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公開番号2025093623
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-24
出願番号2023209385
出願日2023-12-12
発明の名称ボイラ、ボイラの制御方法
出願人三浦工業株式会社
代理人個人,個人
主分類F23N 1/02 20060101AFI20250617BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約【課題】アンモニアよりも燃焼速度の速い燃料としての炭化水素系燃料と、アンモニア燃料との混焼時に、一酸化炭素及び煤等の未燃物の発生を抑制でき、かつ、一酸化二窒素の発生の抑制を両立できるボイラ、ボイラの制御方法を提供する。
【解決手段】ボイラとしてのアンモニア混焼ボイラ1は、第1燃料F1とアンモニア燃料F2の少なくともいずれかと、燃焼用空気A1とが供給されるバーナ20と、ダンパ304と、第1燃料F1の燃焼と、第1燃料及びアンモニア燃料F2の混焼とを区別して検出する燃焼状態検出部44と、制御部40とを備え、制御部40は、燃焼状態検出部44により、第1燃料F1の専焼が検出された場合に、排ガス酸素濃度を第1酸素濃度となるように制御し、第1燃料F1とアンモニア燃料F2との混焼が検出された場合に、排ガス酸素濃度を第1酸素濃度よりも低い第2酸素濃度となるように制御する燃焼制御部を備える。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項1】
アンモニアより燃焼速度の速い第1燃料と、アンモニア燃料のうちの少なくともいずれかと、燃焼用空気と、が供給されるバーナと、
前記燃焼用空気の供給量を調整する燃焼用空気調整部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記第1燃料の燃焼と、前記第1燃料及び前記アンモニア燃料の混焼と、を区別して検出する燃焼状態検出部と、
前記燃焼状態検出部により前記第1燃料の専焼が検出された場合に、前記第1燃料の専焼後の排ガス酸素濃度を第1酸素濃度となるように前記燃焼用空気調整部を制御し、前記燃焼状態検出部により前記第1燃料と前記アンモニア燃料との混焼が検出された場合に、前記第1燃料と前記アンモニア燃料との混焼後の排ガス酸素濃度を前記第1酸素濃度よりも低い第2酸素濃度となるように、前記燃焼用空気調整部を制御する燃焼制御部と、を備える、ボイラ。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記第1燃料は、液体燃料であって、
前記第1酸素濃度は、4%以上であって、
前記第2酸素濃度は、4%未満である、
請求項1に記載のボイラ。
【請求項3】
前記第1燃料は、気体燃料であって、
前記第1酸素濃度は、3.5%以上であって、
前記第2酸素濃度は、3.5%未満である、
請求項1に記載のボイラ。
【請求項4】
前記アンモニア燃料の混焼率を決定するアンモニア混焼率決定部を備え、
前記制御部は、アンモニア混焼率が大きい場合の前記第2酸素濃度が、アンモニア混焼率が小さい場合の前記第2酸素濃度より低濃度になるように、アンモニア混焼率と前記第2酸素濃度との関係を記憶する混焼空気比記憶部を備え、
前記燃焼状態検出部により前記第1燃料と前記アンモニア燃料との混焼が検出された場合に、前記燃焼制御部は、前記アンモニア混焼率決定部の決定したアンモニア混焼率と前記混焼空気比記憶部に記憶されたアンモニア混焼率と前記第2酸素濃度との関係に基づいて、アンモニア混焼時の空気比を制御する、
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載のボイラ。
【請求項5】
前記混焼空気比記憶部においてアンモニア混焼率と関係づけられる前記第2酸素濃度は、アンモニア混焼率毎の未燃物発生量が明らかな増加を示す酸素濃度に基づいて設定され、前記未燃物発生量が明らか増加を示す酸素濃度以上である、
請求項4に記載のボイラ。
【請求項6】
前記燃焼状態検出部により前記第1燃料と前記アンモニア燃料との混焼が検出され、かつ、前記アンモニア混焼率決定部によりアンモニア混焼率が20%以上であると決定された場合、
前記燃焼制御部は、前記アンモニア混焼率決定部の決定したアンモニア混焼率と、前記混焼空気比記憶部に記憶されたアンモニア混焼率と第2酸素濃度との関係と、に基づいて、前記第1燃料専焼時の空気比に対するアンモニア混焼率が大きい場合の空気比の低下割合を、前記第1燃料専焼時の空気比に対するアンモニア混焼率が小さい場合の空気比の低下割合より大きくするように、アンモニア混焼時の空気比を制御する、
請求項4に記載のボイラ。
【請求項7】
アンモニアより燃焼速度の速い第1燃料と、アンモニア燃料のうち少なくともいずれかと、燃焼用空気とを混焼可能なバーナを備えるボイラの制御方法であって、
前記第1燃料の専焼が検出された場合に、前記第1燃料の専焼後の排ガス酸素濃度を第1酸素濃度となるように前記燃焼用空気の量を制御する工程と、
前記第1燃料と前記アンモニア燃料との混焼が検出された場合に、前記第1燃料と前記アンモニア燃料との混焼後の排ガス酸素濃度を第2酸素濃度となるように前記燃焼用空気の量を制御する工程と、を有し、
前記第2酸素濃度は、
前記第1酸素濃度より低濃度であって、
アンモニア混焼率と燃焼による未燃物の発生が明らかな増加を示す酸素濃度との関係に基づいて設定され、
さらに、アンモニア混焼率が大きい場合の前記第2酸素濃度が、アンモニア混焼率が小さい場合の前記第2酸素濃度より低濃度になるように制御する工程を有する、ボイラの制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ボイラ、ボイラの制御方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
ボイラの燃料として使われている天然ガスや石油燃料等の炭化水素系燃料の一部を、二酸化炭素を発生しないアンモニアに置き換えることで、二酸化炭素の排出削減による地球温暖化の防止が期待されている(例えば特許文献1参照)。炭化水素系燃料を燃焼する場合、一酸化炭素及び煤等の未燃物の発生抑制の観点から、排ガス酸素濃度が所定値以上になるように燃焼が行われる。一方、アンモニア燃料を燃焼する場合、排ガス酸素濃度が所定値を越えると、一酸化二窒素の発生が増大し、アンモニア燃焼による温室効果ガス(GHG)削減効果を減じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-185122号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
アンモニア混焼バーナを使用するボイラにおいて、排ガスの熱損失を抑制するために空気比を1に近づけると、ボイラ効率は向上するが、未燃物の発生が増加する。一方、アンモニア燃料を燃焼させる際に空気比を大きくすると、温暖化係数が高い一酸化二窒素(N

O)の発生が増大し、アンモニア燃料の燃焼による二酸化炭素削減効果が相殺されることが課題であった。
そのため、アンモニアよりも燃焼速度の速い燃料としての炭化水素系燃料と、アンモニア燃料との混焼時に、一酸化炭素及び煤等の未燃物の発生を抑制でき、かつ、一酸化二窒素の発生の抑制を両立できる燃焼制御が求められる。
【0005】
本発明は、アンモニアよりも燃焼速度の速い燃料としての炭化水素系燃料と、アンモニア燃料との混焼時に、一酸化炭素及び煤等の未燃物の発生を抑制でき、かつ、一酸化二窒素の発生の抑制を両立できるボイラ、ボイラの制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、アンモニアより燃焼速度の速い第1燃料とアンモニア燃料のうちの少なくともいずれかと、燃焼用空気と、が供給されるバーナと、前記燃焼用空気の供給量を調整する燃焼用空気調整部と、制御部と、を備え、前記制御部は、前記第1燃料の燃焼と、前記第1燃料及び前記アンモニア燃料の混焼と、を区別して検出する燃焼状態検出部と、前記燃焼状態検出部により前記第1燃料の専焼が検出された場合に、前記第1燃料の専焼後の排ガス酸素濃度を第1酸素濃度となるように前記燃焼用空気調整部を制御し、前記燃焼状態検出部により前記第1燃料と前記アンモニア燃料との混焼が検出された場合に、前記第1燃料と前記アンモニア燃料との混焼後の排ガス酸素濃度を前記第1酸素濃度よりも低い第2酸素濃度となるように前記燃焼用空気調整部を制御する燃焼制御部を備える、ボイラに関する。
【0007】
また、前記第1燃料は、液体燃料であって、前記第1酸素濃度は、4%以上であって、前記第2酸素濃度は、4%未満であることが好ましい。
【0008】
また、前記第1燃料は、気体燃料であって、前記第1酸素濃度は、3.5%以上であって、前記第2酸素濃度は、3.5%未満であることが好ましい。
【0009】
また、前記アンモニア燃料の混焼率を決定するアンモニア混焼率決定部を備え、前記制御部は、アンモニア混焼率が大きい場合の前記第2酸素濃度が、アンモニア混焼率が小さい場合の前記第2酸素濃度より低濃度になるように、アンモニア混焼率と前記第2酸素濃度との関係を記憶する混焼空気比記憶部を備え、前記燃焼状態検出部により前記第1燃料と前記アンモニア燃料との混焼が検出された場合に、前記燃焼制御部は、前記アンモニア混焼率決定部の決定したアンモニア混焼率と前記混焼空気比記憶部に記憶されたアンモニア混焼率と前記第2酸素濃度との関係に基づいて、アンモニア混焼時の空気比を制御することが好ましい。
【0010】
前記混焼空気比記憶部においてアンモニア混焼率と関係づけられる前記第2酸素濃度は、アンモニア混焼率毎の未燃物発生量が明らかな増加を示す酸素濃度に基づいて設定され、前記未燃物の発生量が明らか増加を示す酸素濃度以上であることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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