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公開番号
2025150806
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-09
出願番号
2024051906
出願日
2024-03-27
発明の名称
多加水パン生地用改良剤
出願人
株式会社カネカ
代理人
弁理士法人有古特許事務所
主分類
A21D
2/36 20060101AFI20251002BHJP(ベイキング;生地製造または加工の機械あるいは設備;ベイキングの生地)
要約
【課題】ミキシング時間を延ばさなくても、べたつきの少ない、工業生産に適した多加水パン生地、及び加熱調理後のパンの食感がソフトな多加水パンが得られる、多加水パン生地用改良剤を提供すること。
【解決手段】特定条件において産生されるグルコース濃度が0.05~0.99mg/mlである加工澱粉と、ホスホリパーゼA2を含有する、多加水パン生地用改良剤。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記条件において産生されるグルコース濃度が0.05~0.99mg/mlである加工澱粉と、ホスホリパーゼA2を含有する、多加水パン生地用改良剤。
[条件]
(1)前記加工澱粉100mgに、2.5%のα-アミラーゼ(「スミチーム(登録商標)AS」新日本化学工業(株)製)水溶液1mlを添加し、40℃で10分間反応させる。
(2)前記(1)の反応液に希硫酸8mlを加えて反応停止させ、相対遠心力1000×gで5分間遠心分離する。
(3)前記(2)の遠心分離後の上清100μlにアミログルコシダーゼ溶液を100μl加え40℃で10分間反応させる。
(4)前記(3)の反応液にGOPOD試薬4mlを加え40℃で20分静置して発色させる。
(5)前記(4)の発色液について、510nmでの吸光度を測定する。
(6)前記(5)で得た吸光度からブランクの吸光度を減算し、α-アミラーゼ反応させた加工澱粉サンプルの吸光度とする。
(7)グルコース標準で作成した検量線から、前記(6)のα-アミラーゼ反応させた加工澱粉サンプルのグルコース濃度(mg/ml)を算出する。
(8)前記(1)~(7)の手順において、前記(1)のα-アミラーゼ水溶液の代わりに100mM酢酸緩衝液を用いた以外は同様にして、α-アミラーゼ反応をさせていない加工澱粉サンプル中のグルコース濃度(mg/ml)を得る。
(9)前記(7)で算出したαアミラーゼ反応させた加工澱粉サンプルのグルコース濃度から、前記(8)で得たα-アミラーゼ反応をさせていない加工澱粉サンプル中のグルコース濃度を引いた値が、前記加工澱粉から産生されるグルコース濃度である。
続きを表示(約 690 文字)
【請求項2】
前記加工澱粉がα化リン酸架橋澱粉である、請求項1に記載の多加水パン生地用改良剤。
【請求項3】
前記多加水パン生地用改良剤100重量部中、前記加工澱粉を50~99.9重量%、前記ホスホリパーゼA2を270~4300U含有する、請求項1または2に記載の多加水パン生地用改良剤。
【請求項4】
穀粉100重量部(乾燥重量)に対して、請求項1または2に記載の多加水パン生地用改良剤を1~7重量部含有する、多加水パン生地。
【請求項5】
水分量が47~57重量%であるパン生地であって、
前記条件において産生されるグルコース濃度が0.05~0.99mg/mlである加工澱粉、及びホスホリパーゼA2を含有する、パン生地。
【請求項6】
前記加工澱粉がα化リン酸架橋澱粉である、請求項5に記載のパン生地。
【請求項7】
前記パン生地中の前記加工澱粉の含有量が、穀粉100重量部(乾燥重量)に対して、0.7~6.0重量部であり、
前記パン生地中のホスホリパーゼA2の含有量が、穀粉100重量部(乾燥重量)に対して、5~110Uである、請求項5または6に記載のパン生地。
【請求項8】
請求項5または6に記載のパン生地が加熱調理された、パン。
【請求項9】
請求項5または6に記載のパン生地が冷凍された、冷凍パン生地。
【請求項10】
請求項9に記載の冷凍パン生地が加熱調理された、パン。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、多加水パン生地用改良剤に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、通常より加水量を増やしたパン生地を加熱調理して得られる「多加水パン」(高加水パンともいう)がベーカリーで流行している。パンをしっとりとした食感にするために加水量を増やして製造されるが、生地が極度にべたついたり、離水が発生するため、工業生産においては生地のべたつきを抑制するために保水力の高いα化澱粉などが使用されることがある。しかしα化澱粉を使用しただけでは、ミキシングに時間がかかったり(生地がまとまるのに時間がかかる)、ミキシング時間を延長するとべたつきが発生したりして、工業生産に適したパン生地を作製することはできない。
【0003】
特許文献1には、パン類のケービング防止および/または老化防止効果が得られる方法が開示されており、卵を多く含むパンにホスホリパーゼA2を使用することで、製造工程中での生地の安定性や作業性を高める効果がある旨の記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-123318号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、卵を多く含む通常加水のパン生地を前提としたものであり、仮に卵が少ない多加水パン生地にホスホリパーゼA2を単独で使用しても、べたつきの少ないパン生地を得ることはできない。
【0006】
本発明の目的は、ミキシング時間を延ばさなくても、べたつきの少ない、工業生産に適した多加水パン生地、及び加熱調理後のパンの食感がソフトな多加水パンが得られる、多加水パン生地用改良剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定条件において産生されるグルコース濃度が特定の範囲である加工澱粉と、ホスホリパーゼA2を含有する多加水パン生地用改良剤によれば、ミキシング時間を延ばさなくても、べたつきの少ない、工業生産に適した多加水パン生地、及び加熱調理後のパンの食感がソフトな多加水パンを提供することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
即ち、本発明は、特定条件において産生されるグルコース濃度が0.05~0.99mg/mlである加工澱粉と、ホスホリパーゼA2を含有する、多加水パン生地用改良剤に関する。
【発明の効果】
【0009】
本発明に従えば、ミキシング時間を延ばさなくても、べたつきの少ない、工業生産に適した多加水パン生地、及び加熱調理後のパンの食感がソフトな多加水パンが得られる、多加水パン生地用改良剤を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、本発明の実施形態について説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
本実施形態は、特定条件において産生されるグルコース濃度が0.05~0.99mg/mlである加工澱粉と、ホスホリパーゼA2を含有する、多加水パン生地用改良剤に関する。本実施形態の多加水パン生地用改良剤によれば、ミキシング時間を延ばさなくても、伸展性が高くてべたつきの少ない、工業生産に適した多加水パン生地が得られ、当該パン生地によれば、加熱調理後のパンの食感がソフトな多加水パンが得られる。なお、本実施形態の多加水パン生地用改良剤を用いることができる「多加水パン生地」及び下記の「多加水パン生地」の水分含量は、特に限定されないが、例えば、47~57重量%、加熱調理後のパンとしては42~52重量%であってよい。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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