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公開番号2025129905
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-05
出願番号2024026876
出願日2024-02-26
発明の名称培養キット
出願人住友ベークライト株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C12M 3/00 20060101AFI20250829BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】精度よく薬剤の定量が可能な培養キットを提供する。
【解決手段】複数のウェルを有するウェルプレートと、ウェルに挿入されるセルカルチャーインサートと、を備え、セルカルチャーインサートは、筒状の本体部と、本体部の下端を閉じる多孔膜と、を有し、本体部の表面には、本体部の表面よりも薬剤が付着しにくい第1低吸着膜が形成され、多孔膜の表面には、第1低吸着膜が形成されておらず、ウェルの内側面には、ウェルの表面よりも薬剤が付着しにくい第2低吸着膜が形成されている培養キット。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
複数のウェルを有するウェルプレートと、
前記ウェルに挿入されるセルカルチャーインサートと、を備え、
前記セルカルチャーインサートは、筒状の本体部と、
前記本体部の下端を閉じる多孔膜と、を有し、
前記本体部の表面には、前記本体部の表面よりも薬剤が付着しにくい第1低吸着膜が形成され、
前記多孔膜の表面には、前記第1低吸着膜が形成されておらず、
前記ウェルの内側面には、前記ウェルの表面よりも前記薬剤が付着しにくい第2低吸着膜が形成されている培養キット。
続きを表示(約 420 文字)【請求項2】
前記ウェルの底面は、前記第2低吸着膜が形成されていない請求項1に記載の培養キット。
【請求項3】
前記第1低吸着膜と前記第2低吸着膜との少なくともいずれか一方の材料は、下記式(Ia)で表される構成単位を含むポリビニルアルコールである請求項1又は2に記載の培養キット。
TIFF
2025129905000006.tif
70
170
(式中、r1は1から1000の整数であり、r2は40から4995の整数であり、r3は0から4000の整数であり、nは1から3の整数である。
Rは、カルボニル基とNH基とを有する三価の有機基である)
【請求項4】
前記第1低吸着膜と前記第2低吸着膜との材料が同じである請求項1又は2に記載の培養キット。
【請求項5】
薬剤の透過性試験に用いられる請求項1又は2に記載の培養キット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、培養キットに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ウェルプレートとセルカルチャーインサートとを組み合わせて、細胞や組織を培養する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。以下、セルカルチャーインサートを、単に「インサート」と称することがある。また、ウェルプレートとインサートとの組み合わせのことを、「培養キット」と称することがある。
【0003】
インサートは、細胞、器官、組織の培養に用いられる底板を有する筒状の培養器具であり、ウェルプレートのウェルに挿入して用いられる。通常、インサートの底部は、ウェルに貯留した培地が透過可能な多孔膜(メンブレン)製である。インサートは、内側底部に細胞等を播種してウェルに挿入することで、底部を介して細胞等にウェル内の培地を行き渡らせ、細胞等を培養することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2020-110114号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記のような培養キットを用いて行う生化学試験として、メンブレン上に培養した組織に対しin vitroで行う薬剤の透過性試験がある。このような透過性試験においては、メンブレン上で培養した組織の上部から薬剤を投与し、組織を透過してウェルプレート側に漏出した薬剤の量を定量することで、試験で用いた薬剤が培養した組織に対してどの程度の透過性を有しているかを確認することができる。また、透過性試験においては、メンブレン上で培養した組織の上部から薬剤を投与し、組織内で代謝された薬剤の代謝物の量を定量することで、培養した組織の代謝に対する薬剤の安定性の確認や、組織の代謝により薬効を示す薬物(いわゆるプロドラッグ)の代謝物の確認を行うこともできる。
【0006】
しかし、試験に用いる薬剤は、インサートやウェルプレートの壁面に付着する(吸着される)ことがある。これらの壁面に薬剤が付着すると、定量結果に影響を与え信頼できる試験結果が得られないことから、改良が求められていた。
【0007】
また、培養キットにおいては、上述の透過性試験の他にも種々の目的に応じ、インサートの底部において細胞等の培養を行う。その際、細胞の培養に必要な各種の薬剤(インスリン、トランスフェリン等)を添加することがある。このような薬剤が壁面に付着すると、必要量の薬剤が細胞に作用せず、培養結果に影響するおそれがある。
【0008】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、薬剤の表面付着が抑制された培養キットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
インサートやウェルプレートの壁面に対する薬剤の吸着を抑制するため、インサートやウェルプレートの表面に薬剤の低吸着処理を施すことが考えられる。しかし、インサートやウェルプレートにおいて組織を培養する箇所にこのような低吸着処理を行うと、培養する細胞や組織が剥離し、培養そのものがうまくいかない懸念が生じる。
【0010】
上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、以下の態様を包含する。
(【0011】以降は省略されています)

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