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公開番号
2025127147
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-01
出願番号
2024023691
出願日
2024-02-20
発明の名称
転がり軸受用転動体およびそれを用いた転がり軸受
出願人
株式会社不二越
代理人
個人
,
個人
主分類
C22C
38/00 20060101AFI20250825BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約
【課題】転がり軸受に要求される耐圧痕性の飛躍的な向上が発揮できる転がり軸受部品(転動体)およびそれを用いた転がり軸受を提供する。
【解決手段】
質量%で、C:0.40~0.95%、Si:0.70~2.50%、Mn:0.10~1.00%、Cr:1.00~4.00%、W+2Mo:0.40~3.00%、V:0.05~0.80%、残部が鉄および不可避不純物を含む合金鋼製の転がり軸受用転動体であり、当該転がり軸受用転動体の表面に厚さが500μm以上の浸炭層を有して、当該浸炭化層の残留オーステナイト量を15体積%以上30体積%以下の範囲とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
質量%で、C:0.40~0.95%、Si:0.70~2.50%、Mn:0.10~1.00%、Cr:1.00~4.00%、W+2Mo:0.40~3.00%、V:0.05~0.80%、残部が鉄および不可避不純物を含む合金鋼製の転がり軸受用転動体であり、前記転がり軸受用転動体の表面に厚さが500μm以上の浸炭層を有しており、前記転動体表面の残留オーステナイト量は15体積%以上30体積%以下であることを特徴とする転がり軸受用転動体。
続きを表示(約 160 文字)
【請求項2】
前記浸炭層の硬さはビッカース硬さで800HV以上であり、かつ前記浸炭層直下に当たる前記合金鋼の硬さはビッカース硬さで760HVであることを特徴とする請求項1に記載の転がり軸受用転動体。
【請求項3】
請求項1または2に記載の転がり軸受用転動体を備えていることを特徴とする転がり軸受。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車,産業機械,ロボット等に内蔵される転がり軸受の部品(転がり軸受用転動体)およびそれを用いた転がり軸受に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
自動車分野や産業機械分野などに使用される転がり軸受には、耐熱性、耐摩耗性をはじめとする諸特性が要求されており、とりわけ内外輪と転動体における動的強度に加えて、静的強度(耐圧痕性)も必要とされる。また、機械の小型化、軽量化、低コスト化などにより、軸受の使用環境も従来に比べて一層過酷化しており、こうした過酷な使用環境下で使用される転がり軸受においては、潤滑油中にバリや摩耗粉等の異物が混入することがしばしばみられることから耐異物性も必要とされる。
【0003】
例えば、軌道輪や転動体の材料に高速度工具鋼などの高硬度材を使用し、軌道輪の軌道面に所定深さの組織中に数μm以下の炭化物を析出させた上で浸炭窒化層を形成する技術が開示されている(特許文献1および特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平4-9449号公報
特開平8-49057号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、母材(基材)となる合金鋼に高合金を適用すると、炭素含有量が比較的に多くなるので、基地組織中に粗大な炭化物が析出しやすく、最終的な形状に加工する際の被切削性や被研磨性が著しく低下する。一方、低合金鋼を鋼球に加工する際に加工硬化によって高硬度を付与した場合、鋼球の転がり疲労寿命が短くなるという問題があった。
【0006】
そこで、本発明は転がり軸受の製造時に要求される加工特性(被切削性や被研磨性)を維持しつつ、同時に転がり軸受の使用時に要求される耐圧痕性と転がり疲労寿命の向上が期待できる転がり軸受部品(転動体)およびそれを用いた転がり軸受を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の転がり軸受用転動体は、質量%で、C:0.40~0.95%、Si:0.70~2.50%、Mn:0.10~1.00%、Cr:1.00~4.00%、W+2Mo:0.40~3.00%、V:0.05~0.80%、残部が鉄および不可避不純物を含む合金鋼製の転がり軸受用転動体であり、当該転がり軸受用転動体の表面には、厚さが500μm以上である浸炭層が形成されており、かつ転動体表面における残留オーステナイト量を15体積%以上30体積%以下とする。また、浸炭層の硬さについてはビッカース硬さで800HV以上であり、かつ浸炭層直下に当たる合金鋼の硬さをビッカース硬さで760HV以上とすることが好ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明の転がり軸受用転動体は、質量%で、C:0.40~0.95%、Si:0.70~2.50%、Mn:0.10~1.00%、Cr:1.00~4.00%、W+2Mo:0.40~3.00%、V:0.05~0.80%、残部鉄および不可避不純物を含む合金鋼製であって、その表面に浸炭層が500μm以上の厚さで形成されており、転動体表面における残留オーステナイト量を15体積%以上30体積%以下とすることで、転がり軸受に要求される耐圧痕性の向上が発揮できる。また、浸炭層直下に当たる合金鋼の硬さをビッカース硬さで760HV以上とすることで、長期間の使用による浸炭層が損耗した場合でも、基材である合金鋼自体により耐圧痕性を引き続き持続できる効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の一実施形態である転がり軸受用転動体の主な化学成分の含有量について説明する。まず、本発明の転がり軸受用転動体(合金鋼)に含有するC(炭素)は、重量%として0.40~0.95%とする。炭素は鋼中の焼入焼戻し後の硬さを確保し、転がり軸受用転動体として使用した場合に疲労寿命を高位に確保する役割を果たす。合金鋼中のC含有量が0.40%を下回ると、必要な表層および内部の硬さが得られず、0.95%を上回ると残留オーステナイト量(γ量)が多くなり、機械部品の疲労寿命を劣化させる。
【0010】
Si(シリコン)は、重量%として0.70~2.50%とする。シリコンは合金鋼中の焼戻し軟化抵抗を増大する役割がある。また、合金鋼中のSi含有量が0.70%を下回ると必要な焼戻し軟化抵抗が得られず、2.50%を超えると熱間鍛造性が著しく劣化する。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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