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公開番号2025099508
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023216208
出願日2023-12-21
発明の名称真空断熱材
出願人AGC株式会社
代理人弁理士法人志賀国際特許事務所
主分類F16L 59/065 20060101AFI20250626BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】本発明は、断熱性能の初期値が良好であり、長期信頼性にも優れる親環境的な真空断熱材を提供する。
【解決手段】本発明の真空断熱材1は、芯材10と芯材10を覆うガスバリア性フィルムとを備え、芯材10はガスバリア性フィルムで形成された外袋12内に減圧封入され、芯材10はイオマス由来の粉体と、ヒュームドシリカと、輻射抑制成分と、無機繊維とを含有し、バイオマス由来の粉体の含有割合は芯材の総量の25~45質量%であり、ヒュームドシリカの含有割合は芯材の総量の25~45質量%であり、輻射抑制成分の含有割合は芯材の総量の3~30質量%であり、無機繊維の含有割合は芯材の総量の2~30質量%である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
芯材と、前記芯材を覆うガスバリア性フィルムと、を備え、
前記芯材が、前記ガスバリア性フィルムで形成された外袋内に減圧封入され、
前記芯材が、バイオマス由来の粉体と、ヒュームドシリカと、輻射抑制成分と、無機繊維とを含有し、
前記バイオマス由来の粉体の含有割合が、前記芯材の総量の25~45質量%であり、
前記ヒュームドシリカの含有割合が、前記芯材の総量の25~45質量%であり、
前記輻射抑制成分の含有割合が、前記芯材の総量の3~30質量%であり、
前記無機繊維の含有割合が、前記芯材の総量の2~30質量%である、真空断熱材。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記バイオマス由来の粉体が、バイオマス由来のシリカ、籾殻、稲わら、バガス、麦わら、および、おがくずからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の真空断熱材。
【請求項3】
前記バイオマス由来のシリカが、籾殻灰シリカおよび稲わら灰シリカからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項2に記載の真空断熱材。
【請求項4】
前記籾殻灰シリカおよび前記稲わら灰シリカからなる群から選ばれる少なくとも1種が、非晶質シリカであり、
結晶質シリカの含有量が、0.1質量%未満である、請求項3に記載の真空断熱材。
【請求項5】
前記籾殻灰シリカおよび前記稲わら灰シリカからなる群から選ばれる少なくとも1種のシリカ含有量が、90質量%以上である、請求項3に記載の真空断熱材。
【請求項6】
前記バイオマス由来の粉体のシリカ含有量が、70質量%以上である、請求項3に記載の真空断熱材。
【請求項7】
前記バイオマス由来の粉体のシリカ含有量が、30質量%以下である、請求項1に記載の真空断熱材。
【請求項8】
前記バイオマス由来の粉体のかさ密度が、0.25g/cm

以下である、請求項1に記載の真空断熱材。
【請求項9】
前記バイオマス由来の粉体の粒度分布が、1~300μmの範囲にピークを有する、請求項1に記載の真空断熱材。
【請求項10】
前記ヒュームドシリカのかさ密度が、0.1g/cm

以下である、請求項1に記載の真空断熱材。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、真空断熱材に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
真空断熱材は、冷蔵庫、給湯器等の様々な分野で使用されている。例えば、特許文献1では、薄板状のセルロ-ス繊維集合体である芯材が外袋内に減圧封入された真空断熱材が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2008-232372号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者は親環境的な真空断熱材を得るために、外袋内に減圧封入される芯材にバイオマス由来の材料を配合することについて検討した。バイオマス由来の材料は、工業的に製造されたヒュームドシリカと比較して入手時または製造時のCO

排出量を抑制できる可能性があるため利点が大きい。
【0005】
特許文献1の真空断熱材においては、バイオマス由来の材料であるセルロ-ス繊維集合体が利用されているため親環境的ではある。しかし、特許文献1の真空断熱材のようにセルロ-ス繊維集合体の芯材を外袋内に減圧封入する際には、芯材が厚み方向に潰れやすい。そして、本発明者は、潰れに伴う厚み、密度の変化に加えて真空断熱材の内圧が上昇する結果、断熱性能の初期値が悪化してしまう、という問題があることを知見した。さらに、セルロース繊維は吸湿性を示すため、内圧の上昇に伴い長期的な断熱性能が徐々に低下するおそれもある。このように断熱性能の長期信頼性にも改善の余地がある。
【0006】
本発明は、断熱性能の初期値が良好であり、長期信頼性にも優れる親環境的な真空断熱材を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、下記の態様を有する。
[1]芯材と、前記芯材を覆うガスバリア性フィルムと、を備え、
前記芯材が、前記ガスバリア性フィルムで形成された外袋内に減圧封入され、
前記芯材が、バイオマス由来の粉体と、ヒュームドシリカと、輻射抑制成分と、無機繊維とを含有し、
前記バイオマス由来の粉体の含有割合が、前記芯材の総量の25~45質量%であり、
前記ヒュームドシリカの含有割合が、前記芯材の総量の25~45質量%であり、
前記輻射抑制成分の含有割合が、前記芯材の総量の3~30質量%であり、
前記無機繊維の含有割合が、前記芯材の総量の2~30質量%である、真空断熱材。
[2]前記バイオマス由来の粉体が、バイオマス由来のシリカ、籾殻、稲わら、バガス、麦わら、および、おがくずからなる群から選ばれる少なくとも1種である、[1]に記載の真空断熱材。
[3]前記バイオマス由来のシリカが、籾殻灰シリカおよび稲わら灰シリカからなる群から選ばれる少なくとも1種である、[2]に記載の真空断熱材。
[4]前記籾殻灰シリカおよび前記稲わら灰シリカからなる群から選ばれる少なくとも1種が、非晶質シリカであり、
結晶質シリカの含有量が、0.1質量%未満である、[3]に記載の真空断熱材。
[5]前記籾殻灰シリカおよび前記稲わら灰シリカからなる群から選ばれる少なくとも1種のシリカ含有量が、90質量%以上である、[3]または[4]に記載の真空断熱材。
[6]前記バイオマス由来の粉体のシリカ含有量が、70質量%以上である、[3]~[5]のいずれかに記載の真空断熱材。
[7]前記バイオマス由来の粉体のシリカ含有量が、30質量%以下である、[1]または[2]に記載の真空断熱材。
[8]前記バイオマス由来の粉体のかさ密度が、0.25g/cm

以下である、[1]~[7]のいずれかに記載の真空断熱材。
[9]前記バイオマス由来の粉体の粒度分布が、1~300μmの範囲にピークを有する、[1]~[8]のいずれかに記載の真空断熱材。
[10]前記ヒュームドシリカのかさ密度が、0.1g/cm

以下である、[1]~[9]のいずれかに記載の真空断熱材。
[11]前記輻射抑制成分が、グラファイト、炭化ケイ素、酸化チタン、酸化スズおよびチタン酸カリウムからなる群から選ばれる少なくとも1種である、[1]~[10]のいずれかに記載の真空断熱材。
[12]前記無機繊維が、アルミナ繊維、ガラス繊維、シリカ繊維、グラスウール、ロックウール、カーボン繊維およびシリカ・アルミナ繊維からなる群から選ばれる少なくとも1種である、[1]~[11]のいずれかに記載の真空断熱材。
[13]前記無機繊維の少なくとも一部が、ガラス繊維であり、
前記ガラス繊維中のNa

OとK

Oの合計質量の前記ガラス繊維の総質量に対する割合が、11質量%以下である、[1]~[12]のいずれかに記載の真空断熱材。
[14]前記無機繊維の繊維長が、0.1~10mmであり、かつ、
前記無機繊維の重量平均繊維長Lwに対する数平均繊維長Lnの比で表される繊維長分布Lw/Lnが、1.05以上である、[1]~[13]のいずれかに記載の真空断熱材。
[15]前記芯材を前記外袋内に減圧封入する際の厚み潰れ率が、20%以下である、[1]~[14]のいずれかに記載の真空断熱材。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、断熱性能の初期値が良好であり、長期信頼性にも優れる親環境的な真空断熱材が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、真空断熱材の一例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
用語の意味は、以下の通りである。
「芯材」とは、真空断熱材における原料混合物からなる成形体であって、成形によって所望の形とされたものを意味する。
「ヒュームドシリカ」とは、アモルファスかつ球状で、細孔のない一次粒子からなるシリカ微粒子を意味する。ヒュームドシリカは、例えば、四塩化ケイ素を気化し、高温の水素炎中で気相反応を行う方法により得られる。
「輻射抑制成分」とは、赤外光を反射もしくは散乱するか、または、赤外光を一旦吸収してその吸収による温度上昇分を再放射する際に等方的に放射して赤外光の方向性を乱すことで、輻射伝熱を抑える粒子を意味する。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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