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公開番号2025092413
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-19
出願番号2024177565
出願日2024-10-10
発明の名称ビス-(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート組成物の製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C07C 67/28 20060101AFI20250612BHJP(有機化学)
要約【課題】本発明は、ポリエステル樹脂組成物を化学的に分解して得られる解重合物に対し、好適な吸着剤を用いて精製することにより、着色の少ないBHET組成物を製造する方法を提供するものである。
【解決手段】(a)~(d)の工程を有し、(i)~(iii)の条件を満たすビス-(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート組成物の製造方法。
(a)ポリエステル樹脂組成物を解重合する工程。
(b)解重合物に溶媒を加えて溶解し溶液Aを得る工程。
(c)溶液Aを吸着剤に接触させ、溶液Bを得る工程。
(d)溶液B中からビス-(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート組成物を得る工程。
(i)(b)工程における溶媒の添加量が、ポリエステル樹脂組成物100質量部に対して溶媒20質量部以上7000質量部以下である。
(ii)(b)工程における溶媒100質量部に対し、水を90質量部以上含む。
(iii)吸着剤の平均細孔径が0.5nm以上200nm以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(a)~(d)の工程を有し、該工程について(i)~(iii)の条件を満たすビス-(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート組成物の製造方法。
(a)ポリエステル樹脂組成物を解重合する工程。
(b)解重合物に溶媒を加えて溶解し溶液Aを得る工程。
(c)溶液Aを吸着剤に接触させ、溶液Bを得る工程。
(d)溶液B中からビス-(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート組成物を得る工程。
(i)(b)工程における溶媒の添加量が、ポリエステル樹脂組成物100質量部に対して溶媒20質量部以上7000質量部以下である。
(ii)(b)工程における溶媒100質量部に対し、水を90質量部以上含む。
(iii)吸着剤の平均細孔径が0.5nm以上200nm以下である。
続きを表示(約 800 文字)【請求項2】
(b)工程における溶媒100質量部に対し、エチレングリコールが10質量部以下である請求項1に記載のビス-(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート組成物の製造方法。
【請求項3】
吸着剤が活性炭、ゼオライト、シリカゲルのうち少なくとも1つである請求項1に記載のビス-(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート組成物の製造方法。
【請求項4】
吸着剤のpHが2以上9以下である請求項1に記載のビス-(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート組成物の製造方法。
【請求項5】
吸着剤をXPS測定した際の酸素の元素組成が1atomic%以上70atomic%以下である請求項1に記載のビス-(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート組成物の製造方法。
【請求項6】
得られるビス-(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート組成物中の共役二重結合を7個以上有する化合物の含有量が0.01質量ppm以上10質量ppm以下である請求項1に記載のビス-(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート組成物の製造方法。
【請求項7】
ビス-(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート組成物のUV-Vis測定を行った際の330nmにおける吸光度が0.3以下である請求項1に記載のビス-(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート組成物の製造方法。
【請求項8】
請求項1に記載のビス-(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート組成物を重縮合して得られるポリエステル樹脂組成物。
【請求項9】
ジエチレングリコール含有量が2質量部以下である請求項8に記載のポリエステル樹脂組成物。
【請求項10】
請求項9に記載のポリエステル樹脂組成物を含むポリエステルフィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ケミカルリサイクルにおけるビス-(2-ヒドロキシエチル)テレフタレート(以下BHETと記す。)組成物の製造方法に関するものである。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエステルは機械特性、熱特性、耐薬品性、電気特性、成形性に優れ、様々な用途に用いられている。ポリエステルの中でも、特にポリエチレンテレフタレート(以降PETと記す。)は、透明性や加工性に優れていることから、光学用フィルムや離型用フィルムなど高品位性が求められる用途に幅広く使われているが、離型用フィルムのような工程用フィルムでは使用後廃棄となることから、近年環境負荷低減が求められている。
【0003】
環境負荷の低減として、廃棄となるポリエステル樹脂を燃焼させ熱エネルギーを得るサーマルリサイクルがあるが、サーマルリサイクルを行うと、二酸化炭素の発生があること、またポリエステル原料が損失することから、ポリエステルを再生産するためには新たに石油原料を使用する必要がある。
【0004】
新たに石油原料を用いないリサイクルには、ポリエステルを化学的に原料や中間体に分解し、再度重合を行うことでポリエステルへと再生するケミカルリサイクルという方法があるが、ケミカルリサイクルはポリエステルを解重合および再重合する際に、染料や添加剤などの不純物を除去する工程を含まない場合、得られるケミカルリサイクルポリエステルの色調や物性が悪化する。
【0005】
これらの課題に対して、特許文献1では、繊維状ポリエステルからエステルモノマーを回収する手法に関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2005-255963号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1には、繊維状ポリエステルに対しエチレングリコールを用いて着色成分を抽出し、さらに繊維状ポリエステルに対しグリコールを用いて解重合して得られた、エステルモノマーを含むグリコール溶液を精製する手法が開示されている。しかしながら、エステルモノマーの精製をグリコール溶液中で実施することで、グリコール溶液に由来する不純物が生成し、エステルモノマーの純度の低下やエステルモノマーを用いてなるポリエステルの物性の悪化が課題となる。
【0008】
本発明の目的は、ポリエステル樹脂組成物を化学的に分解して得られる解重合物に対し、好適な吸着剤を用いて精製することにより、色調が良好なポリエステル樹脂組成物を得ることのできる着色の少ないBHET組成物を製造する方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明のBHET組成物の製造方法に到達した。
【0010】
本発明の目的は以下の手段によって達成される。
(【0011】以降は省略されています)

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