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公開番号2025130316
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-08
出願番号2024027419
出願日2024-02-27
発明の名称リチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池
出願人住友化学株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H01M 4/58 20100101AFI20250901BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】容量維持率が高いリチウム二次電池用負極及びこれを用いたリチウム二次電池の提供。
【解決手段】集電体上に、負極活物質層が形成されたリチウム二次電池用負極であって、前記負極活物質は、リン原子と炭素原子とを含むリン-炭素複合負極材料を含み、前記負極活物質層は、以下の方法により取得される二値化画像の全体に対する黒色部の面積割合が0.05%以上12%以下である、リチウム二次電池用負極。[二値化画像の取得方法]前記負極活物質層の表面を走査型電子顕微鏡により40倍の撮影倍率で撮像し、負極表面画像を得る。前記負極表面画像を、適応的二値化処理して二値化画像を取得する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
集電体上に、負極活物質層が形成されたリチウム二次電池用負極であって、
前記負極活物質層は、リン原子と炭素原子とを含むリン-炭素複合負極材料を含み、
前記負極活物質層は、以下の方法により取得される二値化画像の全体に対する黒色部の面積割合が0.05%以上12%以下である、リチウム二次電池用負極。
[二値化画像の取得方法]
前記負極活物質層の表面を走査型電子顕微鏡により40倍の撮影倍率で撮像し、負極表面画像を得る。前記負極表面画像を、適応的二値化処理して二値化画像を取得する。
続きを表示(約 670 文字)【請求項2】
前記二値化画像は前記黒色部が島状に点在する海島構造を備え、前記海島構造の島の面積の平均値は0.001mm

以上0.03mm

以下である、請求項1に記載のリチウム二次電池用負極。
【請求項3】
前記リン-炭素複合負極材料は、XPSスペクトルにおいて、リン原子と炭素原子との結合を示すピークを有する、請求項1又は2に記載の負極。
【請求項4】
前記リン-炭素複合負極材料は、CuKα線を用いて測定したXRDプロファイルにおいて、2θ=20°の強度I
20
、2θ=26.3°の強度I
26.3
、及び2θ=40°の強度I
40
が、以下の式(1)~(3)を満たす、請求項1又は2に記載の負極。
|P|/|B|<2 …(1)
P=I
26.3
-I
40
…(2)
B=(I
20
-I
40
)×(26.3-40)/(20-40) …(3)
【請求項5】
前記リン-炭素複合負極材料は、リン原子を含むコア粒子と、
前記コア粒子の表面を覆う炭素皮膜と、を有する、請求項1又は2に記載の負極。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の負極を含むリチウム二次電池。
【請求項7】
電解質が固体電解質界面形成剤を含む、請求項6に記載のリチウム二次電池。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、リチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
リチウム二次電池は、携帯電話やノートパソコンなどの小型電子機器の電源として用いられている。近年では、リチウム二次電池は、自動車用途や電力貯蔵用途などの中型又は大型電源においても、実用化が進められている。
【0003】
リチウム二次電池の負極活物質として、炭素材料が知られている。従来、電池性能の向上を目的として、炭素材料にさらにリンを含有させた負極活物質が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の負極活物質では、炭素材料とリンとを複合化した負極活物質を用いることにより、充放電容量に優れた負極とすることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-184861号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
リチウム二次電池の応用分野が広がる中、電池特性のさらなる向上が求められている。
電池特性のなかでも、容量維持率は充電と放電の繰り返しによる劣化の指標となるため、容量維持率の向上は主要な課題である。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、容量維持率が高いリチウム二次電池用負極及びこれを用いたリチウム二次電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、以下の態様を包含する。
[1]集電体上に、負極活物質層が形成されたリチウム二次電池用負極であって、前記負極活物質層は、リン原子と炭素原子とを含むリン-炭素複合負極材料を含み、前記負極活物質層は、以下の方法により取得される二値化画像の全体に対する黒色部の面積割合が0.05%以上12%以下である、リチウム二次電池用負極。
[二値化画像の取得方法]
前記負極活物質層の表面を走査型電子顕微鏡により40倍の撮影倍率で撮像し、負極表面画像を得る。前記負極表面画像を、適応的二値化処理して二値化画像を取得する。
[2]前記二値化画像は前記黒色部が島状に点在する海島構造を備え、前記海島構造の島の面積の平均値は0.001mm

以上0.03mm

以下である、[1]に記載のリチウム二次電池用負極。
[3]前記リン-炭素複合負極材料は、XPSスペクトルにおいて、リン原子と炭素原子との結合を示すピークを有する、[1]又は[2]に記載の負極。
[4]前記リン-炭素複合負極材料は、CuKα線を用いて測定したXRDプロファイルにおいて、2θ=20°の強度I
20
、2θ=26.3°の強度I
26.3
、及び2θ=40°の強度I
40
が、以下の式(1)~(3)を満たす、[1]~[3]のいずれか1つに記載の負極。
|P|/|B|<2 …(1)
P=I
26.3
-I
40
…(2)
B=(I
20
-I
40
)×(26.3-40)/(20-40) …(3)
[5]前記リン-炭素複合負極材料は、リン原子を含むコア粒子と、前記コア粒子の表面を覆う炭素皮膜と、を有する、[1]~[4]のいずれか1つに記載の負極。
[6][1]~[5]のいずれか1つに記載の負極を含むリチウム二次電池。
[7]電解質が固体電解質界面形成剤を含む、請求項6に記載のリチウム二次電池。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、容量維持率が高いリチウム二次電池用負極及びこれを用いたリチウム二次電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、P-C負極材料のXPSスペクトルである。
図2は、P-C負極材料の透過型電子顕微鏡(TEM)写真である。
図3は、P-C負極材料及びP-C混合物のXRDプロファイルである。
図4は、電池の一例である全固体リチウム二次電池を示す模式図である。
図5は、電池の一例である全固体リチウム二次電池を示す模式図である。
図6は、実施例1で製造したリチウム二次電池用負極の負極表面画像と、二値化画像である。
図7は、実施例2で製造したリチウム二次電池用負極の負極表面画像と、二値化画像である。
図8は、比較例1で製造したリチウム二次電池用負極の負極表面画像と、二値化画像である。
図9は、比較例2で製造したリチウム二次電池用負極の負極表面画像と、二値化画像である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<リチウム二次電池用負極>
本実施形態は、集電体上に、負極活物質層が形成されたリチウム二次電池用負極である。
負極活物質層は、負極活物質としてリン原子と炭素原子とを含むリン-炭素複合負極材料を含む。
集電体の材料としては、銅又は銅合金を好適に使用できる。
以下の説明においては「リン-炭素複合負極材料」を単に「P-C負極材料」と略称することがある。
【0010】
一般的に電極は、電極材料を含むスラリーを集電箔の上に塗工し、乾燥後にプレスされて製造される。プレス工程は電極の膜厚を均一にする目的や、圧密化する目的で実施される。
(【0011】以降は省略されています)

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