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公開番号2025122646
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-21
出願番号2025019220
出願日2025-02-07
発明の名称低密度を有する高屈折ガラス
出願人ショット アクチエンゲゼルシャフト,SCHOTT AG
代理人アインゼル・フェリックス=ラインハルト,個人,個人,個人,個人,個人
主分類C03C 3/062 20060101AFI20250814BHJP(ガラス;鉱物またはスラグウール)
要約【課題】1.95超の屈折率を有する光学ガラス、この光学ガラスを含むガラス物品、およびその使用、特に、光学系およびレンズ、メタ光学系、ならびに「拡張現実」(Augmented Reality、AR)の分野における使用を提供する。
【解決手段】1.95超、好ましくは2.05以下の屈折率nd、32未満のアッベ数vd、および1350℃以下の温度Tmaxを有し、少なくともSiO2、TiO2およびNb2O5を含み、30.0mol%未満のSiO2、5.0mol%未満のZnOおよび5.0mol%未満のLn2O3を含み、Ln2O3=Y2O3、La2O3、Gd2O3および/またはYb2O3である、光学ガラスが提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
光学ガラスであって、1.95超、好ましくは2.05以下の屈折率n

、32未満のアッベ数v

、および1350℃以下の温度T
max
を有し、少なくともSiO

、TiO

およびNb



を含み、30.0mol%未満のSiO

、5.0mol%未満のZnOおよび5.0mol%未満のLn



を含み、Ln



=Y



、La



、Gd



および/またはYb



であり、前記ガラスが、以下の条件のうちの少なくとも1つ:
(i) 0mol%超のK

O含有量、
(ii) 0.5mol%以下のB



含有量、
(iii) 少なくとも0.09のB



対SiO

のモル比
を満たす、光学ガラス。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記ガラスが、1.5~3.5のモル比(TiO

+ZrO

+2

Nb



+2

Ta



+2

Al



+SiO

+B



)/(R

O+RO+2

Ln



)を有し、R

O=Li

O、Na

Oおよび/またはK

O、RO=MgO、CaO、SrOおよび/またはBaO、ならびにLn



=Y



、La



、Gd



および/またはYb



である、請求項1記載の光学ガラス。
【請求項3】
前記ガラスが、120g/cm

未満、好ましくは100g/cm

未満、特に好ましくは90g/cm

未満、かつ好ましくは50g/cm

超、好ましくは55g/cm

超、特に好ましくは60g/cm

超のアッベ数v

と密度ρとの積を有する、請求項1または2記載の光学ガラス。
【請求項4】
前記ガラスが、3.5mol%~15.0mol%、好ましくは4.0mol%~13.0mol%のBaOを含有する、請求項1から3までのいずれか1項記載の光学ガラス。
【請求項5】
前記ガラスが、少なくとも40.0mol%、好ましくは少なくとも43.0mol%、かつ/または65.0mol%以下、好ましくは62.0mol%以下の総含有量のBaO、Nb



およびTiO

を有する、請求項1から4までのいずれか1項記載の光学ガラス。
【請求項6】
前記ガラスが、2.0mol%~25.0mol%、好ましくは4.0mol%~23.0mol%の総含有量の、R

O=Li

O、Na

Oおよび/またはK

OであるR

Oを有する、請求項1から5までのいずれか1項記載の光学ガラス。
【請求項7】
前記ガラスが、6.0mol%~30.0mol%の総含有量の、RO=MgO、CaO、SrOおよび/もしくはBaOであるRO、ならびに/または2.0mol%~20.0mol%の総含有量のMgO、CaOおよびSrOを有する、請求項1から6までのいずれか1項記載の光学ガラス。
【請求項8】
前記ガラスが、20.0mol%~40.0mol%、好ましくは25.0mol%~35mol%の総含有量のRO+R

Oを有する、請求項1から7までのいずれか1項記載の光学ガラス。
【請求項9】
前記ガラスが、1.5mol%~5.5mol%、好ましくは5.0mol%以下のZrO

を含有する、請求項1から8までのいずれか1項記載の光学ガラス。
【請求項10】
前記ガラスが、mol%で以下の成分:
TIFF
2025122646000014.tif
47
169
を含む、請求項1から9までのいずれか1項記載の光学ガラス。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、1.95超の屈折率を有する光学ガラス、この光学ガラスを含むガラス物品、およびその使用、特に、光学系およびレンズ、メタ光学系、ならびに「拡張現実」(英語:「Augmented Reality」、AR)の分野における使用に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【0002】
本発明は、拡張現実(AR)の分野で使用することができるガラスを扱う。高屈折ガラス、すなわち、高い屈折率を有するガラスは、視野(Field of View、FoV)を広げることから、AR眼鏡にとって有利である。他方で、そのようなガラスの密度は、多くの場合、屈折率の上昇と不相応に上昇する。これは、AR用途のためにウェハを薄くする手段があったとしても、眼鏡ガラスが著しく重くなり、それによって、AR眼鏡を長時間着用することが不快になることを意味する。トレンドがヘッドセットから標準的な眼鏡形態になり、より長時間または通常の眼鏡のように常に着用することが望まれているため、眼鏡を軽くする必要がある。デジタル一眼レフ(DSLR)分野のカメラ光学系はまた、非常に多くの場合、非常にかさばるか、または非常に重いかのいずれかであり、それによって、オートフォーカスの所要バッテリー性能も著しく増加させることから、この重量軽減は、多くの他の使用領域にとっても有利である。
【0003】
従来技術のガラスの一部は、リン酸ニオブ系またはリン酸チタン系に由来し、すなわち、これらは、P



およびニオブまたはチタンをかなりの割合で含有する。これらのガラスは、いずれの場合もすでに還元作用のあるホスフェート系において溶融および精製温度が高過ぎることなどによる酸素損失によってより低い酸化状態がもたらされることから、製造時に部分的に非常に問題になる。例えば、ニオブの場合、これは、V未満の酸化状態であり、チタンの場合、IV未満である。これによって、ニオブ系では、濃い茶色から黒色までの着色、またはチタン系では、青色、黄緑色から茶色までの着色、黒色までの着色がもたらされ得る。さらに、チタンは、結晶化傾向を著しく増加させ、これは、重フリント分野において、既存のより高屈折のガラスの既知の問題であり、これらのガラスは、例えばもはや再びプレス加工することができない。ニオブとは対照的に、最大の酸化状態のチタンでさえ、可視領域の端で吸収し、それによって、より高い含有量の場合に、バリウムチタンケイ酸塩の既知の黄色の色合いが引き起こされる。
【0004】
さらに、高屈折重フリントまたはランタン重フリント系統などのリン酸ニオブガラス系統は、界面結晶化の傾向があるのみならず、非常に急速な結晶成長も示し、それによって、場合によって事前に核形成されたガラスにとって、後冷却(応力冷却または屈折率調整)が重要になる。さらに、ガラスは、比較的脆いと判っており、したがって、非常に薄いウェハへと研磨することが難しい。
【0005】
他方で、耐候性は、P



にもかかわらず、少なくともリン酸ニオブガラスに関しては比較的良好であり、密度がこの高い屈折率の割に非常に低く、それによって、着用時の快適性が増加する。これらの系統は、文献に基づき公知である。
【0006】
AR用途にとって興味深い屈折率範囲にある市場で入手可能なランタン重フリント系は、屈折率n

と密度との著しく不都合な組み合わせを有する。これらのガラスの比較的高い密度およびより高いアッベ数は、特に高含有量の酸化ランタンによって引き起こされる。さらに、そのようなガラスは、比較的高い硬度を有し、この比較的高い硬度によって、研削時間が長くなることでウェハ製造のコストが増える。さらに、幾つかの場合では、この製造時に、レアアース分野からの原材料である酸化タングステン、酸化タンタルおよび他の高価な原材料が使用されるため、原料ガラスのコストもすでに著しく高い。重フリントの分野では、多くの場合、Nb



がバッチコスト要因であり、その一方で、他の原材料は、光学品質でさえ、それと比較して比較的安価である。さらに、入手可能なランタン重フリントガラスは、多くの場合にアルカリ酸化物不含であり、したがって、化学的に硬化可能ではない。しかしながら、適用領域によっては、AR用途のますます薄くなり得る光学コンポーネント(例えば、眼鏡ガラス)の機械的安定性を化学硬化によって増加させることが有利であり得る。
【0007】
アッベ図のこの領域にある多くの重フリントガラス、例えばP-SFガラスは、一方ではそのバッチコストを原因として問題があり、さらに、その高いBi



含有量を理由に、非常に柔らかく(=引っ掻き傷に敏感であり)、透過における不利なUVエッジ、例えば、十分に急峻ではないUVエッジおよび/またはスペクトルのより長い波長の領域にシフトしたUVエッジを有する。特に、P-SFガラスは、さらに白金るつぼ内で非連続的に製造され、槽内で、白金の合金化およびBi(III)からBi(0)までの還元による問題をもたらす場合がある。
【0008】
先に述べたように、幾つかのより適したまたはそれほど適していないガラスがあるが、これらは、たいていの場合、なおも低過ぎる屈折率の範囲にあるか(典型的な重フリントガラス)、または加工もしくは処理が難しい(典型的なランタン重フリントガラス)。
【0009】
本発明の課題は、高い屈折率n

および同時に可能な限り低い密度を有するガラスを提供することである。ガラスは、可能な限り高い純透過率を示し、良好に熱間成形することができ、良好に加工可能であることが求められる。そのために、硬度は、低過ぎてはならず(引っ掻き傷および微小亀裂がより多くなる)、それでいて、高過ぎてもならない(研削時間が長くなり、それによって、同様に微小亀裂が生じる)。ガラスは、高い耐薬品性を有することが求められる。
【0010】
一態様では、本発明は、光学ガラスであって、1.95超、好ましくは2.05以下の屈折率n

、32未満のアッベ数v

、および1350℃以下の温度T
max
を有し、少なくともSiO

、TiO

およびNb



を含み、30.0mol%未満のSiO

、5.0mol%未満のZnOおよび5.0mol%未満のLn



を含み、Ln



=Y



、La



、Gd



および/またはYb



であり、ガラスが、以下の条件のうちの少なくとも1つ:
(i) 0mol%超のK

O含有量、
(ii) 0.5mol%以下のB



含有量、
(iii) 少なくとも0.09のB



対SiO

のモル比
を満たす、光学ガラスに関する。
(【0011】以降は省略されています)

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