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公開番号
2025093690
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-24
出願番号
2023209495
出願日
2023-12-12
発明の名称
破壊じん性値の予測方法、予測装置、及びプログラム並びに局所破壊限界応力の取得方法
出願人
株式会社神戸製鋼所
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G01N
3/00 20060101AFI20250617BHJP(測定;試験)
要約
【課題】
破壊じん性値の予測の汎用性と簡便性を向上する。
【解決手段】
破壊じん性値の予測方法では、第1の数値解析によって得られる破壊じん性試験における試験片評価部の局所発生応力が、ぜい性破壊試験に基づいて求めた破壊起点位置の局所破壊限界応力になるときの破壊じん性パラメータを、対象材料の破壊じん性値として取得する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
第1の数値解析によって得られる破壊じん性試験における試験片評価部の局所発生応力が、ぜい性破壊試験に基づいて求めた破壊起点位置の局所破壊限界応力になるときの破壊じん性パラメータを、対象材料の破壊じん性値として取得する破壊じん性値の予測方法。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記局所破壊限界応力は、前記ぜい性破壊試験に基づいて破壊発生時間及び破壊起点位置を求め、前記ぜい性破壊試験を実施したときの前記破壊発生時間及び前記破壊起点位置における局所発生応力を第2の数値解析によって求めたものである、請求項1に記載の破壊じん性値の予測方法。
【請求項3】
前記局所破壊限界応力は、対象材料のミクロ組織情報を使用せずに求めたものである、請求項1又は2に記載の破壊じん性値の予測方法。
【請求項4】
前記対象材料は鉄鋼材料である、請求項1又は2に記載の破壊じん性値の予測方法。
【請求項5】
前記ぜい性破壊試験は、シャルピー衝撃試験である、請求項1又は2に記載の破壊じん性値の予測方法。
【請求項6】
前記ぜい性破壊試験は、シャルピー衝撃試験であり、
前記第2の数値解析において、動的応力-ひずみ曲線を使用し、試験片の各位置について温度とひずみ速度を考慮して、荷重-時間履歴を求め、前記破壊起点位置における荷重-時間履歴に基づいて前記破壊発生時間及び破壊起点位置における前記局所発生応力を求める、請求項2に記載の破壊じん性値の予測方法。
【請求項7】
前記ぜい性破壊試験は、シャルピー衝撃試験であり、
実際のシャルピー衝撃試験で得られる荷重-時間履歴と、前記第2の数値解析で得られる前記荷重-時間履歴との比較に基づいて、前記第2の数値解析で使用する係数を調整する、請求項2に記載の破壊じん性値の予測方法。
【請求項8】
前記破壊じん性パラメータはCTODであり、前記破壊じん性値は限界CTODである、請求項1又は2に記載の破壊じん性値の予測方法。
【請求項9】
数値解析によって得られる破壊じん性試験における試験片評価部の局所発生応力が、ぜい性破壊試験に基づいて求めた破壊起点位置の局所破壊限界応力になるときの破壊じん性パラメータを、対象材料の破壊じん性値として取得する破壊じん性値の予測装置。
【請求項10】
数値解析によって得られる破壊じん性試験における試験片評価部の局所発生応力が、ぜい性破壊試験に基づいて求めた破壊起点位置の局所破壊限界応力になるときの破壊じん性パラメータを、対象材料の破壊じん性値として取得する破壊じん性値の予測のためのプログラム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、破壊じん性値の予測方法、予測装置、及びプログラム並びにそれらに用いられる局所破壊限界応力の取得方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
構造物の破壊安全性を評価するために、簡便な工業試験として行われるシャルピー衝撃試験をはじめとするぜい性破壊試験がある。本明細書では、ぜい性破壊試験とは、部材のじん性を評価するために行う試験の総称であり、シャルピー衝撃試験や破壊じん性試験を含めた上位概念である。ぜい性破壊試験の試験形式は、部材をぜい性破壊させることを想定し、試験片に切欠き(部材における幾何学的な断面形状の変化部を言う。孔、ねじ部、キー溝、段付き部、亀裂、きず、欠陥等多様なものがあるが、通常は総称的に切欠きと呼ばれる。)があり応力三軸状態にある、衝撃荷重等の部材の変形速度が大きい、試験温度が低い、といった条件のいずれか、あるいはそれらの条件が複合したものである。ぜい性破壊試験の中でも、部材中の欠陥を考慮した構造物の設計や破壊管理に必要な指標となる破壊じん性値求める破壊じん性試験がある。破壊じん性値は、亀裂を有する部材に対して一定方向の負荷が生じる状況下における、亀裂からの破壊発生に対する材料の抵抗値であり、限界CTOD(ぜい性破壊が発生する亀裂先端開口変位(CTOD: Crack Tip Opening Displacement)、K1C、J1C等がある。
【0003】
破壊じん性試験は試験片に予め疲労試験によって亀裂(欠陥先端の形状が鋭い欠陥を言う。理想的には欠陥先端の曲率半径が原子1個分程度の、限りなく曲率半径が小さい欠陥を言う。厳密にいえば、欠陥先端の局所的な領域で原子面の分離が生じた破壊の状態を言う。)を発生させておく必要があり、試験コスト(費用と時間)が大きい。加えて、事前の疲労試験に問題がなかったか等試験後に破面を分析して判断することが必要であり、試験結果の妥当性の判断には高い専門性が必要である。
【0004】
これに対して、破壊じん性試験を実際に実施することなく、破壊じん性値を予測する手法が提案されている。
【0005】
非特許文献1では、フェライト・セメンタイト鋼のへき開破壊を対象に、限界CTODを予測する手法が提案されている。FEM解析で計算されたCTOD試験中の局所発生応力(ミクロ組織のへき開面に作用する垂直応力)が、ミクロ組織情報と3段階に分けたへき開破壊の発生段階を考慮して計算された局所破壊応力を超えた時にへき開破壊が生じるとし、そのときの準CTODを取得するものである。ここで、へき開破壊の発生段階は、セメンタイト割れによる亀裂の核生成(ステージI)、セメンタイト割れのフェライト・マトリクスへの伝播によるへき開き裂の形成(ステージII)、及びへき開き裂のフェライト結晶粒界突破(ステージIII)で分け、ステージIではセメンタイトの割れ率が、ステージIIではPetchの式に基づいた局所限界応力が、ステージIIIではGriffithの条件に基づいた局所限界応力がそれぞれ計算される。
【0006】
特許文献1では、非特許文献の手法をもとにした、粒界破壊モードにおける鋼材のじん性(例えば限界CTOD)の予測手法が提案されている。FEM解析で計算されたCTOD試験をはじめとするじん性試験系の局所発生応力(ミクロ組織の<100>面に相当する面に作用する垂直応力)が、局所限界応力を超えた時に不安定破壊が生じると判断し、例えばCTOD試験系の場合、不安定破壊発生時のCTODを限界CTODとして予測する。
【0007】
特許文献1では、粒界破壊現象に寄与するミクロ組織情報(粒界P量と旧オーステナイトの粒径分布)との経験相関式をあらかじめ作成しておき、この式に対象材料のミクロ組織情報を入力することで粒界破壊応力を取得する。
【0008】
特許文献2では、非特許文献1と特許文献1を組み合わせた手法で、マルテンサイトやベイナイトが母相でセメンタイト組織を含む鋼材を対象としてへき開破壊及び粒界破壊の双方の破壊モードを考慮したじん性(CTOD)の予測手法が提案されている。ミクロ組織情報をもとにへき開破壊と粒界破壊の破壊応力をそれぞれ取得し、小さいほうの応力を破壊応力として決定し、特許文献1と同様の方法でFEM解析にて局所発生応力を計算、この応力が破壊応力を超えた時に不安定破壊が生じると判断し、例えばCTOD試験系の場合、破壊発生時のCTODを取得するものである。
【0009】
特許文献2では、へき開破壊での破壊応力の導出方法は、非特許文献1の手法を概ねマルテンサイト又はベイナイトを有する鋼に拡張、一部簡略化したものであり、粒界破壊での破壊応力は、特許文献1と同様の手法で導出する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0010】
柴沼一樹,粟飯原周二,松原基行,白幡浩幸,半田恒久,“フェライト鋼へき開破壊じん性予測モデルの構築”,鉄と鋼,99巻(2013),1号,p.40-49.
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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