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公開番号
2025118576
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-13
出願番号
2025014179
出願日
2025-01-30
発明の名称
プラズマエッチング装置用部材等に好適な溶射用粉末、およびその溶射被膜
出願人
トーカロ株式会社
代理人
弁理士法人T.S.パートナーズ
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C23C
4/11 20160101AFI20250805BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】プラズマエッチング装置用部材として好適である、希土類元素を含まずY
2
O
3
に遜色ない耐プラズマ性を有し、汚染の要因とならないMgAl
2
O
4
を主体とする溶射用粉末、その製造方法、および溶射被膜を提供する。
【解決手段】MgAl
2
O
4
を主体とし、かつAl
2
O
3
を含有する溶射用粉末であって、MgAl
2
O
4
とAl
2
O
3
の合計モル量に対するAl
2
O
3
の換算モル量が50.0mol%超、53.0mol%以下であり、結晶相としてMgOが含まれていない溶射用粉末。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
MgAl
2
O
4
を主体とし、かつAl
2
O
3
を含有する溶射用粉末であって、MgAl
2
O
4
とAl
2
O
3
の合計モル量に対するAl
2
O
3
の換算モル量が50.0mol%超、53.0mol%以下であり、結晶相としてMgOが含まれていないことを特徴とする溶射用粉末。
続きを表示(約 970 文字)
【請求項2】
前記Al
2
O
3
の換算モル量が50.1mol%以上、52.0mol%以下である請求項1に記載の溶射用粉末。
【請求項3】
請求項1または2に記載の溶射用粉末を用いる溶射方法。
【請求項4】
請求項3に記載の溶射方法によって基材上に溶射被膜を形成するプラズマエッチング装置用部材の製造方法。
【請求項5】
請求項1または2に記載の溶射用粉末の製造方法であって、(a)MgOとAl
2
O
3
の混合粉末、または(b)MgAl
2
O
4
とAl
2
O
3
の混合粉末であり、
前記(a)におけるMgOとAl
2
O
3
の合計モル量に対するAl
2
O
3
の換算モル量、または前記(b)におけるMgAl
2
O
4
とAl
2
O
3
の合計モル量に対するAl
2
O
3
の換算モル量が、いずれも50.0mol%超、53.0mol%以下である混合粉末を、1000℃以上、1400℃以下で熱処理する製造方法。
【請求項6】
MgAl
2
O
4
を主体とし、かつAl
2
O
3
を含有する溶射被膜であって、MgAl
2
O
4
とAl
2
O
3
の合計モル量に対するAl
2
O
3
の換算モル量が50.0mol%超、53.0mol%以下であり、結晶相として金属Mgが含まれていないことを特徴とする溶射被膜。
【請求項7】
前記Al
2
O
3
の換算モル量が50.1mol%以上、52.0mol%以下である請求項6に記載の溶射被膜。
【請求項8】
請求項6または7に記載の溶射被膜を表面に有するプラズマエッチング装置用部材。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ハロゲン元素を含むガスから生成したプラズマを用いるエッチング装置用部材などとして好適である新規なマグネシウム・アルミニウムスピネルを主体とする溶射用粉末、その製造方法、及び該溶射用粉末を用いて形成される溶射被膜などに関する。
続きを表示(約 3,900 文字)
【背景技術】
【0002】
半導体製造工程におけるプラズマエッチングは、ウエハに回路を作製するステップで採用されている。プラズマエッチングを開始する前に、ウエハはフォトレジスト若しくはハードマスク(通常、酸化物若しくは窒化物)でコーティングされ、その後のフォトリソグラフィーの工程で回路パターンに合わせて露光される。プラズマエッチングはパターンのトレース後の材料を選択的に除去し、このパターニングとエッチングのシークェンスは半導体チップ製造プロセスにおいて、複数回繰り返される。プラズマエッチングは、物理的なスパッタ効果のみではなく、フッ素系や塩素系などのハロゲン系ガスを用いたプラズマをウエハに浴びせて、化学的なスパッタ効果も併せて材料を除去している。
【0003】
プラズマエッチングでは、昨今の高集積度の半導体回路を形成するために、ほぼ垂直のプロファイルを作製する必要があり、プラズマからは高エネルギーかつ高密度のイオンやラジカルが放出される。このため、エッチング対象であるウエハのみでなくエッチングが行われるチャンバーの内面を構成する材料もプラズマ照射の影響を受け消耗する。そして、このようにして生じた生成物がウエハの回路上に付着して、半導体チップ製造の歩留りを低下させる一因となっている。
【0004】
上記プラズマエッチングを行うチャンバーを構成する材料は、通常、アルミニウム合金などの金属材料であり、ハロゲン系ガスプラズマの暴露に対する耐性は高くない。これに対して、金属酸化物などのセラミックス材料は結晶構造が複雑であり、化学的な安定性も高いため、プラズマの暴露に対して良好な耐久性を示すことが期待できる。このため、エッチング条件が烈しくなるに伴ってチャンバーを構成する材料として、セラミックス焼結体やセラミックスをコーティングした金属部材が使用されるようになった。
【0005】
プラズマエッチングチャンバー構成材の基材として使用されるセラミックスの殆どは酸化アルミニウムまたは酸化イットリウム焼結体であるが、前者の場合はよりハロゲン系プラズマに対する耐性を向上させるために、より高い耐性を有するセラミックスを被覆する必要がある場合が多い。一方、酸化イットリウム焼結体は、殆どの使用条件において実用上十分な耐プラズマ曝露性を有しているが、高価であり供給面の安定性に関する懸念もある。このため、特許文献1には、酸化イットリウム焼結体に置き換えることのできるセラミックス焼結体として、アルミン酸マグネシウム(マグネシウム・アルミニウムスピネル)系焼結体の適用が提案されている。また、非特許文献1には、マグネシウム・アルミニウムスピネル焼結体は、四フッ化炭素ガスと酸素ガスのプラズマに対して、酸化イットリウム焼結体と同等の耐性を示すことが報告されている。
【0006】
このように、アルミニウム合金や酸化アルミニウムがプラズマエッチングチャンバー構成材の基材として使用される場合には、プラズマに晒される面にセラミックス被膜が形成されることが多い。これらの被膜は、物理蒸着法(PVD法)、化学蒸着法(CVD法)、またはエアロゾルデポジション法(AD法)の成膜法によって形成することも可能であるが、これらの成膜法では基材の形状・大きさが制限され、被膜の厚みも数十μm程度以下に限定される。これらの成膜法に対して溶射法は基材の形状・大きさに制限がなく、数
百μmを越える厚みの被膜も形成できるため、広く適用されている。
【0007】
プラズマエッチングチャンバー構成材を被覆するセラミックス溶射材料として、広く用いられているものは酸化イットリウムであるが、他のイットリウム化合物であるフッ化イットリウム(YF
3
)、酸フッ化イットリウム(YOF、Y
5
O
4
F
7
など)、イットリウム・アルミニウム複合酸化物(YAGなど)なども挙げられる。また、種々の特許文献には、イットリウムの一部または全部をランタン、ネオジム、サマリウム、ガドリニウム、エルビウムなどの希土類元素に置き替えたセラミックスが提案されている。しかし、これらのセラミックスは何れも希土類元素を主体としており、高価格であり供給安定性での懸念が避けられない。
【0008】
希土類元素を含まず、耐プラズマ目的に用いることのできるセラミックス溶射材料としては酸化アルミニウムが挙げられる。ただし、酸化アルミニウムの被膜がハロゲン系プラズマに晒された場合の消耗速度は酸化イットリウム被膜の数倍であり、厳しい条件のエッチング工程に適用するのは被膜寿命や半導体への汚染の点で難しい。
また、イットリウムに代表される希土類酸化物、フッ化物または酸フッ化物セラミックスに大きくは劣らない耐ハロゲンプラズマ性を有し、希土類元素を含まないセラミックスとして、酸化マグネシウム(MgO)が挙げられる。しかし、MgOは吸湿性が高く、その粉末は凝集し易いため、安定した条件で溶射を実施することが難しい。また、MgOは溶射中に分解しやすく、結果として被膜中にMgが混在し、プラズマに暴露された際に揮散したMgが半導体を汚染させることが懸念される。
MgOの吸湿性を抑制し、より安定化するにはAl
2
O
3
との複合酸化物とすることが有効であり、特許文献2には、半導体製造工程のエッチングチャンバー構成材を被覆する溶射被膜として、主成分がMgOとAl
2
O
3
から成るスピネル質のセラミックス溶射膜が提案されており、また、その製造方法として、MgO粉末およびAl
2
O
3
粉末、MgAl
2
O
4
粉末、またはMgOとAl
2
O
3
を含むMgAl
2
O
4
酸化物粉末に、4A、5A、または6A族元素酸化物粉末を所定の配合に調整した原料を用いることが提案されている。
【0009】
しかしながら、特許文献2で提案されているセラミックス溶射膜を形成するために用いる溶射材料の多くにはMgOが含まれている。MgOを含む溶射材料は大気中で容易に吸湿するため、凝集が生じ溶射作業に必要な粉末の流動性が損なわれる。仮に、事前にこれらの原料を乾燥させて溶射作業に供したとしても、一定以上の面積に被覆を行う場合には原料粉末の流動性が低下して作業を中断せざるを得ないことが多い。
また、非特許文献2は、MgO原料の溶射作業中には分解が生じ、被膜中に必然的にMg金属が含まれることを報告している。Mg金属は、飽和蒸気圧が非常に高く、これを含む被膜を半導体製造のエッチング工程に使用すると、Mgが揮散して半導体材料に拡散、または微粒子として表面に付着してSi半導体の製造工程歩留まりを大幅に低下させる。
特許文献3では、半導体製造用装置部材の保護膜として、結晶相としてMgOとMgAl
2
O
4
を含むMgO系セラミックス膜が提案されている。しかし、特許文献3で用いられる溶射材料は、結晶相としてMgOを含むことを前提としており、必然的に溶射原料としての吸湿性に起因する不適正や、プラズマ暴露された被膜表面からMgが揮散する問題は解消されていない。
【0010】
一方、Al
2
O
3
が化学量論比を大きく越えて含有されるMgAl
2
O
4
系溶射材料も、耐ハロゲンプラズマ用被膜としては不適である。Al
2
O
3
はMgAl
2
O
4
中に高温下では相当量固溶するが、低温域ではほとんど固溶しないために過剰に含まれるAl
2
O
3
は溶射材料中に単独で析出し分散する。Al
2
O
3
のハロゲン系プラズマによる消耗はMgAl
2
O
4
と比べると数倍速く、結果的に材料表面には多数の凹部が生成する。これら凹部の存在はプラズマによる消耗を加速させるとともに、工程歩留まりを大幅に低下さ
せる微細粒子の生成の起点となる。
また、急冷凝固プロセスで形成される溶射被膜では、少量のAl
2
O
3
を析出させずにスピネル内に留めることができるが、Al
2
O
3
の析出量が増えると、溶射被膜内には大きな歪が導入されるため微小クラックが生じやすくなる。これらの微小クラックは、プラズマ暴露時には異常消耗や微細粒子の生成の原因となる。微細化と高集積化が進む半導体のドライエッチング工程の設備材料には、低発塵性が最も求められる特性であるため、このような材料は使用することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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