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公開番号2025088051
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-11
出願番号2023202484
出願日2023-11-30
発明の名称皮膜除去装置、皮膜除去方法及びモータ
出願人ニデック株式会社
代理人個人,個人
主分類H02G 1/12 20060101AFI20250604BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】絶縁皮膜を効率よく除去し且つ除去精度の低下を抑制する皮膜除去装置を提供する。
【解決手段】パンチ及びダイを有する皮膜除去装置において、パンチの刃体21の刃先部22は、厚み方向に見て刃先先端が刃体の幅方向Wに対して夫々傾斜する第1切り込み開始部23、第2切り込み開始部24、少なくとも一つの第1刃先傾斜部25及び少なくとも一つの第2刃先傾斜部26を有し、第1切り込み開始部及び第1刃先傾斜部は、幅方向の一端部W1から他端部W2に向かって順に並んでおり、第2切り込み開始部及び第2刃先傾斜部は、幅方向の他端部から一端部に向かって順に並び、刃体を厚み方向に見て、幅方向に対する第1切り込み開始部の刃先先端の傾斜角度は、幅方向に対する第1刃先傾斜部の刃先先端の傾斜角度よりも小さく、幅方向に対する第2切り込み開始部の刃先先端の傾斜角度は、幅方向に対する第2刃先傾斜部の刃先先端の傾斜角度よりも小さい。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
刃体を含むパンチとダイとによって、導線の側面の絶縁皮膜を除去する皮膜除去装置であって、
前記パンチは、
前記ダイに向かって移動可能であり、
前記刃体は、
前記パンチの移動方向の前側の端部に刃先部を有する板状であり、
前記刃先部は、
前記刃体を厚み方向に見て刃先先端が前記刃体の幅方向に対してそれぞれ傾斜する、第1切り込み開始部と、第2切り込み開始部と、少なくとも一つの第1刃先傾斜部と、少なくとも一つの第2刃先傾斜部と、
を有し、
前記第1切り込み開始部及び前記第1刃先傾斜部は、前記刃先部における前記幅方向の一端部から他端部に向かって順に並んでいて、
前記第2切り込み開始部及び前記第2刃先傾斜部は、前記刃先部における前記幅方向の他端部から一端部に向かって順に並んでいて、
前記刃体を前記厚み方向に見て、前記幅方向に対する前記第1切り込み開始部の刃先先端の傾斜角度は、
前記幅方向に対する前記第1刃先傾斜部の刃先先端の傾斜角度よりも小さく、
前記刃体を前記厚み方向に見て、前記幅方向に対する前記第2切り込み開始部の刃先先端の傾斜角度は、
前記幅方向に対する前記第2刃先傾斜部の刃先先端の傾斜角度よりも小さい、
皮膜除去装置。
続きを表示(約 1,700 文字)【請求項2】
請求項1に記載の皮膜除去装置において、
前記第1切り込み開始部の前記幅方向の長さは、前記第1刃先傾斜部の前記幅方向の長さよりも短く、
前記第2切り込み開始部の前記幅方向の長さは、前記第2刃先傾斜部の前記幅方向の長さよりも短い、
皮膜除去装置。
【請求項3】
請求項2に記載の皮膜除去装置において、
前記刃体を前記厚み方向に見て、前記第1切り込み開始部の刃先先端は、前記幅方向に対して傾斜していて、
前記刃体を前記厚み方向に見て、前記第1刃先傾斜部の刃先先端は、前記幅方向に対して45度以上の角度で傾斜している、
皮膜除去装置。
【請求項4】
請求項2に記載の皮膜除去装置において、
前記刃体を前記厚み方向に見て、前記第2切り込み開始部の刃先先端は、前記幅方向に対して傾斜していて、
前記刃体を前記厚み方向に見て、前記第2刃先傾斜部の刃先先端は、前記幅方向に対して45度以上の角度で傾斜している、
皮膜除去装置。
【請求項5】
請求項1に記載の皮膜除去装置において、
前記刃先部は、
前記第1切り込み開始部に対して幅方向に隣接する前記第1刃先傾斜部と、前記第2切り込み開始部に対して幅方向に隣接する前記第2刃先傾斜部との間に、前記幅方向に交互に並ぶ他の第1刃先傾斜部及び他の第2刃先傾斜部を有する、
皮膜除去装置。
【請求項6】
請求項1に記載の皮膜除去装置において、
前記ダイは、
前記導線の位置を位置決めする位置決め部を有し、
前記位置決め部は、
前記導線を、前記パンチの前記刃先部が、前記パンチの移動方向に見て前記導線の導体と重なる位置に、位置決めする、
皮膜除去装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6のいずれか一つに記載の前記皮膜除去装置によって、導線の側面の絶縁皮膜を除去する皮膜除去方法であって、
前記ダイの位置決め部によって、前記パンチの前記刃体における前記刃先部が、前記パンチの移動方向に見て前記導線の導体と重なる位置に、前記導線を位置決めする位置決め工程と、
前記パンチを前記ダイに向かって移動させることにより、前記刃先部によって、前記導線の前記側面の前記絶縁皮膜のうち所定範囲の前記絶縁皮膜を除去する絶縁皮膜除去工程と、
を有し、
前記絶縁皮膜除去工程は、
前記刃先部の前記第1切り込み開始部によって、前記所定範囲における前記導線の前記側面の長手方向の一端に境界を形成する第1切り込み開始工程と、
前記刃先部の前記第2切り込み開始部によって、前記所定範囲における前記導線の前記側面の長手方向の他端に境界を形成する第2切り込み開始工程と、
前記刃先部の前記第1刃先傾斜部によって、前記所定範囲における前記絶縁皮膜のうち前記一端の境界よりも前記他端の境界側に位置する部分を除去する第1絶縁皮膜除去工程と、
前記刃先部の前記第2刃先傾斜部によって、前記所定範囲における前記絶縁皮膜のうち前記他端の境界よりも前記一端の境界側に位置する部分を除去する第2絶縁皮膜除去工程と、
を有する、皮膜除去方法。
【請求項8】
軸方向に延びる複数のスロットを有するステータコアと、
導体と、前記導体を覆う絶縁皮膜とを有し、且つ、前記複数のスロット内に一部が収容される複数の導線と、
を有するステータと、
前記ステータの軸線を中心として回転するロータと、
を有するモータであって、
前記導線は、
前記導体が前記絶縁皮膜に覆われている被覆部と、
前記導体が露出している露出部と、
前記被覆部と前記露出部との間に位置する段差部と、
を有し、
前記段差部と前記被覆部との境界部分は、前記導線の延伸方向と直交する方向に直線状に延びている、
モータ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、皮膜除去装置、皮膜除去方法及びモータに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
導線の絶縁皮膜を除去する皮膜除去装置が知られている。そのような装置として、互いに平行に延びる一対の剥離刃を含むパンチをダイに向かって移動させることにより前記パンチと前記ダイとの間に配置された平角線の側面を切削して該側面の皮膜を剥離する皮膜剥離装置が開示されている(例えば、特許文献1)。前記皮膜剥離装置では、一対の剥離刃の刃先は、中央部から両端部に向かって対称に凹んだ凹形状に形成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-115108号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記皮膜剥離装置のように、板状の刃体の刃先先端を幅方向に対して傾斜させることにより、導線に接触する刃先先端の面積を小さくすることができる。これにより、絶縁皮膜の除去精度を向上することができる。
【0005】
一方、幅方向に対して傾斜した刃先先端を有する刃体によって導線の絶縁皮膜を除去する場合、幅方向に平行な刃先先端を有する刃体に比べて、前記導線に対して刃体を移動させる移動距離を大きくする必要がある。よって、絶縁皮膜の除去に要する時間が長くなり、作業効率が低下する。
【0006】
また、幅方向に対して傾斜した刃先先端を有する前記刃体では、前記刃先先端のうち最初に導線と接触する部分が、前記導線からの反力を受けて、他の部分に比べて摩耗しやすくなる。そのため、導線において、絶縁皮膜を有する部分と絶縁皮膜が除去された部分との境界部分で、絶縁皮膜の除去精度が低下しやすくなる。そこで、絶縁皮膜を効率よく除去可能であるとともに、絶縁皮膜の除去精度の低下を抑制可能な皮膜除去装置が求められている。
【0007】
本発明の目的は、絶縁皮膜を効率よく除去可能であるとともに、絶縁皮膜の除去精度の低下を抑制可能な皮膜除去装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一実施形態に係る皮膜除去装置は、刃体を含むパンチとダイとによって、導線の側面の絶縁皮膜を除去する皮膜除去装置である。前記パンチは、前記ダイに向かって移動可能である。前記刃体は、前記パンチの移動方向の前側の端部に刃先部を有する板状である。前記刃先部は、前記刃体を厚み方向に見て刃先先端が前記刃体の幅方向に対してそれぞれ傾斜する、第1切り込み開始部と、第2切り込み開始部と、少なくとも一つの第1刃先傾斜部と、少なくとも一つの第2刃先傾斜部と、を有する。前記第1切り込み開始部及び前記第1刃先傾斜部は、前記刃先部における前記幅方向の一端部から他端部に向かって順に並んでいる。前記第2切り込み開始部及び前記第2刃先傾斜部は、前記刃先部における前記幅方向の他端部から一端部に向かって順に並んでいる。前記刃体を前記厚み方向に見て、前記幅方向に対する前記第1切り込み開始部の刃先先端の傾斜角度は、前記幅方向に対する前記第1刃先傾斜部の刃先先端の傾斜角度よりも小さい。前記刃体を前記厚み方向に見て、前記幅方向に対する前記第2切り込み開始部の刃先先端の傾斜角度は、前記幅方向に対する前記第2刃先傾斜部の刃先先端の傾斜角度よりも小さい。
【0009】
本発明の一実施形態に係る皮膜除去方法は、前記皮膜除去装置によって、導線の側面の絶縁皮膜を除去する皮膜除去方法である。前記皮膜除去方法は、前記ダイの位置決め部によって、前記パンチの前記刃体における前記刃先部が、前記パンチの移動方向に見て前記導線の導体と重なる位置に、前記導線を位置決めする位置決め工程と、前記パンチを前記ダイに向かって移動させることにより、前記刃先部によって、前記導線の前記側面の前記絶縁皮膜のうち所定範囲の前記絶縁皮膜を除去する絶縁皮膜除去工程と、を有する。前記絶縁皮膜除去工程は、前記刃先部の前記第1切り込み開始部によって、前記所定範囲における前記導線の前記側面の長手方向の一端に境界を形成する第1切り込み開始工程と、前記刃先部の前記第2切り込み開始部によって、前記所定範囲における前記導線の前記側面の長手方向の他端に境界を形成する第2切り込み開始工程と、前記刃先部の前記第1刃先傾斜部によって、前記所定範囲における前記絶縁皮膜のうち前記一端の境界よりも前記他端の境界側に位置する部分を除去する第1絶縁皮膜除去工程と、前記刃先部の前記第2刃先傾斜部によって、前記所定範囲における前記絶縁皮膜のうち前記他端の境界よりも前記一端の境界側に位置する部分を除去する第2絶縁皮膜除去工程と、を有する。
【0010】
本発明の一実施形態に係るモータは、軸方向に延びる複数のスロットを有するステータコアと、導体と、前記導体を覆う絶縁皮膜とを有し、且つ、前記複数のスロット内に一部が収容される複数の導線と、を有するステータと、前記ステータの軸線を中心として回転するロータと、を有する。前記導線は、前記導体が前記絶縁皮膜に覆われている被覆部と、前記導体が露出している露出部と、前記被覆部と前記露出部との間に位置する段差部と、を有する。前記段差部と前記被覆部との境界部分は、前記導線の延伸方向と直交する方向に直線状に延びている。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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