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公開番号2025093551
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-24
出願番号2023209271
出願日2023-12-12
発明の名称チップの製造方法
出願人株式会社ディスコ
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類H01L 21/301 20060101AFI20250617BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】被加工物を覆う保護部材に起因する薬品の管理の煩雑化を抑制することのできるチップの製造方法を提供する。
【解決手段】表面に複数の分割予定ラインが設定された被加工物を該分割予定ラインで分割して複数のチップを製造する際に用いられるチップの製造方法であって、被加工物の表面側を覆う水溶性の保護部材を形成する保護部材形成ステップと、被加工物を切削ブレードにより保護部材側から該分割予定ラインで切削する切削ステップと、保護部材を被加工物の表面側から除去する保護部材除去ステップと、を備え、切削ステップでは、第1温度以下の水を該保護部材に供給することにより保護部材を被加工物の表面側に残留させながら被加工物を切削し、保護部材除去ステップでは、第1温度よりも高い第2温度以上の水を保護部材に供給することにより保護部材を被加工物の該表面側から除去する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
表面に複数の分割予定ラインが設定された被加工物を該分割予定ラインで分割して複数のチップを製造する際に用いられるチップの製造方法であって、
該被加工物の該表面側を覆う水溶性の保護部材を形成する保護部材形成ステップと、
該保護部材形成ステップを実施した後、該被加工物を切削ブレードにより該保護部材側から該分割予定ラインで切削する切削ステップと、
該切削ステップを実施した後、該保護部材を該被加工物の該表面側から除去する保護部材除去ステップと、を備え、
該切削ステップでは、第1温度以下の水を該保護部材に供給することにより該保護部材を該被加工物の該表面側に残留させながら該被加工物を切削し、該保護部材除去ステップでは、該第1温度よりも高い第2温度以上の水を該保護部材に供給することにより該保護部材を該被加工物の該表面側から除去するチップの製造方法。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
該保護部材形成ステップでは、水溶性の熱可塑性樹脂をフィルム状に成形して得られる部材を加熱して軟化又は溶融させ圧着することにより、該被加工物の該表面側に密着した該保護部材を形成する請求項1に記載のチップの製造方法。
【請求項3】
該保護部材形成ステップでは、10μm以上80μm以下の厚みのフィルム状に成形された状態で、該第1温度の水が供給されると1μmの厚み当たり7秒以上125秒以下で溶解して除去され、該第2温度の水が供給されると1μmの厚み当たり0.1秒以上1.0秒以下で溶解して除去される性質を持つ水溶性の樹脂を用いて該保護部材が形成される請求項1又は請求項2に記載のチップの製造方法。
【請求項4】
該保護部材形成ステップでは、けん化度が96mol%以上のポリビニルアルコールを用いて該保護部材が形成される請求項1又は請求項2に記載のチップの製造方法。
【請求項5】
該第1温度は25℃であり、該第2温度は50℃である請求項1又は請求項2に記載のチップの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、被加工物を分割して複数のチップを製造する際に用いられるチップの製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
携帯電話機やパーソナルコンピュータに代表される電子機器では、電子回路等のデバイスを備えるデバイスチップが必須の構成要素になっている。デバイスチップは、例えば、シリコン(Si)等の材料で構成されるウェーハの表面側を直線状の分割予定ラインで複数の領域に区画し、各領域にデバイスを形成した後、この分割予定ラインでウェーハを分割することにより得られる。
【0003】
ウェーハに代表される板状の被加工物を複数のチップへと分割する際には、切削ブレードと呼ばれる加工用の工具をスピンドルに装着した切削装置が使用されることがある(例えば、特許文献1参照)。切削ブレードを高速に回転させて、水等の液体を供給しながら被加工物の分割予定ラインに切削ブレードを切り込ませることにより、被加工物は分割予定ラインで切断され、複数のチップへと分割される。
【0004】
ところで、Low-k膜と呼ばれる誘電率の低い絶縁体膜を含むデバイスが形成されたウェーハ等の被加工物に対して、高速に回転させた切削ブレードを切り込ませると、Low-k膜が広範囲に亘って剥がれ、デバイスが破損する可能性がある。この問題を解決するために、例えば、被加工物のLow-k膜が設けられている表面側を樹脂膜等の保護部材で覆い、その後、切削ブレードを被加工物に切り込ませることが考えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2001-144034号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のような方法で用いられる保護部材は、被加工物の表面側が適切に保護されるように、切削ブレードによる被加工物の切断が終了するまで被加工物の表面側に残留する必要がある。したがって、保護部材は、例えば、加工時に使用される水に対して容易に溶けない材質で構成される。しかしながら、この場合には、被加工物を加工した後、保護部材を除去する際に、酸、アルカリ、有機溶剤等の薬品が必要になるので、薬品の保管や、使用後の薬品を含む廃液の処理等、薬品の管理が煩雑化してしまう。
【0007】
よって、本発明の目的は、被加工物を覆う保護部材に起因する薬品の管理の煩雑化を抑制することのできるチップの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一側面によれば、表面に複数の分割予定ラインが設定された被加工物を該分割予定ラインで分割して複数のチップを製造する際に用いられるチップの製造方法であって、該被加工物の該表面側を覆う水溶性の保護部材を形成する保護部材形成ステップと、該保護部材形成ステップを実施した後、該被加工物を切削ブレードにより該保護部材側から該分割予定ラインで切削する切削ステップと、該切削ステップを実施した後、該保護部材を該被加工物の該表面側から除去する保護部材除去ステップと、を備え、該切削ステップでは、第1温度以下の水を該保護部材に供給することにより該保護部材を該被加工物の該表面側に残留させながら該被加工物を切削し、該保護部材除去ステップでは、該第1温度よりも高い第2温度以上の水を該保護部材に供給することにより該保護部材を該被加工物の該表面側から除去するチップの製造方法が提供される。
【0009】
好ましくは、該保護部材形成ステップでは、水溶性の熱可塑性樹脂をフィルム状に成形して得られる部材を加熱して軟化又は溶融させ圧着することにより、該被加工物の該表面側に密着した該保護部材を形成する。
【0010】
また、好ましくは、該保護部材形成ステップでは、10μm以上80μm以下の厚みのフィルム状に成形された状態で、該第1温度の水が供給されると1μmの厚み当たり7秒以上125秒以下で溶解して除去され、該第2温度の水が供給されると1μmの厚み当たり0.1秒以上1.0秒以下で溶解して除去される性質を持つ水溶性の樹脂を用いて該保護部材が形成される。
(【0011】以降は省略されています)

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