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公開番号2025122870
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-22
出願番号2024018577
出願日2024-02-09
発明の名称リチウムイオン二次電池用負極活物質、当該物質を用いたリチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池
出願人DIC株式会社
代理人個人,個人
主分類H01M 4/38 20060101AFI20250815BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】優れた充放電容量の維持率、初回クーロン効率等の充放電特性を有することができる、リチウムイオン二次電池用負極活物質、当該物質を用いたリチウムイオン二次電池用負極及びにリチウムイオン二次電池を提供する。
【解決手段】本発明のリチウムイオン二次電池用負極活物質は、炭素質相を含むマトリクス内部にシリコンナノ粒子が分散した複合粒子を含む負極活物質であって、該炭素相のX線回折パターンの分析において、2θ=26.4°付近のグラファイト(002)に帰属される回折線ピークの半値幅が1°~8°である、リチウムイオン二次電池用負極活物質である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
炭素質相を含むマトリクス内部にシリコンナノ粒子が分散した複合粒子を含む負極活物質であって、該炭素質相のX線回折パターンの分析において、2θ=26.4°付近のグラファイト(002)に帰属される回折線ピークの半値幅が1°~8°である、リチウムイオン二次電池用負極活物質。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
請求項1記載のリチウムイオン二次電池の負極活物質において、該マトリクスは、更にシリコンカーバイドを含む、二次電池用負極活物質。
【請求項3】
請求項1又は2記載の二次電池用負極活物質において、該炭素質相は、下記式(1)で表されるナフチレンエーテル樹脂の炭化物である、二次電池用負極活物質。
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2025122870000032.jpg
26
167
(上記式(1)中、qは1~10の整数であり、pはそれぞれ独立に0~3の整数であり、Xはグリシジル基またはメチルグリシジル基または水素原子を示す。)
また、上記式(1)中のR

は、下記式(2)で表され、R

は水素原子または下記一般式(3)で表される。
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2025122870000033.jpg
24
167
(上記式(2)中、rは1~10の整数である。)
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2025122870000034.jpg
27
167
(上記式(3)中、R

、p、Xは、上記式(1)と同じものを示す。)
【請求項4】
請求項1又は2記載の二次電池用負極活物質において、該炭素質相は、下記式(4)で表される、フェノール類とアルデヒド類との反応由来のフェノール樹脂の炭化物である、二次電池用負極活物質。
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2025122870000035.jpg
36
166
(上記式(4)中、R

とR

とR

はそれぞれ独立に炭素数1~5の炭化水素基または水素原子であるが、R

とR

とR

の少なくとも一つは炭素数1~5の炭化水素基である。)
【請求項5】
請求項1又は2記載の二次電池用負極活物質において、該炭素質相は、下記式(5)で表される、フェノール類とアルデヒド類との反応由来のフェノール樹脂の炭化物である、リチウムイオン二次電池用負極活物質。
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2025122870000036.jpg
26
166
(上記式(5)中、R

はそれぞれ独立に炭素数1~5の炭化水素基を示し、mは0~4の整数を、nは1または2の整数を示す。)
【請求項6】
請求項1又は2記載の二次電池用負極活物質において、該炭素質相は、下記式(6)で表される構造を有する、フェノール樹脂またはエポキシ樹脂の炭化物である、二次電池用負極活物質。
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21
166
【請求項7】
請求項1乃至6いずれかの項記載のリチウムイオン二次電池用負極活物質を含む二次電池用負極活物質層と、前記二次電池用負極活物質層が少なくとも表面の一部に配置された負極用集電体と、を備えるリチウムイオン二次電池用負極。
【請求項8】
請求項7に記載された二次電池用負極、電解液層、セパレータおよび正極を備える、リチウムイオン二次電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウムイオン二次電池用負極活物質、当該物質を用いたリチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池に関し、特に、優れた充放電容量の維持率、初回クーロン効率等の充放電特性を有する、リチウムイオン二次電池用負極活物質、当該物質を用いたリチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンなどの携帯電子機器の普及に伴い、小型・高容量二次電池の需要が高まっている。その中でも、リチウムイオン二次電池(LIBと表記する場合がある)は、電気自動車(EV)への急速展開が進められており、産業上の利用範囲が広がり続いている。リチウムイオン二次電池の負極活物質として、炭素類の黒鉛負極活物質(天然、人工)が広く用いられているが、黒鉛の理論容量密度が低く(372mAh/g)、リチウムイオン二次電池の進化により、電池容量向上は限界に近づいている。
【0003】
一方、シリコン(Si)は、金属リチウムと合金(金属間化合物)を形成できるため、電気化学的にリチウムイオンを吸蔵放出することが可能であり、シリコンとリチウムとの合金であるLi
22
Si

が形成された場合の理論容量は4200mAh/gであり、シリコン含有負極活物質は黒鉛負極活物質に比べて、二次電池を高容量化することが可能である。
【0004】
しかし、シリコンは、リチウムイオンの吸蔵放出に伴い3倍~4倍の大きな体積変化を生じてしまう。このため、充放電サイクルを行った場合、膨張収縮が繰り返されることによりシリコンが崩壊して微粉化してしまうことがあり、電極材の剥離・崩壊や電子伝導性の悪化等が発生することから、充放電サイクル特性が悪くなり、良好なサイクル寿命が得られないとの問題があった。
【0005】
例えば特許第7088438号(特許文献1)には、シリコンオキシカーバイドと炭素質相を含むマトリクス内部にシリコンナノ粒子が分散した複合粒子を含む負極活物質であって、複合粒子が、SiO

の結合に由来する-90ppm~-130ppm範囲内ピークの面積強度に対する、Si(0価)に帰属する-70ppm~-90ppmの範囲内ピークの面積強度の比が特定の範囲にある、負極活物質が開示されている。
【0006】
特許7074273号(特許文献2)には、シリコンオキシカーバイドと炭素質相を含むマトリクス内部に、シリコンナノ粒子が分散した複合粒子を含む負極活物質であって、X線回折パターンの分析において、2θ=28.4°付近のSi(111)に帰属される回折線の半値全幅よりシェラー法(Scherrer法)で求められる結晶粒子径が40nm以下である負極活物質が開示されている。
【0007】
また例えば、特開2017-084764号公報(特許文献3)には、25℃よりも高温の第一温度に加熱することによりフェノール分子が分離する芳香族系縮合ポリマーと、前記芳香族系縮合ポリマーの融点または軟化点との温度差が100[K]以下である融点または軟化点を有する有機加溶媒分解材料と、を少なくとも含む樹脂組成物を、前記芳香族系縮合ポリマーの前記融点もしくは前記軟化点ならびに前記有機加溶媒分解材料の前記融点もしくは前記軟化点よりも高温かつ前記第一温度よりも低温の第二温度で混合して樹脂混合物を得る混合工程と、前記樹脂混合物を前記第一温度よりも高温に加熱して、前記芳香族系縮合ポリマーを前記有機加溶媒分解材料で溶媒化分解したうえで熱硬化および炭化させる焼成工程と、を含む二次電池負極用炭素材の製造方法が開示されており、リン化合物とフェノール樹脂の炭素材が開示されている。
【0008】
しかし、上記従来の負極活物質を用いた負極を備える二次電池が奏する充放電特性よりも、更に優れた充放電容量の維持率、初回クーロン効率等の充放電特性を有する負極活物質の開発が所望されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特許第7088438号公報
特許第7074273号公報
特開2017-084764号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、上記問題を解決し、特に、優れた充放電容量の維持率及び初回クーロン効率等の充放電特性を有することができる、リチウムイオン二次電池用負極活物質、当該物質を用いたリチウムイオン二次電池用負極及びにリチウムイオン二次電池を提供することである。
また特に、負極活物質中の炭素質相の炭素材を検討することで、充放電容量の維持率及び初回クーロン効率等の充放電特性を改善することができる、リチウムイオン二次電池用負極活物質、当該物質を用いたリチウムイオン二次電池用負極及びリチウムイオン二次電池を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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