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公開番号
2025119163
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-14
出願番号
2024013874
出願日
2024-02-01
発明の名称
樹脂組成物、成形体およびフィルム
出願人
株式会社カネカ
代理人
主分類
C08L
79/08 20060101AFI20250806BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】本発明は、環境安全性に優れ、透明性が高く、かつ十分な機械強度を有するフィルム等の成形体、およびその作製に用いられる樹脂組成物の提供を目的とする。
【解決手段】
ポリイミド樹脂とポリエステル樹脂とを含む樹脂組成物であって、前記ポリイミド樹脂が、ジアミン由来の構造とテトラカルボン酸二無水物由来の構造を有し、前記テトラカルボン酸二無水物が、脂環式構造とエステル構造の両方の構造を有するテトラカルボン酸二無水物を含み、前記ポリエステル樹脂の重量平均分子量が10,000を超えていることを特徴とする樹脂組成物により上記課題を解決することができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリイミド樹脂とポリエステル樹脂とを含む樹脂組成物であって、
前記ポリイミド樹脂が、ジアミン由来の構造とテトラカルボン酸二無水物由来の構造を有し、
前記テトラカルボン酸二無水物が、カルド構造とエステル構造の両方の構造を有するテトラカルボン酸二無水物を含み、
前記ポリエステル樹脂の重量平均分子量が10,000を超えていることを特徴とする樹脂組成物。
続きを表示(約 890 文字)
【請求項2】
前記カルド構造が脂環式構造を含む構造である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記ポリイミド樹脂と前記ポリエステル樹脂が、2:98~98:2の組成比の範囲で、相溶可能である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
カルド構造とエステル構造の両方の構造を有するテトラカルボン酸二無水物が、5,5’-[9H-フルオレン-9-イリデンビス(2-メチル-4,1-フェニレン)]ビス(1,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-5-イソベンゾフランカルボキシレート)、5,5’-スピロ[9H-フルオレン-9,9’-[9H]キサンテン]-3’,6’-ジイルビス(1,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-5-イソベンゾフランカルボキシレート)、5,5’-[シクロヘキシリレンジ-4,1-フェニレン]ビス(1,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-5-イソベンゾフランカルボキシレート)または、5,5’-[シクロドデシリデンビス(2-メチル-4,1-フェニレン)]ビス(1,3-ジヒドロ-1,3-ジオキソ-5-イソベンゾフランカルボキシレート)から選択される1種以上であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記ポリエステル樹脂が、ジカルボン酸由来の構造とジオール由来の構造を有し、前記ジオールは、炭素数3以上のアルキレン構造またはシクロアルキレン構造を有するジオール、フルオレン構造を有するジオール、ビスフェノール誘導体構造を有するジオールから選択される1種以上のジオールを有することを特徴とする請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
前記ビスフェノール誘導体構造を有するジオールが、ビスフェノールの2つのフェノール性ヒドロキシ基にアルキレンオキシドを付加させた構造であることを特徴とする請求項5に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれかに記載の樹脂組成物を含む成形体。
【請求項8】
請求項1~6のいずれかに記載の樹脂組成物を含むフィルム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物、成形体およびフィルムに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
液晶、有機EL、電子ペーパー等の表示装置や、太陽電池、タッチパネル等のエレクトロニクスデバイスにおいて、薄型化や軽量化、さらにはフレキシブル化が要求されている。これらのデバイスに使用されるガラス材料をフィルム材料に代えることにより、フレキシブル化、薄型化、軽量化が図られる。ガラス代替材料として、透明ポリイミド樹脂フィルムが開発され、ディスプレイ用基板やカバーフィルム等に用いられている。
【0003】
通常のポリイミド樹脂フィルムは、ポリイミド樹脂前駆体であるポリアミック酸溶液を支持体上に膜状に塗布し、高温処理することにより、溶媒除去と同時に熱イミド化を行うことにより得られる。しかしながら、熱イミド化のための加熱温度は高く(例えば300℃以上)、加熱による着色(黄色度の上昇)が生じやすく、ディスプレイ用カバーフィルム等の高い透明性が要求される用途への適用が困難である。
【0004】
高い透明性を有するポリイミド樹脂フィルムの製造方法として、有機溶媒に可溶であり、フィルム化後の高温でのイミド化を必要としないポリイミド樹脂を用いる方法が提案されている。例えば、特許文献1には、ジアミンとしてフルオロアルキル置換ベンジジンを、テトラカルボン酸二無水物としてビス無水トリメリット酸エステル類を含むポリイミド樹脂が、有機溶媒への溶解性に優れ、かつ透明性および機械強度に優れることが記載されている。しかし、透明性という観点ではガラスに未だに劣っており、改善が求められていた。
【0005】
また、ポリイミド樹脂の透明性を改良する方法としては、他の樹脂とアロイにする方法も知られている。特許文献2には、ジアミンとしてパーフルオロアルキル基を有するジアミンを、テトラカルボン酸二無水物として脂環式テトラカルボン酸二無水物を含むポリイミド樹脂がアクリル樹脂とアロイ形成することにより、機械強度と透明性に優れる事が記載されている。
【0006】
一方で、有機フッ素化合物(PFAS)の環境残留性が近年問題となっている。一般的に、有機フッ素化合物は、化合物中に含まれる炭素-フッ素結合の結合エネルギーが高いため、環境中で分解されにくく、水などに残留し、人への影響も指摘されている。
【0007】
特許文献3にはジアミンとしてジエチルメチルベンゼンジアミンを、テトラカルボン酸二無水物として4,4′-オキシジフタル酸無水物を含む、有機フッ素化合物に相当しないポリイミド樹脂が分子量10,000以下のポリエステルと相溶することが例示されているが、ポリエステルの添加量が40質量%を超えるとポリイミドとの相溶性が低下し、透明度が低下することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
WO2020/004236
WO2023/026982
WO2016/190105
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ポリイミド樹脂は、剛直な構造を導入すると、機械強度が向上するものの、有機溶媒への溶解性の低下や着色の要因となり、従来のポリイミド樹脂単独で、透明性と高機械強度を両立することは容易ではない。溶媒可溶性を向上させる手段として、フッ素含有化合物を用いる方法があるが、環境残留性の高い有機フッ素化合物を用いることは、環境安全性の観点から懸念が残る。かかる課題に鑑み、本発明は、環境安全性に優れ、透明性が高く、かつ十分な機械強度を有するフィルム等の成形体、およびその作製に用いられる樹脂組成物の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは鋭意検討の結果、下記構成とすることで上記課題を解決することを見出した。
(【0011】以降は省略されています)
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