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公開番号2025078980
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-21
出願番号2023191346
出願日2023-11-09
発明の名称間質性肺炎症急性増悪患者における肺線維化進行のリスクを予測するためのバイオマーカー
出願人公立大学法人横浜市立大学,キヤノンメディカルダイアグノスティックス株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類G01N 33/53 20060101AFI20250514BHJP(測定;試験)
要約【課題】急性増悪を有する間質性肺炎患者において、肺の線維化が進行するリスクを判定するための手段を提供する。
【解決手段】急性増悪を有する間質性肺炎患者において、肺の線維化が進行するリスクを判定するためのデータを収集する方法であって、患者の検体中のヘムオキシゲナーゼ-1の測定値を得る工程を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
急性増悪を有する間質性肺炎患者において、肺の線維化が進行するリスクを判定するためのデータを収集する方法であって、前記患者の検体中のヘムオキシゲナーゼ-1(以下、HO-1と記す)の測定値を得る工程を含む、方法。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
急性増悪を有する間質性肺炎患者の、検体中のヘムオキシゲナーゼ-1(以下、HO-1と記す)濃度の測定値を得る工程;及び
前記HO-1濃度の測定値が基準値以上である場合には、前記患者において肺の線維化が進行するリスクが高いと判定し、基準値未満である場合には、前記患者において肺の線維化が進行するリスクが低いと判定する、という基準に従って判定を行う工程
を含む、方法。
【請求項3】
前記検体が、全血、血清、又は血漿である、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
(a)HO-1を特異的に認識する抗体又は抗体断片と、
(b)急性増悪を有する間質性肺炎患者の、検体中のHO-1濃度の測定値が基準値以上である場合には、前記患者において肺の線維化が進行するリスクが高いと判定し、基準値未満である場合には、前記患者において肺の線維化が進行するリスクが低いと判定するという基準に従って判定を行う旨が説明された説明書
を含む、請求項1又は2に記載の方法を行うためのキット。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示はバイオマーカーに関する。より具体的には、本開示は、間質性肺炎の診断・治療の分野で有用となり得るバイオマーカーに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
間質性肺炎は、肺の間質に炎症をきたし、間質の肥厚化・線維化に伴ってガス交換に障害を起こす疾患である。間質性肺炎のなかには、原因を特定できない特発性間質性肺炎(Idiopathic Interstitial Pneumonias:IIPs)が含まれ、さらにそのなかに、特発性肺線維症(Idiopathic Pulmonary Fibrosis:IPF)が含まれる。IIPsは、日本国の「難病の患者に対する医療等に関する法律」に指定された指定難病の1つである。
【0003】
間質性肺炎は一般的に緩徐に進行するものが主であるが、なかでも短期間に急激に呼吸不全が進行する現象は「急性増悪(Acute Exacerbation:AE)」と呼ばれ、慢性期の治療に加えて集中治療を中心とする介入が必要となり得る予後不良の病態として医学的に認識されている。日本呼吸器学会びまん性肺疾患診断・治療ガイドライン作成委員会と厚生労働科学研究特定疾患対策事業びまん性肺疾患研究班による「特発性間質性肺炎の診断・治療ガイドライン」(2004年)は、IPFの経過中に,1カ月以内の経過で、(1)呼吸困難の増強、(2)HRCT(高分解能コンピュータ断層撮影)所見で蜂巣肺所見+新たに生じたすりガラス陰影・浸潤影、(3)動脈血酸素分圧の低下(同一条件下でPaO

10mmHg以上の低下)、のすべてがみられる場合を“急性増悪”とする。明らかな肺感染症、気胸、悪性腫瘍、肺塞栓や心不全を除外する、と定義している。同様の定義はIPF以外の間質性肺炎の急性増悪にも適用され得る(非特許文献1)。
【0004】
非特許文献2は、AEを有する間質性肺炎患者群が、AEを有さない間質性肺炎患者群と比べて、血清中のヘムオキシゲナーゼ-1(以下、HO-1と記す)のレベルがより高かったことを報告している。非特許文献2はまた、間質性肺炎患者が院内死亡をするか否かを予測するためのバイオマーカーとして血清HO-1が有用になり得るという可能性を記載している。ただし、非特許文献2は、28人という少数の特定の間質性肺炎患者を「AEを有する」と「AEを有さない」とに区別することができたという前提から出発して、群としては前者の方がより高い血清HO-1レベルを有していたことを観察したものであった。
【0005】
特許文献1は、間質性肺炎患者のなかでも特に、明らかな呼吸困難の増強等の症状を呈する病態である急性呼吸増悪(Acute Respiratory Worsening:ARW)を有する患者に注目し、その呼吸困難症状が急性増悪以外の病態(例えば呼吸器感染症等)ではなく急性増悪に起因する可能性を示すバイオマーカーとしての、血液検体中HO-1の使用を記載している。
【0006】
間質性肺炎のAEを特徴付ける症状の1つが肺の線維化である。線維化は、HRCT(高分解能コンピュータ断層撮影)で見られる広範囲なすりガラス陰影(ground-glass opacity、GGOと略される)部分の不適切な修復によって形成される。GGOは、肺胞中の空気が他のもの(液体等)と部分的に置き換わって密度が高くなることによって生じ、主に炎症事象を反映するものと考えられている。さらに肺線維化が進行すると、線維化の結果として、肉眼で確認できる多数の穴(小気腔)が形成されようになり、この状態は蜂の巣のような形状に見られることから蜂巣肺と呼ばれる。
【0007】
AEと診断された患者につき、肺の線維化が最小限でとどまるか、それともさらなる進行が起こるかは、患者の予後及び適切な処置の選択にとって重要な事項であるが、患者がそのどちらの経緯を経る可能性が高いかを予測するための手段は知られていなかった。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
CHEST 2007; 132:214-220
Canadian Respiratory Journal, Volume 2018, Article ID 7260178
【特許文献】
【0009】
国際公開第2022/059687号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本開示の様々な実施形態の課題は、急性増悪を有する間質性肺炎患者において、肺の線維化が進行するリスクを判定するための手段を提供することである。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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