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公開番号
2025030775
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-03-07
出願番号
2023136349
出願日
2023-08-24
発明の名称
無電解CoW鍍金処理方法
出願人
株式会社カワイ
代理人
個人
,
個人
主分類
C23C
18/36 20060101AFI20250228BHJP(金属質材料への被覆;金属質材料による材料への被覆;化学的表面処理;金属質材料の拡散処理;真空蒸着,スパッタリング,イオン注入法,または化学蒸着による被覆一般;金属質材料の防食または鉱皮の抑制一般)
要約
【課題】はんだ材料の鉛フリー化に対応可能な上、部品表面に強靭なコバルトタングステン合金の膜が形成されることにより耐摩耗性、耐腐食性、耐熱性を備え、高導電性を備えることができるハイブリッド自動車用インバータ両面放熱モジュールへの無電解CoW鍍金形成方法を提供すること。
【解決手段】CoベースでW含有量が35重量%~58重量%の鍍金皮膜を形成するように調整された鍍金液を製造する鍍金液調整工程と、前記鍍金液を、ヒータ部を備えた鍍金槽に供給する鍍金液供給工程と、前記鍍金槽に被鍍金物を含侵させつつ、所定の温度で熱処理する浸漬工程を備えており、前記浸漬工程においては、熱源である前記ヒータ部に対して、1.0~300L/minの液流量になるように前記鍍金液を流しつつ、被鍍金物を前記鍍金液の中で0.1~5.0m/minの速度で揺動することを特徴とする無電解CoW鍍金処理方法とした。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
Co(コバルト)ベースでW(タングステン)含有量が35重量%~58重量%の鍍金層を形成するように調整された鍍金液を作製する鍍金液調整工程と、
前記鍍金液を、ヒータ部を備えた鍍金槽に供給する鍍金液供給工程と、
前記鍍金槽に被鍍金物を含侵させる浸漬工程を備えており、
前記浸漬工程においては、前記鍍金液の温度が20℃~90℃になるように熱処理がなされており、熱源である前記ヒータ部に向けて、1.0~300L/minの液流量になるように前記鍍金液を流しつつ、被鍍金物を前記鍍金液の中で0.1~5.0m/minの速度で揺動することを特徴とする無電解CoW鍍金処理方法。
続きを表示(約 150 文字)
【請求項2】
前記鍍金槽の材質は樹脂、又は樹脂にてコーティングされていることを特徴とする請求項1に記載の無電解CoW鍍金処理方法。
【請求項3】
前記ヒータの材質は樹脂、又は樹脂にてコーティングされていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の無電解CoW鍍金処理方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、電子部品であるハイブリッド自動車用インバータ両面放熱モジュールであるパワーカードへの無電解CoW鍍金処理方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
ハイブリット自動車におけるハイブリッドシステムでは、エンジンとモータの両方が車両を駆動するため、モータから発生する電力をインバータで制御してバッテリーに蓄電し、或いは、エンジンから発生するエネルギーを回生ブレーキで回収してモータに供給することで、燃費の向上や走行性能の向上を図っている。ハイブリッド自動車用として、インバータ両面放熱モジュールである(パワー半導体素子を両面から冷却する新しい冷却構造を備えた)パワーカードが採用されている。
【0003】
パワーカードは、バッテリー電源を高い効率で昇圧交流化してモータを操作し、或いは、モータの電気を高い効率で降圧直流化して充電するハイブリッド自動車用インバータ両面放熱モジュールである。このようにハイブリッド自動車にとって、インバータ両面放熱モジュール「パワーカード」は、ハイブリッド心臓部のパワーコントロールユニット内で電源オン、オフを高速にスイッチングする事でインバータを制御し、燃費改善(省エネルギー)に貢献するものである。
【0004】
パワーカードの採用に伴い、素子表面に形成されている回路へのダメージを少なくするため、鉛フリーはんだを採用することが必須条件になっている。出願人らはコバルトタングステン鍍金を採用すること、及びコバルトタングステン鍍金処理方法を開発することによって、はんだ材料の鉛フリー化に対応可能な上、部品表面に強靭なコバルトタングステン合金の皮膜が形成されることにより耐摩耗性、耐腐食性、耐熱性を備え、しかも電子部品であるインバータに使用するための高導電性を備えることができると考え鋭意開発を行い本発明に至ったのである。
【0005】
特許文献1には、「本発明は、低応力で、使用時の経時変化とプロセス安定性に優れ、さらに表面状状態および精度が優れた、タングステンを含む合金のメッキ膜を形成する方法およびこのメッキ方法によって製造されるX線リソグラフィー用マスクおよびモールド成形用型を提供することを目的とする(特許文献1:要約;課題)」ことを課題として、「被メッキ材の表面にメッキ下地電極を形成する工程と、このメッキ下地電極上に電解メッキ法によりタングステンとニッケルの合金、タングステンと鉄の合金、およびタングステンとコバルトの合金のいずれかを析出させる工程とを含む電解メッキ方法(特許文献1:要約;解決手段)」が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平10-088385号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に係るタングステン合金のメッキ方法(特許文献1:発明の名称)は、被メッキ材の表面にメッキ下地電極を形成する工程と、このメッキ下地電極上に電解メッキ法によりタングステンとニッケルの合金、タングステンと鉄の合金、およびタングステンとコバルトの合金のいずれかを析出させる工程とを含んでいる。しかしながら、特許文献1に係るタングステン合金のメッキ方法(特許文献1:発明の名称)は、電解鍍金によるものであるため、コストが高い、塗膜の脆弱性、溶液処理の問題、設備投資が必要、塗膜の均一性が難しい等の問題があり好ましくない。
【0008】
本発明の目的は、はんだ材料の鉛フリー化に対応可能な上、部品表面に強靭なコバルトタングステン合金の膜が形成されることにより耐摩耗性、耐腐食性、耐熱性を備え、電子部品であるインバータに使用するための高導電性を備えることができる(無電解CoW鍍金による)例えば、ハイブリッド自動車用インバータ両面放熱モジュールであるパワーカードへの無電解CoW鍍金形成方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明は、Co(コバルト)ベースでW(タングステン)含有量が35重量%~58重量%の鍍金層を形成するように調整された鍍金液を製造する鍍金液調整工程と、前記鍍金液を、ヒータ部を備えた鍍金槽に供給する鍍金液供給工程と、前記鍍金槽に被鍍金物を含侵させる浸漬工程を備えており、前記浸漬工程においては、前記鍍金液の温度が20℃~90℃になるように熱処理がなされており、熱源である前記ヒータ部に向けて、1.0~300L/minの液流量になるように前記鍍金液を流しつつ、被鍍金物を前記鍍金液の中で0.1~5.0m/minの速度で揺動することを特徴とする無電解CoW鍍金処理方法であることを特徴とするものである。尚、本明細書において揺動とは、主に上下方向に(被鍍金物を)揺れ動かすことであるが、上下方向以外の全ての方向を含む概念であり、要するに(被鍍金物を)三次元空間である鍍金槽中に漂わせる動きのことである。
【0010】
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記鍍金槽の材質は樹脂、又は樹脂にてコーティングされている、無電解CoW鍍金処理方法であることを特徴とするものである。
(【0011】以降は省略されています)
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