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公開番号2025153902
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024056611
出願日2024-03-29
発明の名称積層体の製造方法、該製造方法を含む電子部品の製造方法、銀ペースト、ならびに被覆銀粉末
出願人ノリタケ株式会社
代理人個人,個人
主分類B32B 15/01 20060101AFI20251002BHJP(積層体)
要約【課題】所定量のリンを含む銀粉末に熱処理を施して銀膜を形成させるプロセスにおいて、銀粉末からの銀イオンの基材への拡散を抑制することができる技術の提供
【解決手段】ここで開示される技術によると、基材と、該基材上の銀膜と、を備える積層体を製造する方法が開示される。この製造方法は、基材上に、不純物として50ppm以上500ppm以下のリンを含む銀粉末と、バリウム化合物である添加剤Aと、を付与することと、基材と、該基材上に付与された銀粉末および添加剤Aと、に熱処理を施して、基材上に銀膜を形成することと、を包含する。
【選択図】なし


特許請求の範囲【請求項1】
基材と、該基材上の銀膜と、を備える積層体を製造する方法であって、
基材上に、不純物として50ppm以上500ppm以下のリンを含む銀粉末と、バリウム化合物である添加剤Aと、を付与することと、
前記基材と、該基材上に付与された前記銀粉末および前記添加剤Aと、に熱処理を施して、前記基材上に銀膜を形成することと、
を包含する、製造方法。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記付与することにおいて、前記銀粉末と、樹脂バインダと、有機溶剤と、前記添加剤Aと、を含む銀ペーストを前記基材上に付与することを包含する、請求項1に記載の製造方法。
【請求項3】
前記添加剤Aは、有機バリウム化合物、酸化バリウム、チタン酸バリウム、および、炭酸バリウムのうちの少なくとも1つを含んでいる、請求項2に記載の製造方法。
【請求項4】
前記付与することにおいて、前記銀粉末と、該銀粉末の表面に前記添加剤Aを含む被覆部と、を備える被覆銀粉末を前記基材上に付与することを包含する、請求項1に記載の製造方法。
【請求項5】
前記添加剤Aは、有機バリウム化合物である、請求項4に記載の製造方法。
【請求項6】
前記付与することにおいて、前記銀粉末100質量部に対して、0.03質量部以上3質量部以下の前記添加剤Aが用いられる、請求項1に記載の製造方法。
【請求項7】
電子部品の製造方法であって、請求項1~6に記載の製造方法を用いて前記積層体を製造することを含む、製造方法。
【請求項8】
銀ペーストであって、
不純物として50ppm以上500ppm以下のリンを含む銀粉末と、樹脂バインダと、有機溶剤と、添加剤Aと、を含んでおり、
ここで、前記添加剤Aは、バリウム化合物である、銀ペースト。
【請求項9】
前記添加剤Aは、有機バリウム化合物、酸化バリウム、チタン酸バリウム、および、炭酸バリウムのうちの少なくとも1つを含んでいる、請求項8に記載の銀ペースト。
【請求項10】
前記銀粉末100質量部に対して、0.03質量部以上3質量部以下の前記添加剤Aを含んでいる、請求項8または9に記載の銀ペースト。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、積層体の製造方法、該製造方法を含む電子部品の製造方法、銀ペースト、ならびに被覆銀粉末に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
特開2005-268164号公報には、フェライト積層チップインダクタの内部電極を形成するための導電性塗料組成物が開示されている。この導電性塗料組成は、少なくとも1種の高級脂肪酸の塩またはアミドが添加されていることを特徴としている。同公報には、この導電性塗料組成物を用いてフェライト層上に形成された電極は、未焼成時にはフェライト層に対し適当な密着性を有すると共に、焼成によってフェライト層から無理なくほぼ完全に剥離されると記載されている。そのため、磁気ひずみの影響による自己インダクタンスの変動をほとんど防止することができるばかりでなく、焼成時におけるクラック等の不良品の発生を防止することができるとのことである。
【0003】
特許3414502号公報には、高温焼成対応貴金属粉末が開示されている。この高温焼成対応貴金属粉末は、貴金属粉末の表面を貴金属以外の金属と有機酸との化合物で被覆し、次に不活性雰囲気中で熱処理して得られることを特徴としている。同公報には、高温焼成対応貴金属粉末について、貴金属粉末の表面を他の金属化合物で被覆したことによって、貴金属がむき出しの表面積を減少させ、貴金属粉末と雰囲気中の酸素とが反応することを抑制することができると記載されている。これによって、高温焼成対応貴金属粉末を有機ビヒクル中に分散させると、種々の構造欠陥の防止を可能にした厚膜導体用ペーストを作製することができるとのことである。
【0004】
特許4126698号公報で開示された導電性ペーストは、ガラスと酸化物系セラミックスを主体としたグリーンシート上にパターンを形成するように塗布される銀を主成分とする導電性金属粉体を含んでいる。この導電ペーストは、脂肪酸バリウム塩から選ばれる一種以上のバリウム化合物を導電性金属粉体に対しバリウム金属を基準にして0.16~1重量%と、脂肪酸カルシウム塩から選ばれる一種以上のカルシウム化合物を導電性金属粉体に対しカルシウム金属を基準にして0.10~0.20重量%を組み合わせて添加されていることを特徴としている。同公報には、かかる構成によって、導電性が良好であり、これをガラスセラミックスグリーンシートに印刷して焼成したときセラミック多層基板に反りや変形を少なくすることができ、製品歩留まり率を高くし、低下配線の不良、断線などをなくすことができ、信頼性を高めることができる、と記載されている。
【0005】
特許6433351号公報で開示された被覆銅粉末は、銅粉末と、該銅粉末の被覆物とを有している。銅粉末は、不純物として140~630ppmの燐を含んでいる。被覆物は、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、およびバリウムのうちの少なくとも一種のアルカリ土類金属の有機金属化合物を含んでいる。この被覆銅粉末は、アルカリ土類金属の濃度が銅粉末に含まれる燐の濃度の1.8倍未満の範囲であることを特徴としている。同公報には、被覆銅粉末を用いて銅導体膜を形成するに際して、焼成処理を施すと、そのアルカリ土類金属は、銅粉末に含まれていた不純物と化合物を形成すると記載されている。これによって、焼成過程において、銅とそれら不純物との反応が抑制されるので、導電性の高い銅導体膜が得られるとのことである。
【0006】
特開2019-36435号公報で開示された導電性ペーストは、導電性粉末と、バインダ樹脂と、有機溶剤とを含んでいる。この導電性ペーストにおいて、有機溶剤は、Fedorsの溶解度パラメータが9.0(cal/cm


0.5
以下である第1の溶剤と、Fedorsの溶解度パラメータが10.0(cal/cm


0.5
以上である第2の溶剤と、を含む混合溶剤である。有機溶剤のFedorsの溶解度パラメータは、9.0(cal/cm


0.5
以上10.1(cal/cm


0.5
以下である。同公報には、第1の溶剤は、シートアタックの発生を抑えるために有用であるところ、単独で使用した場合には導電性粉末の透過を生じ易いと記載されている。第2の溶剤に関しては、導電性粉末の透過を抑制するために有用であるが、単独で使用した場合にはシートアタックを生じ易い溶剤である旨が記載されている。そして、同文献に記載の技術によれば、第1の溶剤の長所と第2の溶剤の長所とが好適に発揮されることにより、シートアタックの発生と導電性粉末の透過とが共に抑制された電極を好適に形成することができるとのことである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2005-268164号公報
特許3414502号公報
特許4126698号公報
特許6433351号公報
特開2019-36435号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明者は、銀粉末に不純物としてリンが含まれていると、かかる銀粉末を含む銀ペーストを焼成して銀膜を形成したときに、銀膜から銀イオンが基材に拡散する傾向があり、不純物(ここでは、リン)の含有量が高くなるほど、銀イオンの拡散傾向が高まることを見出した。
【0009】
かかる事情を鑑み、本発明者は、所定量のリンを含む銀粉末に熱処理を施して銀膜(焼成膜)を形成させるプロセスにおいて、銀粉末からの銀イオンの基材への拡散を抑制したい、と考えている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
ここで開示される技術によると、基材と、該基材上の銀膜と、を備える積層体を製造する方法が開示される。この製造方法は、基材上に、不純物として50ppm以上500ppm以下のリンを含む銀粉末と、バリウム化合物である添加剤Aと、を付与することと、基材と、該基材上に付与された銀粉末および添加剤Aと、に熱処理を施して、基材上に銀膜を形成することと、を包含する。かかる構成によると、所定量のリンを含む銀粉末に熱処理を施して銀膜(焼成膜)を形成させるプロセスにおいて、銀粉末からの銀イオンの基材への拡散を抑制することができる。
(【0011】以降は省略されています)

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