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公開番号2025125796
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-28
出願番号2024021976
出願日2024-02-16
発明の名称抵抗変化型硬さセンサ
出願人国立大学法人山形大学
代理人個人,個人
主分類G01N 27/04 20060101AFI20250821BHJP(測定;試験)
要約【課題】電極と感圧層の上下にフレキシブルなカバー層をサンドイッチする形で配置することで、検出対象への押圧接触による硬さ測定が可能な抵抗変化型の感圧薄膜による硬さセンサを提供する。
【解決手段】上部カバー層と、一対の電極および感圧層と、下部カバー層とをこの順に有し、前記上部カバー層および下部カバー層はそれぞれ独立して一種又は二種以上の弾性材料からなり、下部カバー層を構成する弾性材料のヤング率が、上部カバー層を構成する弾性材料のヤング率の10分の1以下であることを特徴とする抵抗変化型硬さセンサ。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
上部カバー層と、一対の電極および感圧層と、下部カバー層とをこの順に有し、
前記上部カバー層および下部カバー層はそれぞれ独立して一種又は二種以上の弾性材料からなり、
下部カバー層を構成する弾性材料のヤング率が、上部カバー層を構成する弾性材料のヤング率の10分の1以下であることを特徴とする抵抗変化型硬さセンサ。
続きを表示(約 260 文字)【請求項2】
前記一種又は二種以上の弾性材料のヤング率が0.1~2.0MPaである請求項1に記載の抵抗変化型硬さセンサ。
【請求項3】
前記一種又は二種以上の弾性材料がシリコーンゴムである請求項2に記載の抵抗変化型硬さセンサ。
【請求項4】
前記感圧層が、弾性材料と導電性フィラーとを含有する請求項1に記載の抵抗変化型硬さセンサ。
【請求項5】
前記感圧層が、弾性材料および導電性フィラーに加えて、さらに界面活性剤を含有する請求項4に記載の抵抗変化型硬さセンサ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、圧子と測定対象との接触時の抵抗変化から硬さを求めるソフトな硬さセンサに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、ヒトとの協働が可能なソフトロボットの触覚付与に向けたソフトなセンサデバイス開発が急務である。なかでも、対象物の硬さを検出できる硬さセンサは、物体の表面への接触時や物体の把持時の力覚をリアルタイムに検出可能であるため、当該ロボットへの触覚付与において非常に重要である。一方、これまでの硬さセンサは、無機MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術によるものが多く、ソフト化に向けたフレキシブル性向上と高感度化が実装上の課題であった。
【0003】
ソフトな硬さセンサに関して、非特許文献1には、ピエゾ抵抗歪みセンサおよびピエゾ抵抗圧力センサを組み込むことで、加わった力や変形を同時に認識できるよう設計した伸縮可能なウェアラブル硬さセンサが開示されている。歪みセンサは、銀ナノワイヤ(AgNW)/カーボンナノチューブ(CNT)/ポリジメチルシロキサン(PDMS)複合体からなる構造(この構造を「AgCP複合体」という。)を有し、ゲージファクタは1.45で耐久性を有している。一方、圧力センサは、フレーク銀粉末/カーボンナノチューブ(CNT)/ポリジメチルシロキサン(PDMS)(アモルファスフッ化リン酸カルシウム(AFCP)油中水型エマルションをドロップキャスト法でAgCP電極上に滴下して作製したものであり、力覚が0.46N
-1
でロード/アンロードサイクル回数が1万5000回を超える耐久性を有している。圧力センサは頸動脈のパルス波を検出できることから、これらの2つの信頼できるセンサをポリジメチルシロキサン(PDMS)で貼付することで硬さセンサとなり、物質に接触したときの硬さをヤング率(弾性係数)で簡単に測定することができる。この硬さセンサを、難病である全身性強皮症患者と健常者との皮膚に載せて、測定した硬さを比較・評価することで、皮膚の硬化の進行を測定することができる。市販のデュロメーターを使った結果とも一致することから、前記硬さセンサは全身性強皮症の診断への活用が期待できるとしている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
Meng-Yang Liu et al., Nano Energy, 98, 107242 (2022)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、一対の電極および感圧層の上下に、フレキシブルなカバー層をサンドイッチするように配置することで、検出対象への押圧接触による硬さ測定が可能な抵抗変化型の硬さセンサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は以下の事項からなる。
[1]上部カバー層と、一対の電極および感圧層と、下部カバー層とをこの順に有し、前記上部カバー層および下部カバー層が一種又は二種以上の弾性材料からなり、下部カバー層を構成する弾性材料のヤング率が上部カバー層を構成する弾性材料のヤング率の10分の1以下であることを特徴とする抵抗変化型硬さセンサ。
【0007】
[2]前記一種又は二種以上の弾性材料のヤング率が0.1~2.0MPaである[1]に記載の抵抗変化型硬さセンサ。
【0008】
[3]前記一種又は二種以上の弾性材料がシリコーンゴムである[2]に記載の抵抗変化型硬さセンサ。
[4]前記感圧層が、弾性材料と導電性フィラーとを含有する[1]に記載の抵抗変化型硬さセンサ。
【0009】
[5]前記感圧層が、弾性材料および導電性フィラーに加えて、さらに界面活性剤を含有する[3]に記載の抵抗変化型硬さセンサ。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、一対の電極および感圧層の上下に上部カバー層と下部カバー層とをサンドイッチするように配置することで、プローブ(圧子)と検出対象との押圧接触時に発生する抵抗変化から、検出対象の硬さを測定可能なソフト硬さセンサを提供することができる。このような抵抗変化型硬さセンサにおいて、上部カバー層および下部カバー層の硬さを最適化すれば、高感度に検出対象から受ける反力を検知し、柔らかさや硬さの情報を提供しうるセンサデバイスとなり得る。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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