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公開番号
2025118699
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-13
出願番号
2025072071,2024549668
出願日
2025-04-24,2024-04-26
発明の名称
曲げ異方性に優れた鋼板及び高強度プレス硬化鋼製部品並びにその製造方法
出願人
アルセロールミタル
代理人
弁理士法人川口國際特許事務所
主分類
C22C
38/00 20060101AFI20250805BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】鋼板及び高強度プレス硬化鋼製部品並びにその製造方法を提供する。
【解決手段】鋼板は、重量%で、C:0.2~0.4%、Mn:0.8~2.0%、Si:0.1~0.5%、Al:0.01~0.1%、Ti:0.01~0.1%、B:0.0005~0.005%、P≦0.040%、Ca≦0.01%、S≦0.006%、N≦0.01%を含む化学組成を有し、前記鋼板は、コーティングされた鋼板のバルクから表面にかけて、バルクと、バルクの両側で厚さの最も外側の10%を占めるスキン層とを備え、前記バルクは、MnS及びTiN/Ti(C,N)介在物のクラスタリング指数の合計が300μm/mm
2
以下である介在物集団を含む。これにより、1300MPa以上の引張強度及び7°以下の曲げ異方性を有するホットプレス部品を製造することが可能になる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
鋼で作製された鋼板であって、前記鋼が、重量パーセントで、
C:0.2~0.3%
Mn:0.8~2.0%
Si:0.1~0.5%
Al:0.01~0.1%
Ti:0.01~0.1%
B:0.0005~0.005%
P≦0.040%
Ca≦0.01%
S≦0.006%
N≦0.01%
及び、任意に、
Cr≦0.4%
Mo≦0.3%
Nb≦0.1%
V≦0.3%
(Cr+Mo+Nb+V≦0.5%)を含む組成を有し、
前記組成の残りが、鉄及び製錬工程から生じる不可避の不純物であり、
前記鋼板が、表面分率で、75%~90%のフェライトを含むミクロ組織を有し、残りの部分がFe
3
C並びにマルテンサイト及びベイナイトなどの硬質相で構成され、
前記鋼板が、当該鋼板のバルクから表面にかけて、
-当該鋼板厚さの80%に相当するバルクを備え、
-そのようなバルクが、当該バルクの両側で厚さの最も外側の10%を占める上部スキン層及び下部スキン層によって覆われ、前記バルクが、MnS及びTiN/Ti(C,N)介在物のクラスタリング指数の合計が300μm/mm
2
以下である介在物集団を含む、鋼板。
続きを表示(約 2,100 文字)
【請求項2】
C:0.2~0.25%、及び/又は
Mn:1.0~1.4%、及び/又は
Si:0.1~0.4%、好ましくは0.15~0.35%、及び/又は
Al:0.02~0.06%、及び/又は
Ti:0.02~0.06%、及び/又は
B:0.002~0.004%、及び/又は
P≦0.020%、及び/又は
Ca≦0.005%、及び/又は
S≦0.005%、及び/又は
N≦0.008%、好ましくはN≦0.005%である、請求項1に記載の鋼板。
【請求項3】
前記鋼板が、重量で少なくとも50%のAlを含む金属コーティングで被覆されている、請求項1又は2に記載の鋼板。
【請求項4】
前記鋼板が、重量で少なくとも50%のZnを含む金属コーティングで被覆されている、請求項1又は2に記載の鋼板。
【請求項5】
化学組成が、以下の条件、
(S-Ca*32/40)+(30*Ti*N)≦0.0045、ここで全ての元素が重量%で表される、をさらに順守する、請求項1~4のいずれか一項に記載の鋼板。
【請求項6】
プレス硬化鋼部品であって、前記鋼部品が、重量パーセントで、
C:0.2~0.3%
Mn:0.8~2.0%
Si:0.1~0.5%
Al:0.01~0.1%
Ti:0.01~0.1%
B:0.0005~0.005%
P≦0.040%
Ca≦0.01%
S≦0.006%
N≦0.01%
及び、任意に、
Cr≦0.4%
Mo≦0.3%
Nb≦0.1%
V≦0.3%
(Cr+Mo+Nb+V≦0.5%)を含む組成を有し、
前記組成の残りが、鉄及び製錬工程から生じる不可避の不純物であり、
前記鋼部品が、表面分率で、95%を超えるマルテンサイト及び最大5%のベイナイト又はフェライトを含むミクロ組織を有し、
前記鋼部品が、前記鋼部品のバルクから表面にかけて、
-バルクを備え、
-そのようなバルクが、当該バルクの両側で厚さの最も外側の10%を占める上部スキン層及び下部スキン層によって覆われ、
前記バルクが、MnS及びTiN/Ti(C,N)介在物のクラスタリング指数の合計が300μm/mm
2
以下である介在物集団を含む、プレス硬化鋼部品。
【請求項7】
C:0.2~0.25%、及び/又は
Mn:1.0~1.4%、及び/又は
Si:0.1~0.4%、好ましくは0.15~0.35%、及び/又は
Al:0.02~0.06%、及び/又は
Ti:0.02~0.06%、及び/又は
B:0.002~0.004%、及び/又は
P≦0.020%、及び/又は
Ca≦0.005%、及び/又は
S≦0.005%、及び/又は
N≦0.008%、好ましくはN≦0.005%である、請求項6に記載のプレス硬化鋼部品。
【請求項8】
化学組成が、以下の条件、
(S-Ca*32/40)+(30*Ti*N)≦0.0045、ここで全ての元素が重量%で表される、をさらに順守する、請求項6又は7に記載のプレス硬化鋼部品。
【請求項9】
プレス硬化鋼部品が、少なくとも1300MPaの引張強度TS及び7°以下の曲げ角度異方性を有する、請求項6~8のいずれか一項に記載のプレス硬化鋼部品。
【請求項10】
請求項1~5のいずれか一項に記載の鋼板を製造するための方法であって、以下の連続したステップ、
-溶鋼を提供するステップであって、前記溶鋼が、重量パーセントで、
C:0.2~0.3%
Mn:0.8~2.0%
Si:0.1~0.5%
Al:0.01~0.1%
Ti:0.01~0.1%
B:0.0005~0.005%
P≦0.040%
Ca≦0.01%
S≦0.006%
N≦0.01%
及び、任意に、
Cr≦0.4%
Mo≦0.3%
Nb≦0.1%
V≦0.3%
(Cr+Mo+Nb+V≦0.5%)を含む組成を有し、
前記組成の残りが、鉄及び不可避の不純物である、ステップと、
-前記溶鋼を鋳造して、熱間圧延することができる半製品を得るステップと、
-前記半製品を800℃~950℃に含まれる仕上げ熱間圧延温度で熱間圧延するステップと、
-前記熱間圧延鋼板を670℃未満の巻取温度T
coil
で巻き取り、コイル状鋼板を得るステップと、を含む、方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、鋼板及び高強度プレス硬化鋼製部品に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
高強度プレス硬化部品は、侵入防止又はエネルギー吸収機能のための自動車車両における構造要素として使用することができる。
【0003】
そのような種類の用途では、高い機械的強度と高い耐衝撃性とを組み合わせた鋼製部品を生産することが望ましい。さらに、自動車産業における主要な課題のうちの1つは、安全要件を無視することなく、地球環境保全の観点から車両の燃費を改善するために車両の重量を減少させることである。
【0004】
この重量減少は、特に、主にマルテンサイトミクロ組織を有する鋼製部品の使用のおかげで達成することができる。
【0005】
曲げ下での亀裂の形成に対する良好で均一な耐性も有する非常に高い強度の鋼を生産することは困難である。実際、非常に高い強度の鋼は、曲げ荷重を受けたときに早期に亀裂が生じる傾向がある。これは、材料がその高い引張強度のおかげで非常に高い荷重に耐えることができるにもかかわらず、一旦部品に亀裂が現れ始めると、これらの亀裂が連続荷重下で急速に伝播し、部品が早期に故障するため、そのような高強度鋼で生産された部品の衝突耐性に有害である。
【0006】
特に、等方性の曲げ挙動を有する非常に高い強度のプレス硬化鋼を生産することは困難である。実際、一般的に言えば、鋼板の曲げ挙動は、横方向よりも圧延方向の方が良好であることは周知である。この異方性挙動は、鋼製部品を設計するとき、及びホットスタンピング工程を考えるときに制約をもたらす。したがって、全ての方向において非常に類似した曲げ挙動に達することを可能にする鋼板及びそのような鋼を生産する方法を提供することは非常に興味深い。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、上述の課題に対処し、高い機械的特性と、1300MPa以上のホットスタンピング後の引張強度及び圧延方向と横方向との間の非常に小さい曲げ角度の異方性との組み合わせを有するプレス硬化鋼製部品を提供することである。
【0008】
本発明の別の目的は、熱間成形によってそのようなプレス硬化鋼製部品に変形することができる鋼板を提供すること、及びそのような鋼板を製造する方法を提供することである。
【0009】
本発明の目的は、請求項2~4の特徴を任意に有する請求項1に記載の鋼板を提供することによって達成される。本発明の別の目的は、請求項5に記載のプレス硬化鋼製部品を提供することによって達成される。鋼製部品はまた、請求項6~7の特性を含むことができる。本発明のさらなる目的は、請求項9の特性を任意に含む請求項8に記載の前記ホットスタンプ部品のための製造方法である。
【0010】
ここで、本発明を、本発明による鋼板の概略断面図である図1を参照して、限定を導入することなく、実施例によって詳細に説明し、例示する。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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