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公開番号
2025073481
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-13
出願番号
2023184324
出願日
2023-10-26
発明の名称
PC合成阻害剤及びそのスクリーニング方法
出願人
国立大学法人山形大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
C12Q
1/02 20060101AFI20250502BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】 本発明は、PCの合成を阻害することができる新規のPC合成阻害剤及びそのスクリーニング方法を提供する。
【解決手段】本発明は、Eki1、Cki1、及びPsd2の遺伝子が欠損している第1の微生物、及び前記遺伝子を欠損させていない第2の微生物を、それぞれ候補物質と混合して、微生物及び候補物質を含有する培地を調製する工程;前記培地中の第1の微生物及び第2の微生物をそれぞれ増殖する工程;並びに前記第1の微生物及び第2の微生物の増殖量を比較して、前記第1の微生物の増殖量が前記第2の微生物の増殖量より低い場合に、その候補物質を含む培地の候補物質をPC合成阻害剤として選択する工程を含む、PC合成阻害剤のスクリーニング方法に関する。
【選択図】 図1A
特許請求の範囲
【請求項1】
Eki1、Cki1、及びPsd2の遺伝子が欠損している第1の微生物、及び前記遺伝子を欠損させていない第2の微生物を、それぞれ候補物質と混合して、微生物及び候補物質を含有する培地を調製する工程、
前記培地中の第1の微生物及び第2の微生物をそれぞれ増殖する工程、並びに
前記第1の微生物及び第2の微生物の増殖量を比較して、前記第1の微生物の増殖量が前記第2の微生物の増殖量より低い場合に、その候補物質を含む培地の候補物質をPC合成阻害剤として選択する工程
を含む、PC合成阻害剤のスクリーニング方法。
続きを表示(約 860 文字)
【請求項2】
前記第1の微生物及び第2の微生物は、Pdr1及び/又はPdr3を欠損している、請求項1に記載のスクリーニング方法。
【請求項3】
前記増殖量を検査する工程は、前記培地の濁度を測定することによって行われる、請求項1に記載のスクリーニング方法。
【請求項4】
前記第1の微生物及び第2の微生物は、それぞれ酵母である、請求項1に記載のスクリーニング方法。
【請求項5】
以下の式(1)~(4)の化合物の1種以上を含む、PC合成阻害剤:
TIFF
2025073481000013.tif
43
170
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2025073481000014.tif
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2025073481000016.tif
54
170
(式中、
X
1
~X
8
は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、ヘテロ原子を有していてもよいC
1
~C
12
の炭化水素基、又は末端基がヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホン酸基、ニトロ基、及びアミノ基からなる群より選択される、ヘテロ原子を有していてもよい化学基であり、
n
1
~n
8
は、それぞれ1~5の整数であり、かつ
Y
1
及びY
2
は、それぞれ水素原子又はヘテロ原子を有していてもよいC
1
~C
12
の炭化水素基である)。
【請求項6】
殺菌剤又は抗生剤である、請求項5に記載のPC合成阻害剤。
【請求項7】
ミトコンドリアの分裂促進剤である、請求項5に記載のPC合成阻害剤。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、PC合成阻害剤及びそのスクリーニング方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
ミトコンドリアは、細胞の活動エネルギーとなるアデノシン3リン酸(ATP)を合成する重要なオルガネラである。また、ミトコンドリアは、細胞内のエネルギー生産のみならず、さまざまな細胞機能に関与する。
【0003】
ミトコンドリアは、融合と分裂を繰り返しながらその構造を変化させているが、近年、ミトコンドリアの構造の制御異常が、各種の疾患、老化等に関与することが知られており、ミトコンドリアの融合と分裂の機構が注目を集めている。
【0004】
また、ミトコンドリアは、小胞体と並んで主要なリン脂質合成の場である。リン脂質のうち、ホスファチジルコリン(PC)は、真核細胞の細胞膜を構成する最も含有量の多く、細胞の増殖に重要なリン脂質である。PCの1つの合成経路としては、ホスファチジルエタノールアミン(PE)のメチル化経路が知られている。
【0005】
PEも、PCと同様に細胞膜を構成し、細胞の増殖に重要なリン脂質である。図1Aに概念的に示されているように、PEは、ホスファチジルセリン(PS)から脱炭酸されて合成されるが、ミトコンドリアは、脱炭酸酵素を有するものの、PSの合成能を持たない。そのため、PSは、小胞体(ER)などからミトコンドリア外膜(MOM)を経てミトコンドリア内膜(MIM)まで輸送されて、輸送されてきたPSからPEが合成される。ミトコンドリアで作られたPEは、再度、小胞(ER)体へと輸送されて、メチル化されることで、PCが合成される。
【0006】
これらのリン脂質の輸送機構等については、非特許文献1及び2において詳細に報告されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0007】
Kojima, R., Endo, T., and Tamura, Y. A phospholipid transfer function of ER-mitochondria encounter structure revealed in vitro. Sci. Rep. 6, 30777. 10.1038/srep30777 (2016).
Tamura, Y., Kojima, R., and Endo, T. Advanced In Vitro Assay System to Measure Phosphatidylserine and Phosphatidylethanolamine Transport at ER/Mitochondria Interface. In Encyclopedia of Biophysics, pp. 57-67. 10.1007/978-1-4939-9136-5_6 (2019).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、PCの合成を阻害することができる新規のPC合成阻害剤及びそのスクリーニング方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、以下の態様により、上記課題を解決できることを見出した。
《態様1》
Eki1、Cki1、及びPsd2の遺伝子が欠損している第1の微生物、及び前記遺伝子を欠損させていない第2の微生物を、それぞれ候補物質と混合して、微生物及び候補物質を含有する培地を調製する工程、
前記培地中の第1の微生物及び第2の微生物をそれぞれ増殖する工程、並びに
前記第1の微生物及び第2の微生物の増殖量を比較して、前記第1の微生物の増殖量が前記第2の微生物の増殖量より低い場合に、その候補物質を含む培地の候補物質をPC合成阻害剤として選択する工程
を含む、PC合成阻害剤のスクリーニング方法。
《態様2》
前記第1の微生物及び第2の微生物は、Pdr1及び/又はPdr3を欠損している、態様1に記載のスクリーニング方法。
《態様3》
前記増殖量を検査する工程は、前記培地の濁度を測定することによって行われる、態様1に記載のスクリーニング方法。
《態様4》
前記第1の微生物及び第2の微生物は、それぞれ酵母である、態様1に記載のスクリーニング方法。
《態様5》
以下の式(1)~(4)の化合物の1種以上を含む、PC合成阻害剤:
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(式中、
X
1
~X
8
は、それぞれ、水素原子、ハロゲン原子、ヘテロ原子を有していてもよいC
1
~C
12
の炭化水素基、又は末端基がヒドロキシル基、カルボキシル基、スルホン酸基、ニトロ基、及びアミノ基からなる群より選択される、ヘテロ原子を有していてもよい化学基であり、
n
1
~n
8
は、それぞれ1~5の整数であり、かつ
Y
1
及びY
2
は、それぞれ水素原子又はヘテロ原子を有していてもよいC
1
~C
12
の炭化水素基である)。
《態様6》
殺菌剤又は抗生剤である、態様5に記載のPC合成阻害剤。
《態様7》
ミトコンドリアの分裂促進剤である、態様5に記載のPC合成阻害剤。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、PCの合成を阻害することができる新規のPC合成阻害剤及びそのスクリーニング方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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