TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025123518
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-22
出願番号2025106122,2023189359
出願日2025-06-24,2014-01-30
発明の名称エクオール含有組成物の製造方法
出願人株式会社ダイセル
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類C12P 17/06 20060101AFI20250815BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】実質的にアレルゲンを含まないエクオール含有組成物の製造方法を提供する。
【解決手段】(1)イソフラボン類を、前記イソフラボン類をアグリコンに変換する酵素で処理する工程、(2)前記工程(1)で得られた前記アグリコンを含有する培地で嫌気性微生物を培養し、前記嫌気性微生物により、前記アグリコンをエクオールに変換する工程、及び、(3)前記工程(2)で産生された前記エクオールを含有するエクオール含有組成物を、前記培地から回収する工程、を含む、エクオール含有組成物の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
(1)イソフラボン類を含むマメ科植物の植物体を、前記イソフラボン類をアグリコンに変換する酵素で処理して酵素処理液を得、アグリコンを含有する前記酵素処理液を嫌気性微生物により発酵して、前記アグリコンをエクオールに変換する工程、及び、
(2)前記工程(1)で産生された前記エクオールを含有するエクオール含有組成物を、前記培地から回収する工程、
を含む、実質的にアレルゲンを含まないエクオール含有組成物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エクオール含有組成物の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
大豆には多くの大豆イソフラボン類が含まれており、これらイソフラボン類は、女性ホルモン作用(エストロゲン)や抗酸化作用を有し、イソフラボン類を摂取することにより、乳癌、前立腺癌、骨粗しょう症、高コレステロール血症、心疾患、更年期障害などに対して予防効果があることが明らかにされている(非特許文献1~6)。
【0003】
ところが一方で、大豆は日本の5大アレルギー食品の一つに挙げられており、大豆アレルギーは、大豆に含まれる貯蔵タンパク質中のアレルゲンタンパク質が原因で起こることが分かっている。1992年時点で、16種類の大豆アレルゲンタンパク質が同定されているが、アレルギーの出現頻度の高い主要アレルゲンは、Gly m Bd 30K、Gly m Bd 60K(7Sグロブリンα-サブユニット)およびGly m Bd 28Kであるとみられている。(非特許
文献7)。そのため、大豆アレルゲンを低減化した大豆加工食品などの開発がなされている(特許文献1~3)。
【0004】
近年の研究で、大豆をそのまま粉末化してイソフラボン類を測定すると、表1に示す12種類のイソフラボン類が存在し、そのうちダイジン、マロニルダイジン、ゲニスチン、マロニルゲニスチンが大部分を占めることが明らかにされた(非特許文献8)。
【0005】
JPEG
2025123518000002.jpg
126
133
【0006】
更に、この大豆イソフラボン類における、上記女性ホルモン作用や抗酸化作用を発揮するための重要な活性本体は、ダイジンが体内で代謝されて、下記のように、ダイゼインからジヒドロダイゼインを経て生成するエクオールに主に由来することが分かってきた。すなわち、大豆内の主なイソフラボン類であるダイジンは、大豆中では糖と結合した配糖体の形で存在するが、この配糖体は、ヒトや動物の体内に入ると消化酵素又は腸内細菌の産生する酵素であるβ-グルコシダーゼ等の働きにより、ジヒドロダイゼインを経て、O-デスメチルアンゴレンシン又はエクオールへと酵素的に変換され、特に、エクオールはエストロゲン活性が高いことが知られている(非特許文献9及び10)。
【0007】
JPEG
2025123518000003.jpg
32
163
【0008】
ところが、人が大豆を食べても、その中に含まれるダイゼインを有効なエクオールにまで代謝する能力には個人差があり、日本人で約5割、欧米人で約3割程度の人しか代謝できないことも明らかとなっている(非特許文献11及び12)。そのため、代謝のできない人が、有効成分であるエクオールを直接摂取することができるように、エクオールを含有する大豆発酵物などが開発されており、そのうち大豆アレルゲンが低減されているものも開発されている(特許文献4~6)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開平7-236427号公報
特開2008-220301号公報
特開2003-274900号公報
特許5030790号
特開2012-228252号公報
特開2012-161323号公報
【非特許文献】
【0010】
Adlercreutz, H., The Lancet Oncol., 3, 364-373 (2002)
Duncan, A. M. et al., Best Pract. Res. Clin. Endocrinol. Metab., 17, 253-271 (2003)
Wu, A. H. et al., Carcinogenesis, 23, 1491-1496 (2002)
Yamamoto, S. et al., J. Natl. Cancer Inst., 95,906-913 (2003)
Onozawa, M. et al., Jpn. J. Cancer Res., 90, 393-398 (1999)
Ridges, L. et al., Asia Pac. J. Clin. Nutr., 10, 204-211 (2001)
小川正・辻英明・板東紀子(1992)大豆たん白質栄養研究会会誌 Vol.13:86-91
Japan Food Research Laboratories, No.42 Sep., 1-2 (2005)
Schmitt, E. et al., Toxicol. In Vitro, 15, 433-439 (2001)
Sathyamoorthy, N. and Wang, T. T., Eur. J. Cancer, 33, 2384-2389 (1997)
Arai, Y. et al., J. Epidemiol., 10, 127-135 (2000)
Setchell, K. D. et al., J. Nutr., 133, 1027-1035 (2003)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

株式会社ダイセル
ウロリチン類含有水溶液及びその製造方法
8日前
株式会社ダイセル
遺伝子銃
1日前
株式会社ダイセル
火工細胞破砕装置
1日前
株式会社ダイセル
エクオール含有組成物の製造方法
14日前
個人
抗遺伝子劣化装置
7日前
個人
細胞内探査とその利用
15日前
杏林製薬株式会社
核酸検出用PCR溶液
3か月前
個人
細胞培養容器
1か月前
日本バイリーン株式会社
細胞用支持基材
2か月前
株式会社タクマ
バイオマス処理装置
28日前
株式会社東洋新薬
経口組成物
15日前
株式会社タクマ
バイオマス処理装置
28日前
学校法人近畿大学
培養肉の製造方法
3か月前
日油株式会社
蛋白質安定化剤
1か月前
東洋紡株式会社
改変型RNAポリメラーゼ
1か月前
サッポロビール株式会社
飲料
2か月前
東ソー株式会社
pH応答性マイクロキャリア
今日
大陽日酸株式会社
培養装置
10日前
大陽日酸株式会社
培養装置
10日前
JNC株式会社
アデノ随伴ウイルスの精製方法
3か月前
株式会社ファンケル
SEC12タンパク発現促進剤
1か月前
株式会社東海ヒット
灌流培養ユニット
2か月前
オンキヨー株式会社
浸漬酒の製造方法、及び、浸漬酒
2か月前
アサヒビール株式会社
柑橘風味アルコール飲料
1か月前
アサヒビール株式会社
柑橘風味アルコール飲料
1か月前
個人
ナノ微粒子の製造方法
2か月前
株式会社シャローム
スフィンゴミエリン製造方法
3日前
個人
超音波機能着きウィスキー熟成ボトル用のキャップ
3か月前
ヤマト科学株式会社
インキュベータ
3か月前
日本特殊陶業株式会社
メタン発生抑制装置
4か月前
株式会社アテクト
培養シート
4か月前
東洋紡株式会社
緩衝剤によるヘムタンパク質の安定化方法
3か月前
株式会社今宮
瓶詰ビールの加熱殺菌方法および装置
4日前
公立大学法人北九州市立大学
微生物の検知方法
17日前
花王株式会社
リパーゼ変異体
2か月前
住友金属鉱山株式会社
連続発酵方法及び連続発酵装置
今日
続きを見る