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公開番号
2025150096
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-09
出願番号
2024050801
出願日
2024-03-27
発明の名称
植物ベースの油中水型乳化物及びその製造方法
出願人
不二製油株式会社
代理人
主分類
A23D
7/005 20060101AFI20251002BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約
【課題】本発明は、植物ベースの油中水型乳化物において、コク味を付与することを課題とする。
【解決手段】下記(a)~(c)の全条件を満たすことを特徴とする、植物ベースの油中水型乳化物。 (a)脂質及び水分を少なくとも含む。 (b)ホスホリパーゼ処理されたリン脂質を含有する植物性原料を含む。 (c)該植物性原料に由来するリン脂質の含量が、該油中水型乳化物中に0.003重量%以上である。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記(a)~(c)の全条件を満たすことを特徴とする、植物ベースの油中水型乳化物。
(a)脂質及び水分を少なくとも含む。
(b)ホスホリパーゼ処理されたリン脂質を含有する植物性原料を含む。
(c)該植物性原料に由来するリン脂質の含量が、該油中水型乳化物中に0.003重量%以上である。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
該植物性原料中の固形分当たりのリン脂質含量が2重量%以上である、請求項1記載の植物ベースの油中水型乳化物。
【請求項3】
該植物性原料中に含まれるリン脂質のリゾ化率が、10~90%である、請求項1又は2記載の植物ベースの油中水型乳化物。
【請求項4】
該ホスホリパーゼ処理されたリン脂質を含有する植物性原料が、豆類、穀物類または紅花類由来である、請求項1又は2記載の植物ベースの油中水型乳化物。
【請求項5】
該油中水型乳化物中に含まれる動物性原料が、全原料中50重量%未満である、請求項1または2記載の植物ベースの油中水型乳化物。
【請求項6】
請求項1又は2記載の植物ベースの油中水型乳化物から、少なくとも構成される飲食品。
【請求項7】
下記工程(A)~(C)を全て含むこと、又は、下記工程(A)、(D)及び(E)を含むこと、を特徴とする植物ベースの油中水型乳化物の製造方法。
(A)リン脂質を含有する植物性原料を用意する工程。
(B)工程(A)で得られたリン脂質を含有する植物性原料を、ホスホリパーゼにより酵素処理する工程。
(C)工程(B)で得られたリン脂質を含有する植物性原料をそのまま又は原料の一部として、油中水型乳化物を調製する工程。
(D)工程(A)で得られたリン脂質を含有する植物性原料を原料の一部として、油中水型乳化物を調製する工程。
(E)工程(D)で得られた油中水型乳化物に対して、ホスホリパーゼにより酵素処理する工程。
ここで、該油中水型乳化物中における、該リン脂質を含有する植物性原料の添加量は、該油中水型乳化物中における該植物性原料に由来するリン脂質の含量が0.003重量%以上となるように調整される。
【請求項8】
工程(A)において用意される該植物性原料の固形分当たりのリン脂質含量が、2重量%以上である、請求項7記載の植物ベースの油中水型乳化物の製造方法。
【請求項9】
工程(B)又は工程(E)の酵素処理に用いられるホスホリパーゼが、ホスホリパーゼA1及び/又はホスホリパーゼA2である、請求項7又は8記載の植物ベースの油中水型乳化物の製造方法。
【請求項10】
工程(B)又は工程(E)の酵素処理により、該植物性原料中に含まれるリン脂質のリゾ化率を10~90%とする、請求項7又は8記載の植物ベースの油中水型乳化物の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物ベースの油中水型乳化物及びその製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
地球温暖化を始めとする「気候変動」なる問題が、マスメディアや国際機関等において大々的に謳われている。その信憑性はさておくとしても、その影響から動物資源の不足が懸念されている。かかる懸念は近年の動物の疫病の発生によっても益々高まっている。また、動物性食品の過剰な摂取は、肥満や生活習慣病などの原因となり、健康への影響も懸念されている。かかる背景から、動物性である牛乳等の乳原料の代替として、豆乳やオーツミルクなどの植物乳を取り入れる動きが拡大している。このような動きは、いわゆる植物ベース食品(Plant-based Foods)への意識の高まりの一つである。
【0003】
例えば洋菓子業界においても、高油分かつ高カロリーの生クリームの代わりに、植物ベースの低カロリークリームの使用や、野菜や豆乳等の使用など、健康を意識したヘルシースイーツ市場が活性化している。
【0004】
そこで近年、豆乳等を使用した乳化組成物が検討されている。例えば特許文献1では、糖類9~40質量%、油脂20~35質量%、豆乳5~9質量%、レシチン0.13~0.20質量%、HLB10~12のショ糖脂肪酸エステル0.04~0.40質量%及び水を含むホイップクリーム等が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2011-83205号公報
特開2018-157773号公報
国際公開WO2006/062181号パンフレット
特許第6361853号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1のような植物ベースのホイップクリームは、生クリームのような動物性原料に感じられるようなコク味がどうしても不足してしまう。コク味とは、持続性のあるうま味をいい、好ましくはこれに濃厚感が付与された味をいう。
これまでも、飲食品に対して「コク味」を付与する技術は種々開発されてきた。
【0007】
一般的に、飲食品にコク味を付与する方法としては、油脂原料の添加や蛋白質原料の添加が行われている。また、特許文献2には、ケールの乾燥粉末を成分とするコク味増強剤を飲食品(特に味噌汁)に対して添加する方法が提案されている。また、特許文献3には、グルタミン酸とアスパラギン酸を特定のモル比でアミノ酸系調味料として飲食品(特にダシやスープ)に添加する方法などが提案されている。
【0008】
しかしながら、特許文献2、3の方法は、ダシやスープ等のエキス系のコク味を補う技術である。そのため、飲食品の種類によっては必ずしも十分なコク味付与効果を発揮するとは言えない場合や、適用する飲食品の風味にそもそも合わない場合がある。特に牛乳の代替として用いられる植物乳や、生クリームの代替として用いられる植物ベースの水中油型乳化物については特許文献2,3が想定する飲食品として言及されていない。実際、エキス系のコク味を補っても乳のような動物特有のコク味を付与することは困難である。
【0009】
そのような中、特許文献4においては、水相に豆乳を含有する油中水型乳化物を原料に用いた、コク味付与効果を有するルウの製造方法が特許登録されている。この技術は、素材の旨み成分とよく調和し、旨み感の増強及びコク味を付与することができる点で有用なアプローチである。一方で、特許文献4の技術的範囲は特定の用途に限定される。そのため、異なる技術も必要である。
【0010】
かかる状況に鑑みて、本発明は、植物ベースの油中水型乳化物において、コク味を付与する方法を提供することを課題とする。特に乳原料の一部又は全部が代替された植物ベースの油中水型乳化物において、乳原料に特有のコク味を付与する方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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