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公開番号2025126105
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-28
出願番号2024116199
出願日2024-07-19
発明の名称帆立貝によるカロテノイド蓄積に関連する分子マーカー及びその応用
出願人中国海洋大学
代理人個人
主分類C12Q 1/6888 20180101AFI20250821BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】帆立貝「ハイタジンベイ」品種についてカロテノイド蓄積に関連する分子マーカーを開発し、集団品質を維持する方法を提供する。
【解決手段】帆立貝によるカロテノイド蓄積に関わるInDel分子マーカー及びその応用を開示する。カロテノイドが蓄積された帆立貝における前記InDel分子マーカーの塩基配列および通常の帆立貝における前記InDel分子マーカーの塩基配列を開示する。さらに帆立貝によるカロテノイド蓄積に関連するInDel分子マーカーを増幅するためのプライマー対の上流プライマー配列および下流プライマー配列を開示する。本発明は、前記InDel分子マーカーを検出することで、ホモ接合型カロテノイド蓄積のホタテ貝個体を幼苗期及び親から簡便かつ迅速にスクリーニングでき、「ハイタジンベイ」の育種及び性状の最適化に有効な技術的支援を提供する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
帆立貝によるカロテノイド蓄積に関するInDel分子マーカーであって、
当該分子マーカーは帆立貝のChr8染色体の23111924番目の塩基に位置し、
カロテノイドが蓄積された帆立貝における前記InDel分子マーカーの塩基配列は配列番号1で示され、通常の帆立貝における前記InDel分子マーカーの塩基配列は配列番号2で示され、
前記InDel分子マーカーは配列番号1の塩基配列の99番目に位置し、ここの塩基はTACGTであり、遺伝子型判定はALT型で、1で表される、又は、配列番号2の塩基配列の99番目に位置し、ここの塩基はTであり、遺伝子型判定はREF型で、0で表されることを特徴とする帆立貝によるカロテノイド蓄積に関するInDel分子マーカー。
続きを表示(約 820 文字)【請求項2】
前記帆立貝によるカロテノイド蓄積に関連するInDel分子マーカーのプライマー対は、配列番号3で示される上流プライマー配列と、配列番号4で示される下流プライマー配列とを含むことを特徴とする請求項1に記載の帆立貝によるカロテノイド蓄積に関するInDel分子マーカー。
【請求項3】
カロテノイドが蓄積された帆立貝の品種育種における請求項1に記載の帆立貝によるカロテノイド蓄積に関するInDel分子マーカーの応用。
【請求項4】
カロテノイドが蓄積された帆立貝の育種方法であって、
(1)検出対象となる帆立貝をサンプリングし、小規模の幼苗期では当該集団幼苗の同定のために軟部組織全体をサンプリングし、大規模の幼苗期では幼苗の方向性育種のために鰓糸を非破壊サンプリングし、成貝期では親選択のために同様に鰓糸を非破壊サンプリングし、試料をサンプリングした後、後で使用するために試料をアルコールに入れるステップと、
(2)検出対象となる個体のDNAを抽出し、抽出されたDNA試料の濃度及び純度を検出し、後で使用するために保管するステップと、
(3)検出対象となる試料のDNAを鋳型とし、配列番号3~4で示される配列をプライマーとしてPCR増幅を行い、PCR産物を得るステップと、
(4)PCR産物に対してサンガー配列決定を行い、検出対象となる個体におけるInDel部位の遺伝子型を決定するステップと、
(5)遺伝子型判定の結果が1/1型で表される場合、当該個体はカロテノイドが富化された帆立貝個体であり、遺伝子型判定の結果が0/0型で表される場合、当該個体はカロテノイドがそれほど富化されない通常の帆立貝個体であるステップと、
(6)遺伝子型判定の結果が1/1型で表される帆立貝個体を選択し、継続に培養することを特徴とする請求項3に記載の応用。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、分子育種の技術分野に属し、具体的には、帆立貝によるカロテノイド蓄積に関わるInDel分子マーカー及びその応用に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
カロテノイドは、普遍的に存在し、黄色、赤色及びオレンジ色を呈するポリエン化合物の一種で、重要なプロビタミンA及び酸化防止剤である。食用カロテノイドは、癌、心血管疾患及び肥満の発生率を低下させながら、白内障や黄斑変性症の発症を効果的に抑制できる。動物は食物からしか得られず、カロテノイドを新規合成できないため、カロテノイドの吸収、代謝及び生物学的利用効率を研究することには重要な意味を持つ。同時に、カロテノイドの経済的価値は上昇し続けており、2023年の世界のカロテノイドの市場価値は年間18.4億ドルに達し、今後5年間はCAGR(年平均成長率)4.64%で成長すると予想される(https://www.mordorintelligence.com)。
【0003】
帆立貝(Patinopecten yessoensis)は冷水性二枚貝に属し、日本北部、ロシア極東水域及び朝鮮半島北部沿海に自然分布し、1982年に日本から中国に導入され、世界で品質が最も優れた養殖種の一つである。2003年、帆立貝野生集団で閉殻筋が鮮やかなオレンジ色を呈する変異個体が幾つか発見されたが、通常の帆立貝野生個体の閉殻筋は白色を呈する。統計によると、帆立貝の閉殻筋がオレンジ色を呈するのは、ごくわずかな割合の変異現象であり、変異割合は約0.2%を占める。従来の育種結果は、次のことを表明している:(1)閉殻筋の色性状は安定して遺伝できる品質的性状である、(2)オレンジ色の閉殻筋を持つ帆立貝の成長速度は、対照群より明らかに優れる、(3)ストレス耐性実験によると、色変異体帆立貝のストレス耐性は対照群より高く、良好なストレス耐性を示す。育種を経て、カロテノイドが富化された帆立貝の新品種を得て、「ハイタジンベイ(海大金貝)」と名付けた。
【0004】
実際の育種過程において、成貝期では表現型を通じて閉殻筋にカロテノイドが富化された性状を観察しやすいが、幼苗期では閉殻筋に蓄積されたカロテノイドが少ないため、観察や含有量検出によって同定することが難しく、幼苗の同定や方向性育種の難しさが増加されている。また、「ハイタジンベイ」集団に復帰変異が発生された白色の閉殻筋を持つホタテ貝が現れ、「ハイタジンベイ」集団の遺伝的安定性を維持するのに不利である。帆立貝によるカロテノイド蓄積に関連する分子マーカーを開発することで、ホモ接合型カロテノイド蓄積のホタテ貝幼苗を簡便かつ迅速にスクリーニングでき、復帰変異が発生された白色の閉殻筋を持つホタテ貝を「ハイタジンベイ」集団から除去することで、育種効率を向上させながらハイタジンベイの集団品質の維持にために使用できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
中国特許公開公報CN103740729A号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、帆立貝によるカロテノイド蓄積に関連するInDel分子マーカーを提供することを目的とする。また、従来技術の欠陥を補足するために当該InDel分子マーカーの具体的な応用も提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明は以下の具体的な技術的方案を採用する。
帆立貝によるカロテノイド蓄積に関するInDel分子マーカーであって、当該分子マーカーは帆立貝のChr8染色体の23111924番目の塩基に位置し、カロテノイドが蓄積された帆立貝における前記InDel分子マーカーの塩基配列は配列番号1で示され、通常の帆立貝における前記InDel分子マーカーの塩基配列は配列番号2で示され、前記InDel分子マーカーは配列番号1及び配列番号2の塩基配列の99番目に位置し、ここの塩基はTACGT(ALT型、1で表される)又はT(REF型、0で表される)である。
【0008】
帆立貝によるカロテノイド蓄積に関連するInDel分子マーカーを増幅するためのプライマー対であって、上流プライマー配列は配列番号3で示され、下流プライマー配列は配列番号4で示される。
カロテノイドが蓄積された帆立貝の品種育種における前記帆立貝によるカロテノイド蓄積に関するInDel分子マーカー又は帆立貝によるカロテノイド蓄積に関連するInDel分子マーカーを増幅するためのプライマー対の応用であって、たとえば「ハイタジンベイ」の品種育種における応用である。
【0009】
カロテノイドが蓄積された帆立貝の育種方法であって、
(1)検出対象となる帆立貝をサンプリングし、小規模の幼苗期では当該集団幼苗の同定のために軟部組織全体をサンプリングし、大規模の幼苗期では幼苗の方向性育種のために鰓糸を非破壊サンプリングし、成貝期では親選択のために同様に鰓糸を非破壊サンプリングし、試料をサンプリングした後、後で使用するために試料をアルコールに入れるステップと、
(2)フェノールクロロホルム法(phenol chloroform)を利用して検出対象となる個体のDNAを抽出し、ナノドロップ(Nanodrop)と1%アガロースゲルで抽出されたDNA試料の濃度及び純度を検出し、後で使用するために-20℃の冷蔵庫に保管するステップと、
(3)検出対象となる試料のDNAを鋳型とし、配列番号3~4で示される配列をプライマーとしてPCR増幅を行い、PCR産物を得るステップと、
(4)PCR産物に対してサンガー配列決定を行い、検出対象となる個体におけるInDel部位の遺伝子型を決定するステップと、
(5)遺伝子型判定の結果が1/1型で表される場合、当該個体はカロテノイドが富化された帆立貝個体であり、遺伝子型判定の結果が0/0型で表される場合、当該個体はカロテノイドがそれほど富化されされない通常の帆立貝個体であるステップと、を含む。
【0010】
カロテノイドが富化された「ハイタジンベイ」集団における前記InDel分子マーカーの遺伝子型頻度と通常の帆立貝における遺伝子型頻度とが顕著に異なるため、カロテノイドが蓄積された帆立貝と蓄積されていない帆立貝を効果的に区別して「ハイタジンベイ」の育種を実現できる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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