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公開番号2025150423
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-09
出願番号2024051286
出願日2024-03-27
発明の名称主灰の水洗方法、セメント原料の製造方法、及び主灰洗浄装置
出願人住友大阪セメント株式会社
代理人弁理士法人藤本パートナーズ
主分類B09B 3/70 20220101AFI20251002BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約【課題】塩素を十分に除去しつつ、排水量をより低減することが可能な主灰の水洗方法、該主灰の水洗方法を工程に備えるセメント原料の製造方法、及び前記主灰の水洗方法に用いられる主灰洗浄装置を提供することを課題とする。
【解決手段】本発明に係る主灰の水洗方法は、洗浄槽を用いて主灰を水洗する方法であって、下記工程(1)~(3)を備える。
工程(1):洗浄槽内の水に主灰を浸漬させて水洗処理し、水洗ケーキを得る工程
工程(2):前記工程(1)で得られた水洗ケーキを水から取り出した後、洗浄槽内の上方で該水洗ケーキに散水する工程
工程(3):前記工程(2)における散水後の水が洗浄槽内に流れ込むと共に、洗浄槽内に流れ込んだ水の量に応じて、洗浄槽内の水を排出する工程
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
洗浄槽を用いて主灰を水洗する方法であって、下記工程(1)~(3)を備える、主灰の水洗方法。
工程(1):洗浄槽内の水に主灰を浸漬させて水洗処理し、水洗ケーキを得る工程
工程(2):前記工程(1)で得られた水洗ケーキを水から取り出した後、洗浄槽内の上方で該水洗ケーキに散水する工程
工程(3):前記工程(2)における散水後の水が洗浄槽内に流れ込むと共に、洗浄槽内に流れ込んだ水の量に応じて、洗浄槽内の水を排出する工程
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記工程(2)で散水する水の量が、前記主灰に対して、20質量%以上150質量%以下である、請求項1に記載の主灰の水洗方法。
【請求項3】
前記洗浄槽内の水が、硫酸を含む、請求項1に記載の主灰の水洗方法。
【請求項4】
前記工程(3)において、洗浄槽内に流れ込んだ散水後の水の量とほぼ同じ量の水を、洗浄槽内から排出する、請求項1に記載の主灰の水洗方法。
【請求項5】
請求項1~4の何れか一項に記載の主灰の水洗方法で得られた散水後の水洗ケーキを脱水する工程を備え、
前記工程で得られる固形分を、セメント原料として用いる、セメント原料の製造方法。
【請求項6】
請求項1~4の何れか一項に記載の主灰の水洗方法に用いられる主灰の洗浄装置であって、
主灰を洗浄する洗浄槽と、該洗浄槽内で主灰を搬送する搬送手段と、を備え、
前記洗浄槽は、
該洗浄槽内の上方に設けられ、主灰を投入する投入口と、
該投入口から投入された主灰を水洗処理する水を貯水する貯水部と、
該洗浄槽内の上方に設けられ、水洗ケーキを排出する排出口と、
前記洗浄槽内の上方で、かつ、前記排出口よりも搬送方向の上流側に設けられ、水洗処理された水洗ケーキに散水すると共に、散水後の水が前記貯水部に流れ込むように構成された散水部と、
前記貯水部の水を排水する排水部と、を備える、主灰洗浄装置。
【請求項7】
さらに、前記貯水部に貯水された水に含まれる塩素の濃度を監視する塩素濃度監視部を備える、請求項6に記載の主灰洗浄装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、主灰の水洗方法、セメント原料の製造方法、及び主灰洗浄装置に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
ごみ焼却炉等の焼却設備で発生する焼却灰には、焼却炉の底などから回収される主灰と、焼却排ガスに含まれる飛灰とがある。このような焼却灰は、近年、セメント原料として有効利用されている。しかし、主灰等を含む焼却灰は、塩素を含むものであるため、そのままセメント原料として利用すると、得られるセメントに塩素が多く含有されることになり、セメントの品質に悪影響を及ぼす。特に、主灰は、水洗処理を行って塩素を除去した後で、セメント原料として利用するのが一般的である。
【0003】
このような主灰等の焼却灰を水洗する方法としては、従来、二段階で洗浄槽を設けて水洗する方法が用いられている(例えば、特許文献1~2)。具体的には、一段階目の洗浄槽で主灰を水洗して塩素を除去した後、二段階目の洗浄槽でさらに主灰を水洗して、主灰に残留する塩素を含む洗浄水を置換除去する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2011-200794号公報
特開2010-82487号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような水洗方法では、特に二段階目の洗浄槽において多量の水を使用するため、多量の排水処理が必要となる。二段階目の洗浄水は再利用することが可能であるものの、処理設備への負荷、環境保全の観点から、排水量をさらに低減することが求められている。
【0006】
そこで、本発明は、塩素を十分に除去しつつ、排水量をより低減することが可能な主灰の水洗方法、該主灰の水洗方法を用いたセメント原料の製造方法、及び前記主灰の水洗方法に用いられる主灰洗浄装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る主灰の水洗方法は、洗浄槽を用いて主灰を水洗する方法であって、下記工程(1)~(3)を備える。
工程(1):洗浄槽内の水に主灰を浸漬させて水洗処理し、水洗ケーキを得る工程
工程(2):前記工程(1)で得られた水洗ケーキを水から取り出した後、洗浄槽内の上方で該水洗ケーキに散水する工程
工程(3):前記工程(2)における散水後の水が洗浄槽内に流れ込むと共に、洗浄槽内に流れ込んだ水の量に応じて、洗浄槽内の水を排出する工程
【0008】
前記主灰の水洗方法は、斯かる構成によれば、工程(2)において、工程(1)で得られた水洗ケーキを水から取り出した後、洗浄槽内の上方で該水洗ケーキに散水することで、従来の二段階目においても水洗ケーキを水で浸漬させる方法と比べて、少ない水量で効率的に該水洗ケーキから塩素を除去することができる。また、工程(3)において、工程(2)における散水後の水が洗浄槽内に流れ込む共に、洗浄槽内に流れ込んだ水の量に応じて、洗浄槽内の水を排出することで、従来よりも排水量を低減することができる。従って、本発明に係る主灰の水洗方法は、塩素を十分に除去しつつ、排水量をより低減することができる。
【0009】
本発明に係る主灰の水洗方法は、前記工程(2)で散水する水の量が、前記主灰に対して、20質量%以上150質量%以下であってもよい。
【0010】
前記主灰の水洗方法は、散水する水の量が上記範囲内であることにより、少ない水量で効率的に水洗ケーキから塩素を除去できるため、排水量をより低減することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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