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公開番号2025109186
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-24
出願番号2024231173
出願日2024-12-26
発明の名称光電変換素子及び光センサー
出願人住友化学株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類H10K 30/60 20230101AFI20250716BHJP()
要約【課題】長波長帯において、高感度に検出できる波長帯が広い光電変換素子及び光センサーを提供する。
【解決手段】陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間に存在する活性層と、を有し、前記活性層は、p型半導体材料及びn型半導体材料のうちいずれか一方を含む第1層と、前記第1層に含まれる半導体材料とは異なる型の半導体材料を含む第2層と、を少なくとも有し、前記活性層の光吸収最大波長(λmax)が1000nmを超える、光電変換素子。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間に存在する活性層と、を有し、
前記活性層は、p型半導体材料及びn型半導体材料のうちいずれか一方を含む第1層と、前記第1層に含まれる半導体材料とは異なる型の半導体材料を含む第2層と、を少なくとも有し、
前記活性層の光吸収最大波長(λmax)が1000nmを超える、光電変換素子。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記活性層の光吸収末端波長(λth)が1200nm以上である、請求項1に記載の光電変換素子。
【請求項3】
前記第1層に含まれる前記p型半導体材料又は前記n型半導体材料は、そのエネルギーバンドギャップが1eV未満である、請求項1又は請求項2に記載の光電変換素子。
【請求項4】
前記第1層に含まれる半導体材料が、n型半導体材料である、請求項1又は請求項2に記載の光電変換素子。
【請求項5】
前記第1層に含まれる半導体材料がn型半導体材料であり、前記n型半導体材料のLUMOエネルギーが-4.2eV以下である、請求項1又は請求項2に記載の光電変換素子。
【請求項6】
前記第1層に含まれる半導体材料がn型半導体材料であり、前記n型半導体材料のHOMOエネルギーが-5.0eV以下である、請求項1又は請求項2に記載の光電変換素子。
【請求項7】
前記第1層に含まれる半導体材料がn型半導体材料であり、前記n型半導体材料は下記式(1)で示される化合物である、請求項1又は請求項2に記載の光電変換素子。
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(式(1)中、
Dは電子供与性の2価の基であり、1価の側鎖R
D1
を少なくとも1つ有し、
L1は2価の芳香族基であり、1価の側鎖R
L1
を少なくとも1つ有し、
L1中の前記芳香族基は、隣り合うユニット中の元素と非共有結合性の相互作用をし得る元素を有し、

D1
及びR
L1
は、それぞれ独立して、
ハロゲン原子、
置換基を有していてもよいアルキル基、
置換基を有していてもよいシクロアルキル基、
置換基を有していてもよいアリール基、
置換基を有していてもよいアルキルオキシ基、
置換基を有していてもよいシクロアルキルオキシ基、
置換基を有していてもよいアリールオキシ基、
置換基を有していてもよいアルキルチオ基、
置換基を有していてもよいシクロアルキルチオ基、
置換基を有していてもよいアリールチオ基、
置換基を有していてもよい1価の複素環基、
置換基を有していてもよい置換アミノ基、
置換基を有していてもよいアシル基、
置換基を有していてもよいイミン残基、
置換基を有していてもよいアミド基、
置換基を有していてもよい酸イミド基、
置換基を有していてもよい置換カルボニル基、
置換基を有していてもよい置換オキシカルボニル基、
置換基を有していてもよい置換スルホニル基、
置換基を有していてもよい置換オキシスルホニル基、
置換基を有していてもよいアルケニル基、
置換基を有していてもよいシクロアルケニル基、
置換基を有していてもよいアルキニル基、
置換基を有していてもよいシクロアルキニル基、
シアノ基、又は
ニトロ基を表し、
L2は、2価の芳香族基であり、
mは、1~4のいずれかの整数であり、
nは、0~4のいずれかの整数であり、
A1及びA2は、それぞれ独立して、下記式(A-1)で表される基である。
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39
式(A-1)中、Arは、置換基を有していてもよい炭素環、又は置換基を有していてもよい複素環を表し、前記炭素環及び前記複素環は、それぞれ独立して単環又は縮合環であり、前記炭素環又は前記複素環が置換基を複数有する場合、複数ある置換基は、同一であってもよく異なっていてもよい。)
【請求項8】
nは、1~4のいずれかの整数である、請求項7に記載の光電変換素子。
【請求項9】
前記第1層は、p型半導体材料及びn型半導体材料を含む第2層と接している、請求項1又は請求項2に記載の光電変換素子。
【請求項10】
前記第2層はp型半導体材料を含み、前記p型半導体材料が正孔輸送材料である、請求項1又は請求項2に記載の光電変換素子。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、光電変換素子及び光センサーに関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
光電変換素子は、例えば、省エネルギー、二酸化炭素の排出量の低減の観点から極めて有用なデバイスであり、注目されている。
【0003】
光電変換素子とは、陽極及び陰極からなる一対の電極と、該一対の電極間に設けられる活性層とを少なくとも備える素子である。光電変換素子においては、上記一対の電極のうちの少なくとも一方の電極を透明又は半透明の材料から構成し、透明又は半透明とした電極側から活性層に光を入射させる。活性層に入射した光のエネルギー(hν)によって、活性層において電荷(正孔及び電子)が生成し、生成した正孔は陽極に向かって移動し、電子は陰極に向かって移動する。そして、陽極及び陰極に到達した電荷は、素子の外部に取り出される。
【0004】
例えば、非特許文献1及び非特許文献2には、可視光領域付近の光を光電変換する有機光検出器(organic photodetector;OPD)が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
Zeyu He et al., Reverse-distribution phase featured gradient heterojunction: A universal strategy to realize high-performance near-infrared organic photodetectors for real-time arterial monitoring, Nano Energy 114 (2023)108673
Ying Zhang et al., Graded bulk-heterojunction enables 17% binary organic solar cells via nonhalogenated open air coating, NATURE COMMUNICATIONS (2021) 12:4815
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、これまでの報告においては、長波長帯の光に対する光電変換素子に関する知見は限られていた。本開示は上記に鑑みてなされたものであり、本開示は、長波長帯において、高感度に検出できる波長帯が広い光電変換素子及び光センサーの提供に関する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための具体的な手段には、以下の態様が含まれる。
<1> 陽極と、陰極と、前記陽極と前記陰極との間に存在する活性層と、を有し、
前記活性層は、p型半導体材料及びn型半導体材料のうちいずれか一方を含む第1層と、前記第1層に含まれる半導体材料とは異なる型の半導体材料を含む第2層と、を少なくとも有し、
前記活性層の光吸収最大波長(λmax)が1000nmを超える、光電変換素子。
<2> 前記活性層の光吸収末端波長(λth)が1200nm以上である、<1>に記載の光電変換素子。
<3> 前記第1層に含まれる前記p型半導体材料又は前記n型半導体材料は、そのエネルギーバンドギャップが1eV未満である、<1>又は<2>に記載の光電変換素子。
<4> 前記第1層に含まれる半導体材料が、n型半導体材料である、<1>~<3>のいずれか1つに記載の光電変換素子。
<5> 前記第1層に含まれる半導体材料がn型半導体材料であり、前記n型半導体材料のLUMOエネルギーが-4.2eV以下である、<1>~<4>のいずれか1つに記載の光電変換素子。
<6> 前記第1層に含まれる半導体材料がn型半導体材料であり、前記n型半導体材料のHOMOエネルギーが-5.0eV以下である、<1>~<5>のいずれか1つに記載の光電変換素子。
<7> 前記第1層に含まれる半導体材料がn型半導体材料であり、前記n型半導体材料は下記式(1)で示される化合物である、<1>~<6>のいずれか1つに記載の光電変換素子。
【0008】
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【0009】
式(1)中、
Dは電子供与性の2価の基であり、1価の側鎖R
D1
を少なくとも1つ有し、
L1は2価の芳香族基であり、1価の側鎖R
L1
を少なくとも1つ有し、
L1中の前記芳香族基は、隣り合うユニット中の元素と非共有結合性の相互作用をし得る元素を有し、

D1
及びR
L1
は、それぞれ独立して、
ハロゲン原子、
置換基を有していてもよいアルキル基、
置換基を有していてもよいシクロアルキル基、
置換基を有していてもよいアリール基、
置換基を有していてもよいアルキルオキシ基、
置換基を有していてもよいシクロアルキルオキシ基、
置換基を有していてもよいアリールオキシ基、
置換基を有していてもよいアルキルチオ基、
置換基を有していてもよいシクロアルキルチオ基、
置換基を有していてもよいアリールチオ基、
置換基を有していてもよい1価の複素環基、
置換基を有していてもよい置換アミノ基、
置換基を有していてもよいアシル基、
置換基を有していてもよいイミン残基、
置換基を有していてもよいアミド基、
置換基を有していてもよい酸イミド基、
置換基を有していてもよい置換カルボニル基、
置換基を有していてもよい置換オキシカルボニル基、
置換基を有していてもよい置換スルホニル基、
置換基を有していてもよい置換オキシスルホニル基、
置換基を有していてもよいアルケニル基、
置換基を有していてもよいシクロアルケニル基、
置換基を有していてもよいアルキニル基、
置換基を有していてもよいシクロアルキニル基、
シアノ基、又は
ニトロ基を表し、
L2は、2価の芳香族基であり、
mは、1~4のいずれかの整数であり、
nは、0~4のいずれかの整数であり、
A1及びA2は、それぞれ独立して、下記式(A-1)で表される基である。
【0010】
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(【0011】以降は省略されています)

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