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公開番号
2025076308
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-15
出願番号
2024173879
出願日
2024-10-02
発明の名称
電流測定装置および電流測定方法
出願人
国立研究開発法人産業技術総合研究所
,
国立大学法人東京科学大学
代理人
個人
,
個人
主分類
G01R
15/24 20060101AFI20250508BHJP(測定;試験)
要約
【課題】電流を高精度に測定できる電流測定装置を提供すること。
【解決手段】本発明の一態様に係る電流測定装置は、エアギャップを有する略環状の磁性コアと、NV中心を有するダイヤモンド基板を有し、エアギャップ内にダイヤモンド基板の主面がギャップ厚み方向と垂直になるよう配置されるNVセンサ素子と、磁性コアに巻回される被測定巻線と、磁性コアに巻回される基準巻線と、ダイヤモンド基板にマイクロ波を印加するマイクロ波印加部と、ダイヤモンド基板に励起光を照射する励起光照射部と、ダイヤモンド基板の蛍光の強度を検出する蛍光検出部と、蛍光検出部が検出する蛍光の強度、マイクロ波の周波数および検出電流の電流値から被測定電流の電流値を算出する演算部と、を備え、ダイヤモンド基板の主面はダイヤモンド結晶の(111)面と一致し、NV中心の軸はダイヤモンド基板の法線方向と一致する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
エアギャップを有する略環状の磁性コアと、
NV中心を有するダイヤモンド基板を有し、前記エアギャップ内に前記ダイヤモンド基板がギャップ厚み方向と垂直になるよう配置されるNVセンサ素子と、
前記磁性コアに巻回され、被測定電流が印加される被測定巻線と、
前記磁性コアに巻回され、基準電流が印加される基準巻線と、
前記ダイヤモンド基板に周波数変化するマイクロ波を印加するマイクロ波印加部と、
前記ダイヤモンド基板に励起光を照射する励起光照射部と、
前記ダイヤモンド基板の蛍光の強度を検出する蛍光検出部と、
前記蛍光検出部が検出する前記蛍光の強度が極小となる前記マイクロ波の2つの周波数の差である特徴周波数差に基づいて、前記被測定電流が形成する磁束と前記基準電流が形成する磁束との相殺を判定し、磁束相殺時の前記基準電流の電流値から前記被測定電流の電流値を算出する演算部と、
を備え、
前記ダイヤモンド基板の主面はダイヤモンド結晶の(111)面と一致し、
前記NV中心の軸は前記ダイヤモンド基板の法線方向と一致する、
電流測定装置。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記エアギャップに前記ギャップ厚み方向のオフセット磁界を印加する磁束オフセット部をさらに備え、
前記演算部は、前記オフセット磁界のみが印加された状態における前記特徴周波数差を予め記憶し、測定時の前記特徴周波数差が記憶する前記特徴周波数差と一致する場合に前記被測定電流が形成する磁束と前記基準電流が形成する磁束とが相殺されたと判断する、請求項1に記載の電流測定装置。
【請求項3】
前記磁束オフセット部は、前記磁性コアの少なくとも一部を通過する磁束を形成する起磁力源を有する、請求項2に記載の電流測定装置。
【請求項4】
前記起磁力源は、前記磁性コアに嵌装される環状の永久磁石である、請求項3に記載の電流測定装置。
【請求項5】
前記起磁力源は、前記磁性コアに巻回され前記オフセット磁界を発生する電流が印加されるオフセット巻線である、請求項3に記載の電流測定装置。
【請求項6】
前記蛍光検出部は、光量センサと、前記ダイヤモンド基板から出射する前記蛍光を前記光量センサに案内する放物面レンズとを有し、
前記NVセンサ素子は、前記放物面レンズの先端に支持される、請求項1から5のいずれかに記載の電流測定装置。
【請求項7】
前記蛍光検出部は、前記NVセンサ素子の前記放物面レンズに支持される面に垂直な面に設けられ、前記ダイヤモンド基板から出射する前記蛍光を前記放物面レンズに向かって折り曲げる補助プリズムをさらに有する、請求項6に記載の電流測定装置。
【請求項8】
前記励起光照射部は、前記ダイヤモンド基板の一方の主面に配設され、前記ダイヤモンド基板と平行な方向から入射する前記励起光を前記ダイヤモンド基板に向かって折り曲げる励起光プリズムを有し、
前記蛍光検出部は、前記ダイヤモンド基板の他方の主面に配設され、前記ダイヤモンド基板から出射する前記蛍光を前記ダイヤモンド基板と平行な方向に折り曲げる蛍光プリズムを有する、請求項1または2に記載の電流測定装置。
【請求項9】
前記ダイヤモンド基板の前記ギャップ厚み方向に対する傾斜を補償する傾斜補償機構をさらに備える、請求項1から5のいずれかに記載の電流測定装置。
【請求項10】
前記マイクロ波印加部は、前記ダイヤモンド基板に対向し、前記ダイヤモンド基板の両方の主面を覆うよう折り返される帯状の導体を有する、請求項1から5のいずれかに記載の電流測定装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電流測定装置および電流測定方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
ダイヤモンド結晶内の炭素原子を窒素原子で置換した際に、この窒素原子に隣接して発生する空孔はNV中心と呼ばれ、このようなNV中心を有するダイヤモンド素子が知られている。NV中心は、緑色の励起光を照射されると赤色の蛍光を発する。外部からマイクロ波を照射した場合、NV中心の蛍光の強度は、マイクロ波の周波数に対して変化し、特定の周波数で蛍光強度が極小となる。外部から磁場を印加した場合、この蛍光強度が極小となる点はマイクロ波の周波数に対して2つに分裂し、この分裂幅は外部磁場の磁束密度に比例するため、NV中心を有するダイヤモンド素子は、磁気センサを構成するために用いられ得る。
【0003】
NV中心を有するダイヤモンド素子を用いた電流測定装置も提案されている。具体的には、エアギャップを有するC字型の磁気コアに巻回され、被測定電流が印加されるコイルと、電流値を設定可能な基準電流が印加されるコイルとを設け、エアギャップ内にダイヤモンド素子を配置した電流測定装置が提案されている。この電流測定装置では、ダイヤモンド素子の蛍光測定に基づいて被測定電流により形成される磁束と基準電流により形成される磁束とが打ち消し合う状態の条件を探索し、この条件における基準電流の電流値から被測定電流の電流値を推定する(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
中国出願公開第110045310号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
NV中心による磁界、ひいては電流の検出は、比較的高い精度が得られるが、ゼロ磁場付近のゼーマン分裂幅の非線形性により測定精度が低下する。このため、本発明は、電流を高精度に測定できる電流測定装置および電流測定方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1) 本発明の一態様に係る電流測定装置は、エアギャップを有する略環状の磁性コアと、NV中心を有するダイヤモンド基板を有し、前記エアギャップ内に前記ダイヤモンド基板がギャップ厚み方向と垂直になるよう配置されるNVセンサ素子と、前記磁性コアに巻回され、被測定電流が印加される被測定巻線と、前記磁性コアに巻回され、基準電流が印加される基準巻線と、前記ダイヤモンド基板に周波数変化するマイクロ波を印加するマイクロ波印加部と、前記ダイヤモンド基板に励起光を照射する励起光照射部と、前記ダイヤモンド基板の蛍光の強度を検出する蛍光検出部と、前記蛍光検出部が検出する前記蛍光の強度が極小となる前記マイクロ波の2つの周波数の差である特徴周波数差に基づいて、前記被測定電流が形成する磁束と前記基準電流が形成する磁束との相殺を判定し、磁束相殺時の前記基準電流の電流値から前記被測定電流の電流値を算出する演算部と、を備え、前記ダイヤモンド基板の主面はダイヤモンド結晶の(111)面と一致し、前記NV中心の軸は前記ダイヤモンド基板の法線方向と一致する。
【0007】
(2) (1)の電流測定装置は、前記エアギャップに前記ギャップ厚み方向のオフセット磁界を印加する磁束オフセット部をさらに備え、前記演算部は、前記オフセット磁界のみが印加された状態における前記特徴周波数差を予め記憶し、測定時の前記特徴周波数差が記憶する前記特徴周波数差と一致する場合に前記被測定電流が形成する磁束と前記基準電流が形成する磁束とが相殺されたと判断してもよい。
【0008】
(3) (2)の電流測定装置において、前記磁束オフセット部は、前記磁性コアの少なくとも一部を通過する磁束を形成する起磁力源を有してもよい。
【0009】
(4) (3)の電流測定装置において、前記起磁力源は、前記磁性コアに嵌装される環状の永久磁石を有であってもよい。
【0010】
(5) (3)の電流測定装置において、前記起磁力源は、前記磁性コアに巻回され前記オフセット磁界を発生する電流が印加されるオフセット巻線であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)
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