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公開番号
2025120654
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-18
出願番号
2024015618
出願日
2024-02-05
発明の名称
有機ケイ素化合物の製造方法
出願人
株式会社トクヤマ
代理人
弁理士法人秀和特許事務所
主分類
C07F
7/18 20060101AFI20250808BHJP(有機化学)
要約
【課題】得られる有機ケイ素化合物の構造を好ましく制御可能な、有機ケイ素化合物の製造方法を提供すること。
【解決手段】有機ケイ素化合物の製造方法であって、シラン系原料とマグネシウムとを混合し、混合液を得る混合工程、及び前記混合工程で得られた混合液と、2個以上のハロゲン基を有する有機ハロゲン化物とを接触させ、グリニャール反応させる反応工程を含む、有機ケイ素化合物の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
有機ケイ素化合物の製造方法であって、
シラン系原料とマグネシウムとを混合し、混合液を得る混合工程、及び
前記混合工程で得られた混合液と、2個以上のハロゲン基を有する有機ハロゲン化物とを接触させ、グリニャール反応させる反応工程
を含む、有機ケイ素化合物の製造方法。
続きを表示(約 630 文字)
【請求項2】
前記シラン系原料が、アルコキシシランである、請求項1に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
【請求項3】
前記反応工程における、前記混合液に対する前記有機ハロゲン化物の供給速度が、
前記シラン系原料1molに対して0.1mol/min以下である、請求項1に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
【請求項4】
前記反応工程における、前記混合液に対する前記有機ハロゲン化物の供給速度が、
前記マグネシウム1molに対して0.1mol/min以下である、請求項1に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
【請求項5】
前記混合液における、前記マグネシウムに対する前記シラン系原料のmol比(シラン系原料/マグネシウム)が、10/1~1/10である、請求項1に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
【請求項6】
前記有機ケイ素化合物が、下記式(III)で表される化合物である、請求項1~5のいずれか1項に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
TIFF
2025120654000012.tif
27
170
式(III)中、R
1
は有機基を表し、R
2
は、それぞれ独立して水素原子又は1価の有機基を表し、R
3
は、それぞれ独立してアルキル基を表し、nは、2以上の整数である。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機ケイ素化合物の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
グリニャール(Grignard)反応は、炭素-炭素結合反応として種々の有機化合物の合成に広く使用されている。グリニャール反応には、いわゆるグリニャール試薬として有機マグネシウムハロゲン化物が用いられる。特許文献1には、このような有機マグネシウムハロゲン化物の製造方法と、該有機マグネシウムハロゲン化物とケイ素化合物とを反応させて有機ケイ素化合物を製造する方法が開示されている。
一般的なグリニャール反応では、まず、金属マグネシウムと有機ハロゲン化物とを接触させることで、有機マグネシウムハロゲン化物(グリニャール試薬)を得た後、得られたグリニャール試薬と反応相手の原料(例えばケイ素化合物)とを接触させて、目的のグリニャール反応物を得ることが通常である。これは、金属マグネシウムと反応相手の原料とが先に反応することで、グリニャール反応に必要なグリニャール試薬の生成を妨げてしまうことを防ぐためである。
【0003】
一方、グリニャール試薬の安定性が不安定であったり、ウルツ(Wurtz)カップリン
グ反応といった副反応を起こしやすい場合、後から供給する反応相手の原料との反応が進行する前に、グリニャール試薬の活性が消失してしまう場合がある。
この場合、あらかじめ有機ハロゲン化物と反応相手の原料とを混合した混合溶液を調製しておき、マグネシウムに対して該混合溶液を少量ずつ接触させることで、反応を制御する方法が用いられる。このような方法の場合、少量の有機ハロゲン化物がマグネシウムと反応してグリニャール試薬が生成された後、直ちに生成されたグリニャール試薬と反応相手の原料との反応が起こるため、安定的にグリニャール反応を進行させることができる。
例えば、特許文献1の実施例7ではそのような方法で有機ケイ素化合物を製造している。
【0004】
上記のようなグリニャール反応によって得られる有機ケイ素化合物は、電子材料や医薬品原体等の分野で用いることができる。特許文献2には、グリニャール反応によって得られた有機ケイ素化合物を電子材料や医薬品原体等の用途に用いられることが開示されている。
このような分野において、得られる有機ケイ素化合物の構造を制御することは重要な点の一つである。特に、ケイ素は複数の反応点を有するため、その分子量や構造等の制御が重要である。具体的には、得られる有機ケイ素化合物の、(-Si-R-Si-)で表される構造が十分に発達していることが好ましい。ここで、Rは任意の有機基である。中でも、主骨格にケイ素-炭素結合を含むカルボシラン(例えば、RがCH
2
)は、主骨格がケイ素-酸素結合からなるシリコーン(例えば、RがO)と比較して合成が難しく、その構造の制御はより重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2021/153422号
国際公開第2021/230280号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、グリニャール反応により有機ケイ素化合物を製造する場合において、そ
の構造を制御することは容易ではなく、改善の余地が残されていた。
そこで本発明は、得られる有機ケイ素化合物の構造を好ましく制御可能な、有機ケイ素化合物の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは鋭意検討を行った結果、グリニャール反応により有機ケイ素化合物を製造する場合においては、従来知られた手順とは異なる、特定の手順でグリニャール反応を行うことで、上記課題を解決できることを見出した。
【0008】
すなわち、本発明の要旨は、具体的には以下の通りである。
<1>有機ケイ素化合物の製造方法であって、
シラン系原料とマグネシウムとを混合し、混合液を得る混合工程、及び
前記混合工程で得られた混合液と、2個以上のハロゲン基を有する有機ハロゲン化物とを接触させ、グリニャール反応させる反応工程
を含む、有機ケイ素化合物の製造方法。
<2>前記シラン系原料が、アルコキシシランである、<1>に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
<3>前記反応工程における、前記混合液に対する前記有機ハロゲン化物の供給速度が、
前記シラン系原料1molに対して0.1mol/min以下である、<1>又は<2>に記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
<4>前記反応工程における、前記混合液に対する前記有機ハロゲン化物の供給速度が、
前記マグネシウム1molに対して0.1mol/min以下である、<1>~<3>のいずれかに記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
<5>前記混合液における、前記マグネシウムに対する前記シラン系原料のmol比(シラン系原料/マグネシウム)が、10/1~1/10である、<1>~<4>のいずれかに記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
<6>前記有機ケイ素化合物が、下記式(III)で表される化合物である、<1>~<5>のいずれかに記載の有機ケイ素化合物の製造方法。
TIFF
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170
式(III)中、R
1
は有機基を表し、R
2
は、それぞれ独立して水素原子又は1価の有機基を表し、R
3
は、それぞれ独立してアルキル基を表し、nは、2以上の整数である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の一実施形態によれば、得られる有機ケイ素化合物の構造を好ましく制御可能な、有機ケイ素化合物の製造方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に本発明の実施形態を詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限りこれらの内容に限定されない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲内で任意に変更して実施することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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