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公開番号
2025160027
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-22
出願番号
2024062978
出願日
2024-04-09
発明の名称
気体アミンを用いた二酸化炭素の回収方法
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
B01D
53/62 20060101AFI20251015BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】 CO
2
含有ガスから気体アミンを用いてCO
2
ガスを回収する方法を提供する。
【解決手段】 常温で気体として存在するアミンを用いてCO
2
を回収する方法は、気体として存在しているアミンA(g)とCO
2
を含むガスとを混合し、アミンとCO
2
との吸着体にして固体として存在するCO
2
-アミン吸着体sを生成する吸着工程と、CO
2
-アミン吸着体にエネルギーを与えてCO
2
とアミンとを分離させる分離工程と、分離したCO
2
と前記アミンとを別々に回収する個別回収工程とを含む。
【選択図】 図1
特許請求の範囲
【請求項1】
常温で気体として存在するアミンを用いてCO
2
を含むガスからCO
2
を回収する方法であって、
気体として存在しているアミンとCO
2
ガスを含むガスとを混合し、アミンとCO
2
との吸着体にして固体として存在するCO
2
-アミン吸着体を生成する吸着工程と、
前記CO
2
-アミン吸着体にエネルギーを与えて前記CO
2
-アミン吸着体をCO
2
とアミンとに分離させる分離工程と、
分離した前記CO
2
と前記アミンとを別々に回収する個別回収工程と
を含む方法。
続きを表示(約 670 文字)
【請求項2】
請求項1の方法であって、前記吸着工程に於いて、密閉された容器内にて前記気体として存在しているアミンと前記CO
2
ガスを含むガスとを混合し、前記混合されたガスを前記アミンに吸着したCO
2
が脱離しない条件にて静置する方法。
【請求項3】
請求項1の方法であって、前記吸着工程に於いて、前記生成されたCO
2
-アミン吸着体を回収し、前記分離工程に於いて、前記回収されたCO
2
-アミン吸着体がCO
2
ガスと気体のアミンとに分離して消失するまで前記エネルギーを与えられる方法。
【請求項4】
請求項1の方法であって、前記分離工程に於いて、前記CO
2
-アミン吸着体がCO
2
ガスと気体のアミンとに分離し、前記個別回収工程に於いて、CO
2
ガスと気体のアミンとの混合気体が冷却されて、前記気体のアミンを液化させることで、前記CO
2
と前記アミンとを別々に回収する方法。
【請求項5】
請求項4の方法であって、前記個別回収工程に於いて、前記CO
2
-アミン吸着体をCO
2
ガスと気体のアミンとに分離させる容器内に前記気体のアミンを液化させる冷却器へ向かう不活性ガス流又は空気流を導入することにより、前記CO
2
ガスと気体のアミンとの混合気体を前記冷却器へ搬送する方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素(CO
2
)ガスを回収する方法に係り、より詳細には、CO
2
ガスをアミンに吸着させて回収する方法に係る。
続きを表示(約 4,300 文字)
【背景技術】
【0002】
アミンがCO
2
を可逆的に吸着する性質を利用して、アミンを用いてCO
2
ガスを含むガス中からCO
2
ガスを選択的に回収する技術(アミン法)が種々提案されている。例えば、特許文献1では、CO
2
を含有する排ガスと、アミノ基含有化合物を含んでなるリーン溶液とを気液接触させて、CO
2
をリーン溶液に吸収させた後、そのリッチ溶液を電気分解して、リーン溶液とCO
2
とに分離するよう構成されたCO
2
回収装置及び方法が提案されている。特許文献2では、CO
2
を含む排ガスをアミン系CO
2
捕捉溶剤に接触させ、そのアミン系CO
2
捕捉溶剤に190~450nmの範囲にわたる伝送帯域波長を有する光を照射して、CO
2
を分離回収する技術が開示されている。特許文献3には、二酸化炭素を含むガス中の二酸化炭素を、2-イソプロピルアミノエタノール並びにピペラジン類及びアルカノールアミン類からなる群より選択される少なくとも一種を含有する水溶液に吸収させて、二酸化炭素が吸収された水溶液を加熱して、二酸化炭素を脱離して回収する技術が開示されている。特許文献4には、ガス中二酸化炭素の吸収を高効率で行うだけでなく、二酸化炭素を吸収した固体吸収材からの二酸化炭素の脱離も高効率に且つ低温で行うことができ、高純度の二酸化炭素を回収できる固体吸収材として、RNH(CH
2
)
n
OH[Rは炭素数1~ 6のアルキル基を表し、n=2~5である。]で表されるアルカノールアミンを含有する二酸化炭素分離回収用固体吸収材が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-199042
特開2013-519513
国際公開2009/1804
特開2012-139622
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の如きアミンを用いてCO
2
ガスを回収する従前の技術に於いては、一般的には、CO
2
ガスを吸収するアミンは、溶液又は溶媒に溶解した状態(アミン溶液)か、或いは、固体基質に塗布された状態(アミン担持固体)で用いられていた。その場合、CO
2
ガスをアミン溶液又はアミン担持固体に接触させるために、回収されるべきCO
2
ガスを含むガス(CO
2
含有ガス)をアミン溶液又はアミン担持固体までファンなどを用いて搬送する構成とエネルギーを要する。また、CO
2
とアミンの吸着体からCO
2
とアミンを分離するためには、熱や圧力などのエネルギーを与える必要があるところ、CO
2
がアミン溶液又はアミン担持固体中のアミンと結合している場合には、溶液又は固体基質にもエネルギーを与える必要があり、その分、エネルギー効率が低下することとなる。ところで、CO
2
ガスを吸着するアミンのいくつかは、常温で気体として存在し、CO
2
と吸着体を形成すると、固体に変化し、そのCO
2
との吸着体は、エネルギーの付与によってCO
2
ガスとアミンと分離する。そのような常温で気体として存在するアミン(気体アミン)をCO
2
ガスの回収に用いれば、気体アミン分子が空間中を拡散するので、従前の如く、CO
2
含有ガスをアミン溶液又はアミン担持固体まで搬送するエネルギーは不要となり、また、CO
2
とアミンの吸着体からCO
2
ガスを脱離させる際にも、溶液又は固体基質が存在しないので、それらに与えられるエネルギーも不要となり、その分、エネルギー効率が向上できることとなる。
【0005】
かくして、本発明の主な課題は、CO
2
含有ガスから気体アミンを用いてCO
2
ガスを回収する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によれば、上記の課題は、常温で気体として存在するアミンを用いてCO
2
ガスを含むガスからCO
2
を回収する方法であって、
気体として存在している前記アミンとCO
2
を含むガスとを混合し、アミンとCO
2
との吸着体にして固体として存在するCO
2
-アミン吸着体を生成する吸着工程と、
前記CO
2
-アミン吸着体にエネルギーを与えて前記CO
2
-アミン吸着体をCO
2
とアミンとに分離させる分離工程と、
分離した前記CO
2
と前記アミンとを別々に回収する個別回収工程と
を含む方法によって達成される。
【0007】
上記の構成に於いて、アミンは、CO
2
と吸着可能であり、常温で気体として存在し、CO
2
と吸着して、固体のCO
2
-アミン吸着体と成るアミンであれば、第一級アミン、若しくは第二級アミンであってよく、或いは更に、第三級アミンであってもよい。また、本発明で使用されるアミンは、密封された保存用容器内では、液体又は固体にて存在し、常温(15℃以上)の広い空間に出されると、気化するものであってよい。より具体的には、30℃での蒸気圧が10Pa以上であるものが好適に利用可能である。そのようなアミンとしては、例えば、ブチルアミン、イソインドリン、ピペリジンが利用可能であるが、これらに限定されない。CO
2
ガスを含むガスとは、空気、排ガスなど、回収されるべきCO
2
ガスを含む任意のガスであってよい。
【0008】
また、上記の方法に於ける吸着工程では、アミンと、CO
2
とは、次の反応式(1)、(2)で表わされる反応のいずれかにて吸着する。
2R
1
R
2
NH+CO
2
→(R
1
R
2
NCOO
-
)・(R
1
R
2
NH
2
+
) …(1)
R
1
R
2
R
3
N+CO
2
+H
2
O→(HCO
3
-
)・(R
1
R
2
R
3
NH
+
) …(2)
[R
1
、R
2
、R
3
は、炭化水素基、芳香族原子団或いは水素である。H
2
Oは、CO
2
含有ガス中の水分が使用される。]
これらの反応によって、CO
2
-アミン吸着体として、常温で固体であるカルバメート又はバイカーボネート(反応式の右辺)が析出するので、これにより、CO
2
を固体として濃縮できることとなる。一方、分離工程に於いては、上記の析出したCO
2
-アミン吸着体は、熱や圧力などのエネルギーが与えられることで、CO
2
とアミンとに分離されるので、アミンとCO
2
とが別々に回収できることとなる。
【0009】
上記の構成によれば、CO
2
含有ガスが気体のアミンと混合されることにより、気体アミン分子は、拡散によってCO
2
分子(ガス)と会合し、固体のCO
2
-アミン吸着体を生成することとなるので、アミン溶液又はアミン担持固体を用いた場合のように、アミンまでCO
2
含有ガスを搬送し或いは攪拌するためのエネルギーは不要となり、また、CO
2
とアミンの吸着体からCO
2
を脱離させる際にも、溶液又は固体基質が存在しないので、それに与えられるエネルギーも不要となり、その分、エネルギー効率が向上できることとなる。
【0010】
上記の本発明の実施の態様に於いて、吸着工程では、密閉された容器内にて気体として存在しているアミンとCO
2
ガスを含むガスとが混合され、混合されたガスが、アミンに吸着したCO
2
が脱離しない条件にて静置されてよい。アミンも気体であるので、CO
2
ガスを含むガスをアミンと共に密閉された容器内にて入れておくだけで、CO
2
ガスが、攪拌などをすることなく、自動的に、固体のCO
2
-アミン吸着体として濃縮して回収できることとなる。その際、一旦形成されたCO
2
-アミン吸着体がCO
2
とアミンとに再分離しないように、容器は、アミンに吸着したCO
2
が脱離しない条件に静置される。アミンに吸着したCO
2
が脱離しない条件を達成するために、容器の温度が高いときには、適宜冷却されてよい。アミンに吸着したCO
2
が脱離しない条件は、形成された固体のCO
2
-アミン吸着体によって異なるところ、典型的には、常圧に於いて50℃以下などである。混合気体の静置は、典型的には、混合気体中のCO
2
ガスの濃度が検出不能となる時間以上に実施されてよい(そのために、容器内のCO
2
ガスの濃度を検知する手段が設けられていてよい。)。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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