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公開番号2025062371
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-14
出願番号2023171384
出願日2023-10-02
発明の名称波長変換素子、波長変換素子の製造方法及び発光装置
出願人国立大学法人大阪大学,パナソニックホールディングス株式会社
代理人個人,個人
主分類G02F 1/377 20060101AFI20250407BHJP(光学)
要約【課題】III族窒化物半導体結晶層の厚みの制御を容易にし、更に簡素な工程で製造を容易にする波長変換素子を提供する。
【解決手段】本開示に係る波長変換素子は、第1主面を有する第1基板と、第1主面と対向する第2主面を有する第2基板と、第1主面と第2主面との間に設けられたIII族窒化物半導体結晶層と、を備え、III族窒化物半導体結晶層は、第1主面の上に設けられ、III族極性または窒素極性の一方の極性を有する第1結晶層と、第2主面の上に設けられ、第1結晶層と界面を形成した、他方の極性を有する第2結晶層と、を有する極性反転構造を形成しており、第1結晶層には、界面から第1主面に向かってくぼんで、界面に沿って第1結晶層を貫通し、間隔を有した2つの空洞が形成されており、2つの空洞の間における第1結晶層及び第2結晶層は、導波路を形成し、空洞は、導波路より小さい屈折率を有する物質を収容する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
第1主面を有する第1基板と、
前記第1主面と対向する第2主面を有する第2基板と、
前記第1主面と前記第2主面との間に設けられたIII族窒化物半導体結晶層と、
を備え、
前記III族窒化物半導体結晶層は、前記第1主面の上に設けられ、III族極性または窒素極性の一方の極性を有する第1結晶層と、前記第2主面の上に設けられ、前記第1結晶層と界面を形成した、窒素極性またはIII族極性の他方の極性を有する第2結晶層と、を有する極性反転構造を形成しており、
前記第1結晶層には、前記界面から前記第1主面に向かってくぼんで、前記界面に沿って前記第1結晶層を貫通し、間隔を有した2つの空洞が形成されており、
2つの前記空洞の間における前記第1結晶層及び前記第2結晶層は、導波路を形成し、
前記空洞は、前記導波路より小さい屈折率を有する物質を収容する、
波長変換素子。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記空洞が前記第1結晶層を貫通する貫通方向から見たそれぞれの空洞の断面形状は、前記貫通方向にわたってほぼ一定である、
請求項1に記載の波長変換素子。
【請求項3】
前記導波路は、前記界面から延びた側面を有し、
前記側面は、前記界面から前記第1主面に向かう方向に対して傾斜している、
請求項1に記載の波長変換素子。
【請求項4】
前記空洞は、気体を収容する、
請求項1に記載の波長変換素子。
【請求項5】
前記空洞は、固体を収容する、
請求項1に記載の波長変換素子。
【請求項6】
前記空洞は、前記界面と、前記界面と上下方向に対向する底面とによって画定され、
前記底面は、前記第1主面から離れている、
請求項1に記載の波長変換素子。
【請求項7】
前記III族窒化物半導体結晶層は、窒化アルミニウム、窒化ガリウム、窒化アルミニウムガリウム、または、窒化アルミニウムガリウムインジウムのいずれかを主成分とする、
請求項1に記載の波長変換素子。
【請求項8】
前記第1基板及び前記第2基板の屈折率は、前記導波路の屈折率より小さい、
請求項1に記載の波長変換素子。
【請求項9】
第1基板と、第2基板と、第1結晶層及び第2結晶層を有するIII族窒化物半導体結晶層とを備える波長変換素子の製造方法であって、
前記第1基板にIII族極性または窒素極性の一方の極性を有する前記第1結晶層を成膜する工程と、
前記第2基板に前記第1結晶層と同じ極性を有する前記第2結晶層を成膜する工程と、
前記第1結晶層に、間隔を有する2つの溝を形成する工程と、
前記第1結晶層と同じ極性の前記第2結晶層とを対向させて接合して極性反転構造を形成し、前記溝に対応した空洞が形成された接合体を形成する工程と、
前記空洞が延びる方向と交差する端面において前記空洞が露出するように、前記接合体から前記波長変換素子を切断する工程と、
を含む、波長変換素子の製造方法。
【請求項10】
前記溝に、前記III族窒化物半導体結晶層より小さい屈折率を有する固体層を形成する工程をさらに含む、
請求項9に記載の波長変換素子の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、波長変換素子、波長変換素子の製造方法及び発光装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、擬似位相整合構造を有する波長変換素子が開示されている。特許文献1の波長変換素子は、III族窒化物半導体結晶層を有し、III族窒化物半導体結晶層内に極性反転構造を有する。
【0003】
特許文献1の波長変換素子において、図13(a)に示すように、サファイア基板102a、102bの上に、III族窒化物半導体結晶層、例えば窒化アルミニウム(AlN)層103a、103bを成膜する。図13(b)及び図13(c)に示すように、2枚のAlN層103a、103bを向い合せて、接合させて極性反転構造を形成する。図13(d)~図13(f)に示すように、上部のサファイア基板102bを剥離して、AlN層103a、103bの外周を除去した後、AlN層103a、103bを覆う保護層107を形成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第7100309号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、波長変換素子によって所望の波長の光を得るために、III族窒化物半導体結晶層の厚みを高精度で制御することが求められている。しかしながら、特許文献1の波長変換素子において、接合されたAlN層からサファイア基板を剥離する際に、AlN層の表層の一部も除去され、AlN層の厚みが変化するおそれがある。そこで、意図しないIII族窒化物半導体結晶層の厚みの変化を抑制し、厚みの制御を容易にした波長変換素子が求められている。また、前記した剥離工程に加え、AlN層の外周を除去する工程と、保護層を形成する工程が必要で、工程数が多い。
【0006】
したがって、本開示の目的は、上記課題を解決することにあって、III族窒化物半導体結晶層の厚みの制御を容易にし、更に簡素な工程で製造を容易にする波長変換素子を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る波長変換素子は、第1主面を有する第1基板と、第1主面と対向する第2主面を有する第2基板と、第1主面と第2主面との間に設けられたIII族窒化物半導体結晶層と、を備え、III族窒化物半導体結晶層は、第1主面の上に設けられ、III族極性または窒素極性の一方の極性を有する第1結晶層と、第2主面の上に設けられ、第1結晶層と界面を形成した、窒素極性またはIII族極性の他方の極性を有する第2結晶層と、を有する極性反転構造を形成しており、第1結晶層には、界面から第1主面に向かってくぼんで、界面に沿って第1結晶層を貫通し、間隔を有した2つの空洞が形成されており、2つの空洞の間における第1結晶層及び第2結晶層は、導波路を形成し、空洞は、導波路より小さい屈折率を有する物質を収容する。
【0008】
本開示に係る波長変換素子の製造方法は、第1基板と、第2基板と、第1結晶層及び第2結晶層を有するIII族窒化物半導体結晶層とを備える波長変換素子の製造方法であって、第1基板にIII族極性または窒素極性の一方の極性を有する第1結晶層を成膜する工程と、第2基板に第1結晶層と同じ極性を有する第2結晶層を成膜する工程と、第1結晶層に、間隔を有する2つの溝を形成する工程と、第1結晶層と同じ極性の第2結晶層とを対向させて接合して極性反転構造を形成し、溝に対応した空洞が形成された接合体を形成する工程と、空洞が延びる方向と交差する端面において空洞が露出するように、接合体から波長変換素子を切断する工程と、を含む。
【0009】
本開示に係る発光装置は、波長変換素子と、波長変換素子にレーザ光を照射する基本波レーザ光源と、を備え、基本波レーザ光源から出射したレーザ光は、導波路に照射される。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、III族窒化物半導体結晶層の厚みの制御を容易にし、更に簡素な工程で製造を容易にする波長変換素子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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