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公開番号2025119960
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-15
出願番号2024015115
出願日2024-02-02
発明の名称ハイブリッドサーボシステム
出願人株式会社東芝,東芝エネルギーシステムズ株式会社
代理人弁理士法人サクラ国際特許事務所
主分類F03B 15/04 20060101AFI20250807BHJP(液体用機械または機関;風力原動機,ばね原動機,重力原動機;他類に属さない機械動力または反動推進力を発生するもの)
要約【課題】小型化を実現可能なハイブリッドサーボシステムを提供する。
【解決手段】ハイブリッドサーボシステムにおいて、油圧回路部は、双方向ポンプとアキュムレータと蓄圧油供給用パイロットチェック弁と蓄圧油供給用電磁弁とを有し、水車のガイドベーンを動作させる油圧サーボモータを駆動する。油圧サーボモータは、内部空間がピストンによって第1油圧室と第2油圧室とに区画されたシリンダを有し、双方向ポンプは、開動作では開側パイロット弁を介して第1油圧室に作動油を供給し、閉動作では閉側パイロット弁を介して第2油圧室に作動油を供給する。急閉動作では、蓄圧油供給用電磁弁の動作によって、アキュムレータに蓄えられた作動油が蓄圧油供給用パイロットチェック弁と閉側パイロット弁とを介して第2油圧室に供給されると共に、第1油圧室から作動油が開側パイロット弁を介して集油槽へ排出される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
ガイドベーンを介して水が供給されることによって回転するランナと、前記ランナの回転によって発電を行うように構成された発電機とを備え、前記発電機から電力が電力系統に出力される水車の動作を制御するハイブリッドサーボシステムであって、
前記ガイドベーンについて閉動作および開動作を行うための油圧サーボモータを駆動する油圧回路部と、
前記油圧回路部の動作を制御する制御部と
備え、
前記油圧サーボモータは、
前記ガイドベーンを操作する操作ロッドに設けられたピストンを内部空間に収容しており、前記内部空間が前記ピストンによって第1油圧室と第2油圧室とに区画されるシリンダ
を有し、
前記油圧回路部は、
前記開動作を実行する際に開側パイロット弁を介して前記第1油圧室に作動油を供給し、前記閉動作を実行する際に閉側パイロット弁を介して前記第2油圧室に作動油を供給するように構成されている双方向ポンプと、
作動油を蓄えるように構成されているアキュムレータと、
前記アキュムレータから前記閉側パイロット弁へ作動油が流れる油路に設置されている蓄圧油供給用パイロットチェック弁と、
前記ガイドベーンについて急閉動作を実行する際に、前記蓄圧油供給用パイロットチェック弁のパイロットポートと前記開側パイロット弁のパイロットポートと前記閉側パイロット弁のパイロットポートとのそれぞれに、前記アキュムレータに蓄えられた作動油を供給するおように構成されている蓄圧油供給用電磁弁と、
を有し、前記急閉動作を実行する際に、前記アキュムレータに蓄えられた作動油が前記蓄圧油供給用パイロットチェック弁と前記閉側パイロット弁とを介して前記第2油圧室に供給されると共に、前記第1油圧室から作動油が前記開側パイロット弁を介して集油槽へ排出されるように構成されており、
前記制御部は、前記発電機から電力が正常に出力されている場合に、前記水車において異常が生じたとき、または、前記電力系統において異常が生じたときに、前記蓄圧油供給用電磁弁の動作を制御することで、前記急閉動作を実行させる、
ハイブリッドサーボシステム。
続きを表示(約 100 文字)【請求項2】
前記蓄圧油供給用電磁弁が励磁状態から消磁状態に切り替わることによって、前記急閉動作が実行されるように構成されている、
請求項1に記載のハイブリッドサーボシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、ハイブリッドサーボシステムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
水力発電所において、水車は、例えば、ハイブリッドサーボシステムによってガイドベーンの動作が制御される。
【0003】
例えば、ハイブリッドサーボシステムは、水車において調速制御運転が実行されている際に、水車の回転速度等の偏差が大きくなった場合には、アキュムレータから作動油を油圧サーボモータへ供給し、ガイドベーンの開度を調整する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許6298207号
特開2002-317745号公報
特開2021-017861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のハイブリッドサーボシステムでは、水車の回転速度の偏差が大きいときに水車の回転速度を短時間で設定値にするために、ガイドベーンの開度を通常の閉動作よりも急速に低下させる急閉動作(非常閉動作)を実行する際には、アキュムレータから多量の作動油を油圧サーボモータへ供給する必要がある。また、異常等の発生に対応するために急閉動作を実行する場合も同様に、水車の回転速度を短時間に安定化させるためには、アキュムレータから油圧サーボモータへ供給する作動油が多量に必要になる。
【0006】
上記のような事情により、従来のハイブリッドサーボシステムでは、アキュムレータを大容量化する必要があるため、アキュムレータを含む圧油装置が大型化する場合がある。このため、ハイブリッドサーボシステムの小型化を実現することが困難になる場合がある。
【0007】
したがって、本発明が解決しようとする課題は、小型化を容易に実現可能なハイブリッドサーボシステムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
実施形態のハイブリッドサーボシステムは、油圧回路部と制御部と備え、水車の動作を制御する。ここでは、水車は、ガイドベーンを介して水が供給されることによって回転するランナと、ランナの回転によって発電を行うように構成された発電機とを備え、発電機から電力が電力系統に出力される。ハイブリッドサーボシステムにおいて、油圧回路部は、ガイドベーンについて閉動作および開動作を行うための油圧サーボモータを駆動し、制御部は、油圧回路部の動作を制御する。油圧サーボモータは、シリンダを有し、シリンダは、ガイドベーンを操作する操作ロッドに設けられたピストンを内部空間に収容しており、内部空間がピストンによって第1油圧室と第2油圧室とに区画されている。油圧回路部は、双方向ポンプとアキュムレータと蓄圧油供給用パイロットチェック弁と蓄圧油供給用電磁弁とを有する。双方向ポンプは、開動作を実行する際に開側パイロット弁を介して第1油圧室に作動油を供給し、閉動作を実行する際に閉側パイロット弁を介して第2油圧室に作動油を供給するように構成されている。アキュムレータは、作動油を蓄えるように構成されている。蓄圧油供給用パイロットチェック弁は、アキュムレータから閉側パイロット弁へ作動油が流れる油路に設置されている。蓄圧油供給用電磁弁は、ガイドベーンについて急閉動作を実行する際に、蓄圧油供給用パイロットチェック弁のパイロットポートと開側パイロット弁のパイロットポートと閉側パイロット弁のパイロットポートとのそれぞれに、アキュムレータに蓄えられた作動油を供給する。急閉動作を実行する際には、アキュムレータに蓄えられた作動油が蓄圧油供給用パイロットチェック弁と閉側パイロット弁とを介して第2油圧室に供給されると共に、第1油圧室から作動油が開側パイロット弁を介して集油槽へ排出される。制御部は、発電機から電力が正常に出力されている場合に、水車において異常が生じたとき、または、電力系統において異常が生じたときに、蓄圧油供給用電磁弁の動作を制御することで、急閉動作を実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、実施形態において、水車90の一例を模式的に示す部分断面図である。
図2は、実施形態において、水車90のガイドベーン95を駆動するためのハイブリッドサーボシステムを模式的に示す図である。
図3Aは、実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、ガイドベーン95について開動作を行うときの様子を模式的に示す図である。
図3Bは、実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、ガイドベーン95について閉動作を行うときの様子を模式的に示す図である。
図3Cは、実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、ガイドベーン95について急閉動作を実行するときの様子を模式的に示す図である。
図4は、実施形態のハイブリッドサーボシステムにおいて、検出部800および制御部900を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[A]水車90の構成概要
図1は、実施形態において、水車90の一例を模式的に示す部分断面図である。図1では、縦断面(回転中心を含む面)について示している。
(【0011】以降は省略されています)

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