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公開番号2025099034
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023215374
出願日2023-12-21
発明の名称車両用空調装置
出願人サンデン株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類B60H 1/00 20060101AFI20250626BHJP(車両一般)
要約【課題】車両への設置性を損なうことなく、冷房運転時に外気を冷却及び除湿しながら車室内の換気を行い、暖房運転時に外気を加熱及び加湿しながら又は内気を除湿しながら車室内の換気を行うことができる車両用空調装置を提供する。
【解決手段】車両用空調装置1において、第1通路P1は第1切替ダンパ32により外気入口22又は内気入口23に連通され、第2通路P2は第2切替ダンパ33により外気入口22又は内気入口23に連通される。全熱交換器37には第1通路P1内を流れる第1空気が導入されるとともに、流量配分調節ダンパ39により第2通路P2内を流れる第2空気の一部が導入される。全熱交換器37で全熱交換された第1空気と第2通路P2内を流れる残りの第2空気が蒸発器29及びヒータコア30に導入され、全熱交換器37で全熱交換された第2空気が車室外に排出される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
車室外の空気である外気を導入するための外気入口及び車室内の空気である内気を導入するための内気入口を一端側に有し、車室内に空気を吹き出すための吹出口を他端側に有する空調ケースと、
前記空調ケース内に配置され、前記空調ケース内に前記一端側から前記他端側に向かう空気の流れを発生させる送風機と、
前記空調ケース内の前記送風機よりも前記吹出口側に配置され、前記空調ケース内を流れる空気の温度を調節する温度調節部と、
前記空調ケース内に形成され、前記外気入口に連通されることにより前記外気入口から導入された外気を第1空気として前記温度調節部に導き、前記内気入口に連通されることにより前記内気入口から導入された内気を第1空気として前記温度調節部に導くように構成された第1通路と、
前記第1通路を前記外気入口又は前記内気入口に選択的に連通させることが可能な第1切替ダンパと、
前記空調ケース内に前記第1通路とは別に形成され、前記外気入口に連通されることにより前記外気入口から導入された外気を第2空気として前記温度調節部に導き、前記内気入口に連通されることにより前記内気入口から導入された内気を第2空気として前記温度調節部に導くように構成された第2通路と、
前記第2通路を前記外気入口又は前記内気入口に選択的に連通させることが可能な第2切替ダンパと、
前記空調ケース内の前記送風機と前記温度調節部との間に配置され、前記第1通路内を流れる第1空気が導入されるとともに、前記第2通路内を流れる第2空気の少なくとも一部が導入され得るように構成され、導入された第1空気と第2空気との間で全熱交換を行う全熱交換器と、
前記第2通路内を流れる第2空気のうち前記全熱交換器に導入される第2空気の流量と前記温度調節部に送られる第2空気の流量との配分を調節可能な流量配分調節ダンパと、
前記送風機、前記第1切替ダンパ、前記第2切替ダンパ、及び前記流量配分調節ダンパを制御可能な制御部と、
を含み、
前記全熱交換器で全熱交換された第1空気と前記第2通路内を流れる残りの第2空気とが前記温度調節部に導入され、前記全熱交換器で全熱交換された第2空気が車室外に排出されるように構成されている、車両用空調装置。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記制御部は、冷房運転時及び暖房運転時のそれぞれにおいて、前記第1通路を前記外気入口に連通させるように前記第1切替ダンパを制御し、及び前記第2通路を前記内気入口に連通させるように前記第2切替ダンパを制御した上で、前記第2通路内を流れる前記第2空気としての内気の少なくとも一部が前記全熱交換器に導入されるように前記流量配分調節ダンパを制御する、請求項1に記載の車両用空調装置。
【請求項3】
前記制御部は、暖房運転時において、前記第1通路を前記内気入口に連通させるように前記第1切替ダンパを制御し、及び前記第2通路を前記外気入口に連通させるように前記第2切替ダンパを制御した上で、前記第2通路内を流れる前記第2空気としての外気の一部が前記全熱交換器に導入されるように前記流量配分調節ダンパを制御する、請求項1に記載の車両用空調装置。
【請求項4】
前記第1通路内を流れる第1空気の流量を調節する第1流量調節ダンパと、
前記第2通路内を流れる第2空気の流量を調節する第2流量調節ダンパと、
をさらに含み、
前記制御部は、さらに前記第1流量調節ダンパ及び前記第2流量調節ダンパを制御可能である、
請求項1~3のいずれか一つに記載の車両用空調装置。
【請求項5】
前記制御部には、前記車室内の二酸化炭素濃度に関する情報が与えられ、
前記制御部は、冷房運転時及び暖房運転時のそれぞれにおいて、前記第1通路を前記外気入口に連通させるように前記第1切替ダンパを制御し、及び前記第2通路を前記内気入口に連通させるように前記第2切替ダンパを制御した上で、前記車室内の二酸化炭素濃度に関する情報に応じた流量の外気が第1空気として前記第1通路を流れ、且つ前記第2通路内を流れる第2空気としての内気のうち前記車室内の二酸化炭素濃度に関する情報に応じた流量の内気が前記全熱交換器に導入されるように、前記送風機、前記第1流量調節ダンパ、前記第2流量調節ダンパ、及び前記流量配分調節ダンパを適宜制御する、
請求項4に記載の車両用空調装置。
【請求項6】
前記制御部には、車両の窓ガラスの表面温度を示す情報、前記車室内における前記窓ガラス近傍の空気の温度を示す情報、及び前記車室内における前記窓ガラス近傍の空気の湿度を示す情報が与えられ、
前記制御部は、暖房運転時において、前記窓ガラス近傍の空気の温度及び湿度を用いて求められる前記窓ガラス近傍の空気の露点温度が前記窓ガラスの表面温度に基づいて設定される閾値を超えないよう、前記全熱交換器に導入される内気の流量を徐々に減らすように前記流量配分調節ダンパを制御する、
請求項5に記載の車両用空調装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記全熱交換器に導入される内気の流量が零になっても前記窓ガラス近傍の露点温度が前記閾値未満とならない場合、前記第1通路を前記内気入口に連通させるように前記第1切替ダンパを制御し、及び前記第2通路を前記外気入口に連通させるように前記第2切替ダンパを制御した上で、前記第2通路内を流れる第2空気としての外気のうち一部の外気が前記全熱交換器に導入され、且つ前記車室内の二酸化炭素濃度に関する情報に応じた流量の外気が前記温度調節部に送られるように、前記送風機、前記第2流量調節ダンパ、及び前記流量配分調節ダンパを適宜制御する、請求項6に記載の車両用空調装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記窓ガラス近傍の空気の露点温度が前記閾値を超えないよう、前記全熱交換器に導入される外気の流量を徐々に増やすように前記流量配分調節ダンパを制御する、請求項7に記載の車両用空調装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車室内を空調する車両用空調装置に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1には従来の車両用空調装置の一例が記載されている。特許文献1に記載された車両用空調装置は、外気と内気を導入できる第1送風路と、外気を導入できる第2送風路と、第1送風路及び第2送風路内を通過する各送風を所望温度の空調風とするエバポレータ及びヒータコアと、車室内に開口する換気用内気導入口から導入した内気を車室外に排気する排気通路と、排気通路より排気される内気と第2送風路より導入される外気の顕熱と潜熱を共に熱交換する排熱回収用全熱交換器と、を備え、第1送風路を通過する空調風をデフロスタ吹出口より吹き出し、第2送風路を通過する空調風をベント吹出口とフット吹出口の少なくともいずれか一方より吹き出すことができるように構成されている。特許文献1に記載された車両用空調装置によれば、暖房性能の向上を図ると共に、窓曇りを防止しつつ適度な湿度の暖風を乗員に向かって吹き出させることができるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-76506号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の車両用空調装置は、外気や内気を導入するための第1送風路及び第2送風路とは別に内気を排出するための排気通路(及び換気用ブロワファン)を必要としている。そのため、装置が大きくならざるを得ず、装置の車両への設置性が損なわれるおそれがある。
【0005】
本発明は、車両への設置性を損なうことなく、冷房運転時に外気を冷却及び除湿しながら車室内の換気を行うことができ、暖房運転時に外気を加熱及び加湿しながら又は内気を除湿しながら車室内の換気を行うことができる車両用空調装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一側面によると、新規な車両用空調装置が提供される。提供される車両用空調装置は、車室外の空気である外気を導入するための外気入口及び車室内の空気である内気を導入するための内気入口を一端側に有し、車室内に空気を吹き出すための吹出口を他端側に有する空調ケースと、前記空調ケース内に配置され、前記空調ケース内に前記一端側から前記他端側に向かう空気の流れを発生させる送風機と、前記空調ケース内の前記送風機よりも前記吹出口側に配置され、前記空調ケース内を流れる空気の温度を調節する温度調節部と、前記空調ケース内に形成され、前記外気入口に連通されることにより前記外気入口から導入された外気を第1空気として前記温度調節部に導き、前記内気入口に連通されることにより前記内気入口から導入された内気を第1空気として前記温度調節部に導くように構成された第1通路と、前記第1通路を前記外気入口又は前記内気入口に選択的に連通させることが可能な第1切替ダンパと、前記空調ケース内に前記第1通路とは別に形成され、前記外気入口に連通されることにより前記外気入口から導入された外気を第2空気として前記温度調節部に導き、前記内気入口に連通されることにより前記内気入口から導入された内気を第2空気として前記温度調節部に導くように構成された第2通路と、前記第2通路を前記外気入口又は前記内気入口に選択的に連通させることが可能な第2切替ダンパと、前記空調ケース内の前記送風機と前記温度調節部との間に配置され、前記第1通路内を流れる第1空気が導入されるとともに、前記第2通路内を流れる第2空気の少なくとも一部が導入され得るように構成され、導入された第1空気と第2空気との間で全熱交換を行う全熱交換器と、前記第2通路内を流れる第2空気のうち前記全熱交換器に導入される第2空気の流量と前記温度調節部に送られる第2空気の流量との配分を調節可能な流量配分調節ダンパと、前記送風機、前記第1切替ダンパ、前記第2切替ダンパ、及び前記流量配分調節ダンパを制御可能な制御部と、を含む。そして、車両用空調装置は、前記全熱交換器で全熱交換された第1空気と前記第2通路内を流れる残りの第2空気とが前記温度調節部に導入され、前記全熱交換器で全熱交換された第2空気が車室外に排出されるように構成されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、車両への設置性を損なうことなく、冷房運転時には外気を冷却及び除湿しながら車室内の換気を行うことができ、暖房運転時には外気を加熱及び加湿しながら又は内気を除湿しながら車室内の換気を行うことができる車両用空調装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
第1実施形態に係る車両用空調装置の全体構成を示す概略図である。
第1実施形態に係る車両用空調装置の電気的構成を示すブロック図である。
全熱交換器に用いられる全熱交換エレメントを模式的に示す斜視図である。
冷房運転の初期状態における空気の流れを示す図である。
冷房運転・乗員二人の場合の空気の流れを示す図である。
暖房運転の初期状態における空気の流れを示す図である。
暖房運転・乗員二人で外気を処理する場合の空気の流れを示す図である。
暖房運転・乗員二人で外気を処理する場合の空気の流れを示す図である。
暖房運転・二人で外気を処理可能な状態から内気を処理可能な状態への切り替えを示す図である。
暖房運転・乗員二人で内気を処理する場合の空気の流れを示す図である。
暖房運転・乗員二人で外気導入100%の場合の空気の流れを示す図である。
暖房運転・乗員二人で外気導入100%の場合の空気の流れを示す図である。
第2実施形態に係る車両用空調装置の全体構成を示す概略図である。
暖房運転の初期状態における空気の流れを示す図である。
暖房運転・乗員二人の場合の空気の流れを示す図である。
暖房運転・乗員二人の場合の空気の流れを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0010】
[第1実施形態]
図1及び図2は、本発明の第1実施形態に係る車両用空調装置の構成を示している。図1は、第1実施形態に係る車両用空調装置1の全体構成の概略図であり、図2は、第1実施形態に係る車両用空調装置1の電気的構成を示すブロック図である。
(【0011】以降は省略されています)

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