血液流路には、接合部に小さな段差や隙間が生じてしまうことがある。血液流路に段差や隙間があると、その部分で血液の流れが滞留することがあり、そのことによって血栓が発生することが考えられる。
【0008】
また、上記管継手は、円筒状ナット、第1接続用管体に形成された雄ネジ、及び円筒状ナットと第2接続用管体に形成された雄ネジで構成される。そして、心臓と血液ポンプとは、第1接続用管体を心臓に第1カフ及び第2カフを介して縫合結合した後、第2接合用管体を介して血液ポンプに接続されている円筒状管体に円筒状ナットを締め付けることによって結合される。円筒状ナットによる結合作業は、狭い術野内において専用のレンチなどを用いて行われるために容易ではない。また、円筒状ナットを円筒状管体に締め付ける際、心臓に対して血液ポンプの取付け角度がずれ、心臓に対するアウトフローグラフトの位置ずれが発生してしまうことも考えられる。
【0009】
また、上記特許文献1に記載のインフローカニューレは、第1接続用管体、円筒状管体、及び第2接続用管体を直列に接続していることから、心臓と血液ポンプとの間の距離が長くなる。その結果、血液ポンプを体内に収納するための空間であるポンプポケットの範囲が大きくなってしまう虞がある。
【0010】
そこで、本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、心臓と血液ポンプとの間において血栓の発生を抑止することが可能であり、心臓への血液ポンプの取り付け作業を容易に行うことを可能とし、心臓への血液ポンプの取り付け角度のずれを抑え、ポンプポケットの範囲を小さくすることが可能な「血液ポンプの心臓への取り付け構造」を実現しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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