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公開番号
2025133379
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-11
出願番号
2024031292
出願日
2024-03-01
発明の名称
メタクリル酸メチル系重合体及びその製造方法
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C08L
33/10 20060101AFI20250904BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】ケミカルリサイクル由来のメタクリル酸メチルを用いたメタクリル系重合体を含む樹脂組成物であって、曲げ弾性率が高く、曲げ応力に対する耐久性に優れた樹脂成形体を提供し得る樹脂組成物を提供する。
【解決手段】メタクリル酸メチル(A)由来の繰り返し単位を含むメタクリル系重合体(P)を含む樹脂組成物であって、前記メタクリル酸メチル(A)が、ケミカルリサイクル由来のメタクリル酸メチル(A1)を含み、前記樹脂組成物が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量分布曲線から得られる、始点から終点までのピーク面積に対する、分子量1000以上終点までのピーク面積の割合(%)をWとするとき、Wが50.0%以上99.3%未満である、樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
メタクリル酸メチル(A)由来の繰り返し単位を含むメタクリル系重合体(P)を含む樹脂組成物であって、
前記メタクリル酸メチル(A)が、ケミカルリサイクル由来のメタクリル酸メチル(A1)を含み、
前記樹脂組成物が、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる分子量分布曲線から得られる、始点から終点までのピーク面積に対する、分子量1000以上終点までのピーク面積の割合(%)をWとするとき、Wが50.0%以上99.3%未満である、樹脂組成物。
続きを表示(約 660 文字)
【請求項2】
前記終点が、分子量500万以上1000万以下である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
前記Wが、60.0%以上99.3%未満である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
前記Wが、70.0%以上99.3%未満である、請求項3に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
前記Wが、90.0%以上99.3%未満である、請求項4に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
前記メタクリル系重合体(P)中の、メタクリル酸メチル(A)由来の繰り返し単位の含有割合が、50質量%以上である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項7】
前記メタクリル系重合体(P)中の、メタクリル酸メチル(A)由来の繰り返し単位の含有割合が、70質量%以上である、請求項3に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
前記メタクリル系重合体(P)中に、メタクリル酸メチル(A)由来の繰り返し単位とアクリル酸エステル由来の繰り返し単位とを含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項9】
前記メタクリル系重合体(P)中に、メタクリル酸メチル(A)由来の繰り返し単位とスチレン由来の繰り返し単位とを含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項10】
前記メタクリル酸メチル(A)が、化石原料由来のメタクリル酸メチル(A2)をさらに含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は樹脂組成物及びその製造方法に関する。
詳しくは、ケミカルリサイクル由来のメタクリル酸メチルを用いたメタクリル系重合体を含む樹脂組成物であって、曲げ弾性率が高く、曲げ応力に対する耐久性に優れた樹脂成形体を提供し得る樹脂組成物と、この樹脂組成物を製造する方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
メタクリル系樹脂(PMMA)は、合成樹脂の中でも透明性や耐候性に優れ、高い弾性率を有し、また、表面硬度等に優れることから、液晶や有機EL等のディスプレイ前面板、看板用品、照明用品、家電製品、車両内装・外装材、工業資材、建築用資材、レンズ、導光板、集光部材、液晶や有機EL等のディスプレイに使用される光学部材などに広く用いられている。
また、近年の環境問題に対する意識の高まりに伴って、あらゆる分野においてバイオマス原料由来のプラスチックへの需要が高まりつつある。その中でも、特に廃材のリサイクルは重要視され、リサイクル品が種々の用途に用いられている。メタクリル系樹脂はケミカルリサイクルが比較的容易かつ高収率で可能な材料である。そのため、近年のプラスチックリサイクルへの社会的な要求の高まりに応じて、ケミカルリサイクルが可能なメタクリル系樹脂の適用範囲拡大が様々な製品分野で試みられている。
具体的には、廃車からの各部材、特にテールランプや、建築用資材、照明用品、看板用品、ディスプレイ部材などからのメタクリル系樹脂の回収、そのケミカルリサイクル及び再利用についての検討が活発に進められている。
【0003】
PMMAケミカルリサイクルではPMMAを熱分解することで、メタクリル酸メチル含有ガス(MMAガス)を発生させ、このMMAガスを冷却してMMAを液体として回収する。このため、PMMAのケミカルリサイクルには莫大なエネルギーを要することから、ケミカルリサイクルされたメタクリル酸メチルの再利用には、製造コスト増大の課題がある。そのためコスト面の課題解決として、ケミカルリサイクルで得られたケミカルリサイクル由来のメタクリル酸メチルと化石原料由来のメタクリル酸メチルとを混合して使用することが行われている。
【0004】
この点に対して、マスバランス(MB)方式が普及している原因でもある。
非特許文献1において開示されるように、マスバランス方式(MB)とは、ある特性を持った原料(例:バイオマス由来原料)がそうでない原料(例:化石由来原料)と混合される場合に、原料の投入量に応じて、製品の一部に対してその特性を割り当てる手法のことを指す。これにより、任意の割合で原料を混合利用し、原料中に含まれるバイオマス由来成分の量をマスバランス方式により最終製品に割り当てる考え方が世界的な潮流となりつつある。
つまり、バイオマス原料由来のメタクリル酸メチルと、化石原料由来のメタクリル酸メチルを、特定の配合量で混合し、製品の一部に対してバイオマス原料由来のメタクリル酸メチルやそのようなメタクリル酸メチルを使用した樹脂製品として販売することが行われている。したがって、このようなマスバランス方式(MB)を採用し、ケミカルリサイクル由来のメタクリル酸メチルを含んだモノマーや樹脂製品における使いこなしが、近年重要になりつつある。
【0005】
一方で、化石原料由来のメタクリル酸メチルを重合して得られる樹脂成形体では、曲げ弾性率が不十分であり、曲げ応力に対する耐久性能の向上が求められている。
従来、シャルピー衝撃強度に優れた成形体を製造しうるメタクリル樹脂組成物として、特許文献1には、メタクリル樹脂組成物の微分分子量分布曲線において、始点から終点までのピーク面積に対する、始点から分子量30,000までのピーク面積の割合(%)W1が10~25であり、始点から終点までのピーク面積に対する、分子量300,000から終点までのピーク面積の割合(%)、W2が3~15であるメタクリル樹脂組成物が提案されている。
しかし、特許文献1には、メタクリル系樹脂のケミカルリサイクルについての記載や示唆は全くなく、本発明の樹脂組成物の分子量の規定範囲とは異なる上に、その効果においても耐衝撃性であり、曲げ弾性率、耐曲げ応力とは異なる効果である。
【0006】
特許文献2には、優れた流動性を有し、耐熱性、表面硬度に優れるメタクリル樹脂として、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーによる溶出曲線から得られるピーク分子量の1/5以下の分子量成分の割合が7%未満であるメタクリル樹脂が提案されている。
しかし、この特許文献2にも、メタクリル系樹脂のケミカルリサイクルについての記載や示唆は全くない上に、その効果においても、曲げ弾性率、耐曲げ応力という本発明の効果とは異質の効果である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2021-155698号公報
特開2020-012072号公報
【非特許文献】
【0008】
環境省「マスバランス方式を用いてバイオマス由来特性を割り当てたプラスチックの考え方について令和4年度マスバランス方式に関する研究会」、インタネーット<URL:https://www.env.go.jp/content/000142721.pdf>
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、ケミカルリサイクル由来のメタクリル酸メチルを用いたメタクリル系重合体を含む樹脂組成物であって、曲げ弾性率が高く、曲げ応力に対する耐久性に優れた樹脂成形体を提供し得る樹脂組成物と、この樹脂組成物を製造する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、上記課題を解決すべく検討を重ねた結果、ケミカルリサイクル由来のメタクリル酸メチルを用いたメタクリル系重合体を含む樹脂組成物について、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定した分子量分布曲線から得られる、始点から終点までのピーク面積に対する、分子量1000以上終点までのピーク面積の割合が、特定の範囲内にある樹脂組成物が、高い曲げ弾性率を示すことを見出した。
即ち、本発明は以下を要旨とする。
(【0011】以降は省略されています)
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