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公開番号2025140809
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2024040398
出願日2024-03-14
発明の名称回転抵抗装置
出願人株式会社オリジン
代理人弁理士法人愛宕綜合特許事務所
主分類F16D 7/02 20060101AFI20250919BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】回転体の一方向への従動回転が終了した後に、回転体は反対方向に充分戻し回転せしめられる、新規の回転抵抗装置を提供すること。
【解決手段】共通の回転軸の回りを回転可能なハウジング4と、ハウジングに収容される、作動板6と、圧縮コイルばね8と、トルクリミッタ10とを具備する。作動板6はハウジング4に対し回転体の回転軸oの周りを所定角度範囲内で回転可能である。圧縮コイルばね8は作動板6とハウジング4との間に配置され、ハウジング4が作動板6に対して回転する際に比較的小さい反発トルクを発生させる。トルクリミッタ10は回転軸oの周りで相対回転可能な第一の部材46及び第二の部材48と、第一の部材46及び第二の部材48を比較的大きい抵抗トルクで接続する接続部材50とを有し、第一の部材46及び第二の部材48のいずれか一方を作動板6に、いずれか他方を固定手段に夫々連結する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
回転体に抵抗を付与する回転抵抗装置において、
共通の回転軸の回りを回転可能なハウジングと、前記ハウジングに収容される、作動板と、圧縮コイルばねと、トルクリミッタとを具備し、
前記作動板は前記ハウジングに対し前記回転軸の周りを所定角度範囲内で回転可能であり、
前記圧縮コイルばねは前記作動板と前記ハウジングとの間に配置されて、前記ハウジングが前記作動板に対して回転する際に比較的小さい反発トルクを発生させ、
前記トルクリミッタは前記回転軸の周りで相対回転可能な第一の部材及び第二の部材と、前記第一の部材及び前記第二の部材を比較的大きい抵抗トルクで接続する接続部材とを有し、前記第一の部材及び前記第二の部材のいずれか一方が前記作動板に、いずれか他方が固定手段に夫々連結されている、ことを特徴とする回転抵抗装置。
続きを表示(約 590 文字)【請求項2】
前記ハウジングは前記回転軸に対して垂直に配置される端板を有し、前記端板には前記回転軸の周りに延在する扇形状の係止凹部が、前記作動板には前記回転軸の周りに延在する扇形状の係止凸部が夫々形成されており、前記係止凸部の周方向長さは前記係止凹部の周方向長さよりも短く、前記係止凸部は前記係止凹部に嵌め合わされており、前記係止凹部において前記係止凸部が相対的に前記ハウジングによって押される、請求項1に記載の回転抵抗装置。
【請求項3】
前記係止凹部及び前記係止凸部は共に直径方向の両側に1つずつ配置されている、請求項2に記載の回転抵抗装置。
【請求項4】
前記ハウジングは前記回転軸に対して垂直に配置される端板を有し、前記端板には軸方向に突出する片側支持突部が形成されており、
前記作動板は前記回転軸に対して垂直に配置される基部と前記基部の外径を局所的に増大せしめて形成される他側支持突部と含んでおり、
前記圧縮コイルばねの両端は前記片側支持突部の周方向片側面と前記他側支持突部の周方向他側面とによって支持されている、請求項1に記載の回転抵抗装置。
【請求項5】
前記片側支持突部、前記他側支持突部及び前記圧縮コイルばねは直径方向の両側に1つずつ配置されている、請求項4に記載の回転抵抗装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は回転抵抗装置に関する。
続きを表示(約 3,700 文字)【背景技術】
【0002】
回転体に抵抗を付与する回転抵抗装置が広く実用に供されている。例えば、回転抵抗装置はホットプリンタと称される既知の活字式プリンタで使用される。ホットプリンタでは、感熱性のインクが塗布された長い帯状のプリンタテープが印字媒体として用いられる。プリンタテープは最初一方のローラーに巻きとられていて、一方のローラーから他方のローラーに巻きとられる際に、一方のローラーと他方のローラーとの間で被プリンタ面に圧接される。プリンタテープが被プリンタ面に圧接されると、プリンタテープに塗布されていたインクが被プリンタ面に印字される。他方のローラーが一方のローラーからプリンタテープを巻き取ることから、モーターの如き駆動源は他方のローラーに接続される。従って、一方のローラーが従動側、他方のローラーが駆動側となる。ここで、他方のローラーがプリンタテープを巻き取る際に一方のローラーと他方のローラーとの間でプリンタテープに弛みが生じると、上記圧接が不充分となり、プリンタテープに塗布されていたインクが被印字面に適切に印字されなくなる虞がある。上記撓みを防止するため、従動側である一方のローラーに回転抵抗装置が組み込まれる。一方のローラーに回転抵抗装置が組み込まれることで、一方のローラーは回転抵抗装置が有する所定の抵抗トルクに抗して回転せしめられる。
【0003】
従来では、上記回転抵抗装置として、下記特許文献1に示されているようなトルクリミッタが使用されていた。かかるトルクリミッタは、回転軸の周りで相対回転可能な第一の部材及び第二の部材と、第一の部材及び第二の部材を所定の抵抗トルクで接続する接続部材とを有する。第一の部材は円筒形状の内周面を、第二の部材は円筒形状の外周面を夫々有し、第一の部材の内周面は第二の部材の外周面と対向している(従って、第一の部材が所謂外輪、第二の部材が所謂内輪に相当する)。接続部材はねじりコイルばねであって、線材が巻回された巻回部とこの巻回部の両端に設けられた一対のフック部とから構成されている。自由状態における巻回部の内径は第二の部材の外径よりも小さく、巻回部は幾分拡径せしめられた状態で第二の部材の外周面に装着されている。一対のフック部は第一の部材の内周面に形成されたフック係止部に係止せしめられており、第一の部材及び第二の部材が回転軸の周りで相対回転すると、一対のフック部のいずれか一方がフック係止部によってねじりコイルばねの締め付けが弱まる方向に押されて、上記所定の抵抗トルクが発生する。このことから、第一の部材及び第二の部材のいずれか一方をローラーに、いずれか他方を固定手段に夫々連結すれば、従動回転する一方のローラーはねじりコイルばねが有する上記所定の抵抗トルクに抗して回転することとなり、一方のローラーには所要の抵抗が付与される。なお、下記特許文献1に示されたトルクリミッタは一対のフック部を有する双方向トルクリミッタであるが、単一のフック部を有する一方向トルクリミッタであっても使用可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平9-112568号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に示されたトルクリミッタを回転抵抗装置として上述したホットプリンタの従動側ローラー(上記一方のローラー)に適用した場合には以下のとおりの問題が生じうる。駆動側である他方のローラーの駆動回転が停止しても、従動側である一方のローラーの従動回転は直ちには停止せず慣性によって幾分遅れて停止するため、一方のローラーと他方のローラーとの間でプリンタテープに弛みが生じる。ところで、上記特許文献1に示されたトルクリミッタでは、第一の部材及び第二の部材はねじりコイルばねにより接続されていて、第一の部材及び第二の部材が相対回転する際にはねじりコイルばねの一対のフック部のいずれか一方がフック係止部によってねじりコイルばねの締め付けが弱まる方向に押されている。このことから、上記相対回転が停止すると、ねじりコイルばねのばね力(所謂スプリングバック)によって一方のローラーは反対方向に回転せしめられ、上記弛みは幾分解消される。然しながら、本発明者等の経験によれば上記スプリングバックだけではプリンタテープの上記弛みは充分に解消されない。
【0006】
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、回転体の一方向への従動回転が終了した後に、回転体は反対方向に充分戻し回転せしめられる、新規且つ改良された回転抵抗装置を提供することである。念のため付言すると、上記課題は回転抵抗装置がホットプリンタに適用される場合に限定されない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、上記主たる技術的課題を解決する回転抵抗装置として、回転体に抵抗を付与する回転抵抗装置において、
共通の回転軸の回りを回転可能なハウジングと、前記ハウジングに収容される、作動板と、圧縮コイルばねと、トルクリミッタとを具備し、
前記作動板は前記ハウジングに対し前記回転軸の周りを所定角度範囲内で回転可能であり、
前記圧縮コイルばねは前記作動板と前記ハウジングとの間に配置されて、前記ハウジングが前記作動板に対して回転する際に比較的小さい反発トルクを発生させ、
前記トルクリミッタは前記回転軸の周りで相対回転可能な第一の部材及び第二の部材と、前記第一の部材及び前記第二の部材を比較的大きい抵抗トルクで接続する接続部材とを有し、前記第一の部材及び前記第二の部材のいずれか一方が前記作動板に、いずれか他方が固定手段に夫々連結されている、ことを特徴とする回転抵抗装置が提供される。
【0008】
好ましくは、前記ハウジングは前記回転軸に対して垂直に配置される端板を有し、前記端板には前記回転軸の周りに延在する扇形状の係止凹部が、前記作動板には前記回転軸の周りに延在する扇形状の係止凸部が夫々形成されており、前記係止凸部の周方向長さは前記係止凹部の周方向長さよりも短く、前記係止凸部は前記係止凹部に嵌め合わされており、前記係止凹部において前記係止凸部が相対的に前記ハウジングによって押される。この場合には、前記係止凹部及び前記係止凸部は共に直径方向の両側に1つずつ配置されているのがよい。また、前記ハウジングは前記回転軸に対して垂直に配置される端板を有し、前記端板には軸方向に突出する片側支持突部が形成されており、前記作動板は前記回転軸に対して垂直に配置される基部と前記基部の外径を局所的に増大せしめて形成される他側支持突部と含んでおり、前記圧縮コイルばねの両端は前記片側支持突部の周方向片側面と前記他側支持突部の周方向他側面とによって支持されているのが好ましい。この場合には、前記片側支持突部、前記他側支持突部及び前記圧縮コイルばねは直径方向の両側に1つずつ配置されているのがよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明に従って構成された回転抵抗装置にあっては、回転体に駆動トルクが付加されて回転体が一方向に従動回転すると、最初、作動板はトルクリミッタの接続部材が有する抵抗トルクによって保持されて、ハウジングは圧縮コイルばねによるばね力に抗して作動板に対して一方向に回転せしめられる。このとき、接続部材が有する抵抗トルクは圧縮コイルばねが有する反発トルクよりも大きいため、作動板は上記抵抗トルクによって確実に保持される。ハウジングが所定角度回転した後は、ハウジングは作動板と共に上記抵抗トルクに抗して一方向に回転せしめられる。そして、回転体に付加されていた上記駆動トルクが解除される、つまり回転体の一方向への従動回転が終了すると、作動板はトルクリミッタの接続部材が有する比較的大きい抵抗トルクによって保持されて、ハウジングは圧縮コイルばねが有する比較的小さい反発トルクにより作動板に対して反対方向に回転せしめられる。ハウジングが反対方向に回転せしめられる距離は圧縮コイルばねの長さ等により適宜に調整可能である。従って、本発明によれば、回転体の一方向への従動回転が終了せしめられると、回転体は反対方向に充分戻し回転せしめられる回転抵抗装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明に従って構成された回転抵抗装置の好適実施形態の全体構成を示す図。
図1に示す回転抵抗装置を構成部品毎に分解して示す斜視図。
図1に示す回転抵抗装置のハウジングを単体で示す図。
図1に示す回転抵抗装置の作動板を単体で示す図。
図1に示す回転抵抗装置の作動を説明するための図。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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