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公開番号2025117714
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-13
出願番号2024012585
出願日2024-01-31
発明の名称加水分解反応システム及び制御方法
出願人三菱重工業株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類C07C 27/02 20060101AFI20250805BHJP(有機化学)
要約【課題】エネルギー消費を抑制しつつ、DMTからテレフタル酸を適切に得る。
【解決手段】テレフタル酸ジメチルと水とが供給されて、テレフタル酸ジメチルが水により加水分解されて、テレフタル酸及びメタノールが生成される反応槽と、反応槽からメタノール及び水の混合物を排出する排出装置と、排出システムを制御する制御装置と、を備え、制御装置は、反応槽にテレフタル酸ジメチル及び水が供給されてから第1タイミングまでの第1期間において、排出装置に混合物を排出させず、第1タイミングから、第1タイミングよりも後の第2タイミングまでの第2期間において、排出装置に混合物を排出させ、第2タイミングから、反応槽からテレフタル酸が導出されるまでの第3期間において、排出装置に混合物を排出させず、第1期間は、第3期間よりも短い。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
テレフタル酸ジメチルと水とが供給されて、前記テレフタル酸ジメチルが前記水により加水分解されて、テレフタル酸及びメタノールが生成される反応槽と、
前記反応槽からメタノール及び水の混合物を排出する排出装置と、
前記排出装置を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記反応槽に前記テレフタル酸ジメチル及び前記水が供給されてから第1タイミングまでの第1期間において、前記排出装置に前記混合物を排出させず、
前記第1タイミングから、前記第1タイミングよりも後の第2タイミングまでの第2期間において、前記排出装置に前記混合物を排出させ、
前記第2タイミングから、前記反応槽からテレフタル酸が導出されるまでの第3期間において、前記排出装置に前記混合物を排出させず、
前記第1期間は、前記第3期間よりも短い、
加水分解反応システム。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記第1タイミングは、前記反応槽内における加水分解による中間生成物であるテレフタル酸モノメチルの濃度が、20%以上50%以下になるタイミングである、
請求項1に記載の加水分解反応システム。
【請求項3】
前記第2タイミングは、前記反応槽内における加水分解による中間生成物であるテレフタル酸モノメチルの濃度が、0%以上30%以下になるタイミングである、
請求項1又は請求項2に記載の加水分解反応システム。
【請求項4】
前記排出装置により排出された前記混合物から水を分離する分離装置と、
前記分離装置により分離された前記水の昇温と昇圧とを行う水処理装置と、
前記水処理装置により昇温及び昇圧された水を前記反応槽に供給する供給装置と、
を更に有する、
請求項1又は請求項2に記載の加水分解反応システム。
【請求項5】
テレフタル酸ジメチルと水とが供給される供給槽と、
前記供給槽に接続され、前記供給槽からテレフタル酸ジメチル及び水が供給されて、前記テレフタル酸ジメチルが前記水により加水分解されて、テレフタル酸及びメタノールが生成される反応槽と、
前記反応槽からメタノール及び水の混合物を排出する排出装置と、
を備える、
加水分解反応システム。
【請求項6】
前記反応槽が直列に複数設けられており、前記排出装置は、少なくとも1つ以上の前記反応槽に接続される、
請求項5に記載の加水分解反応システム。
【請求項7】
前記排出装置により排出された前記混合物から水を分離する分離装置と、
前記分離装置により分離された前記水の昇温と昇圧とを行う水処理装置と、
前記水処理装置により昇温及び昇圧された水を前記反応槽に供給する供給装置と、
を更に有する、
請求項5又は請求項6に記載の加水分解反応システム。
【請求項8】
テレフタル酸ジメチルと水とが供給されて、前記テレフタル酸ジメチルが前記水により加水分解されて、テレフタル酸及びメタノールが生成される反応槽と、前記反応槽からメタノール及び水の混合物を排出する排出装置と、を備える加水分解反応システムを制御する制御方法であって、
前記反応槽に前記テレフタル酸ジメチルと水とを供給するステップと、
前記反応槽に前記テレフタル酸ジメチル及び前記水が供給されてから第1タイミングまでの第1期間において、前記排出装置に前記混合物を排出させないステップと、
前記第1タイミングから、前記第1タイミングよりも後の第2タイミングまでの第2期間において、前記排出装置に前記混合物を排出させるステップと、
前記第2タイミングから、前記反応槽からテレフタル酸が導出されるまでの第3期間において、前記排出装置に前記混合物を排出させるステップと、
を含み、
前記第1期間は、前記第3期間よりも短い、
制御方法。
【請求項9】
テレフタル酸ジメチルと水とが供給される供給槽と、前記供給槽に接続され、前記供給槽からテレフタル酸ジメチル及び水が供給されて、前記テレフタル酸ジメチルが前記水により加水分解されて、テレフタル酸及びメタノールが生成される反応槽と、
前記反応槽からメタノール及び水の混合物を排出する排出装置と、を備える加水分解反応システムを制御する制御方法であって、
前記供給槽に前記テレフタル酸ジメチルと水とを供給するステップと、
前記排出装置に、前記反応槽から前記混合物を排出させるステップと、
を含む、
制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、加水分解反応システム及び制御方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
テレフタル酸ジメチル(DMT)からテレフタル酸を製造する際、DMTを加水分解することが知られている。特許文献1には、加水分解反応器に加熱水蒸気と加熱DMTとを導入し、反応物を加水分解反応器の底部から取出し、頭部からはメタノール及び水の混合物を取出し、この混合物を凝縮し、凝縮物の一部である水を加水分解反応器の頭部から供給することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開昭57-95925号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載のように、加水分解反応器からメタノール及び水を抜き出して、加水分解反応器に水を還流する場合には、水を高温かつ高圧にして還流する必要があり、過大なエネルギーが必要となる。従って、エネルギー消費を抑制しつつ、DMTからテレフタル酸を適切に得ることが求められている。
【0005】
本開示は、エネルギー消費を抑制しつつ、DMTからテレフタル酸を適切に得ることができる加水分解反応システム及び制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係る加水分解反応システムは、テレフタル酸ジメチルと水とが供給されて、前記テレフタル酸ジメチルが前記水により加水分解されて、テレフタル酸及びメタノールが生成される反応槽と、前記反応槽からメタノール及び水の混合物を排出する排出装置と、前記排出システムを制御する制御装置と、を備え、前記制御装置は、前記反応槽に前記テレフタル酸ジメチル及び前記水が供給されてから第1タイミングまでの第1期間において、前記排出装置に前記混合物を排出させず、前記第1タイミングから、前記第1タイミングよりも後の第2タイミングまでの第2期間において、前記排出装置に前記混合物を排出させ、前記第2タイミングから、前記反応槽からテレフタル酸が導出されるまでの第3期間において、前記排出装置に前記混合物を排出させず、前記第1期間は、前記第3期間よりも短い。
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係る加水分解反応システムは、テレフタル酸ジメチルと水とが供給される供給槽と、前記供給槽に接続され、前記供給槽からテレフタル酸ジメチル及び水が供給されて、前記テレフタル酸ジメチルが前記水により加水分解されて、テレフタル酸及びメタノールが生成される反応槽と、前記反応槽からメタノール及び水の混合物を排出する排出装置と、を備える。
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係る制御方法は、テレフタル酸ジメチルと水とが供給されて、前記テレフタル酸ジメチルが前記水により加水分解されて、テレフタル酸及びメタノールが生成される反応槽と、前記反応槽からメタノール及び水の混合物を排出する排出装置と、を備える加水分解反応システムを制御する制御方法であって、前記反応槽に前記テレフタル酸ジメチルと水とを供給するステップと、前記反応槽に前記テレフタル酸ジメチル及び前記水が供給されてから第1タイミングまでの第1期間において、前記排出装置に前記混合物を排出させないステップと、前記第1タイミングから、前記第1タイミングよりも後の第2タイミングまでの第2期間において、前記排出装置に前記混合物を排出させるステップと、前記第2タイミングから、前記反応槽からテレフタル酸が導出されるまでの第3期間において、前記排出装置に前記混合物を排出させるステップと、を含み、前記第1期間は、前記第3期間よりも短い。
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係る制御方法は、テレフタル酸ジメチルと水とが供給される供給槽と、前記供給槽に接続され、前記供給槽からテレフタル酸ジメチル及び水が供給されて、前記テレフタル酸ジメチルが前記水により加水分解されて、テレフタル酸及びメタノールが生成される反応槽と、前記反応槽からメタノール及び水の混合物を排出する排出装置と、を備える加水分解反応システムを制御する制御方法であって、前記供給槽に前記テレフタル酸ジメチルと水とを供給するステップと、前記排出装置に、前記反応槽から前記混合物を排出させるステップと、を含む。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、エネルギー消費を抑制しつつ、DMTからテレフタル酸を適切に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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