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公開番号
2025091881
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-19
出願番号
2023207406
出願日
2023-12-08
発明の名称
燃焼装置
出願人
リンナイ株式会社
代理人
弁理士法人青莪
主分類
F23N
5/00 20060101AFI20250612BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約
【課題】計測火炎抵抗値Rが混合気供給量に合致する基準火炎抵抗特性線上の火炎抵抗値(目標抵抗値)Rmになるようにガス量調節手段を制御して、混合気の空気過剰率を適正値に維持する燃焼装置において、空気過剰率が適正値より高い状態からも空気過剰率を適正値に補正することができるようにする。
【解決手段】計測火炎抵抗値Rが目標抵抗値Rmを含む所定の許容範囲の上限を上回っている場合は、燃料ガスの増量制御を行って、計測火炎抵抗値Rを目標抵抗値Rmよりも低い値Rmlまで減少させる。次に、燃料ガスの減量制御を、計測火炎抵抗値Rが目標抵抗値Rmに増加するまで行う。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
空気に燃料ガスを混合し、混合気をファンを介してバーナに供給する燃焼装置であって、燃料ガス供給量を調節するガス量調節手段と、バーナから噴出する混合気の燃焼で形成される火炎の電気抵抗値である火炎抵抗値を計測する火炎抵抗計測手段と、制御手段とを備え、
制御手段は、ファン回転数から混合気供給量を算定する混合気量算定処理を行うと共に、混合気の空気過剰率が所定の適正値であるときの火炎抵抗値と混合気供給量との関係を表す特性線を基準火炎抵抗特性線として記憶し、火炎抵抗計測手段で計測した火炎抵抗値が、混合気量算定処理で算定された混合気供給量に合致する基準火炎抵抗特性線上の火炎抵抗値になるように、ガス量調節手段により燃料ガス供給量を調節するフィードバック制御を行うように構成されるものにおいて、
制御手段は、火炎抵抗計測手段で計測した火炎抵抗値が混合気量算定処理で算定された混合気供給量に合致する基準火炎抵抗特性線上の火炎抵抗値よりも高い状態からのフィードバック制御では、先ず、火炎抵抗計測手段で計測した火炎抵抗値が混合気量算定処理で算定された混合気供給量に合致する基準火炎抵抗特性線上の火炎抵抗値よりも低くなるようにガス量調節手段により燃料ガス供給量を増量する増量制御を行った後に、火炎抵抗計測手段で計測した火炎抵抗値が混合気量算定処理で算定された混合気供給量に合致する基準火炎抵抗特性線上の火炎抵抗値になるようにガス量調節手段により燃料ガス供給量を減量する減量制御を行うように構成されることを特徴とする燃焼装置。
続きを表示(約 85 文字)
【請求項2】
前記増量制御での燃料ガス供給量の変化速度を、前記減量制御での燃料ガス供給量の変化速度よりも速くすることを特徴とする請求項1記載の燃焼装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気に燃料ガスを混合し、混合気をファンを介してバーナに供給する燃焼装置に関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、この種の燃焼装置として、燃料ガス供給量を調節するガス量調節手段と、バーナから噴出する混合気の燃焼で形成される火炎の電気抵抗値である火炎抵抗値を計測する火炎抵抗計測手段と、制御手段とを備え、制御手段は、混合気の空気過剰率(一次空気量/化学量論的空気量)が所定の適正値であるときの火炎抵抗値と混合気供給量との関係を表す特性線を基準火炎抵抗特性線として記憶し、火炎抵抗計測手段で計測した火炎抵抗値が、ファン回転数から算定された混合気供給量に合致する基準火炎抵抗特性線上の火炎抵抗値になるように、ガス量調節手段により燃料ガス供給量を調節する制御を行うように構成されるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
ここで、燃料ガスとして同じガス種を使用していても、時間により燃料ガスの発熱量(ウォッベ指数)が変動することがある。上記従来例のものでは、燃料ガスの発熱量が変動しても、基準火炎抵抗特性線に基づく燃料ガス供給量の調節で混合気の空気過剰率は適正値に維持され、燃焼不良の発生を防止できる。
【0004】
ところで、混合気の空気過剰率の適正値は、一般的に1.30程度に設定される。但し、NOxの発生を可及的に抑制するには、混合気の空気過剰率を1.30よりも高い1.40を超えるように設定することが好ましい。
【0005】
然し、このような空気過剰率の高い領域では、以下の現象を生ずることが判明した。即ち、図4に示す如く、空気過剰率が低い状態から燃料ガス供給量を減量して空気過剰率を増加させるときの火炎抵抗値の変化特性線aと、空気過剰率が高い状態から燃料ガス供給量を増量して空気過剰率を減少させるときの火炎抵抗値の変化特性線bとを比較すると、空気過剰率が高い領域では変化特性線bの方が変化特性線aよりも火炎抵抗値が高くなり、両者間にヒステリシスを生ずる。これは、空気過剰率が高い状態から空気過剰率を減少させる場合、空気過剰率が高い状態で火炎がリフト状態になって燃焼面温度が低くなり、空気過剰率を減少させる過程でも火炎が伸長傾向になり、火炎抵抗が高めになるためと考えられる。
【0006】
その結果、空気過剰率が低い状態から空気過剰率を増加させるときの火炎抵抗値の変化特性線aに基づいて、空気過剰率が例えば1.47になったときの火炎抵抗値を目標抵抗値Rmとして設定した場合、空気過剰率が適正値より高い状態から補正したときは、火炎抵抗値が目標抵抗値Rmになった時点で空気過剰率は1.45程度まで低下してしまう。そのため、空気過剰率を適正値λmである1.47に補正することができなくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2007-40697号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、以上の点に鑑み、混合気の空気過剰率が適正値より高い状態からも空気過剰率を適正値に補正することができるようにした燃焼装置を提供することをその課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明は、空気に燃料ガスを混合し、混合気をファンを介してバーナに供給する燃焼装置であって、燃料ガス供給量を調節するガス量調節手段と、バーナから噴出する混合気の燃焼で形成される火炎の電気抵抗値である火炎抵抗値を計測する火炎抵抗計測手段と、制御手段とを備え、制御手段は、ファン回転数から混合気供給量を算定する混合気量算定処理を行うと共に、混合気の空気過剰率が所定の適正値であるときの火炎抵抗値と混合気供給量との関係を表す特性線を基準火炎抵抗特性線として記憶し、火炎抵抗計測手段で計測した火炎抵抗値が、混合気量算定処理で算定された混合気供給量に合致する基準火炎抵抗特性線上の火炎抵抗値になるように、ガス量調節手段により燃料ガス供給量を調節するフィードバック制御を行うように構成されるものにおいて、制御手段は、火炎抵抗計測手段で計測した火炎抵抗値が混合気量算定処理で算定された混合気供給量に合致する基準火炎抵抗特性線上の火炎抵抗値よりも高い状態からのフィードバック制御では、先ず、火炎抵抗計測手段で計測した火炎抵抗値が混合気量算定処理で算定された混合気供給量に合致する基準火炎抵抗特性線上の火炎抵抗値よりも低くなるようにガス量調節手段により燃料ガス供給量を増量する増量制御を行った後に、火炎抵抗計測手段で計測した火炎抵抗値が混合気量算定処理で算定された混合気供給量に合致する基準火炎抵抗特性線上の火炎抵抗値になるようにガス量調節手段により燃料ガス供給量を減量する減量制御を行うように構成されることを特徴とする。
【0010】
本発明によれば、火炎抵抗計測手段で計測した火炎抵抗値が混合気量算定処理で算定された混合気供給量に合致する基準火炎抵抗特性線上の火炎抵抗値(目標抵抗値)よりも高い状態、即ち、混合気の空気過剰率が適正値よりも高い状態からの補正に際し、燃料ガス供給量の増量制御で空気過剰率を適正値より低い状態にしてから燃料ガス供給量の減量制御が行われることになる。そして、燃料ガス供給量の減量制御では、火炎抵抗値が上述した変化特性線aに沿って変化することになる。従って、この変化特性線aに基づいて目標抵抗値を設定しておくことにより、混合気の空気過剰率が適正値より高い状態からも空気過剰率を適正値に補正することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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