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公開番号
2025137324
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-19
出願番号
2024082340,2024034891
出願日
2024-05-21,2024-03-07
発明の名称
高分子成形体
出願人
株式会社MARUWA
代理人
個人
主分類
C01B
21/072 20060101AFI20250911BHJP(無機化学)
要約
【課題】粒子表面をほぼ完全にガラスで被覆した耐水性の高いガラス被覆窒化アルミニウム粉末と、該粉末をフィラーとして含む耐水性の高い高分子成形体を提供する。
【解決手段】窒化アルミニウム粒子の粒子表面がガラスで被覆されたガラス被覆窒化アルミニウム粒子からなるガラス被覆窒化アルミニウム粉末であって、窒化アルミニウム粒子のD50が0.5~100μmであり、ガラス厚さが2~100nmであり、粒子表面のガラス被覆率が95%以上である。窒化アルミニウム粒子とガラス前駆体とを含む混合液を霧状に又は面上に広げた状態で乾燥させることにより、ガラス前駆体被覆窒化アルミニウム粒子を作製し、加熱してガラス前駆体をガラス化することにより、ガラス被覆窒化アルミニウム粒子を作製する。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
窒化アルミニウム粒子の粒子表面がガラスで被覆されたガラス被覆窒化アルミニウム粒子からなるガラス被覆窒化アルミニウム粉末であって、窒化アルミニウム粒子のD50が0.5~100μmであり、ガラス厚さが2~100nmであり、粒子表面のガラス被覆率が95%以上であるガラス被覆窒化アルミニウム粉末。
続きを表示(約 830 文字)
【請求項2】
前記窒化アルミニウム粒子のD50が10μm未満である請求項1記載のガラス被覆窒化アルミニウム粉末。
【請求項3】
前記ガラス厚さが10nm未満である請求項1記載のガラス被覆窒化アルミニウム粉末。
【請求項4】
前記ガラス被覆率が100%である請求項1記載のガラス被覆窒化アルミニウム粉末。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス被覆窒化アルミニウム粉末をフィラーとして含む高分子材料で成形された高分子成形体。
【請求項6】
請求項1~4のいずれか一項に記載のガラス被覆窒化アルミニウム粉末のD50が相異なる少なくとも2種をフィラーとして含む高分子材料で成形された高分子成形体。
【請求項7】
前記高分子成形体が放熱部材である請求項5記載の高分子成形体。
【請求項8】
前記高分子成形体が放熱部材である請求項6記載の高分子成形体。
【請求項9】
窒化アルミニウム粒子とガラス前駆体とを含む混合液を霧状に又は面上に広げた状態で乾燥させることにより、ガラス前駆体で粒子表面が被覆されたガラス前駆体被覆窒化アルミニウム粒子からなるガラス前駆体被覆窒化アルミニウム粉末を作製するガラス前駆体被覆工程と、
前記ガラス前駆体被覆窒化アルミニウム粒子をガラス前駆体が溶融する温度以上に加熱してガラス前駆体をガラス化することにより、ガラスで粒子表面が被覆されたガラス被覆窒化アルミニウム粒子からなるガラス被覆窒化アルミニウム粉末を作製する熱処理工程と
を含むガラス被覆窒化アルミニウム粉末の製造方法。
【請求項10】
前記ガラス前駆体被覆工程が、前記混合液を空中に噴霧するスプレードライによるものである請求項9記載のガラス被覆窒化アルミニウム粉末の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス被覆窒化アルミニウム粉末とそれを含む高分子成形体に関するものである。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
窒化アルミニウム粉末は、その優れた熱伝導性を活かし、樹脂、グリース、接着剤、塗料などの材料に混合するフィラーとして利用されている。しかし、窒化アルミニウムは、当該混合前のみならず、当該混合後であっても条件次第では、大気中の水分によって熱伝導性の低い水酸化アルミニウムに変化するとともに、腐食性のアンモニアを発生させる。そこで、窒化アルミニウム粉末をガラス等で被覆することにより、耐水性の向上を図ることが検討されている。
【0003】
特許文献1には、窒化アルミニウム粒子と、d50が0.3~50μmであるガラスフリットとを混合し、その混合物を坩堝(るつぼ)に入れるか又はペレットに賦形してガラスフリットのガラス転移温度以上かつ2000℃以下の温度で熱処理し、窒化アルミニウム粒子に対してガラスフリットを被覆して被覆粒子を得、その被覆粒子を解砕して、d50が10~200μmのガラス被覆窒化アルミニウム粒子を製造する方法が開示されている。実施例のガラス被覆厚は10~660nmである。
【0004】
特許文献2には、d50が10~200μmである窒化アルミニウム粒子と、ガラス成分を含むd50が0.3~50μmの組成物粉との混合物をメカノケミカル法により剪断力を付与しながら混合し、その混合物を坩堝(るつぼ)に入れてガラス成分のガラス転移温度以上かつ2000℃以下の温度で熱処理し、その熱処理物を解砕して、ガラス被覆窒化アルミニウム粒子を製造する方法が開示されている。
【0005】
特許文献3には、窒化アルミニウム粒子を攪拌しながら有機シリコーン化合物を噴霧などで添加して乾式混合することにより、窒化アルミニウム粒子の表面を有機シリコーン化合物により覆い、その覆われた窒化アルミニウム粒子を300℃以上1000℃未満の温度で加熱して、珪素含有酸化物(シリカ又は珪素アルミ複合酸化物)被覆窒化アルミニウム粒子を製造する方法が開示されている。
珪素含有酸化物被覆窒化アルミニウム粒子は、炭素原子の含有量が1000質量ppm未満であり、珪素含有酸化物被膜のLEIS分析による被覆率が15%以上100%以下であり、比表面積に対する珪素原子の含有量が特定の関係式を満たすとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特許第6739669号公報
特許第6606628号公報
特許第7419938号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1,2の製造方法は、混合物を坩堝(るつぼ)に入れるか又はペレットに賦形して熱処理する、すなわち粒子どうしが接触している状態で熱処理するものであるから、ガラス融液が窒化アルミニウム粒子間に大きい毛管力で浸透し、粒子が凝集する。その凝集度合いは、窒化アルミニウム粒子が小径(例えばD50が0.5~5μm程度)であるほど、大きくなる。そのため、その後の解砕に相当量のエネルギーを投入しなければならず、その結果、被覆されたガラス層の剥離や破壊が起こり、ガラス被覆率が低下して、耐水性が低下するという問題がある。
【0008】
また、特許文献3の低エネルギーイオン散乱(LEIS)分析は、表層0.1nm程度の浅い領域の情報となるため、極僅かでもシリカ又は珪素アルミ複合酸化物が付着していると検出されるところ、被覆率は実施例6の88%が最大である。また、被覆率について「より好ましくは95%以下であり…(中略)…95%超えであると、熱伝導率が低下する場合があることが分った」との記載はあるが、95%超えの具体例は示されていない。よって、ほぼ完全(95%以上)な被覆は達成できていないと推認される。
【0009】
そこで、本発明の目的は、粒子表面をほぼ完全にガラスで被覆した耐水性の高いガラス被覆窒化アルミニウム粉末と、該粉末をフィラーとして含む耐水性の高い高分子成形体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
[1]窒化アルミニウム粒子の粒子表面がガラスで被覆されたガラス被覆窒化アルミニウム粒子からなるガラス被覆窒化アルミニウム粉末であって、窒化アルミニウム粒子のD50が0.5~100μmであり、ガラス厚さが2~100nmであり、粒子表面のガラス被覆率が95%以上であるガラス被覆窒化アルミニウム粉末。
(【0011】以降は省略されています)
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