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公開番号2025130621
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-08
出願番号2024027925
出願日2024-02-27
発明の名称気相成長装置
出願人大陽日酸株式会社
代理人弁理士法人志賀国際特許事務所
主分類C23C 16/455 20060101AFI20250901BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約【課題】本発明は、気相成長装置の提供を目的とする。
【解決手段】本発明は、減圧可能な収容室内の成長用基板に対し第1原料ガス供給口を対向させ、これに接続された第1原料ガス搬送路を備えた第1原料ガス搬送部と、第1ガス搬送路に接続したキャリアガス供給部と、第1ガス搬送路に接続した複数の第1原料ガス生成部と、成長用基板に対し第2原料ガス供給口を対向させた第2原料ガス搬送路を備えた第2原料ガス搬送部と、第2ガス搬送路に接続された第2原料ガス供給部を有し、第1原料ガス生成部に、金属原料収容部と、金属原料を供給する金属原料導入部と、金属原料から発生した第1原料ガスを収容する中間貯留部を有し、中間貯留部から第1原料ガス搬送路に至る経路に第1原料ガスの供給と停止を切り替える第1原料ガス供給弁が組み込まれ、第1原料ガス供給弁の駆動機構が第1原料ガス生成部の外部に設けられている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
成長用基板が出し入れ自在に収容され、減圧可能な基板収容室と、
前記基板収容室内の前記成長用基板に対し第1原料ガス供給口を対向させ、前記第1原料ガス供給口に接続された第1原料ガス搬送路を備えた第1原料ガス搬送部と、
前記第1原料ガス搬送路に接続して設けられたキャリアガス供給部と、
前記第1原料ガス搬送路に接続して設けられた複数の第1原料ガス生成部と、
前記基板収容室内の前記成長用基板に対し第2原料ガス供給口を対向させ、前記第2原料ガス供給口に接続された第2原料ガス搬送路を備えた第2原料ガス搬送部と、
前記第2原料ガス搬送路に接続して設けられた第2原料ガス供給部を有し、
前記第1原料ガス生成部に、金属原料収容部と、該金属原料収容部に金属原料を供給する金属原料導入部と、前記金属原料収容部に収容された金属原料から発生した第1原料ガスを収容する中間貯留部を有し、
前記中間貯留部から前記第1原料ガス搬送路に至る経路に、前記第1原料ガスの供給と停止を切り替える第1原料ガス供給弁が組み込まれ、前記第1原料ガス供給弁の駆動機構が前記第1原料ガス生成部の外部に設けられた、気相成長装置。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記基板収容室と前記第1原料ガス生成部と前記キャリアガス供給部と前記第2原料ガス供給部の周囲を囲む加熱ヒータが設けられ、前記駆動機構が前記加熱ヒータの外部に設けられた、請求項1に記載の気相成長装置。
【請求項3】
前記第1原料ガス生成部に、底壁部と周壁部と蓋部が設けられ、前記底壁部と前記周壁部と前記蓋部に囲まれた領域に前記金属原料収容部と前記中間貯留部が設けられ、前記蓋部の外部に前記駆動機構が設けられた、請求項1または請求項2に記載の気相成長装置。
【請求項4】
前記中間貯留部と前記第1原料ガス搬送路を結ぶ連絡管が設けられ、該連絡管と前記中間貯留部との接続部に前記第1原料ガス供給弁が設けられた、請求項1または請求項2に記載の気相成長装置。
【請求項5】
前記第1原料ガス供給弁を先端部に備え、前記第1原料ガス生成部を貫通して該第1原料ガス生成部の外部に突出されたステムを有し、前記第1原料ガス生成部の外部に突出された前記ステムの自由端側に前記駆動機構が設けられた、請求項4に記載の気相成長装置。
【請求項6】
前記第1原料ガス生成部に、前記中間貯留部に連通するとともに前記第1原料ガス生成部を貫通して該第1原料ガス生成部の外部に達する排気管を備えた、請求項1または請求項2に記載の気相成長装置。
【請求項7】
前記第1原料ガス生成部に、前記中間貯留部に連通し、前記中間貯留部の外部に連通するとともに、前記中間貯留部に対する排気接続部を備え、前記排気接続部に前記第1原料ガスの排気と排気停止を切り替える排気弁を備えた、請求項1または請求項2に記載の気相成長装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、気相成長装置に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
成長用基板上に窒化ガリウムやガリウム砒素等の化合物半導体薄膜を形成する気相成長装置において、III族原料となるガリウム等にガリウム単体等の金属を使用し、これに対し塩化水素等のハロゲンガスを供給し、ガス状の金属塩化物として成長用基板上に供給する方法が知られている。
ガス状の金属塩化物を発生させる反応は、通常300~800℃程度の高温が用いられる為、この反応部と成長用基板の間は高温の状態とすることが通常である(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第4546700号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、異なる膜種を連続して形成する場合、例えば、インジウムガリウム燐薄膜を形成した後、ガリウム砒素薄膜を形成する場合がある。この場合、インジウムガリウム燐薄膜の原料の一つであるインジウムについては、インジウム単体の金属に塩化水素等のハロゲンガスを供給して塩化インジウムとして供給する。この後、ガリウム砒素薄膜を形成する際には、雰囲気中に残留する塩化インジウムがガリウム砒素薄膜に混入することが避けられない。
これは、反応させて得られた塩化インジウム原料が高温である為、塩化インジウム原料を流す高温の流路に弁の駆動機構を設けることができず、弁などによる流れ制御が出来ないためである。
【0005】
本発明は、前記事情に鑑みてなされたものであって、基板上で異なる膜種を成長する際に、効率よく残留成分の混入を抑制しながら気相成長ができる構成とした気相成長装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の各態様を採用した。
(1)本発明に係る気相成長装置は、成長用基板が出し入れ自在に収容され、減圧可能な基板収容室と、前記基板収容室内の前記成長用基板に対し第1原料ガス供給口を対向させ、前記第1原料ガス供給口に接続された第1原料ガス搬送路を備えた第1原料ガス搬送部と、前記第1ガス搬送路に接続して設けられたキャリアガス供給部と、前記第1ガス搬送路に接続して設けられた複数の第1原料ガス生成部と、前記基板収容室内の前記成長用基板に対し第2原料ガス供給口を対向させ、前記第2原料ガス供給口に接続された第2原料ガス搬送路を備えた第2原料ガス搬送部と、前記第2ガス搬送路に接続して設けられた第2原料ガス供給部を有し、前記第1原料ガス生成部に、金属原料収容部と、該金属原料収容部に金属原料を供給する金属原料導入部と、前記金属原料収容部に収容された金属原料から発生した第1原料ガスを収容する中間貯留部を有し、前記中間貯留部から前記第1原料ガス搬送路に至る経路に、前記第1原料ガスの供給と停止を切り替える第1原料ガス供給弁が組み込まれ、前記第1原料ガス供給弁の駆動機構が前記第1原料ガス生成部の外部に設けられたことを特徴とする。
【0007】
前記気相成長装置によれば、複数の第1原料ガス生成部を有し、第2原料ガス供給部とキャリアガス供給部から基板収容室の成長用基板に第1原料ガスと第2原料ガスを送って薄膜を成膜できる。第1原料ガスは、中間貯留部を介し第1原料ガス搬送路に至り基板収容室に送ることができる。
中間貯留部から第1原料ガス搬送路に至る経路に、第1原料ガス供給弁を設け、この第1原料ガス供給弁の駆動機構を第1原料ガス生成部の外部に設けることで、第1原料ガス生成部に加わる熱の影響を受けない状態で駆動機構を設けることができる。よって熱影響などによる誤動作などを生じない駆動機構による確実な第1原料ガス供給弁の動作を得ることができる。
【0008】
(2)前記(1)に記載の気相成長装置において、前記基板収容室と前記第1原料ガス生成部と前記キャリアガス生成部と前記第2原料ガス生成部の周囲を囲む加熱ヒータが設けられ、前記駆動機構が前記加熱ヒータの外部に設けられたことが好ましい。
(3)前記(1)または(2)に記載の気相成長装置において、前記第1原料ガス生成部に、底壁部と周壁部と蓋部が設けられ、前記底壁部と前記周壁部と前記蓋部に囲まれた領域に前記金属原料収容部と前記中間貯留部が設けられ、前記蓋部の外部に前記駆動機構が設けられたことが好ましい。
(4)前記(1)または(2)に記載の気相成長装置において、前記中間貯留部と前記第1原料ガス搬送路を結ぶ連絡管が設けられ、該連絡管と前記中間貯留部との接続部に前記第1原料ガス供給弁が設けられたことが好ましい。
【0009】
(5)前記(4)に記載の気相成長装置において、前記第1原料ガス供給弁を先端部に備え、前記第1原料ガス生成部を貫通して該第1原料ガス生成部の外部に突出されたステムを有し、前記第1原料ガス生成部の外部に突出された前記ステムの自由端側に前記駆動機構が設けられたことが好ましい。
(6)前記(1)または(2)に記載の気相成長装置において、前記第1原料ガス生成部に、前記中間貯留部に連通するとともに前記第1原料ガス生成部を貫通して該第1原料ガス生成部の外部に達する排気管を備えたことが好ましい。
(7)前記(1)または(2)に記載の気相成長装置において前記第1原料ガス生成部に、前記中間貯留部に連通し、前記中間貯留部の外部に連通するとともに、前記中間貯留部に対する排気接続部を備え、前記排気接続部に前記第1原料ガスの排気と排気停止を切り替える排気弁を備えたことが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、中間貯留部から第1原料ガス搬送路に至る経路に、第1原料ガス供給弁を設け、その駆動機構を第1原料ガス生成部の外部に設けることにより、第1原料ガス生成部に加わる熱の影響を受けない位置に弁の駆動機構を設けることができる。
よって、熱影響を受け難い位置に設置した駆動機構による第1原料ガス供給弁の確実な動作により、第1原料ガスを基板収容室の成長用基板に確実に送ることができる。
また、複数の第1原料ガス生成部にそれぞれ第1原料ガス供給弁とその駆動機構を設けたので、高温で反応生成する第1原料ガスを複数切り替えて、成長用基板に供給し、成膜することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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