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公開番号2025094724
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-25
出願番号2023210431
出願日2023-12-13
発明の名称光学フィルタ
出願人AGC株式会社
代理人弁理士法人栄光事務所
主分類G02B 5/22 20060101AFI20250618BHJP(光学)
要約【課題】本発明は、可視光および特定の近赤外光の透過性に優れ、それ以外の近赤外光の遮蔽性に優れ、高入射角においても分光曲線のシフトが小さい光学フィルタの提供を目的とする。
【解決手段】誘電体多層膜1、光吸収層、ガラス基板、および誘電体多層膜2をこの順に有する光学フィルタであって、前記光吸収層は、近赤外線吸収色素を含み、前記光学フィルタが、特定の分光特性(i-1)~(i-6)をすべて満たす光学フィルタ。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
誘電体多層膜1、光吸収層、ガラス基板、および誘電体多層膜2をこの順に有する光学フィルタであって、
前記光吸収層は、近赤外線吸収色素を含み、
前記光学フィルタが、下記分光特性(i-1)~(i-6)をすべて満たす光学フィルタ。
(i-1)波長450~600nmの光の入射角0度における平均透過率が85%以上
(i-2)波長550~750nmの光の透過率が入射角0度において50%になる波長と、波長550~750nmの光の透過率が入射角30度において50%になる波長との差の絶対値が10nm以下
(i-3)波長725~1000nmの光の入射角0度における平均透過率が1%以下
(i-4)入射角0度における光の透過率が50%となる波長IR50が1000~1150nmの範囲にある
(i-5)波長1100~1200nmの光の入射角0度における平均透過率が80%以上
(i-6)少なくとも一方の主面を入射方向としたとき、波長550~850nmにおいて入射角5度における光の反射率が25%となる波長と85%となる波長との差の絶対値が20nm以下
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記光学フィルタが、下記分光特性(i-7)を満たす請求項1に記載の光学フィルタ。
(i-7)波長550~750nmの光の透過率が入射角0度において50%になる波長と、波長950~1150nmの光の透過率が入射角0度において50%になる波長との差の絶対値が300nm以上
【請求項3】
前記分光特性(i-5)において、波長1100~1200nmの光の入射角0度における平均透過率が85%以上である、請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項4】
前記光学フィルタが、下記分光特性(i-8)を満たす請求項1に記載の光学フィルタ。
(i-8)波長1100~1200nmの光の入射角0度における平均透過率と、波長1100~1200nmの光の入射角30度における平均透過率との差の絶対値が6%以下
【請求項5】
前記光学フィルタが、下記分光特性(i-9)を満たす請求項1に記載の光学フィルタ。
いずれかの主面を入射方向としたとき、波長Xnmにおける吸収損失量

を以下に定義する。
(吸収損失量

)[%]=100-(入射角0度における透過率)―(入射角5度における反射率)
(i-9)光の吸収損失量が30%となる波長が600~750nmの範囲および800~1200nmの範囲にある
【請求項6】
前記誘電体多層膜1の厚さが1500nm以上である、請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項7】
前記光吸収層と前記ガラス基板との間に誘電体多層膜3を備える、請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項8】
前記ガラス基板が、イッテルビウム含有ガラス基板である、請求項1に記載の光学フィルタ。
【請求項9】
前記光学フィルタが、下記分光特性(i-10)を満たす請求項1に記載の光学フィルタ。
(i-10)波長950~1150nmの光の透過率が入射角0度において50%になる波長と、波長950~1150nmの光の透過率が入射角30度において50%になる波長との差の絶対値が70nm以下
【請求項10】
前記光吸収層における近赤外線吸収色素は、波長700nm以上730nm未満に最大吸収波長を有する色素と、波長730nm以上760nm未満に最大吸収波長を有する色素と、波長760nm以上800nm未満に最大吸収波長を有する色素と、を含む、請求項1に記載の光学フィルタ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は光学フィルタに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
固体撮像素子を用いた撮像装置は、監視カメラや車載カメラ等、昼夜を問わず撮像する装置にまでその用途を拡げている。このような装置では、可視光に基づく(カラー)画像と赤外光に基づく(白黒)画像をそれぞれ取得する必要がある。
【0003】
このため、可視光を透過させ、該可視光に基づく画像を忠実に再現するための近赤外線カットフィルタ機能に加え、特定の近赤外光を選択的に透過させる機能を備えた光学フィルタ、いわゆるデュアルバンドパスフィルタの使用が検討されている。
【0004】
特許文献1には、誘電体多層膜と近赤外線吸収色素を含む樹脂基材とを組み合わせた、可視光と850nm付近の近赤外光を透過し、それ以外の光を遮断する光学フィルタが記載されている。
特許文献2には、誘電体多層膜と近赤外線吸収色素を含む樹脂基材とを組み合わせた、可視光と940nm付近の近赤外光を透過し、それ以外の光を遮断する光学フィルタが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
国際公開第2017/030174号
特開2016-200771号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、イメージング分野のセンシング領域の多様化に伴い、上記特許文献1および2とは波長領域が異なる1000nm以降の一部の近赤外光領域を含むレーザー光が用いられる。したがってかかるセンシング領域の近赤外光を透過でき、ノイズとなるそれ以外の近赤外光を遮断できる光学フィルタが求められている。
【0007】
また、誘電体多層膜を有する光学フィルタは、光の入射角度により誘電体多層膜の光学膜厚が変化するために、入射角による分光透過率曲線の変化が問題である。例えば、光の入射角度が大きくなると反射特性が短波長側にシフトする結果、本来遮蔽したい領域において反射特性が低下するおそれがある。かかる現象は入射角度が大きいほど強く発生しやすい。このようなフィルタを使用すると、固体撮像素子の分光感度が入射角の影響を受けるおそれがある。近年のカメラモジュール低背化に伴い高入射角条件での使用が想定されるため、入射角の影響を受けにくい光学フィルタが求められている。
【0008】
本発明は、可視光および特定の近赤外光の透過性に優れ、それ以外の近赤外光の遮蔽性に優れ、高入射角においても分光曲線のシフトが小さい光学フィルタの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、以下の構成を有する光学フィルタ等を提供する。
誘電体多層膜1、光吸収層、ガラス基板、および誘電体多層膜2をこの順に有する光学フィルタであって、
前記光吸収層は、近赤外線吸収色素を含み、
前記光学フィルタが、下記分光特性(i-1)~(i-6)をすべて満たす光学フィルタ。
(i-1)波長450~600nmの光の入射角0度における平均透過率が85%以上
(i-2)波長550~750nmの光の透過率が入射角0度において50%になる波長と、波長550~750nmの光の透過率が入射角30度において50%になる波長との差の絶対値が10nm以下
(i-3)波長725~1000nmの光の入射角0度における平均透過率が1%以下
(i-4)入射角0度における光の透過率が50%となる波長IR50が1000~1150nmの範囲にある
(i-5)波長1100~1200nmの光の入射角0度における平均透過率が80%以上
(i-6)少なくとも一方の主面を入射方向としたとき、波長550~850nmにおいて入射角5度における光の反射率が25%となる波長と85%となる波長との差の絶対値が20nm以下
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、可視光および特定の近赤外光の透過性に優れ、それ以外の近赤外光の遮蔽性に優れた光学フィルタが提供できる。本発明の光学フィルタは、特に、センシング波長領域を含む1000~1300nmの近赤外光領域の透過性に優れる。また、可視光透過領域と遮蔽したい長波長側の波長領域との境界領域の分光透過率曲線が入射角度によってシフトしにくく、入射角の影響を受けにくい光学フィルタである。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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