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公開番号2025080565
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-26
出願番号2023193807
出願日2023-11-14
発明の名称低速ハーフブリッジ回路およびそれを用いた力率改善回路
出願人ローム株式会社
代理人個人,個人
主分類H02M 7/12 20060101AFI20250519BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】スイッチングのタイミング制御のずれを許容できる低速ハーフブリッジ回路を提供する。
【解決手段】ハイサイドドライバ210Hは、低速ハイサイドスイッチQ1を駆動する。ローサイドドライバ210Lは、低速ローサイドスイッチQ2を駆動する。低速ハイサイドスイッチQ1は、対向接続されたGaNトランジスタである第1トランジスタM1および第2トランジスタM2を含む。低速ローサイドスイッチQ2は、対向接続されたGaNトランジスタである第3トランジスタおよび第4トランジスタM4を含む。ハイサイドドライバ210Hは、低速ハイサイドスイッチQ1をターンオンする際に、第1トランジスタM1および第2トランジスタM2それぞれのゲートソース間電圧を緩やかに上昇させる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
トーテムポール型ブリッジレス力率改善回路用の低速ハーフブリッジ回路であって、
低速ハイサイドスイッチと、
低速ローサイドスイッチと、
前記低速ハイサイドスイッチを駆動するハイサイドドライバと、
前記低速ローサイドスイッチを駆動するローサイドドライバと、
を備え、
前記低速ハイサイドスイッチは、対向接続されたＧａＮトランジスタである第１トランジスタおよび第２トランジスタを含み、
前記低速ローサイドスイッチは、対向接続されたＧａＮトランジスタである第３トランジスタおよび第４トランジスタを含み、
前記ハイサイドドライバは、前記低速ハイサイドスイッチをターンオンする際に、前記第１トランジスタおよび前記第２トランジスタそれぞれのゲートソース間電圧を緩やかに上昇させ、
前記ローサイドドライバは、前記低速ローサイドスイッチをターンオンする際に、前記第３トランジスタおよび前記第４トランジスタそれぞれのゲートソース間電圧を緩やかに上昇させる、低速ハーフブリッジ回路。
続きを表示（約 810 文字）【請求項２】
前記ハイサイドドライバは、
一次巻線、第１二次巻線および第２二次巻線を有する駆動用トランスと、
一次巻線および二次巻線を有する制御用トランスと、
前記駆動用トランスの一次巻線に駆動パルス信号を供給するパルス駆動回路と、
前記駆動用トランスの前記第１二次巻線と接続された第１整流回路と、
前記駆動用トランスの前記第２二次巻線と接続された第２整流回路と、
前記第１整流回路の出力電圧を安定化するソフトスタート機能付きの第１レギュレータと、
前記第２整流回路の出力電圧を安定化するソフトスタート機能付きの第２レギュレータと、
ハイ出力状態において、前記第１レギュレータの出力電圧に応じた第１駆動電圧を前記第１トランジスタのゲートソース間に供給する第１ドライバと、
ハイ出力状態において、前記第２レギュレータの出力電圧に応じた第２駆動電圧を前記第２トランジスタのゲートソース間に供給する第２ドライバと、
前記制御用トランスの一次巻線に、交流電圧の極性に応じて符号化された制御パルスを供給する送信回路と、
前記制御用トランスの二次巻線と接続され、前記制御パルスを受信し、前記第１レギュレータ、前記第２レギュレータ、前記第１ドライバおよび前記第２ドライバを制御する二次側コントローラと、
を含み、
前記ローサイドドライバは前記ハイサイドドライバと同じ構成を有する、請求項１に記載の低速ハーフブリッジ回路。
【請求項３】
ひとつのパッケージに収容されてモジュール化された、請求項１または２に記載の低速ハーフブリッジ回路。
【請求項４】
請求項１または２に低速ハーフブリッジ回路と、
高速ハーフブリッジ回路と、
リアクトルと、
を備える、力率改善回路。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、力率改善回路に関する。
続きを表示（約 1,700 文字）【背景技術】
【０００２】
交流電圧を電源電圧として動作する家電製品には、力率改善（ＰＦＣ：Power Factor Control）回路が搭載される。ＰＦＣ回路は、入力電圧と電流の位相差を小さくし、高調波の発生を抑制し、力率を１に近づける。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０２１－１２５９５８号公報
特開２０２０－１４５８４２号公報
【０００４】
［概要］
近年のパワー半導体の進歩により、効率に優れるブリッジレストーテムポール型（以下、トーテムポール型という）のＰＦＣ回路が用いられる。トーテムポール型のＰＦＣ回路は、交流入力と同期してスイッチングする低速ハーフブリッジ回路、高速でスイッチングするハーフブリッジ回路、リアクトルを含む。
【０００５】
低速ハーフブリッジ回路のスイッチングのタイミングがずれると、突入電流が発生する。突入電流は入力電圧歪や回路の誤動作を引き起こす。そのため、低速ハーフブリッジ回路のタイミングの調整をシビアに行う必要があり、複雑な制御が必要であった。
【０００６】
本開示は係る課題に鑑みてなされたものであり、そのある態様の例示的な目的のひとつは、スイッチングのタイミング制御のずれを許容できる低速ハーフブリッジ回路の提供にある。
【０００７】
本開示のある態様の低速ハーフブリッジ回路は、トーテムポール型ブリッジレス力率改善回路に使用される。低速ハーフブリッジ回路は、低速ハイサイドスイッチと、低速ローサイドスイッチと、低速ハイサイドスイッチを駆動するハイサイドドライバと、低速ローサイドスイッチを駆動するローサイドドライバと、を備える。低速ハイサイドスイッチは、対向接続されたＧａＮトランジスタである第１トランジスタおよび第２トランジスタを含む。低速ローサイドスイッチは、対向接続されたＧａＮトランジスタである第３トランジスタおよび第４トランジスタを含む。ハイサイドドライバは、低速ハイサイドスイッチをターンオンする際に、第１トランジスタおよび第２トランジスタそれぞれのゲートソース間電圧を徐変制御（ソフトスタート制御）し、ローサイドドライバは、低速ローサイドスイッチをターンオンする際に、第３トランジスタおよび第４トランジスタそれぞれのゲートソース間電圧を徐変制御（ソフトスタート制御）する。
【０００８】
なお、以上の構成要素を任意に組み合わせたもの、構成要素や表現を、方法、装置、システムなどの間で相互に置換したものもまた、本発明あるいは本開示の態様として有効である。さらに、この項目（課題を解決するための手段）の記載は、本発明の欠くべからざるすべての特徴を説明するものではなく、したがって、記載されるこれらの特徴のサブコンビネーションも、本発明たり得る。
【図面の簡単な説明】
【０００９】
図１は、実施形態に係るＰＦＣ回路の回路図である。
図２は、図１のＰＦＣ回路の基本動作を説明する図である。
図３は、ＰＦＣ回路における低速ハーフブリッジ回路の動作を説明する波形図である。
図４は、一実施例に係るハイサイドドライバのブロック図である。
図５は、図４のＰＦＣ回路の動作波形図である。
【００１０】
[詳細な説明]
（実施形態の概要）
本開示のいくつかの例示的な実施形態の概要を説明する。この概要は、後述する詳細な説明の前置きとして、実施形態の基本的な理解を目的として、１つまたは複数の実施形態のいくつかの概念を簡略化して説明するものであり、発明あるいは開示の広さを限定するものではない。この概要は、考えられるすべての実施形態の包括的な概要ではなく、すべての実施形態の重要な要素を特定することも、一部またはすべての態様の範囲を線引きすることも意図していない。便宜上、「一実施形態」は、本明細書に開示するひとつの実施形態（実施例や変形例）または複数の実施形態（実施例や変形例）を指すものとして用いる場合がある。
（【００１１】以降は省略されています）

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