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公開番号2024169705
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-05
出願番号2024167280,2021504958
出願日2024-09-26,2020-03-03
発明の名称有機溶媒の製造方法
出願人日産化学株式会社
代理人弁理士法人 津国
主分類B01D 15/00 20060101AFI20241128BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】 半導体装置製造におけるリソグラフィー工程において、ウエハー上の微小欠陥の原因となる、金属不純物が低減された有機溶媒の製造方法、又は被精製有機溶媒の金属低減方法を提供する。
【解決手段】 フィルターカートリッジに通液する工程を含む、有機溶媒の製造方法であって、前記フィルターカートリッジが、
複数種類の濾過用基布を積層又は中空状内筒に巻き付けたフィルターカートリッジであって、
前記濾過用基布は、ポリオレフィン繊維に金属吸着基を化学結合した不織布であり、
前記濾過用基布は、不織布層A及び不織布層Bを含み、
前記不織布層Aは、金属吸着基としてスルホン酸基を化学結合したポリオレフィン繊維で構成され、
前記不織布層Bは、金属吸着基としてアミノ基、N-メチル-D-グルカミン基、イミノジ酢酸基、イミノジエタノール基、アミドキシム基、リン酸基、カルボン酸基及びエチレンジアミン三酢酸基からなる群より選択される少なくとも一種を化学結合したポリオレフィン繊維で構成されることを特徴とするフィルターカートリッジである、有機溶媒の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
金属除去用フィルターカートリッジに通液する工程を含む、有機溶媒の製造方法であって、前記金属除去用フィルターカートリッジが、
複数種類の濾過用基布を積層又は中空状内筒に巻き付けたフィルターカートリッジであって、
前記濾過用基布は、ポリオレフィン繊維に金属吸着基を化学結合した不織布であり、
前記濾過用基布は、不織布層A及び不織布層Bを含み、
前記不織布層Aは、金属吸着基としてスルホン酸基を化学結合したポリオレフィン繊維で構成され、
前記不織布層Bは、金属吸着基としてアミノ基、N-メチル-D-グルカミン基、イミノジ酢酸基、イミノジエタノール基、アミドキシム基、リン酸基、カルボン酸基及びエチレンジアミン三酢酸基からなる群より選択される少なくとも一種を化学結合したポリオレフィン繊維で構成されることを特徴とするフィルターカートリッジである、有機溶媒の製造方法。
続きを表示(約 780 文字)【請求項2】
さらに、微粒子除去用フィルターカートリッジに通液する工程を含む、請求項1に記載の有機溶媒の製造方法。
【請求項3】
上記微粒子除去用フィルターの材質が、ポリエチレン及びナイロンからなる群より選ばれる少なくとも一種である、請求項2に記載の有機溶媒の製造方法。
【請求項4】
上記有機溶媒が、レジスト下層膜形成用として用いられる有機溶媒である、請求項1~3何れか1項に記載の有機溶媒の製造方法。
【請求項5】
上記有機溶媒が、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、γ―ブチロラクトン、乳酸エチル、乳酸ブチル、及びシクロヘキサノンからなる群より選択される少なくとも一種である、請求項4に記載の有機溶媒の製造方法。
【請求項6】
被精製有機溶媒を金属除去用カートリッジフィルターに通液して金属を低減する方法であって、
前記フィルターカートリッジは複数種類の濾過用基布を積層又は中空状内筒に巻き付けており、
前記濾過用基布は、ポリオレフィン繊維に金属吸着基を化学結合した不織布であり、
前記濾過用基布は、不織布層A及び不織布層Bを含み、
前記不織布層Aは、金属吸着基としてスルホン酸基を化学結合したポリオレフィン繊維で構成され、
前記不織布層Bは、金属吸着基としてアミノ基、N-メチル-D-グルカミン基、イミノジ酢酸基、イミノジエタノール基、アミドキシム基、リン酸基、カルボン酸基及びエチレンジアミン三酢酸基からなる群より選択される少なくとも一種を化学結合したポリオレフィン繊維で構成されているフィルターカートリッジである、被精製有機溶媒の金属低減方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
半導体装置製造におけるリソグラフィー工程において、欠陥の原因となる、金属不純物が低減された有機溶媒の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
半導体装置製造におけるリソグラフィー工程において使用される有機溶媒は、ウエハー上の微小欠陥(例えば1~100nm程度、ディフェクト等と呼ばれる)の原因となる金属不純物の低減が求められている。特許文献1には、金属の吸着除去効率が高いフィルターが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2018-167223号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
半導体装置製造におけるリソグラフィー工程において、ウエハー上の微小欠陥の原因となる、金属不純物が低減された有機溶媒の製造方法及び有機溶媒の金属低減方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は以下を包含する。
[1] 金属除去用フィルターカートリッジに通液する工程を含む、有機溶媒の製造方法であって、前記金属除去用フィルターカートリッジが、
複数種類の濾過用基布を積層又は中空状内筒に巻き付けたフィルターカートリッジであって、
前記濾過用基布は、ポリオレフィン繊維に金属吸着基を化学結合した不織布であり、
前記濾過用基布は、不織布層A及び不織布層Bを含み、
前記不織布層Aは、金属吸着基としてスルホン酸基を化学結合したポリオレフィン繊維で構成され、
前記不織布層Bは、金属吸着基としてアミノ基、N-メチル-D-グルカミン基、イミノジ酢酸基、イミノジエタノール基、アミドキシム基、リン酸基、カルボン酸基及びエチレンジアミン三酢酸基からなる群より選択される少なくとも一種を化学結合したポリオレフィン繊維で構成されることを特徴とするフィルターカートリッジである、有機溶媒の製造方法。
[2] さらに、微粒子除去用フィルターカートリッジに通液する工程を含む、[1]に記載の有機溶媒の製造方法。
[3] 上記微粒子除去用フィルターの材質が、ポリエチレン及びナイロンからなる群より選ばれる少なくとも一種である、[2]に記載の有機溶媒の製造方法。
[4] 上記有機溶媒が、レジスト下層膜形成用として用いられる有機溶媒である、[1]~[3]のいずれかに記載の有機溶媒の製造方法。
[5] 上記有機溶媒が、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテル、γ―ブチロラクトン、乳酸エチル、乳酸ブチル、及びシクロヘキサノンからなる群より選択される少なくとも一種である、[4]に記載の有機溶媒の製造方法。
[6] 被精製有機溶媒を金属除去用カートリッジフィルターに通液して金属を低減する方法であって、
前記フィルターカートリッジは複数種類の濾過用基布を積層又は中空状内筒に巻き付けており、
前記濾過用基布は、ポリオレフィン繊維に金属吸着基を化学結合した不織布であり、
前記濾過用基布は、不織布層A及び不織布層Bを含み、
前記不織布層Aは、金属吸着基としてスルホン酸基を化学結合したポリオレフィン繊維で構成され、
前記不織布層Bは、金属吸着基としてアミノ基、N-メチル-D-グルカミン基、イミノジ酢酸基、イミノジエタノール基、アミドキシム基、リン酸基、カルボン酸基及びエチレンジアミン三酢酸基からなる群より選択される少なくとも一種を化学結合したポリオレフィン繊維で構成されているフィルターカートリッジである、被精製有機溶媒の金属低減方法。
【発明の効果】
【0006】
本発明記載のフィルターカートリッジを用いて、有機溶媒の製造を行うことで、金属不純物が大幅に低減された有機溶媒を製造することができる。当該有機溶媒を用いることで半導体製造工程におけるリソグラフィー工程での様々な微小欠陥(ディフェクト)を低減させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
<有機溶媒の製造方法>
本発明の有機溶媒の製造方法は、常温で溶液状である被精製有機溶媒を下記に詳述する金属除去用フィルターカートリッジに通液する工程を含む。
【0008】
上記通液工程は例えば、被精製有機溶媒を市販品として入手し、その有機溶媒を使用する製造設備(製造用容器)に直結(入口と出口の2か所)している金属除去用フィルターカートリッジに通液することで行うことができる。上記通液工程は、1回又は2回以上でもよい。上記通液工程は、ポンプを使用した循環ろ過であることが好ましい。本願の金属除去用フィルターカートリッジに加え、直列で連結された微粒子除去用フィルターカートリッジの両方に有機溶媒を通液して循環させることが好ましい。循環に必要な時間は、例えば3~144時間である。ろ過流量は例えば、1~1000L/時である。
【0009】
<被精製有機溶媒>
本願で使用される被精製有機溶媒は、例えば下記に記載されるリソグラフィー工程に一般的に使用される有機溶媒であることが推奨されるが、これらに限定されるわけではない。
【0010】
前記被精製有機溶媒としては、例えば、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、メチルセロソルブアセテート、エチルセロソルブアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールプロピルエーテルアセテート、トルエン、キシレン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、シクロヘプタノン、4-メチル-2-ペンタノール、2―ヒドロキシイソ酪酸メチル、2―ヒドロキシイソ酪酸エチル、エトキシ酢酸エチル、酢酸2-ヒドロキシエチル、3-メトキシプロピオン酸メチル、3-メトキシプロピオン酸エチル、3-エトキシプロピオン酸エチル、3-エトキシプロピオン酸メチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、2-ヘプタノン、メトキシシクロペンタン、アニソール、γ-ブチロラクトン、N-メチルピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド、及びN,N-ジメチルアセトアミドが挙げられる。これらの溶剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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