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公開番号2025102440
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-08
出願番号2023219888
出願日2023-12-26
発明の名称硬化性樹脂組成物の評価方法、硬化性樹脂組成物の製造方法及び電子部品装置の製造方法
出願人株式会社レゾナック
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類C08G 59/18 20060101AFI20250701BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】リードフレームと素子を封止した硬化性樹脂組成物の硬化物との間の剥離性を簡便な方法で推測可能な硬化性樹脂組成物の評価方法の提供。
【解決手段】エポキシ樹脂を含む硬化性樹脂組成物の硬化物のAgCuに対する接着力、前記硬化性樹脂組成物の成形物の硬化収縮率及び前記硬化性樹脂組成物の硬化物の熱膨張率からなる群より選択される少なくとも一つを評価してAgCuを含むリードフレームと素子を封止したエポキシ樹脂を含む硬化性樹脂組成物の硬化物との間の剥離性を推測する硬化性樹脂組成物の評価方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
エポキシ樹脂を含む硬化性樹脂組成物の硬化物のAgCuに対する接着力、前記硬化性樹脂組成物の成形物の硬化収縮率及び前記硬化性樹脂組成物の硬化物の熱膨張率からなる群より選択される少なくとも一つを評価してAgCuを含むリードフレームと素子を封止したエポキシ樹脂を含む硬化性樹脂組成物の硬化物との間の剥離性を推測する硬化性樹脂組成物の評価方法。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記接着力は、50℃~100℃、50%~95%RHにて10時間~1000時間加熱加湿した後の100℃~300℃での接着力である請求項1に記載の硬化性樹脂組成物の評価方法。
【請求項3】
前記硬化性樹脂組成物は硬化剤をさらに含み、
硬化剤とエポキシ樹脂の当量比である硬化剤/エポキシ樹脂が0.8以下である請求項1に記載の硬化性樹脂組成物の評価方法。
【請求項4】
無機充填材をさらに含む請求項1に記載の硬化性樹脂組成物の評価方法。
【請求項5】
前記接着力、前記硬化収縮率及び前記熱膨張率からなる群より選択される少なくとも一つの数値が特定の条件を満たすか否かを確認することで前記剥離性を推測する請求項1に記載の硬化性樹脂組成物の評価方法。
【請求項6】
請求項1~請求項5のいずれか1項の硬化性樹脂組成物の評価方法の評価結果に基づいてエポキシ樹脂を含む硬化性樹脂組成物を調製することを含む硬化性樹脂組成物の製造方法。
【請求項7】
請求項1~請求項5のいずれか1項の硬化性樹脂組成物の評価方法の評価結果に基づき、前記接着力、前記硬化収縮率及び前記熱膨張率からなる群より選択される少なくとも一つの数値が特定の条件を満たす、エポキシ樹脂を含む硬化性樹脂組成物を調製することを含む硬化性樹脂組成物の製造方法。
【請求項8】
請求項6に記載の硬化性樹脂組成物の製造方法を用いてエポキシ樹脂を含む硬化性樹脂組成物を製造することと、
製造した前記硬化性樹脂組成物の硬化物で素子を封止することと、
を含む電子部品装置の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、硬化性樹脂組成物の評価方法、硬化性樹脂組成物の製造方法及び電子部品装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
近年、半導体素子の高密度実装化が進んでいる。これに伴い、樹脂封止型半導体装置は従来のピン挿入型のパッケージから面実装型のパッケージが主流になっている。面実装型のIC(Integrated Circuit)、LSI(Large Scale Integration)等は、実装密度を高くし、実装高さを低くするために薄型且つ小型のパッケージになっている。そのため、素子のパッケージに対する占有面積が大きくなり、パッケージの厚さは非常に薄くなってきている。
【0003】
さらに、これらのパッケージはピン挿入型パッケージとは実装方法が異なっている。すなわち、ピン挿入型パッケージはピンを配線板に挿入した後、配線板の裏面からはんだ付けを行うため、パッケージが直接高温に曝されない構造となっている。
しかし、面実装型ICは配線板表面に仮止めを行い、はんだバス、リフロー装置等で処理されるため、直接はんだ付け温度(リフロー温度)にパッケージが曝される。この結果、パッケージが吸湿している場合、リフロー時に吸湿水分が気化して、発生した蒸気圧が剥離応力として働き、素子、リードフレーム等の支持部材と封止材との間における剥離が発生し、パッケージクラックの発生、電気的特性不良等の原因となる。そのため、支持部材との接着性に優れ、ひいてははんだ耐熱性(耐リフロー性)に優れる封止材料の開発が望まれている。
【0004】
優れた耐リフロー性を有する封止材料として、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤、無機充填材及び特定の構造を有するアルコキシシラン重合体を含む硬化性樹脂組成物が特許文献1において提案されている。
また、耐リフロー性の改良を目的として、例えば、めっき処理の前にリードフレーム表面を粗面化し、封止材との接着性を改良することが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2008-111101号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
より厳しい吸湿加熱条件(例えば、85℃、85%RHの吸湿加熱条件)においてもリードフレームからの剥離が抑制される封止材料の開発が望まれている。このような封止材料等の硬化性樹脂組成物の開発を効率よく行う観点から、リードフレームと素子を封止した硬化性樹脂組成物の硬化物との間の剥離性を簡便な方法で推測することが望ましい。
【0007】
本開示は上記状況に鑑みてなされたものであり、リードフレームと素子を封止した硬化性樹脂組成物の硬化物との間の剥離性を簡便な方法で推測可能な硬化性樹脂組成物の評価方法、並びにこの評価方法を用いた硬化性樹脂組成物の製造方法及び電子部品装置の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
<1> エポキシ樹脂を含む硬化性樹脂組成物の硬化物のAgCuに対する接着力、前記硬化性樹脂組成物の成形物の硬化収縮率及び前記硬化性樹脂組成物の硬化物の熱膨張率からなる群より選択される少なくとも一つを評価してAgCuを含むリードフレームと素子を封止したエポキシ樹脂を含む硬化性樹脂組成物の硬化物との間の剥離性を推測する硬化性樹脂組成物の評価方法。
<2> 前記接着力は、50℃~100℃、50%~95%RHにて10時間~1000時間加熱加湿した後の100℃~300℃での接着力である<1>に記載の硬化性樹脂組成物の評価方法。
<3> 前記硬化性樹脂組成物は硬化剤をさらに含み、
硬化剤とエポキシ樹脂の当量比である硬化剤/エポキシ樹脂が0.8以下である<1>又は<2>に記載の硬化性樹脂組成物の評価方法。
<4> 無機充填材をさらに含む<1>~<3>のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物の評価方法。
<5> 前記接着力、前記硬化収縮率及び前記熱膨張率からなる群より選択される少なくとも一つの数値が特定の条件を満たすか否かを確認することで前記剥離性を推測する<1>~<4>のいずれか1つに記載の硬化性樹脂組成物の評価方法。
<6> <1>~<5>のいずれか1つの硬化性樹脂組成物の評価方法の評価結果に基づいてエポキシ樹脂を含む硬化性樹脂組成物を調製することを含む硬化性樹脂組成物の製造方法。
<7> <1>~<5>のいずれか1つの硬化性樹脂組成物の評価方法の評価結果に基づき、前記接着力、前記硬化収縮率及び前記熱膨張率からなる群より選択される少なくとも一つの数値が特定の条件を満たす、エポキシ樹脂を含む硬化性樹脂組成物を調製することを含む硬化性樹脂組成物の製造方法。
<8> <6>又は<7>に記載の硬化性樹脂組成物の製造方法を用いてエポキシ樹脂を含む硬化性樹脂組成物を製造することと、
製造した前記硬化性樹脂組成物の硬化物で素子を封止することと、
を含む電子部品装置の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、リードフレームと素子を封止した硬化性樹脂組成物の硬化物との間の剥離性を簡便な方法で推測可能な硬化性樹脂組成物の評価方法、並びにこの評価方法を用いた硬化性樹脂組成物の製造方法及び電子部品装置の製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示を実施するための形態について詳細に説明する。但し、本開示は以下の実施形態に限定されない。以下の実施形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明表した場合を除き、必須ではない。数値及びその範囲についても同様であり、本開示を制限するものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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