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公開番号
2025122638
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-21
出願番号
2025015338
出願日
2025-01-31
発明の名称
環状ジエン含有組成物、アルデヒドの製造方法、アルコールの製造方法、及び環状ジエン含有組成物の製造方法
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C07C
13/61 20060101AFI20250814BHJP(有機化学)
要約
【課題】ヒドロホルミル化反応触媒の触媒活性が低下することを抑制し、脂環式アルデヒド等のアルデヒドを効率的に製造すること、及び、ヒドロホルミル化反応後の工程液から、高価なロジウム金属を高い回収率で回収することが可能な環状ジエン含有組成物と前記環状ジエン含有組成物を用いたアルデヒドの製造方法を提供する。
【解決手段】環状ジエン酸化物の含有割合が1.2GC面積%以下である環状ジエン含有組成物。環状ジエン含有組成物中の環状ジエンをヒドロホルミル化反応させ、アルデヒドを製造する方法であって、前記環状ジエン含有組成物に含まれる環状ジエン酸化物の含有割合を予め決めた閾値以下にすることを含むアルデヒドの製造方法。但し、前記環状ジエンは、前記環状ジエン酸化物を除く。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
環状ジエンを含む環状ジエン含有組成物であって、
前記環状ジエン組成物中の環状ジエン酸化物の含有割合が1.2GC面積%以下である、環状ジエン含有組成物。
(但し、前記環状ジエンは、前記環状ジエン酸化物を除く。)
続きを表示(約 1,300 文字)
【請求項2】
前記環状ジエンの含有割合が60GC面積%以上である、請求項1に記載の環状ジエン含有組成物。
【請求項3】
前記環状ジエン酸化物の含有割合が、0.5GC面積%以下、好ましくは0.35GC面積%以下、より好ましくは0.25GC面積%以下、さらに好ましくは0.14GC面積%以下、特に好ましくは0.05GC面積%以下である、請求項1に記載の環状ジエン含有組成物。
【請求項4】
前記環状ジエン酸化物の含有割合が、下記の測定方法1により測定されるものである、請求項1に記載の環状ジエン含有組成物。
<測定方法1>
下記GC測定条件にて分析し溶出時間が17.7分から18.8分のピークの含有割合の合計を測定する。
(GC測定条件)
GC装置:ガスクロマトグラム測定装置(商品名:GC-2025、株式会社島津製作所製)
検出器:水素炎イオン化検出器(FID)
キャリアガス:ヘリウム(カラム流量1.65mL/分)
カラム:キャピラリーカラム(製品名:DB-1、アジレント・テクノロジー社製、サイズ:長さ30m×内径0.25mm、膜厚1.00μm)
カラム温度:50℃(保持時間5分)→10℃/分で昇温→300℃(保持時間:なし)
注入口温度:200℃
検出器温度:300℃
サンプル量:0.3μL(スプリット比:1/30)
【請求項5】
前記環状ジエンが、多環式ジエンである、請求項1に記載の環状ジエン含有組成物。
【請求項6】
前記環状ジエンが、ジシクロペンタジエンである、請求項5に記載の環状ジエン含有組成物。
【請求項7】
前記環状ジエン酸化物が、トリシクロデセン骨格、及びトリシクロデカジエン骨格から選択されるいずれかの骨格を有し、且つ、酸素含有官能基を有する化合物である、請求項1に記載の環状ジエン含有組成物。
【請求項8】
前記環状ジエン酸化物が、カルボニル基を有する環状ジエン、ヒドロキシル基を有する環状ジエン、及びエポキシ基を有する環状モノエンからなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項1に記載の環状ジエン含有組成物。
【請求項9】
前記環状ジエンが、ジシクロペンタジエンであり、且つ、
前記環状ジエン酸化物が、鏡像異性体の片方が下記一般式(I)で表される化合物、鏡像異性体の片方が下記一般式(II)で表される化合物、鏡像異性体の片方が下記一般式(III)で表される化合物からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項6に記載の環状ジエン含有組成物。
TIFF
2025122638000008.tif
87
140
[式(I)中、ヒドロキシル基(-OH)は、図示したジシクロペンタジエン環構造内の任意の位置に結合している。]
【請求項10】
請求項1~9のいずれか一項に記載の環状ジエン含有組成物を、ヒドロホルミル化反応させて、アルデヒドを製造する、アルデヒドの製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、環状ジエン含有組成物、アルデヒドの製造方法、アルコールの製造方法及び環状ジエン含有組成物の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
脂環式アルデヒド等のアルデヒドは、可塑剤の添加剤、接着剤、殺菌剤等の原料として有用である。また、脂環式アルデヒド等のアルデヒドを水素添加反応させて得られる脂環式アルコール等のアルコールは、ポリウレタン系樹脂やポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂の高耐熱性化、耐屈曲性化又は低レターデーション化を図るための原料モノマーとして有用である。具体的には、トリシクロデカンジカルバルデヒド等の脂環式アルデヒドや、トリシクロデカンジメタノールやペンタシクロペンタデカンジメタノール等の脂環式アルコールが、各用途における高機能化や工業的な生産性に優れる観点から注目されている。
【0003】
トリシクロデカンジカルバルデヒド等の脂環式アルデヒドの製造方法としては、ナフサ、石炭及び天然ガス等の炭化水素含有組成物を熱分解して得られるC5炭化水素留分を加熱することにより、該C5炭化水素留分中のシクロペンタジエン等の環式ジエン(本発明においては「環状ジエン」とも称す。)を二量化反応させ、ジシクロペンタジエン等の環式ジエンとした後、二量化反応後のC5炭化水素留分を精製してジシクロペンタジエン等の環式ジエンを高濃度で含む組成物(以下、「環状ジエン含有組成物」という。)を得、得られた環状ジエン含有組成物を、長周期型周期表第8~10族金属(以下、単に「第8~10族金属」と称す場合がある。)-有機リン系錯体触媒の存在下で、ヒドロホルミル化反応に供して、該環式ジエンに対応する脂環式アルデヒドに転化する方法が知られている。
【0004】
上述した、環状ジエン含有組成物のヒドロホルミル化反応に用いられる前記触媒には、ロジウム等の高価な第8~10族金属が含まれている。そのため、反応系内にヒドロホルミル化反応を阻害する要因が存在すると、触媒の使用量を増やさねばならず、結果として製造コストの増加につながる。したがって、可能な限りヒドロホルミル化反応の阻害要因を除去することが理想的である。
【0005】
上述した環状ジエン含有組成物をヒドロホルミル化反応に供して脂環式アルデヒドを得る方法として、例えば、特許文献1の実施例には、高純度に精製されたジシクロペンタジエンをヒドロホルミル化して、ビスホルミルトリシクロデカンを製造する技術が開示されている。
また、特許文献2には、ヒドロホルミル化反応を阻害する不純物として、ジシクロペンタジエンに含まれる共役ジエンに着目し、この共役ジエンを低減する技術が開示されている。
【0006】
しかしながら、特許文献1~2に開示されている技術では、環状ジエン含有組成物に含まれる不純物を極力除去し、高純度の環式ジエンを分離・回収するために、製造工程が複雑化したり、設備投資や製造コスト、ユーティリティコストが増加するという課題があった。
【0007】
また、該環状ジエン含有組成物に含まれる不純物を、経済性を鑑みながら低減するにしても、どのような不純物が、ヒドロホルミル化反応触媒の活性に影響を及ぼすか、又、ヒドロホルミル化反応後の工程液から、ヒドロホルミル化反応触媒を回収して再利用するときに、どのような不純物が高価なロジウム金属の回収率に影響を及ぼすか、十分に解明されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2005-139181号公報
特開平11-80067号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明はこれらの問題点を解決することを目的とする。
すなわち、本発明は、トリシクロデカンジカルバルデヒド等のアルデヒドの出発原料として用いられる、ジシクロペンタジエン等の環状ジエンを含む環状ジエン含有組成物であって、ヒドロホルミル化反応触媒の触媒活性が低下することを抑制し、アルデヒドを効率的に製造すること、及び、ヒドロホルミル化反応後の工程液から、高価なロジウム金属を高い回収率で回収することが可能な環状ジエン含有組成物と、その製造方法を提供することを課題とする。
【0010】
さらに、本発明は、前記環状ジエン含有組成物を用いて、前記環状ジエンに対応するアルデヒドを製造する、アルデヒドの製造方法を提供することを課題とする。
(【0011】以降は省略されています)
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