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公開番号2025141369
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-29
出願番号2024041266
出願日2024-03-15
発明の名称薬液バッグ
出願人ZACROS株式会社
代理人個人,個人
主分類A61J 1/10 20060101AFI20250919BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】バッグ本体とチューブポートとの密着性を高めつつ、放射線に対する耐性に優れた薬液バッグを提供する。
【解決手段】本発明に係る薬液バッグは、シート部材が袋状に成形された内容物を収容するバッグ本体と、前記バッグ本体に取り付けられた筒状のポート部材とを有する薬液バッグであって、前記シート部材は、最内層及びベース樹脂層を含み、前記最内層は環状炭化水素骨格を有する非晶性ポリマーを主成分として含み、前記ポート部材は、ポート材料を含み、前記ポート材料の、環状オレフィンを含む基材に対するシール強度が、30N/15mm以上である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
シート部材が袋状に成形された内容物を収容するバッグ本体と、前記バッグ本体に取り付けられた筒状のポート部材とを有する薬液バッグであって、
前記シート部材は、最内層及びベース樹脂層を含み、前記最内層は環状炭化水素骨格を有する非晶性ポリマーを主成分として含み、
前記ポート部材は、ポート材料を含み、
前記ポート材料の、環状オレフィンを含む基材に対するシール強度が、30N/15mm以上である、薬液バッグ。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記ポート材料の引張弾性率が、20~70MPaである、請求項1に記載の薬液バッグ。
【請求項3】
前記ポート材料の、190℃におけるMFRが、3.8~20g/10minである、請求項1又は2に記載の薬液バッグ。
【請求項4】
前記ポート材料は、直鎖状低密度ポリエチレンを1種以上含む、請求項1又は2に記載の薬液バッグ。
【請求項5】
前記ポート材料は、直鎖状低密度ポリエチレンと、引張弾性率が25MPa以下である樹脂とを含む、請求項1又は2に記載の薬液バッグ。
【請求項6】
前記直鎖状低密度ポリエチレンと前記引張弾性率が25MPa以下である樹脂とは、質量比で、60:40~75:25の割合で含む、請求項5に記載の薬液バッグ。
【請求項7】
前記ポート材料は、直鎖状低密度ポリエチレンを2種含む場合、
前記直鎖状低密度ポリエチレンのうちの一方の直鎖状低密度ポリエチレンの190℃におけるMFRは、前記直鎖状低密度ポリエチレンのうちの他方の直鎖状低密度ポリエチレンの190℃におけるMFRよりも高く、
前記他方の直鎖状低密度ポリエチレンの曲げ弾性率は、前記一方の直鎖状低密度ポリエチレンの曲げ弾性率よりも低い、請求項1又は2に記載の薬液バッグ。
【請求項8】
前記一方の直鎖状低密度ポリエチレンの190℃におけるMFRは、8g/10min以上であり、
前記他方の直鎖状低密度ポリエチレンの曲げ弾性率は、100MPa以下である、請求項7に記載の薬液バッグ。
【請求項9】
前記内容物が、医薬品である、請求項1又は2に記載の薬液バッグ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、薬液バッグに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
医療、消毒又は除草用などに用いられる薬液(薬剤)を収納する包装体として、薬液バッグが使用されている。薬液バッグは、一般に、樹脂フィルムを用いて薬液が収容可能に袋状に成形された容器と、薬液を充填又は排出するポート部材により構成されている。容器は、例えば、複数種の樹脂フィルムを積層した積層体をポート部材を挟んだ状態で重ね合わせて外周をヒートシールなどして接合することで形成される。薬液バッグは、薬液を容器内に収容する前後でγ線又は電子線など放射線で滅菌処理して封止される。
【0003】
このような薬液バッグとして、例えば、ポリエチレンフィルムが袋状に成形された輸液を収容するバッグ本体と、バッグ本体の下部に溶着し、バッグ本体から輸液を排出するチューブポートとを備えた医療用輸液バッグが開示されている。この医療用輸液バッグでは、チューブポートは、高密度ポリエチレンからなる外層と、ランダムポリプロピレンおよび/またはブロックポリプロピレンを含む樹脂材料からなる内層と、外層と内層とを接合する接着層を有する多層構造で構成されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第5632226号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の医療用輸液バッグでは、バッグ本体を構成するポリエチレンフィルムは、収容する薬剤成分の吸着及びバッグ本体からの薬剤成分の溶出などが生じやすい、という問題があった。
【0006】
また、バッグ本体を形成する材料として、ポリエチレンフィルムに比べて、薬剤成分の吸着及びバッグ本体からの薬剤成分の溶出が少ない樹脂として、環状ポリオレフィン系樹脂を用いる方法も考えられる。しかし、特許文献1に記載の医療用輸液バッグのチューブポートの外層は高密度ポリエチレンで形成されているため、バッグ本体とチューブポートとの密着性は不十分であり、バッグ本体とチューブポートの接合部分から薬剤成分が溶出する可能性がある。
【0007】
さらに、チューブポートの内層はポリプロピレンを用いて形成されているため、放射線滅菌に対する耐性が低く、放射線による滅菌処理により劣化しやすい。放射線によりチューブポートの内層が劣化することで、チューブポートの内層と接着層との接着力が低下し、チューブポートの耐久性が低下すると共にバッグ本体内の薬剤成分が溶出する可能性がある、という問題があった。
【0008】
本発明の一態様は、上記事情に鑑みてなされたものであって、バッグ本体とチューブポートとの密着性を高めつつ、放射線に対する耐性に優れた薬液バッグを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するため、本発明の一態様は、以下の構成を有する。
[1] シート部材が袋状に成形された内容物を収容するバッグ本体と、前記バッグ本体に取り付けられた筒状のポート部材とを有する薬液バッグであって、
前記シート部材は、最内層及びベース樹脂層を含み、前記最内層は環状炭化水素骨格を有する非晶性ポリマーを主成分として含み、
前記ポート部材は、ポート材料を含み、
前記ポート材料の、環状オレフィンを含む基材に対するシール強度が、30N/15mm以上である、薬液バッグ。
[2] 前記ポート材料の引張弾性率が、20~70MPaである、[1]に記載の薬液バッグ。
[3] 前記ポート材料の、190℃におけるMFRが、3.8~20g/10minである、[1]又は[2]に記載の薬液バッグ。
[4] 前記ポート材料は、直鎖状低密度ポリエチレンを1種以上含む、[1]~[3]の何れか一つに記載の薬液バッグ。
[5] 前記ポート材料は、直鎖状低密度ポリエチレンと、引張弾性率が25MPa以下である樹脂とを含む、[1]~[4]の何れか一つに記載の薬液バッグ。
[6] 前記直鎖状低密度ポリエチレンと前記引張弾性率が25MPa以下である樹脂とは、質量比で、60:40~75:25の割合で含む、[5]に記載の薬液バッグ。
[7] 前記ポート材料は、直鎖状低密度ポリエチレンを2種含む場合、
前記直鎖状低密度ポリエチレンのうちの一方の直鎖状低密度ポリエチレンの190℃におけるMFRは、前記直鎖状低密度ポリエチレンのうちの他方の直鎖状低密度ポリエチレンの190℃におけるMFRよりも高く、
前記他方の直鎖状低密度ポリエチレンの曲げ弾性率は、前記一方の直鎖状低密度ポリエチレンの曲げ弾性率よりも低い、[1]~[6]の何れか一つに記載の薬液バッグ。
[8] 前記一方の直鎖状低密度ポリエチレンの190℃におけるMFRは、8g/10min以上であり、
前記他方の直鎖状低密度ポリエチレンの曲げ弾性率は、100MPa以下である、[7]に記載の薬液バッグ。
[9] 前記内容物が、医薬品である、[1]~[8]の何れか一つに記載の薬液バッグ。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様に係る薬液バッグは、バッグ本体とチューブポートとの密着性を高めつつ、放射線に対する耐性に優れる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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