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公開番号2025147714
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-07
出願番号2024048099
出願日2024-03-25
発明の名称ガラスの回収システム及びクラッシャ
出願人株式会社環境保全サービス
代理人弁理士法人平和国際特許事務所
主分類B09B 3/35 20220101AFI20250930BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約【課題】 積層体全部を破砕するようにして汎用性の向上を図るとともに、ガラスに対する異物の付着が可能な限り少なくなるように破砕し、その後の分別を精度よく行わせる。
【解決手段】 積層体Wを破砕して破砕物を得る一次破砕部S1と、破砕物を篩により複数段階の大きさ範囲に分級する分級部S2と、大きさが最上位範囲に分級された破砕物を更に破砕して再び分級部S2に送る二次破砕部S3と、分級部S2で大きさが下位範囲に分級された破砕物から粒状のガラスを分別して取り出す分別部S4とを備え、一次破砕部S1に、積層体Wを粗破砕する粗破砕装置10と、粗破砕された破砕物を破砕するクラッシャ20とを備え、クラッシャ20を、回転体の回転により破砕物を叩打して破砕する多数の棒状体を備えて構成した。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ガラス板と他の部材とが積層した積層体を破砕し、破砕して得られた破砕物を篩により分級してガラスを回収するガラスの回収システムにおいて、
上記積層体を破砕して破砕物を得る一次破砕部と、
該一次破砕部で得られた破砕物を篩により複数段階の大きさ範囲に分級する分級部と、
該分級部で分級する最大の大きさ範囲を最上位範囲とし該最上位範囲より下位の範囲を下位範囲としたとき、最上位範囲に分級された破砕物を更に破砕して再び上記分級部に送る二次破砕部と、
上記分級部で下位範囲に分級された破砕物から粒状のガラスを分別して取り出す分別部とを備え、
上記一次破砕部に、上記積層体を剪断により粗破砕する粗破砕装置と、該粗破砕装置により粗破砕された破砕物を破砕するクラッシャとを備え、該クラッシャを、回転体に取り付けられ該回転体の回転により破砕物を叩打して破砕する多数の棒状体を備えて構成したことを特徴とするガラスの回収システム。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
上記クラッシャを、底壁を有し上下方向に中心軸を有した筒状に形成され上部に破砕物の投入口を有し下部に破砕物の出口を有した容器と、該容器の底壁に上該容器の中心軸に沿う軸心有して回転可能に設けられる柱状の回転体と、該回転体の外周に行列状に吊下され該回転体の回転による遠心力により軸線をほぼ水平に起立させて上記投入口から投入される破砕物を叩打して破砕する多数の棒状体と、上記回転体を回転駆動する駆動部とを備えて構成したことを特徴とする請求項1記載のガラスの回収システム。
【請求項3】
上記クラッシャを複数設け、該複数のクラッシャにより、破砕物を順次破砕することを特徴とする請求項2記載のガラスの回収システム。
【請求項4】
上記二次破砕部に、上記分級部により最上位範囲に分級された破砕物を剪断により破砕する前処理破砕機と、該前処理破砕機により破砕された破砕物を破砕する後処理破砕機とを備え、該後処理破砕機を、回転体に取り付けられ該回転体の回転により破砕物を叩打して破砕する多数の棒状体を備えて構成したことを特徴とする請求項3記載のガラスの回収システム。
【請求項5】
上記後処理破砕機を、破砕物の投入口及び出口を有したケーシングと、該ケーシングに収納されるとともに略水平方向の中心軸を中心に夫々独立して回転させられ互いに対面する内面を有した一対の回転体としての円盤と、上記軸心に平行な軸心を有し各円盤の内面の互いに位相の異なる複数の同心円上に等間隔で突設され該円盤の互いに対面する内面間に形成される対面空間に臨む多数の棒状体と、各円盤を互いに逆回転するように回転駆動する駆動部とを備えて構成し、上記対面空間において上記多数の棒状体により上記投入口から投入される破砕物を叩打して破砕するようにしたことを特徴とする請求項4記載のガラスの回収システム。
【請求項6】
上記破砕物が分級部に至る前に、上記破砕物から磁着により磁性金属を除去する磁性金属除去手段を設けるとともに、上記破砕物から非磁性金属を除去する非磁性金属除去手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至5何れかに記載のガラスの回収システム。
【請求項7】
上記分級部を、破砕物の大きさが最大の大きさ範囲の最上位範囲,該最上位範囲より下位の第1下位範囲及び該第1下位範囲より下位の第2下位範囲の3段階に分級する構成にし、
上記分別部を、上記第1下位範囲の破砕物を粒状のガラスを主とする重量破砕物と軽量破砕物とに分別する第1風力選別機と、該第1風力選別機により分別した重量破砕物から透明な粒状ガラスを分別する光学選別機と、上記第2下位範囲の破砕物を粒状のガラスを主とする重量破砕物と軽量破砕物とに分別する第2風力選別機とを備えて構成したことを特徴とする請求項6記載のガラスの回収システム。
【請求項8】
上記積層体は、カバーガラス板と基台ガラス板との2枚のガラス板を有し太陽電池モジュールの積層体であることを特徴とする請求項7記載のガラスの回収システム。
【請求項9】
ガラス板と他の部材とが積層した積層体を剪断により粗破砕して得られた破砕物を破砕するクラッシャにおいて、
底壁を有し上下方向に中心軸を有した筒状に形成され上部に破砕物の投入口を有し下部に破砕物の出口を有した容器と、該容器の底壁に上該容器の中心軸に沿う軸心有して回転可能に設けられる柱状の回転体と、該回転体の外周に行列状に吊下され該回転体の回転による遠心力により軸線をほぼ水平に起立させて上記投入口から投入される破砕物を叩打して破砕する多数の棒状体と、上記回転体を回転駆動する駆動部とを備えたことを特徴とするクラッシャ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス板を用いて構成される太陽電池モジュール等の部材からガラスを回収してリサイクルに供するガラスの回収システムに係り、特に、ガラス板と他の部材とが積層した積層体からガラスを回収するガラスの回収システムに関する。また、このようなガラスの回収システムに用いることが有用なクラッシャに関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、例えば、太陽電池モジュールは、ガラス板と他の部材とが積層した積層体を備えている。また、太陽電池モジュールにおいては、ガラス板を1枚備えたもの、ガラス板を2枚備えたものがある。ガラス板を1枚備えたタイプの太陽電池モジュールとしては、所謂結晶シリコン系あるいは薄膜シリコン系と言われるタイプのものを挙げることができる。ガラス板を2枚備えたタイプの太陽電池モジュールとしては、所謂化合物系(CIS/CIGS系)と言われるタイプのものを挙げることができる。
【0003】
ガラス板を1枚備えたタイプの太陽電池モジュールは、カバーガラス板とバックフィルムとの間に、太陽電池セル及びこれらの配線材を含む電気部材をEVA等の充填材を用いて介装して矩形状に形成された積層体を備え、この積層体をアルミニウム等の枠体で囲繞して構成されている。バックフィルムは、金属あるいは樹脂で形成される。
【0004】
また、ガラス板を2枚備えたタイプの太陽電池モジュールは、カバーガラス板とバックフィルムとの間に、太陽電池セル及びこれらの配線材を含む電気部材を基台ガラス板で支持して、これらをEVA等の充填材を用いて介装して矩形状に形成された積層体を備え、この積層体をアルミニウム等の枠体で囲繞して構成されている(図10参照)。バックフィルは、金属あるいは樹脂で形成される。
【0005】
そして、近年、これらの太陽電池モジュールにおいては、その寿命がくるなどして使用しなくなると、積層体からは、ガラスを回収し、リサイクルすることが行われている。
従来、ガラスの回収システムとしては、例えば、特開2018-86651号公報(特許文献1)に掲載されたものが知られている。これは、上記の前者のガラス板1枚のタイプの太陽電池モジュールにおいて、その積層体からガラスを回収する技術であり、予め、太陽電池モジュールから、配線用の端子ボックスやケーブルを取り外すとともに、枠体を取り外して、積層体を得ておく。それから、一対の破砕ローラを備えた破砕装置を用い、この積層体を、そのカバーガラス板を下にして、一対の破砕ローラ間に送り込み、この一対の破砕ローラにより積層体を挾持してガラスを破砕し、下側の破砕ローラでガラス片を掻き落す。これにより、ガラスの破砕物を得るとともに、電気部材を含む充填材が付着したシート状部材を得る。シート状部材は、粉砕する等してその後の処理に委ねる。
【0006】
ガラスの破砕物には、樹脂が付着したり異物が混入しているので、その後、このガラスの破砕物をベルトコンベアで搬送し、その搬送過程で、比重の小さい異物を周知の吸引装置により吸引し、ガラス片を分別して回収する(比重分別)。あるいは、ガラスの破砕物を、複数の篩にかけて分別して回収することも行う(形状分別)。あるいはまた、光学的な差異により、異物を識別して、これを空気噴射により落下させて、ガラス片を分別して回収することも行う(光学選別)。また、ガラスの破砕物をベルトコンベアで搬送し、その搬送過程で、磁性を持つ異物を、磁着して、ガラス片を分別して回収することも行う(磁力選別)。更にまた、周知の過電流選別装置を用い、電気特性の違いによってガラス片と異物とを分別して、ガラス片を回収することも行う(過電流選別)。
【0007】
このガラス片の分別・回収は、比重差選別、形状選別、光学選別、磁力選別、渦電流選別のいずれかより選択して実施されるのみならず、これらの選別方法の一部又は全部を組み合わせて実施することができる。回収されたガラス片は、リサイクル材の原料としてガラス製品をはじめ、種々の製品等の用に供される。一方、ガラス片から分離された異物やガラス板を破砕した後に残るシート状部材は、別途、粉砕されるなどして、これらから、例えば、銀等の金属類を取り出し、リサイクル品とすることができる。
【0008】
一方、上記の後者のガラス板が2枚あるタイプの太陽電池モジュールにおいては、内部に基台ガラス板があるので、上記のガラス板を掻き落とすタイプの破砕装置では、この基台ガラス板を破砕ローラで破砕してガラス片を掻き落すことができない。そのため、この種のガラス板が2枚あるタイプの太陽電池モジュールにおいては、例えば、特許第7091571号公報(特許文献2)に掲載されたシステムを用いる。これは、ガラス板2枚のタイプの太陽電池モジュールにおいて、予め、この太陽電池モジュールから、配線用の端子ボックスやケーブルを取り外すとともに、枠体を取り外して、積層体を得ておく。それから、この積層体全部を、剪断式等の破砕装置で破砕する。即ち、ガラス板を取り除くことなく、積層体全部をそのまま破砕し、得られる破砕物を分別する。この破砕物の分別は、静電分離装置を用い、破砕物について導電性や密度に応じて、跳躍物、落下物および付着物として分離するようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2018-86651号公報
特許第7091571号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
ところで、この従来のガラスの回収システムにおいて、前者のシステムは、最初の段階で積層体のシート状部材からガラス片を掻き取るので、ガラス片に混在する異物が比較的少なく、また、ガラス片への異物の付着も少ないことから、その後の異物との分別が、比重差選別、形状選別、光学選別、磁力選別、渦電流選別の周知の分別手段によって、比較的容易に行われるが、その反面、上述もしたように、ガラス板が2つある太陽電池モジュールには対応できないので、汎用性に劣る。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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