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公開番号2025110354
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-28
出願番号2024068679
出願日2024-04-03
発明の名称ヨウ素滴定を用いたアミノ酸の定量方法
出願人個人
代理人
主分類G01N 31/00 20060101AFI20250718BHJP(測定;試験)
要約【課題】ニンヒドリン反応を用いるアミノ酸の定量方法ではルーエマン紫の収率が酸化反応によって低下するため、アミノ酸濃度と呈色の対比が難しく、また、アミノ酸が複数種類含まれる溶液の定量は困難である。
【解決手段】40℃以上の任意の温度Tにおけるヨウ素濃度[I2]0のヨウ素溶液を添加したアミノ酸であるLeu溶液と、同一温度のニンヒドリン溶液を混合して温度を保持し、ヨウ素の褐色が視認できる任意の時刻tにおいて混合溶液を直ちに5℃以下に冷却し、酸化還元滴定によって算出される時刻tにおける混合溶液のヨウ素濃度[I2]t及び、[I2]0を下記の式(1)に代入することでアミノ酸濃度を算出する方法。
[I2]0-[I2]t=(1-e-kt)[アミノ酸]0・・・(1)
式中、[アミノ酸]0は混合溶液中のアミノ酸初期濃度(mol/L)、kはニンヒドリン濃度(mol/L)及び、温度条件Tに依存する定数である。
【選択図】図19
特許請求の範囲【請求項1】
40℃以上の任意の温度条件Tにおけるヨウ素濃度[I



のヨウ素溶液を添加したアミノ酸であるLeu溶液と、同一の温度条件Tにおける濃度既知のニンヒドリン溶液を混合すると同時に、前記温度条件に保持し、前記混合溶液のヨウ素の褐色が視認できる任意の時刻tにおいて、前記混合溶液を直ちに5℃以下になるよう冷却し、酸化還元滴定によって算出される時刻tにおける前記混合溶液のヨウ素濃度[I



及び、[I



を下記の式(1)に代入することでアミノ酸濃度を算出する方法。
[I



-[I



=(1-e
-kt
)[アミノ酸]

・・・(1)
式中、[アミノ酸]

は前記混合溶液中のアミノ酸初期濃度(mol/L)、kはニンヒドリン濃度(mol/L)及び、温度条件Tに依存する定数である。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ヨウ素溶液を添加したニンヒドリン反応によって、ルーエマン紫の生成を抑制したアミノ酸の分解反応を起こし、この時のアミノ酸の分解量と一致するヨウ素の減少量をヨウ素滴定によって求め、アミノ酸の種類と濃度に起因するニンヒドリン反応速度に基づいて、前記ヨウ素の減少量からアミノ酸濃度を算出することを特徴とする、アミノ酸の定量方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
アミノ酸溶液にニンヒドリン溶液を加えて加温すると、ルーエマン紫が生じ青紫色を呈する。この反応はニンヒドリン反応と呼ばれ、アミノ酸及び、タンパク質や各種ペプチドの検出に利用される。また、アミノ酸濃度が高いほど、ニンヒドリン反応で生じるルーエマン紫の生成量が増え濃い発色を示すため、この発色の度合いからアミノ酸を定量できる比色法を用いたアミノ酸の定量装置は広く活用されている。
【0003】
また、ニンヒドリン反応における反応開始時刻から、反応で生じるルーエマン紫の呈色を視認できる時刻の最小値までの時間が示す呈色時間は、アミノ酸溶液濃度によって決まるため、ニンヒドリン反応の反応速度式を用いて、前記呈色時間からアミノ酸を定量することも可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許7278513
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ニンヒドリン反応の中間生成物(還元型ニンヒドリン)及び、反応で生じるルーエマン紫は容易に空気酸化されるため、反応で生じるルーエマン紫の生成量は必ずしもアミノ酸の分解量を示さない。従って、このルーエマン紫の収率を高めるよう酸化防止剤を添加するなどの処理が必要となる。このため、アミノ酸濃度とルーエマン紫の呈色の度合いを数式によって定量化することはできず、比色法では経験的にアミノ酸を定量している。比色法でアミノ酸を定量する際、この酸化反応に起因するルーエマン紫の収率の低下によって、アミノ酸濃度とルーエマン紫の呈色の度合いを対比させることが難しいという課題がある。さらに、この比色法によって、アミノ酸が複数の種類含まれるアミノ酸混合溶液を分離することなく定量することは困難である。
【0006】
ニンヒドリン反応において、ルーエマン紫の呈色をはじめて視認できる瞬間までのごく短い時間を測定することでも、アミノ酸濃度と相関を持つこの時間を指標にアミノ酸を定量できるが、目視によって呈色の瞬間を測定することに客観性はなく、より明確な指標が必要とされることが課題である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
ヨウ素共存下でニンヒドリン反応を起こすと、反応溶液中のニンヒドリン濃度は一定に保たれ、ルーエマン紫の生成は抑制されるにも関わらずアミノ酸は分解され、この時、ヨウ素の減少量とアミノ酸の分解量が一致するアミノ酸一次分解反応の反応機構を見出した。
【0008】
本発明は、40℃以上の任意の温度条件Tにおけるヨウ素濃度[I



のヨウ素溶液を添加したアミノ酸であるLeu溶液と、同一の温度条件Tにおける濃度既知のニンヒドリン溶液を混合すると同時に、前記温度条件に保持し、前記混合溶液のヨウ素の褐色が視認できる任意の時刻tにおいて、前記混合溶液を直ちに5℃以下になるよう冷却し、酸化還元滴定によって算出される時刻tにおける前記混合溶液のヨウ素濃度[I



及び、[I



を下記の式(1)に代入することでアミノ酸濃度を算出する方法である。
[I



-[I



=(1-e
-kt
)[アミノ酸]

・・・(1)
式中、[アミノ酸]

は前記混合溶液中のアミノ酸初期濃度(mol/L)、kはニンヒドリン濃度(mol/L)及び、温度条件Tに依存する定数である。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、ヨウ素共存下でニンヒドリン反応を起こすことで、中間生成物(還元型ニンヒドリン)を酸化してニンヒドリン濃度を一定に保ちながら、ルーエマン紫の生成を抑制したアミノ酸一次分解反応を可能にし、アミノ酸の分解量と等しいヨウ素の減少量をヨウ素滴定によって求めるだけでアミノ酸を定量できる。高価な分析機器を必要とせず、アミノ酸を簡易に定量できる効果がある。
【0010】
さらに、本発明は前記アミノ酸一次分解反応の反応速度に基づいてアミノ酸を定量する方法であるため、アミノ酸の種類によるニンヒドリン反応の反応速度の違いを用いることで、アミノ酸が複数の種類含まれるアミノ酸混合溶液でも、それぞれのアミノ酸を同時に定量できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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