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公開番号
2025130108
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-08
出願番号
2024027053
出願日
2024-02-27
発明の名称
潤滑油組成物
出願人
出光興産株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C10M
169/04 20060101AFI20250901BHJP(石油,ガスまたはコークス工業;一酸化炭素を含有する工業ガス;燃料;潤滑剤;でい炭)
要約
【課題】水に対する分離性(抗乳化性)に優れた潤滑油組成物が求められている。
【解決手段】基油(A)、カルシウム系清浄剤(B)、下記一般式(1)で表されるポリオキシアルキレングリコール化合物(C)、下記一般式(2)及び(3)で表される化合物からなる群から選択される1種以上のイミド化合物(D)を含有し、ポリオキシアルキレングリコール化合物(C)は、EO単位及びPO単位の全量に対するEO単位の含有量が、65モル%以下であり、イミド化合物(D)の含有量が、1.50質量%以上である水素を燃料として作動する内燃機関に用いられる、潤滑油組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
基油(A)、カルシウム系清浄剤(B)、下記一般式(1)で表されるポリオキシアルキレングリコール化合物(C)、下記一般式(2)及び(3)で表される化合物からなる群から選択される1種以上のイミド化合物(D)を含有し、
ポリオキシアルキレングリコール化合物(C)は、EO単位及びPO単位の全量に対するEO単位の含有量が、65モル%以下であり、
イミド化合物(D)の含有量が、1.50質量%以上である、水素を燃料として作動する内燃機関に用いられる、潤滑油組成物。
TIFF
2025130108000012.tif
15
159
(前記一般式(1)中、Eはエチレン基を示し、Pはプロピレン基を示す。a及びcは、各々独立に、0以上の数である。bは、1以上の数である。)
TIFF
2025130108000013.tif
68
159
(前記一般式(2)及び(3)中、R
A
、R
A1
及びR
A2
は、各々独立に、重量平均分子量が500~4,000のアルケニル基である。R
B
、R
B1
及びR
B2
は、各々独立に、炭素数2~5のアルキレン基である。X1及びX2は、各々独立に、1~10の整数である。)
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
カルシウム系清浄剤(B)がカルシウムサリシレート(B1)を含む、請求項1に記載の潤滑油組成物。
【請求項3】
カルシウム系清浄剤(B)がカルシウムスルホネート(B2)及びカルシウムフェネート(B3)を実質的に含有しない、請求項1又は2に記載の潤滑油組成物。
【請求項4】
カルシウム系清浄剤(B)の含有量が、0.10~10.0質量%である、請求項1~3のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
【請求項5】
ポリオキシアルキレングリコール化合物(C)の含有量が、0.001質量%~0.1質量%である、請求項1~4のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
【請求項6】
イミド化合物(D)の含有量が、10.0質量%以下である、請求項1~5のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
【請求項7】
さらに、下記一般式(4)及び(5)で表される化合物からなる群から選択される1種以上のイミド化合物(E)を含有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
TIFF
2025130108000014.tif
77
159
(前記一般式(4)及び(5)中、R
A
、R
A1
及びR
A2
は、各々独立に、重量平均分子量が500~4,000のアルケニル基である。R
B
、R
B1
及びR
B2
は、各々独立に、炭素数2~5のアルキレン基である。R
C
は、炭素数1~10のアルキル基、又は-(AO)n-Hで表される基(式中、Aは炭素数2~4のアルキレン基、nは1~10の整数を示す。)である。X1及びX2は、各々独立に、1~10の整数である。)
【請求項8】
カルシウム系清浄剤(B)とポリオキシアルキレングリコール化合物(C)との含有量比〔成分(C)/成分(B)〕が、質量比で、0.15以下である、請求項1~7のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
【請求項9】
ポリオキシアルキレングリコール化合物(C)とイミド化合物(D)との含有量比〔成分(C)/成分(D)〕が、質量比で、0.10以下である、請求項1~8のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
【請求項10】
イミド化合物(D)とイミド化合物(E)との含有量比〔成分(D)/成分(E)〕が、質量比で、10.0以下である、請求項1~9のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、潤滑油組成物に関する。
続きを表示(約 4,000 文字)
【背景技術】
【0002】
自動車等に使用される内燃機関として、水素を燃料として作動する内燃機関(以下、「水素燃料エンジンともいう」)の技術開発が進んでいる(例えば、特許文献1)。水素燃料エンジンでは、水素を燃料とするため水が発生する。発生した水は車両外部へ排出することが考えられるが、この水が潤滑油組成物に混入すると潤滑油組成物が乳化してしまう場合があり、水の排出が困難となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-137505号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような事情に鑑み、水に対する分離性(以下、「抗乳化性」ともいう)に優れた潤滑油組成物が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、鋭意検討を重ねた結果、カルシウム系清浄剤、特定の構造を有するポリオキシアルキレングリコール化合物を配合し、かつ特定の構造を有するイミド化合物を所定量潤滑油組成物に配合することで、上記課題を解決し得ることを見出した。具体的には、本発明は、以下の態様を開示する。
[1]
基油(A)、カルシウム系清浄剤(B)、下記一般式(1)で表されるポリオキシアルキレングリコール化合物(C)、下記一般式(2)及び(3)で表される化合物からなる群から選択される1種以上のイミド化合物(D)を含有し、
ポリオキシアルキレングリコール化合物(C)は、EO単位及びPO単位の全量に対するEO単位の含有量が、65モル%以下であり、
イミド化合物(D)の含有量が、1.50質量%以上である、水素を燃料として作動する内燃機関に用いられる、潤滑油組成物。
TIFF
2025130108000001.tif
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(前記一般式(1)中、Eはエチレン基を示し、Pはプロピレン基を示す。a及びcは、各々独立に、0以上の数である。bは、1以上の数である。)
TIFF
2025130108000002.tif
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(前記一般式(2)及び(3)中、R
A
、R
A1
及びR
A2
は、各々独立に、重量平均分子量が500~4,000のアルケニル基である。R
B
、R
B1
及びR
B2
は、各々独立に、炭素数2~5のアルキレン基である。X1及びX2は、各々独立に、1~10の整数である。)
[2]
カルシウム系清浄剤(B)がカルシウムサリシレート(B1)を含む、[1]に記載の潤滑油組成物。
[3]
カルシウム系清浄剤(B)がカルシウムスルホネート(B2)及びカルシウムフェネート(B3)を実質的に含有しない、[1]又は[2]に記載の潤滑油組成物。
[4]
カルシウム系清浄剤(B)の含有量が、0.10~10.0質量%である、[1]~[3]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
[5]
ポリオキシアルキレングリコール化合物(C)の含有量が、0.001質量%~0.1質量%である、[1]~[4]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
[6]
イミド化合物(D)の含有量が、10.0質量%以下である、[1]~[5]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
[7]
さらに、下記一般式(4)及び(5)で表される化合物からなる群から選択される1種以上のイミド化合物(E)を含有する、[1]~[6]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
TIFF
2025130108000003.tif
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159
(前記一般式(4)及び(5)中、R
A
、R
A1
及びR
A2
は、各々独立に、重量平均分子量が500~4,000のアルケニル基である。R
B
、R
B1
及びR
B2
は、各々独立に、炭素数2~5のアルキレン基である。R
C
は、炭素数1~10のアルキル基、又は-(AO)n-Hで表される基(式中、Aは炭素数2~4のアルキレン基、nは1~10の整数を示す。)である。X1及びX2は、各々独立に、1~10の整数である。)
[8]
カルシウム系清浄剤(B)とポリオキシアルキレングリコール化合物(C)との含有量比〔成分(C)/成分(B)〕が、質量比で、0.15以下である、[1]~[7]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
[9]
ポリオキシアルキレングリコール化合物(C)とイミド化合物(D)との含有量比〔成分(C)/成分(D)〕が、質量比で、0.10以下である、[1]~[8]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
[10]
イミド化合物(D)とイミド化合物(E)との含有量比〔成分(D)/成分(E)〕が、質量比で、10.0以下である、[1]~[9]のいずれか一項に記載の潤滑油組成物。
【発明の効果】
【0006】
本発明の好適な一態様は、優れた抗乳化性を有する潤滑油組成物を提供する。そのため、本発明の好適な一態様の潤滑油組成物は、例えば、水素を燃料として作動する内燃機関に好適に使用し得る。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本明細書に記載された数値範囲については、上限値及び下限値を任意に組み合わせることができる。例えば、数値範囲として「好ましくは30~100、より好ましくは40~80」と記載されている場合、「30~80」との範囲や「40~100」との範囲も、本明細書に記載された数値範囲に含まれる。
また、例えば、数値範囲として「好ましくは30以上、より好ましくは40以上であり、また、好ましくは100以下、より好ましくは80以下である」と記載されている場合、「30~80」との範囲や「40~100」との範囲も、本明細書に記載された数値範囲に含まれる。つまり、本明細書に記載された上限値及び下限値の規定において、それぞれの選択肢の中から適宜選択して、任意に組み合わせて、下限値~上限値の数値範囲を規定することができる。
さらに、本明細書に記載された数値範囲として、例えば「60~100」との記載は、「60以上(60もしくは60超)、100以下(100もしくは100未満)」という範囲であることを意味する。
加えて、本明細書に記載された好ましい態様として記載の各種要件は複数組み合わせることができる。
【0008】
〔潤滑油組成物の構成〕
本発明の潤滑油組成物は、基油(A)(以下、「成分(A)」ともいう)、カルシウム系清浄剤(B)(以下、「成分(B)」ともいう)、一般式(1)で表されるポリオキシアルキレングリコール化合物(C)(以下、「成分(C)」ともいう)、一般式(2)及び(3)で表される化合物からなる群から選択される1種以上のイミド化合物(D)(以下、「成分(D)」ともいう)を含有する。
本発明においては、水素燃料エンジンにおいて発生する水の混入に起因する潤滑油組成物の乳化という問題に対し、特定の構造を有するポリオキシアルキレングリコール化合物(C)を配合し、かつ特定の構造を有するイミド化合物(D)を所定量配合することで抗乳化性能を向上させている。
そのため、本発明の潤滑油組成物は、水の排出を行うことができ、また、水が混入して乳化したとしても大きく潤滑性を損なわないことから、水素燃料エンジンに好適に使用し得る。
なお、本発明の一態様の潤滑油組成物は、本発明の効果を損なわない範囲で、必要に応じて、成分(B)~(D)以外の他の潤滑油用添加剤をさらに含有してもよい。
以下、本発明の一態様の潤滑油組成物に含まれる各成分の詳細について説明する。
【0009】
<成分(A):基油>
本発明の一態様で用いる基油(A)は、鉱油及び合成油から選ばれる1種以上が挙げられる。
鉱油としては、例えば、パラフィン基系原油、中間基系原油、ナフテン基系原油等の原油を常圧蒸留して得られる常圧残油;これらの常圧残油を減圧蒸留して得られる留出油;当該留出油を、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化分解、溶剤脱ろう、接触脱ろう、及び水素化精製等の精製処理を1つ以上施して得られる精製油;等が挙げられる。
【0010】
合成油としては、例えば、α-オレフィン単独重合体、α-オレフィン共重合体(例えば、エチレン-α-オレフィン共重合体等の炭素数8~14のα-オレフィン共重合体)等のポリα-オレフィン;イソパラフィン;モノエステル、ジエステル;エーテル;アルキルベンゼン;アルキルナフタレン;天然ガスからフィッシャー・トロプシュ法等により製造されるワックス(GTLワックス(Gas To Liquids WAX))を異性化することで得られる合成油(GTL)、ガスを原料として製造されたオレフィンをオリゴマー化した合成油(Ethylene To Liquid(ETL))等が挙げられる。これらの合成油は、再生可能な資源から製造されることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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