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公開番号2025101712
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-07
出願番号2024113117
出願日2024-07-16
発明の名称コンデンサ温度推定装置、コンデンサ温度推定方法及び電力変換制御装置
出願人株式会社明電舎
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H02M 7/48 20070101AFI20250630BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】モータ駆動系のコンデンサの温度をコンデンサの温度センサレスで精度良く推定する。
【解決手段】モータ駆動系1におけるインバータ23のコンデンサ24の温度を推定するコンデンサ温度推定装置10において、フィルタ処理前推定部11は、モータ駆動系1のモータ回転数、トルク指令値及び直流電圧をパラメータとするデータテーブル15に基づきコンデンサ24の温度上昇推定値を算出する。フィルタ処理部12は、前記温度上昇推定値を前記コンデンサの熱時定数に基づくローパスフィルタ処理により補正する。外乱補正部13は、前記ローパスフィルタ処理後の前記温度上昇推定値を冷媒流量、コンデンサ24の周囲温度及び冷媒温度に基づく外乱補正によりさらに補正する。温度推定部14は、前記外乱補正後の前記温度上昇推定値を冷媒温度検出値に加算してコンデンサ24の温度推定値を算出する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
モータ駆動系におけるインバータの直流平滑コンデンサの温度を推定するコンデンサ温度推定装置であって、
前記モータ駆動系のモータ回転数、トルク指令値及び直流電圧をパラメータとするデータテーブルに基づき前記直流平滑コンデンサの温度上昇推定値を算出するフィルタ処理前推定部と、
前記温度上昇推定値を前記直流平滑コンデンサの熱時定数に基づくローパスフィルタ処理により補正するフィルタ処理部と、
前記ローパスフィルタ処理後の前記温度上昇推定値を冷媒流量、前記直流平滑コンデンサの周囲温度及び冷媒温度に基づく外乱補正によりさらに補正する外乱補正部と、
前記外乱補正後の前記温度上昇推定値を冷媒温度検出値に加算して前記直流平滑コンデンサの温度推定値を算出する温度推定部と、
を備えたことを特徴とするコンデンサ温度推定装置。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記直流平滑コンデンサの周囲温度に基づく外乱補正は、前記インバータの試運転で得られる当該直流平滑コンデンサの周囲最高温度に基づく補正値を、前記冷媒流量に基づき外乱補正された前記温度上昇推定値に加算することを特徴とする請求項1に記載のコンデンサ温度推定装置。
【請求項3】
前記データテーブルは、このデータテーブルを作成するための前記インバータの試運転結果に基づき作成され、
前記熱時定数は、この熱時定数を設定するための前記インバータの試運転結果に基づき設定され、
前記冷媒流量に基づく外乱補正の流量補正係数は、この流量補正係数を設定するための前記インバータの試運転結果に基づき設定され、
前記直流平滑コンデンサの周囲最高温度に基づく補正値は、当該直流平滑コンデンサの周囲初期温度での前記ローパスフィルタ処理後の前記温度上昇推定値と当該直流平滑コンデンサの周囲最高温度での前記ローパスフィルタ処理後の前記温度上昇推定値との差分に基づき設定され、
前記冷媒温度に基づく外乱補正は、当該冷媒温度での前記直流平滑コンデンサの周囲最高温度に基づく補正値を設定するための前記インバータの試運転結果に基づき設定された当該補正値を、前記ローパスフィルタ処理後の前記温度上昇推定値に加算すること
を特徴とする請求項2に記載のコンデンサ温度推定装置。
【請求項4】
前記インバータの停止時の前記温度推定値と当該インバータの停止時間と前記冷媒温度に基づき当該インバータの運転が再開した時の前記直流平滑コンデンサの初期温度推定値を算出し、この初期温度推定値と当該冷媒温度の差分を前記ローパスフィルタ処理後の前記温度上昇推定値に加算する初期推定処理部をさらに備えたこと
を特徴する請求項1に記載のコンデンサ温度推定装置。
【請求項5】
前記直流平滑コンデンサの周辺部品温度と前記冷媒温度の差分を前記ローパスフィルタ処理後の前記温度上昇推定値に加算する初期推定処理部をさらに備えたこと
を特徴する請求項1に記載のコンデンサ温度推定装置。
【請求項6】
モータ駆動系におけるインバータの直流平滑コンデンサの温度を推定するコンデンサ温度推定方法であって、
前記モータ駆動系のモータ回転数、トルク指令値及び直流電圧をパラメータとするデータテーブルに基づき前記直流平滑コンデンサの温度上昇推定値を算出する過程と、
前記温度上昇推定値を前記直流平滑コンデンサの熱時定数に基づくローパスフィルタ処理により補正する過程と、
前記ローパスフィルタ処理後の前記温度上昇推定値を冷媒流量、前記直流平滑コンデンサの周囲温度及び冷媒温度に基づく外乱補正によりさらに補正する過程と、
前記外乱補正後の前記温度上昇推定値を冷媒温度検出値に加算して前記直流平滑コンデンサの温度推定値を算出する過程と、
を有することを特徴とするコンデンサ温度推定方法。
【請求項7】
請求項1に記載のコンデンサ温度推定装置を備えたことを特徴とする電力変換制御装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ駆動系における直流平滑コンデンサの温度保護技術に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
EV(電気自動車)用途などのモータ駆動用のインバータ装置に用いられる直流平滑コンデンサ(以下、コンデンサ)は当該インバータ装置のスイッチング動作に起因するリプル電流の流れにより発熱する。この発熱が前記コンデンサの許容最高温度を超えると当該コンデンサの寿命の低下等を招く恐れがある。そのため、通常、温度センサを用いてコンデンサ温度を監視し、許容最高温度を超えない制御が行われる。例えば、前記コンデンサ温度が許容最高温度を超過する場合、前記インバータのトルク指令低減等の制御を行うことにより、前記コンデンサに流れる電流を減少させて当該コンデンサ温度を低減させる制御が行われる。
【0003】
上述の制御方法は前記温度センサを必要とするため、前記インバータの低コスト化と小型化の観点から好ましくない。また、温度センサレスにすると、コスト等の観点からメリットがあるが、温度監視を行えないので、許容最高温度超過による発熱を招くおそれがある。
【0004】
上記の問題点を解決するために温度センサレスでコンデンサ温度の推定を行う先行技術として特許文献1のコンデンサ温度の推定法がある。この推定法は、先ず、インバータの直流電圧に基づきコンデンサのリプル電流を算出する。次いで、このリプル電流の二乗演算に基づきコンデンサの所定時間当たりの温度増加分を推定する。そして、この温度増加分を冷媒温度に加算してコンデンサの前記所定時間が経過した後の温度を算出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5928260号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来のコンデンサの温度推定法は、コンデンサの熱時定数や外乱の影響を考慮していないのでコンデンサの温度を精度よく推定できない。
【0007】
本発明は、以上の事情に鑑み、コンデンサの温度センサレスでモータ駆動系のコンデンサの温度を精度良く推定することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
そこで、本発明の一態様は、モータ駆動系におけるインバータの直流平滑コンデンサの温度を推定するコンデンサ温度推定装置であって、前記モータ駆動系のモータ回転数、トルク指令値及び直流電圧をパラメータとするデータテーブルに基づき前記直流平滑コンデンサの温度上昇推定値を算出するフィルタ処理前推定部と、前記温度上昇推定値を前記直流平滑コンデンサの熱時定数に基づくローパスフィルタ処理により補正するフィルタ処理部と、前記ローパスフィルタ処理後の前記温度上昇推定値を冷媒流量、前記直流平滑コンデンサの周囲温度及び冷媒温度に基づく外乱補正によりさらに補正する外乱補正部と、前記外乱補正後の前記温度上昇推定値を冷媒温度検出値に加算して前記直流平滑コンデンサの温度推定値を算出する温度推定部と、を備える。
【0009】
本発明の一態様は、前記コンデンサ温度推定装置において、前記直流平滑コンデンサの周囲温度に基づく外乱補正は、前記インバータの試運転で得られる当該直流平滑コンデンサの周囲最高温度に基づく補正値を、前記冷媒流量に基づき外乱補正された前記温度上昇推定値に加算する。
【0010】
本発明の一態様は、前記コンデンサ温度推定装置において、前記データテーブルは、このデータテーブルを作成するための前記インバータの試運転結果に基づき作成され、前記熱時定数は、この熱時定数を設定するための前記インバータの試運転結果に基づき設定され、前記冷媒流量に基づく外乱補正の流量補正係数は、この流量補正係数を設定するための前記インバータの試運転結果に基づき設定され、前記直流平滑コンデンサの周囲最高温度に基づく補正値は、当該直流平滑コンデンサの周囲初期温度での前記ローパスフィルタ処理後の前記温度上昇推定値と当該直流平滑コンデンサの周囲最高温度での前記ローパスフィルタ処理後の前記温度上昇推定値との差分に基づき設定され、前記冷媒温度に基づく外乱補正は、当該冷媒温度での前記直流平滑コンデンサの周囲最高温度に基づく補正値を設定するための前記インバータの試運転結果に基づき設定された当該補正値を、前記ローパスフィルタ処理後の前記温度上昇推定値に加算する。
(【0011】以降は省略されています)

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