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公開番号
2025153819
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-10
出願番号
2024056472
出願日
2024-03-29
発明の名称
建材用金属酸化物層被覆体、及びその製造方法
出願人
三菱ケミカル株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C01G
25/02 20060101AFI20251002BHJP(無機化学)
要約
【課題】可視光領域での透明性、紫外線領域での遮蔽性、及び親水性に優れる建材用金属酸化物層被覆体を提供する。
【解決手段】基材と、金属酸化物の粒子を含有する金属酸化物層を少なくとも一層以上有する、建材用金属酸化物層被覆体であって、前記建材用金属酸化物層被覆体の表面の算術平均粗さRaが0.01nm以上200nm以下、かつ、表面粗さの最大値Rmaxが0.01nm以上500nm以下であり、前記金属酸化物の粒子の最小粒子径をXnm、前記金属酸化物層の厚さをYnmとしたときに以下の式(1)及び式(2)を満たす、建材用金属酸化物層被覆体。
0.5≦X≦200 ・・・(1)
1.0≦Y/X≦3.0 ・・・(2)
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
基材と、金属酸化物の粒子を含有する金属酸化物層を少なくとも一層以上有する、建材用金属酸化物層被覆体であって、
前記建材用金属酸化物層被覆体の表面の算術平均粗さRaが0.01nm以上200nm以下、かつ、表面粗さの最大値Rmaxが0.01nm以上500nm以下であり、
前記金属酸化物の粒子の最小粒子径をXnm、前記金属酸化物層の厚さをYnmとしたときに以下の式(1)及び式(2)を満たす、建材用金属酸化物層被覆体。
0.5≦X≦200 ・・・(1)
1.0≦Y/X≦3.0 ・・・(2)
続きを表示(約 960 文字)
【請求項2】
前記基材の1mm厚さ換算値での光線透過率が、380nm~800nmの波長の範囲で80%以上、200nm~280nmの波長の範囲で50%以下である、請求項1に記載の建材用金属酸化物層被覆体。
【請求項3】
前記金属酸化物が、ジルコニウム、チタン、セリウム、インジウム、スズ、亜鉛、アルミニウム、ケイ素、及びハフニウムからなる群より選ばれる一種又は二種以上の金属元素を含有する金属酸化物である、請求項1又は2に記載の建材用金属酸化物層被覆体。
【請求項4】
前記金属酸化物層の厚さYが0.5nm以上600nm以下である、請求項1又は2に記載の建材用金属酸化物層被覆体。
【請求項5】
前記金属酸化物層を少なくとも二層以上有する、請求項1又は2に記載の建材用金属酸化物層被覆体。
【請求項6】
前記金属酸化物層のそれぞれを構成する金属酸化物が、ジルコニウム、チタン、セリウム、インジウム、スズ、亜鉛、アルミニウム、ケイ素、及びハフニウムからなる群より選ばれる一種又は二種以上の金属元素を含有する金属酸化物である、請求項5に記載の建材用金属酸化物層被覆体。
【請求項7】
前記金属酸化物層のそれぞれの厚さYが0.5nm以上600nm以下である、請求項5に記載の建材用金属酸化物層被覆体。
【請求項8】
前記基材がソーダ石灰ガラス又はホウケイ酸ガラスである、請求項1又は2に記載の建材用金属酸化物層被覆体。
【請求項9】
請求項1に記載の建材用金属酸化物層被覆体を製造する方法であって、
金属酸化物の粒子と液体を含む金属酸化物粒子混合液を基材に塗布する工程と、
形成された塗膜を乾燥する工程と、
乾燥後の塗膜を溶媒で洗浄する工程と、
洗浄後の塗膜を100℃以上200℃以下で加熱し焼結して金属酸化物層を形成する工程とを含む建材用金属酸化物層被覆体の製造方法。
【請求項10】
前記金属酸化物の一次粒子の平均粒子径が0.5nm以上200nm以下である、請求項9に記載の建材用金属酸化物層被覆体の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、建材用金属酸化物層被覆体、及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
金属やガラス、あるいはプラスチックは、工業的にはそのままの状態で使用されることはほとんどなく、一般に塗料を表面に塗布(ウェットコーティング)したり、蒸着法等を用いて表面に被膜を形成(ドライコーティング)したりして使用されることが多い。その理由は、基材の表面に特定の機能、例えば、色彩や反射率制御等の光学的機能、表面硬度や耐摩耗性等の機械的強度、あるいは、表面抵抗や親水性等の機能を付与し、その利用目的に応じた実用性を高めるためである。
【0003】
例えば、特許文献1には、表面圧縮応力が特定値以下であるガラス基板の表面にチタン元素を含有する膜を形成し、膜表面を特定の高い温度(550~700℃)で加熱し、特定条件下で冷却することにより、表面圧縮応力を向上させて摩擦耐性を向上する、酸化チタン薄膜被覆ガラス板の製造方法が開示されている。また、この酸化チタン薄膜被覆ガラス板を用いた合わせガラスは、道路又は鉄道用防音壁として有用であることが開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、内視鏡レンズ等の医療用途に適した光学用ガラス、光学用プラスチック、金属の表面被覆用薄膜として有用な金属酸化物薄膜の形成において、この金属酸化物薄膜の表面粗さRaが200nm以下であり、波長200nm~800nmの光線透過率が90%以上であり、金属酸化物薄膜中の金属酸化物の最小粒径と金属酸化物薄膜の厚さを特定の範囲に設定することにより、透明性、防曇性、及び防汚性を付与できることが開示されている。また、金属酸化物薄膜の形成は、金属酸化物微粒子分散液を基材に塗布し、乾燥、エージング、洗浄した後に、高温下で焼成して焼結する工程を含む。具体的には、特許文献2の実施例で選択されている基材は石英基板であり、800℃で塗膜を焼結して金属酸化物薄膜を形成している。
【0005】
建材用途では快適性向上や環境負荷低減を目的に、基材表面に酸化物をコーティングすることで断熱・遮熱特性、結露防止特性、反射防止特性を付与し、機能性を持たせたガラスがよく用いられる。酸化物がコーティングされる基材としては、特にソーダ石灰ガラスがよく使用される。
【0006】
上述した要求性能の一つである反射防止特性を優れたものとするため、特許文献3には、ガラス基板に第1層として金属膜を形成し、第2層として窒化チタン膜を積層した熱線反射ガラスにおいて、ガラス基板と金属膜との間に透明金属酸化物層を設け、これによりガラス基板側からの可視光反射率を10%以下に抑えることが開示されている。また、この熱線反射ガラスは建築用であることが開示され、実施例においては、フロート板ガラス基板上に、酸化チタン膜、金属ステンレス膜、窒化チタン膜をスパッタリング法により順次積層することが開示されている。
【0007】
基材上に金属酸化物層が設けられた金属酸化物層被覆体において、選択されうる基材および金属酸化物層を形成する金属酸化物の種類は多種多様に存在し、金属酸化物層被覆体の構成や、その形成方法も用途や要求に応じて選択されるものであり多岐にわたる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2003-112949号公報
特開2022-146908号公報
特開平7-232934号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1では、基板がガラス基板であり、このガラス基板表面に形成される被膜は光触媒機能を有する酸化チタン薄膜に限定されており、さらに、その酸化チタン薄膜は、その形成方法が高温での加熱工程を含むことから、高温と急激な温度変化に弱いソーダ石灰ガラスを基材として使用した場合には、高温に耐えられず、建材用途への適用は困難であった。
特許文献2の金属酸化物薄膜も、その形成方法が高温での加熱工程を含むことから、高温と急激な温度変化に弱いソーダ石灰ガラスを基材として使用した場合には、高温に耐えられず、建材用途への適用は十分とは言えなかった。また、特許文献2の金属酸化物薄膜は、波長200nm~800nmの光線透過率が90%以上であり、紫外線領域の光も透過することから、紫外線防止が求められる建材用途への適用は十分とは言えなかった。
特許文献3では、薄膜を積層する方法としてスパッタリングを繰り返して行っているが、プロセスが複雑で成膜に時間を要し製造コストが増加する、真空下で行うため原料を含む排ガスの放出による環境負荷が大きい、プラズマにより損傷する基材には適用できない等の課題があった。
【0010】
本発明は以上の各課題を解決すべくなされたものである。すなわち、本発明の目的は、可視光領域での透明性、紫外線領域での遮蔽性、及び親水性に優れる建材用金属酸化物層被覆体を提供することにある。また本発明の他の目的は、前記建材用金属酸化物層被覆体を製造可能な方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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