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公開番号
2025096025
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-26
出願番号
2023212472
出願日
2023-12-15
発明の名称
角度選択フィルター
出願人
日本放送協会
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
G02B
5/18 20060101AFI20250619BHJP(光学)
要約
【課題】小型な光学系で、回折光学素子からの不要な光を正確に除去し、所望の光パターンを得ることができる角度選択フィルターを提供する。
【解決手段】本発明の角度選択フィルターは、周期的な微細構造を備える角度選択フィルターであって、回折光学素子の後段に配置されたとき、前記回折光学素子への入射光の入射角度又は反射角度に一致した角度で伝搬する0次光と、前記回折光学素子の高次の回折光との、少なくとも一方を除去する2次元角度分布応答を有することを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
周期的な微細構造を備える角度選択フィルターであって、
回折光学素子の後段に配置されたとき、前記回折光学素子への入射光の入射角度又は反射角度に一致した角度で伝搬する0次光と、前記回折光学素子の高次の回折光との、少なくとも一方を除去する2次元角度分布応答を有する、角度選択フィルター。
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【請求項2】
請求項1に記載の角度選択フィルターにおいて、
前記高次の回折光を除去する2次元角度分布応答は、前記回折光学素子の正方格子のピッチをp、光源の波長をλ、nを回折次数としたとき、
TIFF
2025096025000005.tif
11
140
の角度範囲内の光を通過させ、この角度範囲を超える光を減衰させる応答である、角度選択フィルター。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載の角度選択フィルターにおいて、
前記回折光学素子への入射光の入射角度又は反射角度に一致した角度で伝搬する0次光を除去する角度選択フィルターと、前記回折光学素子の高次の回折光を除去する角度選択フィルターとを積層することで、前記0次光及び前記高次の回折光を除去する、角度選択フィルター。
【請求項4】
請求項1又は請求項2に記載の角度選択フィルターにおいて、
前記回折光学素子の高次の回折光を除去する角度選択フィルターは、一軸の角度方向の所定角度を超える光を減衰させる角度分布応答を有する角度選択フィルター4枚を、90度ずつ回転させ、積層して構成される、角度選択フィルター。
【請求項5】
請求項1又は請求項2に記載の角度選択フィルターにおいて、
前記回折光学素子の高次の回折光を除去する角度選択フィルターは、一軸の角度方向の特定の角度領域の光を減衰させる角度分布応答を有する角度選択フィルターであって、前記角度領域が互いにずれている複数の角度選択フィルターを積層して構成される、角度選択フィルター。
【請求項6】
請求項1又は請求項2に記載の角度選択フィルターにおいて、
さらに、一軸の角度方向の通過帯域を半分以下にした、角度選択フィルター。
【請求項7】
請求項1又は請求項2に記載の角度選択フィルターにおいて、
さらに、角度軸に沿って生じる十字の前記0次光を除去する、角度選択フィルター。
【請求項8】
請求項1又は請求項2に記載の角度選択フィルターにおいて、
1層以上の誘電体の層上に、入射光の波長よりも小さな、1次元又は2次元周期の誘電体あるいは金属の微細構造を備える、角度選択フィルター。
【請求項9】
請求項1又は請求項2に記載の角度選択フィルターにおいて、
前記回折光学素子に密着させて配置される、角度選択フィルター。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は角度選択フィルターに関し、特に、回折光学素子とともに用いられる角度選択フィルターに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
光の振幅、位相、偏光の少なくとも一つの物理量を空間的に変調し、光の回折現象を利用して、所望の光パターンを生成する回折光学素子は、レーザー加工、ホログラフィックディスプレイ、カメラ、分光器、顕微鏡、ライダー、光通信をはじめ、多様な光学機器・光学技術の分野で利用されている。回折光学素子には、静的な回折光学素子と動的な回折光学素子がある。静的な回折光学素子は、誘電体材料(ガラス、液晶材料、樹脂材料)又は金属材料に、リソグラフィ、エッチング、ナノインプリント、レーザー加工、旋盤加工、又は、多光子吸収、光配向、若しくは光干渉露光に基づく加工を施したものであり、その加工形状に依存した光の物理量の変化から、単一の光パターンを回折現象に基づいて生成する。動的な回折光学素子は、空間光変調器、ディジタルミラーデバイス等であり、液晶分子、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)、磁気光学効果等を利用して光の物理量を変調し、回折現象により生成される光パターンを可変とすることができる。
【0003】
現実の回折光学素子から生成される光パターンは、所望の光パターンに加え、不要な光として、0次光と高次の回折光が発生する。
【0004】
0次光に関しては、回折光学素子の加工誤差が主因であり、特に、液晶型の空間光変調器では、フィルファクターが低いことに起因する非変調光波の存在や、液晶分子・電圧のクロストークが主因となって発生する。所望の光パターンの分布にも依存するが、回折光学素子のフーリエ変換面での光波は、概して、0次光の強度が最も強い。アプリケーションに応じては、0次光の存在を無視できる場合があるが、特に、レーザー加工、ホログラフィックディスプレイの分野では、0次光の除去が必要である。また、回折光学素子でホログラフィに基づいて光の複素振幅分布を変調する場合(すなわち、振幅分布あるいは位相分布の一方の物理量の変調から、干渉・回折現象を利用して、所望の複素振幅分布を生成する場合)、多くのホログラム計算手法では直流光成分が0次光として発生してしまい、これらの0次光は必ず除去する必要がある。
【0005】
高次の回折光に関しては、回折光学素子の変調面が周期的な構造を有する場合、例えば正方格子状、輪帯状、六方格子状等の周期性を有する場合に、必ず発生する。また、0次光の場合と同様に、回折光学素子でホログラフィに基づいて光の複素振幅分布を変調する場合、多くのホログラム計算手法では高次に限らず、低次の不要な回折光成分(例えば、マイナス1次光)が、発生してしまう。
【0006】
上述した0次光や高次の回折光を除去する必要がある場合、従来のほとんどのアプリケーションでは4f光学系を用いて、空間周波数フィルタリングが行われてきた。図16は、4f光学系の概念図である。回折光学素子1は、回折現象に基づいて、入射光から所定の光パターンを生成する。現実の回折光学素子1で生成される光パターンは、所望の光パターンに加え、不要な光が含まれている。1枚目のレンズ2により、回折光学素子1からの光をフーリエ変換することで、空間周波数分布、つまり、角スペクトル分布が得られる。この面に、所望のフィルター3(例えば、所望の開口を有するフィルター)を配置し、光軸付近に発生する0次光と、ある空間周波数帯域を超えた(例えばナイキストサイズを超えた)領域の高周波成分や、所定のスペクトル帯域の光を除去することで、純粋に生成したい光パターンだけが正確に得られる。実空間面での光パターンを利用したい場合には、2枚目のレンズ4で再度フーリエ変換する。
【0007】
また、ホログラフィックディスプレイの分野では、誘電体多層膜を角度選択フィルターとして用いることが提案されている(非特許文献1)。誘電体多層膜は、波長フィルターとして一般的に用いられているもので、2種類以上の、誘電率が異なる均質な光学薄膜の積層体である。誘電体多層膜は、波長選択性があるのと同時に、角度選択性も有しており、この機能を利用すれば、4f光学系に基づく空間周波数フィルタリングを利用することなく、上述の不要な回折光成分を除去できる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
Kiseung Bang, Changwon Jang, and Byoungho Lee、「Compact noise-filtering volume gratings for holographic displays」、Optics Letters、(2019年)、vol. 44、No. 9、pp. 2133-2136
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上述のとおり、これまで、回折光学素子を利用するアプリケーションでは、不要な0次光や高次の回折光を除去するために、4f光学系に基づく空間周波数フィルタリング又は誘電体多層膜を用いることが提案されてきた。
【0010】
しかし、4f光学系に基づく空間周波数フィルタリングは、光学系が非常に大型になるという問題がある。一方、誘電体多層膜を用いた角度選択フィルターは、光学系の小型化が可能となる。しかしながら、誘電体多層膜は、積層体であるため、1軸方向にだけにしか誘電率の変化がなく、角度フィルターとしてのフィルター透過率分布の設計自由度が著しく低い。非特許文献1で示されているように、不要な回折光成分を除去するとともに、所望の光パターンも一部除去されてしまう。さらに、回折光学素子の有効な空間周波数帯域(2次元角度分布)の形状は、通常、矩形であるが、誘電体多層膜を角度選択フィルターとして用いる場合の空間周波数帯域(2次元角度分布)の形状は、円形になる。この場合、矩形と円形の形状のミスマッチが生じるため、不要な回折光を一部通すか、あるいは、所望の光パターンを一部除去するか、という選択になり、厳密に所望の光パターンを生成することが困難となる。
(【0011】以降は省略されています)
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